原作開始まではもう少しかかるけど、暖かく見守ってくれると嬉しいです。
「必殺技だと?」
俺は聞き慣れた、しかし、身近には存在しない名前を聞いて動揺する。
「そう、必殺技。この世界のサッカーにはなくてはならないものさ。実際に試合をしたらわかるよ。」
「試合ったって…ここには3人しかいないだろ?」
神の提案に俺は辺りを見渡した。
このフィールドには、俺、神、青年の3人しかいない。サッカーは11人 VS11人でやるものだ。つまり22人集まらなければ試合はできない。後、19人足りないわけだ。
「足りない部分は僕の持ってる魂を使えばいいよ。彼らは必殺技なんて使えない普通の選手だからね。」
「俺はこいつのチームに入らせてもらうぞ。」
青年は宣言をした。
「構わないよ。もともとそっちのチームにも1人、必殺技を使える奴を入れる予定だったからね」
言い終わると神は、早速19個の魂を召喚した。
「じゃあ、10分後に試合を始めよう。それまでは作戦会議でもすればいいよ。ちなみに君がこのゲームをクリアしたら、君の名前に関する記憶を返すよ。」
神の話を最後に19個の魂は人型に変わる。
「俺の名前は
「あぁ。よろしく。」
青年こと、煜と握手をした俺はさっそく作戦を考える。
「やっぱり、シュートを決めるためにも、俺はFWのほうがいいのか?」
「嫌。君は前半はGKをやってほしい。」
「GKだって⁉︎」
シュートを打つとなるとFWの仕事だ。なのになぜ、最後の守りとなるGKをやる必要があるんだ?
「必殺技でシュートを決めなければならない以上、荒治療だが、GKをやりながら、相手の必殺技をすぐそばで受けたほうがいいと思ってな。」
「なるほど…確かに、荒治療だが、試してみるか。ちなみに煜は、必殺技撃てるんだよな?」
「実は俺が撃てるのは、シュート技じゃないんだよな…DF技とドリブル技しかなくて…」
「そうなのか…。なら、守りの要は煜で前半は守り、後半になったら、一気に決めに行こう。」
「あぁ。よろしく頼むぜ」
これで作戦は決まった。俺たちは各々のポジションに着こうと動く。
「神に逆らおうなんて…」
すれ違った魂が小声で呟いていた。
「えっ…」
煜の話では、魂は基本感情ももたず、会話もできないはず…
なら、今のはいったい…
「なにしてるんだ?もうすぐ試合が始まるぞ?」
「すまない」
煜に呼ばれて、俺は急いでゴールに向かった。
ポジションは、俺はGK、煜はDF。残りは魂が務める。
「試合を始めるよ~」
神の宣言により、試合が始まる。
相手のポジションを見ると、神はGKのようだ。
俺が必殺技を決めなければならない以上、ゴールを神が守るのはわかるが…
俺はどこか、嫌な気配がする気がした。
ピッピーー
試合開始の笛の音がなった。
次の瞬間、俺は、目の前が真っ白になった。
「ぐはっ…」
「なっ…」
俺は溝打ちにボールを食らいながら、ゴールネットに突き刺さっていた。
「
気がつけば、敵のFWが目の前にいた。
「お前はいったい…」
「僕に名前なんてない。強いてこ名乗るなら、アフロディ。」
「なん…だって…」
煜が動揺している。
「なにを驚いてるんだ、煜」
「この世界は、イナズマイレブンっていうアニメの世界なんだ。そして、アフロディとは、1期のラスボス的存在の奴だ。なんで、そんな奴が今、ここに…」
思わぬ敵の登場に驚きを隠せない煜。
「詳しいね。まぁ、イナズマイレブンの世界のアフロディと、僕では微妙に違うけどね。イナズマイレブンの世界の方は、神になれなかった駄作。僕は神の使徒となり、神の力をていにれたんだ。」
アフロディは笑いながら、そう高らかと宣言した。
まさかのアフロディの登場です。
最初の敵は誰がいいかな~って考えたら、始めからわかっていたほうがいいのかなとも思い、登場させました。
まぁ、決勝がゼウスとは限らないんですけどね(笑)