Game of Vampire   作:のみみず@白月

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レンタカー

 

 

「そうそう、そうなんです。休みが明けたら試験期間なので、今週も外出日になってるんですよ。期末試験が始まる前の土日は毎年外出日になってます。利用したのは初めてですけどね。」

 

呼び出しておいてなんだが、試験直前にこんなことをしていて大丈夫なのか? 自動車が沢山停まっている駐車場で能天気な笑みを浮かべている早苗に、アンネリーゼ・バートリはかっくり首を傾げながら返事を口にしていた。

 

「キミ、勉強しなくて平気なのかい?」

 

三月に入ってから初めての日曜日である七日の午前中、私は中城が顔を繋いでくれた細川派の『西内家』とやらの御曹司どのに会いに行こうとしているところだ。先週に引き続いて週末が外出日だということで、深く考えずに直近の今日に予定を入れてしまったわけだが……そうか、マホウトコロでは三月が学期末試験の月なのか。

 

それなのにのほほんとしている早苗を怪訝に思って放った問いに、我儘娘どのは満面の笑みで滅茶苦茶な『理由』を語ってくる。

 

「全然平気ですよ。占いの雑誌を読んだら、試験の週は凄く運勢が良いって書いてあったんです。だから今年の試験はきっと上手くいきます。」

 

「……なるほど。」

 

あまりにも真っ直ぐに言われたから、とりあえず頷いてしまったが……占い? トレローニーがやっているあれか? 一度早春の澄んだ青空を見上げながら考えた後、さすがにジョークかなと早苗の顔を確認してみれば、至極真面目な表情でふふんと胸を張っている彼女の姿が視界に映った。どうやら本気の発言らしい。

 

「キミ、つまり……どういう意味だ? よく分からんぞ。」

 

「つまりですね、私の運勢が一位だったんです。試験の週は血液型も、星座も、干支もタロットも揃って一位なんですよ。凄いですよね?」

 

確かに凄いな。その『占いの雑誌』とやらを編集している人物も、まさかそう来るとは思っていなかっただろう。何故そんなに迷いなく信じられるんだ? 辿った思考の道筋がこれっぽっちも理解できんぞ。

 

視界の隅で話しているアリスと諏訪子……先方との顔合わせを済ませた後は東京で遊ぶということで、今日はアリスも連れて来ているのだ。の方を横目にしつつ、何だかちょっと空恐ろしい気分で早苗に相槌を打つ。この子はこのままで大丈夫なんだろうか?

 

「……タロットと星座は何となく分かるが、『血液型と干支』ってのは?」

 

「占いの種類ですよ。知らないんですか?」

 

「生憎さっぱり分からんね。……じゃあ、血液型というのは具体的に何なんだい? 要するに人間の血液の種類ってことだろう? 『型』ということは複数の種類があるのか?」

 

ひょっとして、味も違ったりするんだろうか? 年齢や性別、体格なんかで味の違いが出ることは経験則として知っていたが、もっと根本的な種別については今まで意識したことがなかったな。吸血鬼として興味が惹かれる部分を掘り下げてやれば、早苗は少し困ったような顔付きで回答してきた。

 

「えーっと、そうですね。四種類あります。A型と、B型と、O型と、AB型が。性格とかもそれで変わるんですよ?」

 

「ふぅん? 知らなかったよ。何がどう違うんだい?」

 

「それはその……んっと、私もよく分かんないです。」

 

「キミ、よく分かんないものに大事な試験の結果を賭けちゃったのか? ……アリス、ちょっと来てくれ!」

 

ちょびっとだけ不安そうな顔になってきた早苗を他所に、アリスの方へと呼びかけを投げる。するとすぐさま近付いてきた彼女へと、血液型とやらに関する疑問を送った。早苗の試験の結果は正直どうでも良いが、血に違いがあるなら吸血鬼として知っておかねばならんのだ。

 

「キミは血液型って知っているかい?」

 

「ええ、もちろん。パチュリーから遺伝のことを教えてもらった時に習いましたから。それがどうしたんですか?」

 

「いやなに、早苗から聞いて興味が出たんだ。四種類あって、性格とかにも影響するんだって?」

 

「へ? 性格? ……それは初耳ですね。種別も分類法によって異なると思いますけど。」

 

さて、早くも食い違ったぞ。私としては『知識』に教えを受けたアリスを信じるべきだと判断しているし、早苗が完全に目を逸らしているのを見るにそれで正しそうだ。『賢く生きたいなら常に原因を探れ』か。父上の教えはやはり偉大だな。

 

「だけど、性格への影響っていうのは確かに興味深いですね。パチュリーはそんなこと一言も口にしてませんでしたし、研究が進んで新しく生まれた説なのかもしれません。早苗ちゃん、誰が唱えている学説か分かる?」

 

「いやあの、学説っていうか……みんながそう言ってるので。だからまあ、そうなのかなと。」

 

アリスの質問にしどろもどろになっている早苗を見て、やっぱり『魔女』と『占い』は相性が悪いなと苦笑した。イメージ的には似通っている二つだが、実際は正反対なわけか。原因なき結果を生み出す占いと、結果から原因を探ろうとする魔女。そりゃあ相容れないだろうさ。

 

父上の教育を受けた私としては、『どうしてそうなるのか』を往々にして明示できない占いには否定的な立場を取っているものの……レミリアの『運命』やトレローニーの『予言』なんかを見ると否定し切れないのが困ったところだな。おまけに人外の世界には『本物の占い師』も存在している。裏側に何かしらのからくりがあるのかもしれないが、予言をしたり運勢を操ったりする連中ってのはそこまで珍しい存在でもないのだ。

 

根掘り葉掘り尋ねようとしているアリスと、弱り果てた表情で曖昧な応答をしている早苗。そんな二人のことをぼんやり眺めている私に、近寄ってきた諏訪子がアホらしいと言わんばかりの顔付きで声をかけてきた。

 

「早苗はおバカちゃんだからね。『みんな』が言ってたら信じちゃうんだよ。素直っていうか、愚かっていうか、私としてはちょこっとだけ心配になる部分かなぁ。」

 

「しかしだね、私たち人外の大半は『みんな』が信じた結果として発生した存在だ。神も、妖怪もそうだろう? そう思うと一概にバカにも出来ないね。」

 

「あー、そうだね。言われてみればそうかも。嘘から出た実ってやつだ。……要するに、占いってのは宗教の一種なんだよ。占い師は私の御同輩ってわけ。信じる者は救われますってね。案外早苗みたいな子の方が幸せに生きられるんじゃないかな。」

 

「まあ、深くを知ろうとしない方が労せずして生きられるだろうね。知恵の実を食べる前の人間がそうだったように、無知であるってのは幸せなことなのさ。神たるキミとしてもその方が都合が良いだろう?」

 

肩を竦めて問いかけてやれば、諏訪子は屈託のない笑みで首肯してくる。邪悪な神だな。善良な神だったら憂いを浮かべるべき場面だぞ。

 

「ん、そだね。私たち神からすればバカな子ほど可愛いんだよ。変に賢いと信仰に影響しちゃうし、空っぽの頭で盲信してくれる方が嬉しいかなぁ。そしたら私たち神だって目一杯甘やかしてあげるのに、今の人間たちは不幸だよね。余計なことを知ったから、私たちの揺り籠から追い出されちゃったんだ。」

 

「現代版の失楽園だね。」

 

「不思議でならないよ。寒くて危険な外なんかに出て行かないで、安全な家の中で私たちに包まれてた方が余程に幸せだと思うんだけどなぁ。……この先どうするつもりなんだろ? 神も妖怪も居ない人間だけの世界を作って、今度は人間たちが何かを育てるのかな? ずっと私たちの『子供』でいればいいのに、わざわざ独り立ちして苦労を背負い込むだなんて変な話だよね。」

 

「人間ってのは好奇心に抗えないのさ。窓から外の景色が見えてしまったが最後、彼らはそこに向かわずにはいられないんだ。外の寒さを知っているキミたちは家から出ようとしないだろうが、人間たちは愚かさが故にそれが出来てしまうんだよ。結果として私たち人外よりも広い世界を手にしているあたり、愚かさってのが進歩の最大の秘訣なのかもしれないね。」

 

無知な者が最初に踏み出すからこそ、後に続いた賢い者が道を築けるのだろう。進化の最初の一歩は愚かさか。諧謔があるなと首を振ったところで、駐車場に隣接する建物の中から神奈子が出てきた。私たちは彼女が自動車を借りる手続きを終えるのを待っていたのだ。姿あらわしで移動する方が楽だし早いと言ったのだが、『みんなでドライブがしたいです!』という我儘娘の主張で自動車を使うことになったのである。

 

「いや、待たせたな。借りられたぞ。」

 

「じゃあじゃあ、早速乗りましょう! 神奈子様の運転は初めてですね。わくわくします!」

 

アリスの質問攻勢からの逃げ道を見つけて、たちまち神奈子に駆け寄っていく早苗だが……『初めて』? 随分と不穏な発言が出てきたじゃないか。私は全然わくわくしないぞ。

 

「キミ、運転は初めてなのかい? 私が買ってやった車はどうしたんだ?」

 

「あれはまだ納車されていない。だからレンタカーを借りたんじゃないか。」

 

「私はてっきり、長野から自動車を持ってこられないから現地で借りただけだと……いや待て、この際そんなことはどうでも良い。きちんと動かせるんだろうね? そこだけははっきり答えてもらうぞ。」

 

「心配するな、バートリ。大丈夫だ。運転の本を読んだし、ゲームセンターで練習もした。私は神だぞ? 車の運転程度なら造作もないさ。」

 

お前は神だが、運転の神ではないだろうが。先程の早苗と同レベルの発言をかましてきたぽんこつ軍神に絶句した後、やっぱり私とアリスは姿あらわしで移動すると言い放とうとするが……諏訪子が絶妙なタイミングで割り込んできた。

 

「乗らないとダメだよ、アンネリーゼちゃん。そのためにレンタカーを借りようって早苗に吹き込んだんだから。」

 

「……つまり、この状況はキミの『罠』か。どういうつもりだ?」

 

「私はね、神奈子が安全に運転できるとは端から思っちゃいないの。そうなると初回運転の時はアホほど事故るだろうし、私たちはともかく早苗にとっては危険でしょ? ……そこでアンネリーゼちゃんを同行させようと考えたわけ。車がべコンベコンになっても魔法で直せるしさ、他の車と事故っても相手の記憶を消せるじゃん。早苗は杖魔法が上手く使えないから、事故ると最悪警察沙汰になっちゃうんだよ。おまけにドライバーは偽造免許の戸籍無しの金も無し。だから神奈子が『安全運転』を学ぶまではアンネリーゼちゃんを同乗させる必要があるの。」

 

「ええい、邪神め。素直に神奈子に練習させればいいだろうが。何故私が面倒を見てやらなきゃいけないんだ。」

 

駐車場の一角に停まっている白い自動車。それに意気揚々と神奈子と早苗が乗り込んだのを眺めながら言ってやれば、諏訪子はいきなり私にしがみ付いて喚き散らしてくる。

 

「だって、神奈子もバカだから痛い目見ないと学べないんだもん。お願いお願いお願い! 一緒に乗って事故を揉み消してよ! 妖怪なんだから悪いことするのは好きでしょ? ね?」

 

「離したまえよ、この計算高い邪悪な祟り神め。ガキみたいにおねだりしても無駄だぞ。私はキミの正体を知っているんだからな。」

 

「やだやだ、乗ってくれるって言うまで離さない! お願いお願いおーねーがーいー! ……いいの? 事故って警察沙汰になったらアンネリーゼちゃんの名前を出しちゃうよ? だってそれしか解決方法がないもん。魔法省に連絡して、『バートリの後ろ盾がある東風谷ですけど』って名乗って、魔法警保隊の人に記憶消去を頼むしかなくなるんだからね。アンネリーゼちゃんとしてもめちゃめちゃカッコ悪い事態だと思うけど。」

 

ギュッと抱き着いたままでボソボソと脅迫してくる邪神へと、ぶん殴りたい衝動を抑えながら返答を返す。祟り神というか、こいつは疫病神だな。

 

「……忘れんからな。この恨みは決して忘れんぞ。」

 

「わーい、乗ってくれるの? 私はそんなアンネリーゼちゃんが大好きだよ。一緒に事故って揉み消そうね。……ほら早苗、あんたは後部座席に座りな。助手席にはアンネリーゼちゃんが乗るから。アリスちゃんと私も後ろね。」

 

パッと離れて素早く自動車に走り寄ると、諏訪子は前の席に乗っていた早苗を後ろの座席に移動させる。……私からすれば意図が明白だな。この機械が前に進む物である以上、何かに激突した時に危険なのは前の二席だろう。どこまでも忌々しいヤツだ。

 

怒りを荒々しい動作に変えて車に乗り込んでやれば、こっちもこっちで忌々しいぽんこつ軍神が無駄に凛々しい表情で出発を宣言した。どっから出てきた自信なんだよ。馬とはわけが違うんだぞ。

 

「全員乗ったか? よしよし、それでは行くぞ。助手席のダッシュボードに地図が入っているらしいから、それで案内してくれ。」

 

「じゃあ、私が──」

 

「私がやるよ。ダッシュボードってのはどれだい?」

 

後ろの席からのアリスの声を遮って、断固とした口調で『道案内役』に立候補する。神奈子の運転だけでも不安なのに、この上アリスの道案内になったら目も当てられんぞ。悪夢のような展開に一直線じゃないか。

 

「お前の目の前にあるそれだ。取っ手を手前に引けば開くと思うぞ。」

 

「ん? ……ああ、こういうことか。結構、出発したまえ。」

 

「では、先ずエンジンを──」

 

目の前の収納スペースに入っていた複数の冊子から『東京ロードマップ』という名前の物を選んで、中城からの手紙に書いてあった地名を探していると……おい、ぽんこつ。何をしているんだ? きょとんとした顔付きでごそごそと鍵のような物を動かしている神奈子の姿が横目に映った。

 

「……キミ、もう分からなくなったんじゃないだろうね? まだ何もしていないだろうが。」

 

「そういうわけじゃない。そういうわけではないんだが、ただエンジンがかからなくてな。」

 

「神奈子、クラッチ。新しい車はクラッチ踏まないとかかんないって本に書いてあったじゃん。そこは私でも覚えてる部分なんだけど? ブレーキもかけておかないとダメだからね。……それと、人身事故だけはマジで起こさないでよ? 最悪物にはぶつけてもいいけど、人には絶対ぶつけないように。」

 

「そうか、そうだったな。ド忘れしていただけだ。何も問題はないぞ。事故なんか起こすはずがないし、エンジンもかけられる。心配せずに任せておけ。私は神なんだから。」

 

神だから何なんだよ。後部座席の中央に座っている諏訪子からの指摘を受けて、神奈子は若干バツが悪そうな顔で足元を確認した後、再びハンドルの横に鍵を差し込んで捻る。不安だ。物凄く不安だぞ。

 

すると自動車が唸りを上げて起動したのに満足そうな表情になった神奈子は、私と彼女を挟む位置にある二種類のレバーを動かしてから、ハンドルを握って足を少しズラすが……ガクンってなって止まったぞ。自動車の構造を一切知らない私でも理解できるような、『失敗のガクン』だ。

 

「……神奈子? 止まったぞ。」

 

「いやいや、大丈夫だ。心配はいらない。エンストしただけだ。落ち着け、バートリ。」

 

「キミが落ち着きたまえよ。ペダルを踏めば進む機械なんだろう? 何故そんな簡単なことが出来ないんだ? 私の友人は十二歳の時に空飛ぶ車を運転してみせたぞ。」

 

「空飛ぶ車? 今は余裕がないんだから、訳の分からないことを言わないでくれ。発進の時は少し難しいんだ。落ち着け、バートリ。この事態は想定済みだから心配するな。」

 

だからお前が落ち着けよ。実に落ち着きのない様子でまたしてもレバーを動かしてから、ブツブツと独り言を呟きながら最初からやり直している神奈子は……うん、ダメそうだ。これはダメだな。ダメダメだ。そもそも発進できないんだったら安全だから問題はないが。

 

「大丈夫だ、私はきちんと覚えている。クラッチを踏んで、ブレーキも踏んで、エンジンを動かしてから一速に入れて、サイドを下ろして、アクセルを軽く踏みながらクラッチをゆっくりと……どうしてなんだ?」

 

「どうする? 諦めて姿あらわしにするかい? 私はそれで何の文句もないぞ。」

 

また『失敗のガクン』か。小さく鼻を鳴らしてから善意の提案をしてやるが、神奈子は首を横に振って挑戦の継続を伝えてくる。傍目にも焦っている顔付きでめったやたらにレバーを操作しながらだ。

 

「待て待て、たった二回失敗しただけだ。次は行けるぞ。手応えを掴んだからな。」

 

「私にはそうは見えなかったけどね。……アリス、杖を構えておきたまえ。」

 

「えーっと、はい。早苗ちゃんのことは任せてください。」

 

既に危険を察知しているらしいアリスに一声かけてから、神奈子が諦め悪くレバーやら足元やらを弄っているのを観察していると……おー、遂に動いたな。そして今度は『失敗のガシャン』だ。急発進した私たちが乗っている自動車が、向かいに停まっていた別の自動車に激突した。中々面白い機械じゃないか。

 

「か、神奈子様?」

 

「違うんだ、早苗。これは違う。思った以上に勢いがあったから、ハンドルを切る暇が──」

 

「ね? こうなったでしょ? お願いね、アンネリーゼちゃん。」

 

さすがの早苗も顔を引きつらせる中、諏訪子の然もありなんという声を聞いて神奈子に指示を出す。けたたましい警報音で自身の損傷を高らかに主張している『被害車』を見ながらだ。自動車も悲鳴を上げるとは思わなかったぞ。

 

「神奈子、少し下がりたまえ。そして窓を開けてくれ。私が魔法で直すから。」

 

「ああ、頼む。ゆっくり行けば大丈夫だ。そのはずだ。……んん? 後ろに下がる時はどっちに切ればどっちに曲がるんだった?」

 

「真っ直ぐ進んでぶつかったんだから、真っ直ぐ下がればいいじゃないか。何故曲がろうとしているんだい? ……シレンシオ(黙れ)レパロ(直れ)コンファンド(錯乱せよ)。」

 

車の悲鳴を黙らせ呪文で止めて、二車の凹んだ部分を修復魔法で直し、ついでに音を聞いて飛び出してきたレンタカー屋の職員に錯乱呪文をかけてやれば、次は後方から『失敗のガシャン』が響いてくる。今度は下がりすぎたわけか。

 

再度駐車場に響き渡る警報と、乗り込んだ直後の自信が顔から掻き消えている神奈子。悪夢だな。これが目的地に着くまで続くわけか。というかそもそも、この調子では目的地にたどり着けないと思うぞ。

 

この三バカと関わると本当にロクな事がないなと大きくため息を吐きながら、アンネリーゼ・バートリは杖を後方へと向けるのだった。

 


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