微妙なキャラの違和感は許してもらえたら幸いです。
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私は未だに悩んでいた。
何が正義なのか。何がただしいのか。
だが、私は、彼の力になりたい。
だから、私は決めたのだ。
彼の力になろうと……
入学式が終わり、簡単なHRが終わると、俺は帰る支度をした。
「入部届けは出しに行かないの?」
天音がわざわざ俺の席にきて質問してくる。
「だから、まだ、サッカー部に入るって決めてないっていっただろ」
何度も同じことばかり言われてイライラなしながら答えた。
「変なの。サッカーするためにここに来たのにね。」
「えっ…それってどういう」
「なら、早く帰ろうよ‼︎私、寄り道したいところがあるし」
天音の言った意味の真意が引っかかった。
「天音…お前一体…何者なんだ?」
「何者って…ただのかわいいかわいい幼馴染だよ?」
天音が笑顔で答える。が、目が笑ってない、不気味で、恐ろしい。そんな印象だった。
これ以上、深く聞いてはいけない。俺の本能がそう囁いた。
家に帰ろうと校舎を出ると、不意に声をかけられた。
「あっ、……じゃん」
振り向くと、朝のバンダナ男もとい、円堂守がそこにはいた。
「なぁ、お前知ってた?雷門中にはサッカー部がないらしいぜ」
「え~~~‼︎」
俺の代わりに、天音が大きな声を出しながら驚いた。
「サッカー部がないなんて…円堂君はどうするの?」
「もちろん、サッカー部を作るに決まってるだろ」
円堂は胸を叩きながら、自慢げに言った。
「今はまだ、部員が二人しかいないけど、これから増やして、フットボールフロンティアで優勝するだ‼︎」
「フットボールフロンティア?」
「あぁ。サッカーの全国大会だぜ‼︎」
「そこで優勝できたらすごいね」
「優勝できたら、な。まぁ、まずは11人集めるところから始めないとな。2人で頑張れよ」
俺はそう言ってその場を離れようとした。
「なにいってんだ?もう一人はお前だぞ?」
「はぁ⁉︎」
俺は驚いて、円堂の方に振り返った。
「だからさだからさ、今から、勧誘に行こうぜ‼︎」
「まて、まだ、俺はサッカーをやるって決めてないって言ってるだろ?」
「サッカーが嫌いなのかよ?」
「いや。そういうわけでは…」
「なら、いいじゃないか‼︎」
「だから…もういい。とにかく俺のことはほっといてくれ」
俺はそう言い切ると、その場から逃げるように離れた。
「どうしたんだろうな、あいつ。サッカーが好きならやればいいのに」
不思議がる円堂。
「仕方ないよ。彼には彼の理由があるんだから。」
天音がとても女性の声とは思えない低い声で答えた。
「えっ…」
円堂が天音の声の違いに戸惑っていると、天音は笑っていた。
気がつけば、俺は河川敷にいた。
頭の中ではさっきの円堂の言葉が引っかかる。
「好きならやればいいじゃないか」
俺はサッカーが好きだ。プレイするのはもちろん、見るのも。
だが、なぜかサッカー部に入ろうとは思えない。
サッカー部に入ればサッカーができるのに…
俺は俺自身の気持ちがわからず、もやもやしていた。
その時、目の前にわサッカーボールが飛んで来た。
「んなっ」
俺は驚きながら、トラップをすると、ボールが光りだす。
「一体なんなんだよ‼︎」
俺はなすすべもなく、光に飲み込まれていった。