ダンボール戦機ウォーズ~夢を探しに~(リメイク版) 作:黒好きのシン
『この化け物‼』
――――いつからだろう。
『私の子供に近づかないで‼』
――――毎日、楽しく過ごしていたのに。
『俺たちの前から消えろ‼』
――――ある日突然。
『この
――――俺は、
「…………‼」
気が付けば、目線の先にいつも見る天井が見える。そう、先ほど見たものは夢なのだ。
夢だとわかった俺は、安心してゆっくり体を起こし、周りを見渡す。
今いる所は少し歴史のある二階建てで木造の一軒家。その2階にある一室。
その一室の中は、流石木造なだけあり、とても落ち着く木の香りが漂う和室である。
そして、その和室の隅にある木でできた棚の上には――――
「……
優しく目線を送る。
その目線の先にあるのは、四年前、全世界で混乱を招いたミゼル事変の英雄、山野バンが使っていたというオーディーン。
それを型とした全身真っ黒の
一通り部屋を確認し終え、壁にかけてある時計を見る。
「……5時か」
いつもは6時に起きるのだが、今日に限って早くに目覚めてしまった。
「……そうか、今日だったな」
ふと、カレンダーを見ると、ちょうど今日に当たる日付に『神居大門に入学‼』と書かれている。
「……少し早いが準備でもするか」
何故転入当日にあの夢を見たのか。と疑問に思いつつ、俺は荷物の整理を始めた…………
「必要なものはこれで良いかな」
2、3日分の着替え。診断書。その他色々カバンに詰め込んだとき、何かに気づいた。
「危ない、
棚に置かれていたLBXを手に取り、優しくタオルを巻いてカバンの中に入れた。
「……さて、朝ご飯でも食べるか」
もう忘れ物はないだろう。
そう判断し、
「……おはよう」
居間に着くと、まずあいさつをする。
それがこの家の一日の始まり。
「ああ、おはよう」
座布団の上に腰を下ろし、新聞を読んでいた父がとても落ち着く目でこちらを見る。
俺はいつものように、テーブルを間にして父の前に座る。
「あら、おはよう。ゆっくり寝れたかい?」
台所から心配そうな表情で出てくる母。
この二人は、俺にとっての親であり、恩人である夫婦だ。
「「「いただきます」」」
家族3人で一緒にご飯を食べる。その時間が俺にとって一番大好きだ。
血は繋がっていなくても、俺のことをまるで自分の子供みたいに思ってくれて。
良いことをしたら褒めたり、悪いことをしたらしっかり怒ってくれる。
そんな二人を、嫌いだと思ったことは一度もない。
「そういや今日だったねぇ」
この和やかな空間を満喫していると、母が俺の後ろに置てあるカバンを見た。
「そういや……そうだったな」
父も思い出したようで、先ほどまで進んでいた箸が急に止まる。
そう、この後俺は、信頼できる
「……やっぱり……寂しい?」
「うぅん、ほんとは寂しいけど、嬉しさもあるんだよ?」
母はわが子を見つめるような目をする。
「……嬉しさ?」
「そうさ?なんてったって、あたしたちのそばから離れなかった子が。今、旅立とうとしているんだよ?そりゃあ、親にとって嬉しいこと以外ないだろう?」
ほんとは離れてほしくない。そう思っているはずなのに。
母は、微笑んでいる。
「そうだぞ。親の元から飛び立っていく子供の姿を、見守るのも親の役目ってもんだ」
母に続いて、大きく胸を張る父。
周りは俺のことを化け物だのなんだのと罵倒しているというのに。
それを、今もなお気にすることのない二人の姿を見た俺は…………
「……今日くらい……泣いていいよね?」
突然のことに、父と母は驚いたようにお互いに顔を見合わせる。
が、すぐに微笑み始めて、無言のまま、二人は両手を広げ始めた。
その瞬間、俺は二人のところへ飛び込んで、思いっきり泣いた。
今まで泣けなかった分。そして、これ以降、泣かないと決めるように。
「忘れ物はないかい?」
「……うん、ないよ」
思う存分泣いた俺は今、両親を前に荷物の最終確認をしていた。
今いる玄関から外に出れば、しばらくこの二人には会えなくなってしまう。
「…………じゃあ」
だからこそ、俺は、今までお世話になった分の感謝の気持ちを込めて
「……行ってきます‼」
今まで見せたことないほどの笑みを浮かべ、二人に挨拶をした。
新天地へ向かう俺は、たくさんの不安を抱えながら、仲間と共に一歩一歩進み始める。
たとえ、この先に何が待ち受けていようとも――――
悩んでいましたが決めました、書き直します!
今日は違いますが次回から0時更新していきたいと思います!