その日は何時もの様に晴れた良い天気だった。村には5,60人の村人達が平和に暮らしていた。 そんなある日、村に貴族の様な衣装を着た少女が村を訪ねてきた。 近くに居た村人が何か用が有るのか聞くと
「この村に黒い鎧を着た若い男性は来ませんでしたか?」
と可愛らしい笑顔で村人に微笑むが顔半分を包帯の様な物で隠されていた事で村人は何処か違和感の様な物を感じたが村人は
「いや、この村にはその様な人は居ないな」
と答えると少女は少し残念そうな顔を浮かべながら「そうですか」と言ってそのまま村から出ていってしまった
少女が去ってから数日が過ぎた頃に村人達は異変を感じた。 ここ最近になって飼っている犬達は毎日吠えていたかと思うと急に怯えだして部屋の隅に隠れていた。 他にも近くの森に普段は居る獣達や鳥達が姿を見せる事が無かった
そんなある日だった何時もの様に眠っていた村人は外から何やら騒がしい物音が聞こえてきたので眠たい目を擦りながらドアを開けるとそこには地獄が広がっていた。周囲の家が燃えて村人達は逃げ惑うがそれを逃がさない様に三つ首が生えた犬の様な存在が村人達を襲ってはその肉を貪り、双頭の犬の様な存在は家を焼き払いながら逃げ惑う村人達を焼き払い、最後は銀色の様な美しい毛色をした狼が目にも追えない速度で村人達を食い殺していた
村人は何が起こってるのか分からずに少し呆けていると
「あら?まだ生き残りが居たのね」
あまりにも場違いな声色に村人は声がした方に視線を向けると数日前にこの村に来た貴族の様な衣装を着た少女だった。 真っ白なワンピースには所々に赤い染みがあり、少女の顔にも血が付いていた
「私達お腹が空いていたので今日はここでお夕食なんですよ♪」
少女は何でも無いような風に答えるが村人は少女の姿を見て震え上がった
「ふふ、今日は中々栄養が有りそうな物が居てとても嬉しいです♪」
何故なら数日前に見た少女の姿とは似て居なかったからだ。 少女の体半分は植物のツタが絡み合っていたり腕からは複数の根が生えておりウネウネと蠢いていた。 そして何よりも目を引くのは少女の左顔には色んな花が埋め尽くす様に咲き誇っていた
「これもお父様に会う為の我慢です。だから」
「ヒッ!た、助け「グシャ!」モゴッ……」
村人は少女から逃げようとするが足に木の枝が絡み付き、逃げられなかった村人は少女の根が生えた腕に眼球と口の中に無理矢理入れられて数秒痙攣した後にその場に崩れ落ちた。 先程まで逃げようとしていた村人は全てを吸い出されたのかミイラの様に枯れ果てた姿に変わっていた
「まあまあね。ケロちゃん!オルちゃん!フェンちゃん!そろそろ行きますよ!」
少女の声に獣達は補食を終えて少女の前まで近寄りその場に座り込む
「ここでもお父様の手懸かりは無かったですね。 そろそろ大きい街に向かいましょ。 ここから近い国は何処かしら?」
「ガウ!」
「あら、地図ですね? えっと聖国ですね。 私あまり神聖な所は好きじゃないですがお父様に会う為には仕方ないわね。行きましょうか」
少女は三つ首の犬の様な獣の背に乗って聖国の方に向かって行った
それから数日後に依頼で来た勇者一行が村の悲惨な惨状を王国に報告に戻った
一体誰がこんな酷いことを!