僕は人間も魔族も大嫌いだ。 自分の事しか考えられない低俗で愚かな汚らわしい者達なのだから。 僕は人間と魔族の間に産まれたハーフだった。 いや、正確に言うのであれば父親である魔族が母親を襲って産ませたと言うのが正解なのだろう
僕はそんな両親から愛される事無く道端に捨てられた。 そして僕は生き残る為に死ぬ気で何でもやって来た。盗み、殺し、強盗、その他にも色々やって来た。 そしてあの日僕はあの人に出会った、漆黒の鎧を身に纏った死神とすら思える程の雰囲気を出しているイクス様に。 その時の僕は生き延びる為にイクス様を倒してでも逃げようとしたが一瞬で意識を刈り取られ、気が付けば知らない部屋のベットで眠っていた
そしてそれから僕はイクス様に拾われてからは知識と技術を叩き込まれてた。 既に僕の前に数人似たような子が居たけど僕よりも遥かに強くて賢い子達だった
一通りの物を教えられた僕はその後は得意だった暗殺を専門に本格的に習い始めた。 当時の僕はいちばん下だった事もあって任せられるのは小物の貴族や要人の暗殺ばかりだったけど、それでも文句を言わずに日々を過ごしていたらある日、イクス様に呼び出された。 そして何時も通りの暗殺の依頼だったけどその内容を見て驚いた。 依頼の中身は僕を生んで捨てた両親だったのだから
それに驚いている僕にイクス様は「この依頼はお前に任す。 生かそうが殺そうがお前の自由だ。 例え殺さなくても誰も咎めない」そう言ってイクス様は執務に戻った。 話を終えた僕は1日だけ考える為に部屋に籠って武器の手入れをしていた
実の両親を殺すのは何処か心の中で抵抗があったのかも知れないが僕にとってこの二人は既に赤の他人なのにその日だけは手の震えが止まらずにまともに武器の手入れが出来なかった。 そして次の日に僕はあの二人が居る場所に向かった。 護衛と言う名の見張りのアンジェが付いてきたが僕は既に心は決まっていた
「君に出きるのかい? 実の両親を殺すことが?」
「……出来るよ。 じゃないとイクス様に見捨てられる」
「フッ、分かってるじゃないか。イクス様の命令は絶対だ。 例え肉親でも一切の油断なく殺すんだよ?」
「…………」
アンジュは昔から僕や他のメンバーの心を追い込んで潰そうとしていた。 この程度で潰れたり、イクス様に敵意を向ければアンジュが直接ギリギリに死なない程度に切り刻み、その後はゆっくりと絶望を感じさせながら死が来るのを待たされる
結果を言えば僕は二人を追い込んだは良いけど殺すことは出来なかった。 別に二人の事は許しては無いが、どうしても殺せなかった。 そして僕が躊躇ってる内に逃げようとした二人は後ろに立っていたアンジェにより肉片に変えられてしまった。 しかも臓物や血しぶきを僕にわざと当てるようにして
「安心して良いよ? 今回の事は僕は何も言わないからね。 イクス様の依頼にもそう言った物は書かれてなかったからね」
クスクスと笑っているが目を見れば何処までも闇が広がっていた
「でも、次は無いから、そのつもりでね?」
あれ以来僕は己の不甲斐なさを痛感して、1から修行に身を投じて例え誰であろうとも決して躊躇わない心をてに入れた
僕達がこの身、この全てを捧げられるのはイクス様だけと思っている。 例えアーシャ様達やアルトリウス様が相手でも僕達は己の死骸を盾に戦い続けるだろうね
1番歪んでいるのはアンジュだった?