転生したら遠坂家!? 二代目赤い悪魔の魔術師生活 作:狩宮 深紅
皆さんこんにちわ!
ついに今日(昨日)デート・ア・ライブ20巻が発売されましたね!!
十香ワールド・・・、見出しだけでも楽しみがとまりません!!
まぁ、私の近くの本屋には売っていなかったのでAmazonで購入しましたが・・・。
それに、ついに!お気に入りが100件行きました!!
皆さんにこれからも見ていただけるように精進して行きたいと思います!
それに合わせてr18版の方もボチボチ書いていくので18歳以上の方はお楽しみに!!
9月9日
〜ラタトスク艦内
〈ディーヴァ〉が出現し、AST側としては撃退。ラタトスク側としては最悪のファーストコンタクトにとなった日から一日が経った。
現在、ラタトスク艦内には五河琴里司令を含めたいつものクルーにプラスとして士道と士織が居り、〈ディーヴァ〉攻略の作戦会議が開かれていた。
「───つまり、まとめると〈ディーヴァ〉は百合っ子でこのままじゃ攻略どころか好感度を下げるだけってことよね。」
琴里が今までの意見を纏め結論を下す。
百合っ子だけならまだなったのかもしれない。
しかし、〈ディーヴァ〉はさらに男を毛嫌いしていると来た。これはもう士道が男性である限りどうやっても攻略は不可能。
だが、ここで折れるようでは精霊を救うなどそれこそ夢物語、ラタトスクはすでにこういった場合に対する対策を出していた。
「それで、一体どうするんだ琴里。」
「安心なさい士道、こんなこともあろうかとすでに対策は用意してあるわ。神無月!」
「はっ!既にこちらに。」
名前を呼ばれ艦橋の後方から現れた神無月が手に持っていたのは士道が通っている來禅高校の女子用の制服だった。
士道は困惑すると同時に神無月への、あぁついにここまで来たか。という考えが浮かび上がったが、それと同時に違和感を感じた。
──俺が着たらピッタリなんじゃないのか・・・。
「〈ディーヴァ〉が百合っ子なら対策はこれよ!士道、あなたが女装して彼女に近づきなさい。」
「え、えぇ!?ちょっ、ちょっと待ってくれよ!俺にそんな趣味はないし!そもそも女装なんてしたこと───。」
「大丈夫よ士道、ラタトスクの技術に任せなさい。それに士道は元々中性的な見た目だから結構可愛くなるはずよ。だから安心して2人目のおねーちゃん♪」
「さ、士道君。向こうに行ってメイクアップの時間だ!」
「大丈夫!士道君ならきっと美少女になれるわ!!」
琴里の言葉と共にラタトスクのいつものメンバーが士道を拘束する。
男として絶体絶命のピンチに士道はさっきから微妙そうな顔をして隣にいる士織に助けを求めた。
「ね、姉ちゃん!!た、助けてくれ!!」
「あー、うん。お姉ちゃんは士道がどんな姿になっても大丈夫だから安心して、ね?」
「なんで最後疑問形!?う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
〜少女?着替え中・・・
──────────────────────
「ふふ、似合ってるわよ士道、いや、
あの後、ラタトスクの精鋭が誇るメイクさん達の手によって士道は事情を知っているものしか見分けがつかないくらい別人へと変貌していた。
「こ、これが、俺・・・。」
「お、お姉ちゃんは、可愛いと思うよ!!」
「ねーちゃん、それフォローになってない・・・。」
鏡の前でガックリと項垂れる士道もとい、士音。
髪型は後ろに長く伸ばしたポニーテールに、胸には今回の件のために製造された特注のパッドがあり、控えめながらも服の上から自己主張をしていた。
士道の実の妹を名乗っている崇宮真那が成長したら、というコンセプトであり、ASTの関係者がもし士道のこの姿を見れば崇宮真那の親族かと考えるほどである。
「士道、これからあなたには女の子の仕草を身体に叩き込むわ。週明けまでには完璧な女の子になりなさい。」
「え、もしかして、今から・・・?」
「もちろん、今から・・・て言いたいところだけど今回はこの件の他にもう1つあるわ。」
からかうような表情から一転、琴里が改めて指揮官モードに入り顔もちを固くする。
「もう1件?他にも精霊がいるのか?」
「それもあるけど、本題はASTの件よ。」
「AST?そう言えば昨日、見慣れない外国人のASTがいたような・・・。」
「そうね、その事もあるけど本題は違うわ。令音。」
「あぁ、この件は士織が私に報告したことの内容だ。まずはここにいる皆に報告が遅くなったことをお詫びしたい。それでは本題に入る。2ヶ月前、我々が〈ベルセルク〉攻略を行っている時期と同じタイミングでここ天宮市で新たな精霊が出現した。まずはこれを見てくれ。」
天井から大きなスクリーンが現れ、プロジェクターから映像が映される。
そこには7月17日に出現した新種の精霊とASTの戦いだった。
さらに、その映像の中に現れた精霊は今までのような少女のような姿ではなく、男の精霊だったのだ。
定点カメラの映像を繋ぎ合わせて作られた映像であるため所々抜けているところがあるがそれでもその精霊の力、そして、その精霊をほぼ1人で相手する魔術師の姿は士道の目にハッキリと写った。
「琴里・・・。これって。」
「ええ、男の精霊。それに私達が知る中でもかなり身近な存在である遠坂紅輝という魔術師。かなり厄介な問題よ。1つはこれから先、この精霊の他にも男の精霊が存在するかもしれないということ。2つ目は遠坂紅輝、この魔術師の実力はかのエレン・ミラ・メイザースに近い実力を持っているということ。士道、これから先この精霊のように男の精霊が現れたとき、あなたは封印できるかしら?」
「男の・・・精霊。」
士道は琴里の言葉が脳内で反復していた。男の精霊、それは今まで出現していなかったからこそ考えられなかった存在。否、士道も頭のどこかでは考えていたのかもしれない。だけど、それは仕方の無いことだ。士道が今まで遭遇した精霊はどれも可愛らしい少女の見た目をした精霊ばかりで、これから出現する精霊も全員少女の姿をしていると勝手に思い込むのは仕方の無いことだった。
「・・・今直ぐに答えを出せなんて言わないわ。ただし、覚悟をしておいてちょうだい、男の精霊もいるってことを。」
「・・・分かった。」
なかなか答えを出せない士道に琴里は助け舟をだす。琴里は令音を一瞥すると話を元に戻して貰うようにした。
「シン、男の精霊の件だが、実は映像の精霊はもう居ない。」
「なっ・・・!?それって・・・。」
「倒された、もっと正確に言うと、遠坂紅輝の手によって殺害された。そうだね、士織。」
「うん、令音さんの言う通り、あの精霊は紅輝君によって殺されてしまったんだ。私はその場面を
「そんな・・・。」
士道は自分が知らない内に精霊を1人殺させてしまっていたことを悔いた。
己が〈ベルセルク〉の攻略中で天宮市にいなかったといって、仕方がなかった、で片付けるにはあまりにも重すぎるものだった。
下を向き、唇を噛み締める士道に士織は彼の顔を両手で挟むと無理やり前を向かせた。
「士道、あなたの気持ちはよく分かる。だけど、ここで折れちゃ駄目、士道は決めたんでしょう。精霊を救うって、それなら死なせてしまった精霊のためにも今は〈ディーヴァ〉を攻略しないとでしょ?後悔は全部終わった後でもできるんだから。」
普段あまりしないような真剣な顔の士織に士道は少し驚きながらも、士織の言葉を受け止める。
「・・・ねーちゃん。そうだな、ここで挫けてなんか居られない!」
「さすがお姉ちゃんね。それじゃあASTの件に移るわ。
さっきも話したけど今までもだけどこれからの精霊攻略はASTの作戦の隙を見て行っていかないといけないわ。だけど、遠坂紅輝・・・、お姉ちゃんの彼氏さんの魔術師としての実力はエレン・ミラ・メイザースに近いものがあるわ。昨日の作戦だってASTの内輪もめがなかったらもしかしたら〈ディーヴァ〉はASTによって殺されていたかもしれない。」
「じゃあどうするんだ?ASTに潜入工作員でも送り込んでまた内輪もめを起こさせるとか?」
「・・・あんたも結構えぐいこと言うわね。まぁ、それもひとつの手だけど・・・。フラクシナスでの戦闘妨害も考えたけどこの前みたいな室内戦になったらさすがに難しいわよね。」
「司令官、私が出撃するという手もありますが?」
静かに神無月が手を挙げ、意見をだす。
神無月の随意領域操作の技術はASTの上層部が惜しんで籍を残すほどであり、さらにいくつかのCR-ユニットもフラクシナスには積んである。
「・・・そうね。それは最終手段にしましょう。でも精霊達に時間稼ぎをさせることなんてできないし。」
「やっぱASTが介入してくる前に攻略するしかないってことか・・・。」
「まぁ、それが最善ではあるわね。だけど──「私が何とかするよ。」──え?」
士織が琴里の声に被せるように言う。
「私が紅輝君を何とかするよ。」
士織の言葉にこの空間にいたほぼ全員が固まった。それもそのはず、皆が知る五河士織という少女は精霊でもましてや魔術師でもない裏の世界のことを少し知っているただの少女である。
だが、士織の目には冗談を言っているようには見えなかった。
「ねーちゃん、気持ちはありがたいけど、ねーちゃんは魔術師でも精霊でも無い。危ないだけだって。」
士道が諭すように言うものの士織の表情は変わることが無い。
「士道、心配してくれてありがとう。本当はもっと後に言うつもりだったけど・・・。令音さん、いいかな?」
「・・・キミがそれでいいのなら私は止めやしないさ。」
「ありがとう、士道、。
そう言って士織は霊力を解放させ、精霊としての姿をとる。
霊力の解放と共に翠色の粒子が現れ、士織を囲むと局所に集結し精霊の鎧である霊装へと変化した。
「ふぅ、精霊の力があれば紅輝君を止められる。これで大丈夫かな?」
「「「「「「え、えええぇぇぇぇぇえ!?」」」」」」
士織の思わぬカミングアウトにそこにいたほぼ全員が驚きの声を上げた。
「ね、ねーちゃん!?その姿は一体・・・。」
「士道も知っている精霊としての姿だよ。皆には隠してたけどね。あ、勘違いしちゃダメだよ、私が精霊になったのはごく最近だから。」
「どうして・・・。いや、〈ファントム〉にあったのか?それに最近っていつ・・・?」
困惑する士道に士織は落ち着いた声で言葉を返す。
「七月十七日だよ。」
「っ!それって映像の精霊が・・・!」
「うん、まさにその日。私は1度
「そんな・・・!それじゃあ紅輝先輩は〈ファントム〉に騙されたってことなのか?」
「そこまでは私には分からない、でも霊結晶のことを知っているのなら〈ファントム〉に渡そうなんて思ってなかっただろうし・・・。それに、紅輝君の精霊への憎しみは私を死なせてしまったこともひとつの原因だと思うんだ。」
「え?どうしてだ?現にねーちゃんは生きてるじゃないか、精霊になったとはいえ・・・。」
不思議そうにしている指導に琴里が何かを察したように士道に言った。
「・・・守れなかったからよ。私としてはお姉ちゃんを守ってくれなかったことに対して1度ぶん殴りたいけど、気持ちは分かるわ。目の前で大切なものが奪われる悲しみを、そして、それが自分の力不足で起こってしまったのならなおさらよ。」
「そう、か・・・。」
「だけど。お姉ちゃんは本当にいいの?最悪の場合最前線に立つことになるのよ?私としてもあまりおすすめできないわ。」
「十香ちゃん達は強いとはいえ霊力を封印されている状態、だけど、私は霊力を封印されていないから精霊としての力を最大限に使える。それに、私の力は戦うための力じゃない、〈対話〉のための力だから・・・!」
「・・・分かったわ。私達も最大限にお姉ちゃんをバックアップするわ。」
「ちょっと待てよ琴里!いくら精霊の力を持っているからってねーちゃんを戦場に駆り出すなんて!!」
士織の言葉を受け入れた琴里に対し、士道がそれに突っかかる。弟として、姉を最悪戦場のド真ん中に放り込むようなことになるのは到底受け入れられるものでは無い。
「士道、お姉ちゃんは大丈夫。それに、私以外に今の紅輝君を止められる人間なんていない。だから、私が行かなきゃ行けないんだよ。それに、ASTが来る前に士道が精霊を攻略すればいいはなしでしょ?それなら、今よりもっと男を磨いてお姉ちゃんを安心してさせなさい!あ、今は女の子だったね。」
士織はそう言うとニッコリと笑う。士道はその笑顔に折れ、士織の考えを受け入れた。
「・・・分かったよ。ねーちゃん。」
「それじゃあ決まりね、士道はこれからさっき言ってた女の子の仕草を身体に覚えさせるわ。」
「お姉ちゃんと私はこれから具体的なないようについて話すわ。それじゃあ各自持ち場に着きなさい!!」
「「「「「了解!!」」」」」
次回も見ていただけると嬉しいです!
お気に入りに追加していただいた
ほっかさん。
ありがとうございます!これからも見ていただけると嬉しいです!
最後にひとつアンケートを・・・。少し前に言っていた劇場版編を書くかアンケートを取りたいと思います。ぜひ答えていただけると嬉しいです。
この小説で劇場版デート・ア・ライブ編をやって欲しいかどうかです!一応やったからと言って物語大きな修正点はありませんのでご安心ください。
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やって欲しい。
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別にやらなくても大丈夫。