伝説のイレブン~蒼き稲妻~   作:小鳥遊学士

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お気に入り登録してくださった方、ほんとうにありがとうございます。

主人公は、イナイレの前知識はありません。
また、私自身GOの知識はないので、GO要素はなしにする予定です。
一応、FF編で完結する予定ですが、希望があれば、エイリア編も考えようかと思います。


戦うってなんですか?

光が弱まり、目が慣れてきた。

周りを見渡すと、目の前にはサッカーグラウンドがあった。

「一体なんだったんだ… ここはいったい…」

「やぁ、元気?」

混乱してる俺に後ろから声をかける人がいた。

「天音…」

振り向くとそこには、へらへらした天音が立っていた。

ただ、どこかいつもと違う。そんな雰囲気をかもし出しながら立っていた。

「そんなにまじまじと見てどうしたの?あっ、やっと私の可愛さに気がついた?」

天音は茶化すように言った。

「お前どうやってここに…ってか、そもそもここは何処なんだ‼︎」

「まだ気がつかないの?おバカさんだな~僕と君は一度あってるんだよ?あっ、でも会った時は影武者に目がいってたからわからないのも無理はないか」

「それはどういう…」

戸惑う俺に、天音は姿勢を正し、

「初めまして。神です。」

と言った。

神だって…ふざけてるようには見えない。ただ、言っている意味もわからなかった。

「わからないかな~。君をあの世界に転生させたのは僕なんだよ?」

天音はまるで、小さな子供みたいに無邪気に笑いながら続ける。

「違う世界で死んでしまった君の魂を助けて、君の望む世界に転生させてあげたの。感謝して欲しいくらいだよ。」

 

……ますます意味がわからない。いったい何をいっているんだ?

「そっか‼︎君からは生前の記憶を取ったから、なにも覚えてないのか。なら、僕とゲームをしようよ‼︎君の生前の記憶をかけて、ね」

「生前の記憶だと…?」

「君はサッカーが好きなのにサッカー部に入るのを嫌がっていたのを不思議に思っていたよね?生前の記憶を取り戻したら、謎が解けるかもよ?」

「それは…。」

なんとも核心をつく話だ。確かに俺はそのことを不思議に思っていた。生前の記憶を取り戻したら謎が解けるかも。そう考えたらゲームに参加するのも悪くないのか…

「ゲームっていったい?」

「簡単なことさ。今から僕が出すお題をクリアできたら、記憶を返してあげるよ。」

「それなら…「ちょっと待った。」」

ゲームに参加すると言おうとした矢先、何者かの声に遮られた。

「そいつのいうことを鵜呑みにしたらいけない」

「また君か~。君はただの影武者なんだから、邪魔しないでよね」

神の目線の先をみると、1人の青年が立っていた。

「そいつは甘い言葉で君にゲームを持ちかけ、失敗したら、君という魂をおもちゃのように弄り、壊し、破壊する悪魔のようなやつだ。そんなゲームに参加する必要はない」

急に現れた青年は神を睨みつけ、荒々しく言い切った。

「悪魔だなんてひどいな~。僕がいつそんなことをしたっていうのかい?」

「現に俺や他の奴らの魂を自分の手元におき、輪廻の輪に戻らないようにしてるじゃないか‼︎」

「それは君たちが僕のものになったからじゃないか。お互い納得した上でね。」

「それは違う‼︎お前は説明をしないで、ゲームに参加せざる終えなくし、無理矢理俺たちから自由を奪ったんだ‼︎」

「君は毎度毎度うるさいね~。まぁ、間違ってはないんだけどね」

神はあっけらかんとした態度だった。

「見ろ。あれがやつの本性だ。だから、やつの提案になる必要はない。」

俺は今の話を聞いて考え直そうとする。が、間髪入れず神にある記憶を取り戻させられた。

「そんな…」

「この記憶を見てもゲームに参加しないってなるかな~?」

その記憶とは、天音との幸せな日々だった。

「まさか…」

「そう。この身体の持ち主、天道天音とは、君の生前の愛する人だよ。」

「そんな…」

「天音を返して欲しかったらゲームをクリアすることだね」

そんなバカな…でも、この記憶に嘘偽りはなさそうだ。こんな嘘をつくぐらいなら、もっと確実なやり方があったはずだからだ。

俺は考えた。なにが正しいのか。どうすればいいのかと…

「それにしても、君はなんで今になって、僕に反逆したんだい?」

神は悩む俺を無視し、青年に話しかけた。

「もう、お前のせいで苦しむ人が出るのは見たくないんだ‼︎だから決めたんだ‼︎俺は俺の正義を貫くと‼︎」

「初めてのおもちゃとして、転生させてから何人も壊されるのを見てきたくせに、なにを今更。それは偽善だよ」

「偽善だとしても、俺は…俺は‼︎」

 

正義…俺はその言葉が引っかかった。記憶にある天音の話がフィードバックしたからだ。

「君は君の正義を貫いて。私はそんなあなたが大好きだから」

俺の腕の中で、血まみれになって今にも生き絶えそうな天音がぎこちない、弱々しい笑顔で言ってる。最後の言葉だった。

俺にはなぜ、天音が血まみれなのかわからない。だが、その言葉に俺は勇気をもらった。

 

「そのゲーム受けてやってもいい…」

俺は覚悟を決め、神に向かって宣言した。

「やっぱり君も大切な人を取り戻したいもんね~。やっぱ人間ってバカだな~。まぁ、そういう生き物なんだけどね」

神は満足そうにしている。

「なっ…バカか、お前は‼︎俺の話を聞いてなかったのか‼︎」

青年は驚きながら、俺に詰め寄った。

「バカじゃない。ただ、俺は俺の正義を貫きたいだけだ。あんたと同じようにね」

「それは…だからといって‼︎」

「神さんよ。ただ、もう一つ返して欲しいものがある。だから、そいつを賭けちゃだめか?」

なにも言い返せない、青年を横目に俺は神に聞いた。

「一体、なにを返して欲しいんだい?君の欲しいものはちゃんと用意したつもりなんだけどな~」

「簡単さ。こいつを始めとした、お前のおもちゃとなっている奴ら全員の魂さ」

「なっ…」

「あはは。偽善が偽善を産んだってか?まったく、人間ってのはつくづくバカなんだね」

驚く青年とバカにする神。

まったく…どいつもこいつも…

「で、どうなんだ?神さんよ?」

「全然構いよ。そんなバカな奴らの魂なんていくらでもかけてやるよ」

「ちょっと待て。お前がゲームに参加するのはまさか俺たちのためなのか?なら、やめてくれ。ゲームが始まったら君は絶望するだけだ‼︎」

「お前たちのため?バカじゃねぇか?そこまでお人好しなんかじゃないぜ?俺は」

「じゃあ、なんのためなの?」

驚き、なにも言えない青年の代わりか、神が聞いてくる。

「記憶や、天音を取り返したいってのもあるけど、やっぱ1番はさ、神さん。あんたがあんまり人間をバカにするからさ」

「頭に来ちゃったの?」

「あぁ。あんまり人間舐めんなよ」

俺は静かに…だが確実にキレていた。

「人間はバカばっかだ?そんなこと言われて大人しくできるほど、こちとら人間できてねぇよ。後な、俺がバカだって言うならまだ許せるが、大切なもん(あまね)にケチつけられるのは許せないんだよ‼︎」

「あはは。やっぱり君は今までの奴らとは違って頭のネジがぶっ飛んでるね‼︎いいよ。君がクリアしたら、君の願いを叶えてあげる。」

「あぁ、なら…」

「うん。そうだね…」

「「さぁ、ゲームを始めよう」」

そう宣言をした瞬間体が緑の光に包まれた。

 

「これで契約は結ばれちゃったよ。さぁ、早速、ゲーム開始だ。」

「一体、なにをしたらいいんだ?」

「簡単だよ。<必殺技で、シュートを決めろ‼︎>」

 

そう神が言った瞬間、俺の足元にはサッカーボールがあった。

 




一気に話を進めたかったので、少し長くなってしまいました…
少しノゲノラっぽくなっちゃっいました。
だって空かっこいいんだもん‼︎
神はテトときゅうべぃを足して2で割った感じのイメージです。
次回からやっとサッカーを始めます。
そして次回、なんと…主人公の名前がわかります‼︎
後、ついでに青年と神の名前も…(いるのかな~?)

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