【完結】紳士的な異世界はスマートフォンとともに。   作:味音ショユ

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おかげさまでUAが10000を突破しました。
これを記念して何か番外編でも書こうと思いましたが、内容が思いつかず淡々と本編を書いた方がいいのかと若干考えている最中です。


オルガ、次は俺どうすればいい?(思考放棄)


銃制作、そして新型武器。僕のセンスは悪くないと何が何でも言い張ってやる。

 リーンに弟子になる誘いを断った僕だったがその後がしつこかった。時に甘言、時に色仕掛けで僕を弟子入りさせようとしたのだ。まあリーンの色仕掛けなんて鼻で笑ったけど。誰が好き好んで地球―ナメック星間の悟空みたいな修行したいと思うんだ。僕はサ○ヤ人じゃないんだよ。

 パーティはつつがなく終了し、割り当てられた部屋に戻った僕はすぐにバタンキュー。

 今日はやりたい事があるので、必要そうなサイトをかたっぱしから紙にドローイング。

 その後朝食を食べた後、紙の束を持って琥珀を連れてグラーツさんに外出したい旨を使える。

 ついでにリオンさんの所に行って、将棋盤と駒を渡してリフレットの町おこしについて宣伝頼んでおこう。

 

「あら、お出かけですか」

 

 城内での用事を済ませた僕らが城下町に出ようとすると、偶然にもユミナとリンゼに出会った。2人とも朝食を終え、中庭へ朝の散歩に出ようとしたらしい。

 

「ちょっと城下町に買い物にね」

「よろしければ私達もついて行ってよろしいですか?」

「そりゃいいけど……。結構手続き面倒くさいよ」

「冬夜さんが手続きしていますから、私達はそれに付き添う形で一緒に出られますわ」

「セキュリティガバガバじゃないか……。というかリンゼも来るの?」

「……暇ですから」

「そっか……」

 

 この状況でエルゼと八重を誘わないのもアレかと思ったけど、リンゼ曰く今日は2人ともミスミドの戦士長達とあの闘技場で合同訓練するそうだ。……獣王様参加してそうだな。

 3人と1匹で連れ立ち、城門を抜けて城下町へ出る。

 そこで僕はある事に気付く。

 

「……金属って、どこで売ってるの?」

「金属、ですか?」

「うん、鉄とか鋼とか真鍮とかなんだけど」

「鍛冶屋へ行けば譲ってくれるのでは?」

 

 成程、リンゼの言う通りだ。という事でスマホで鍛冶屋を検索検索ゥ。何軒かあるし、一番近い所へ行こう。

 東の通りを真っ直ぐ進むと、十字路の角にその鍛冶屋はあった。槌を打つ音が店の奥から響いてくる。

 

「へいらっしゃい。研ぎかい? 打ち直しかい?」

 

 店の前に居た有角人の店員が話しかけてきた。その店員と交渉すると快く譲ってくれると言うので、鉄、真鍮、鉛を文庫本二冊ほどの板状で売ってもらった。ちょうど真向かいにあった道具屋で小さい木材と、靴底に使うゴム板も買っておく。

 

「さて、後は火薬だな」

 

 火薬で検索してみると、魔法道具取扱店がヒットした。エクスプロージョンを起こす道具、という認識なんだろうか?

 何はともあれ、そこで火薬を中瓶3つ分購入。これで材料は揃った、はず。

 

「……これで何をするんですか?」

 

 リンゼが買った物を見て、不思議そうに尋ねてきた。

 

「新しい武器を作ろうと思ってね」

「武器、ですか?」

 

 首を傾げる2人を連れて路地裏に入り、ゲートで一旦城の部屋に戻ろうとする。しかし、なぜか戻れない。あ、これって前オルトリンデ様が言ってた結界って奴か。しょうがない、歩いて戻ろう。城の部屋に戻って置いていた1m程の竜の角を持って、ゲートでミスミド王都に来る際に通った近くの森の中に出た。ここなら人目につかない。

 近くにあった切り株の上に持ってきた紙の束を置いて、風で飛ばないよう買ってきた金属で押さえる。

 

「よし、じゃあこの竜の角をリンゼ切って」

「いいですよ」

 

 角の先端から範囲を指定してリンゼに頼む。

 

「水よ来たれ、清冽なる刀刃、アクアカッター」

 

 水の刃が音を立て竜の角を切断する。やっぱ僕らの中で一番攻撃力高いのリンゼだよな……。

 さて、始めますか。転写した紙の束とにらめっこしながら、パーツを1個ずつ記憶していく。ま、昔実物を見た事あるからそこまで必死に睨む必要はないし、変になったら後で調整すればいい。

 

「モデリング」

 

 角の形をゆっくりと変形させていく。バレル、シリンダー、ハンマー、トリガーなどパーツを作り出し、同時に木材でグリップを作り、それも含めて組み上げていく。

 10分後、僕の手の中には黒光りする一丁のリボルバーがあった。

 一応レミントン・ニューモデルアーミーという銃を参考にしているが、若干寸詰まりになったかもしれない。ま、いいか。

 連射性が欲しかったので、シングルじゃなくてダブルアクションに変えていたり、シリンダーもいじってるから、中身は全く別物だしね。デザインだけトレースしたみたいなもんだ。

 銃を握って感触を確かめる。前持った物よりはちょっと軽いけど悪くは無いだろ。おじいちゃんがヤクザとつながりあるから、その縁で僕も1回実銃持たせてもらった事あるんだよな。あの時持ったのはオートマチックだったけどさ。

 

「次は弾丸だな」

 

 買ってきた金属と火薬を使って、何種類かの弾丸を50発ずつ作ってみる。つくってワク○クだなこりゃ。

 弾倉に弾丸を込めて、とその前に。

 

「エンチャント:アポーツ」

 

 銃にアポーツの魔法を付与する。更に、

 

「プログラム開始

/発動条件:所有者によりリロードの宣言

/発動内容:高速で空薬莢を排出。その後アポーツによる半径1メートル以内からの弾丸引き寄せにより空いている弾倉に再装填

/プログラム終了」

 

 これでロシアンルーレットやる時以外オートで装填できる。ならオートマチック作れって? リボルバーの方がカッコイイだろ? カッコイイだろぉ!? 実際の所オートマチックの弾倉作れる気しなかったんだよ。あれ換え作るの面倒くさそうだし。

 

「ユミナ、リンゼ。結構大きい音するから耳塞いでた方が良いよ」

 

 2人に忠告してから改めて弾を込め、目の前の木に向けて右手で銃を構え、引き金を引く。

 爆発音を立てて、弾丸が発射された。おおう、撃ったのは初めてだけど凄い衝撃来るな……。神に身体能力上げて貰わなかったら肩外れたんじゃない?

 弾は当たった。ライフリングがちゃんと出来たみたいでなによりだ。

 そのまま残弾が無くなるまで撃つ。

 

「リロード」

 

 再装填の確認のための僕の言葉と同時に、空薬莢が排出され地面に落ちる。そして切り株の上に置いていた弾丸六発が消え、シリンダーに再装填された。引き金を引く、弾丸が発射される。問題なしッ!

 

「完成ですか?」

「まあね。これは銃って言ってね、遠距離攻撃の武器なんだ。リーチは弓矢より短いけど、当たる範囲なら弓矢より強力なんだ」

「……凄いですね、大砲の小型化ですか」

 

 リンゼが僕の手にある銃を眺めながら小さく呟く。大雑把な大砲ならこの世界にもあるらしいけど、正直エクスプロージョンが使える魔法使いが居れば事足りてしまうのでさほど活用されてないっぽい。まあ必要とされなきゃ物は生まれないから、納得っぽい。

 

「銃はこれで完成だけど、ちょっと思いついたことがあるんだよ」

 

 僕はそう言って、シリンダーから弾丸を全て抜き取り、1発だけ手に取った。

 

「エンチャント:エクスプロージョン」

 

 弾丸に爆発の魔法を付与する。

 

「プログラム開始

/発動条件:銃口から発射された弾丸が着弾した時

/発動内容:弾丸を中心にエクスプロージョンを発動

/プログラム終了」

 

 魔法を付与した弾丸を込めて、さっきの試射で穴だらけになった木に向けて撃つ。

 さっきよりも大きな爆音を響かせて、撃った木が木端微塵に砕け散る。まさしく炸裂弾ってね。

 

「な……!」

「はわわ……」

 

 リンゼとユミナが腰を抜かしている。はわわとか恋○無双かな? じゃなくてこれで攻撃魔法を無詠唱で使えるぞ。これで使いたい時にエンチャントすれば自由自在っぽい。まとめてエンチャントやプログラムすればいいからそんなに面倒じゃないし。

 属性を無視して魔法を使えるってのが良いよね、これマジで大革命起こしてない?

 

「冬夜さん、その銃って私にも頂けないでしょうか?」

「……私も欲しいです」

「え、いる?」

 

 ユミナとリンゼの申し出に思わず驚く僕。だって火力ならリンゼが、リーチならユミナが現状で勝ってるんだよ? と言ったらユミナは引っ込んだけどリンゼは欲しがった。曰く、近づかれた時の対策の為だとか。

 

「まあ、そうまで言うならこれあげるよ」

 

 そう言って僕はリンゼに今持っている銃を渡す。

 

「え、いいんですか?」

「まあね。というか、実の所次作るのが本番なんだ。それテスト用に作ったものだし」

 

 それだけ言って僕はまたモデリングを使い、竜の角を銃の形にしていく。しかし、今までと違い銃口の下部とトリガーガードの全面から伸びる刃、グリップっは緩やかにカーブを描き、全体的に直線に近いフォルムを作りだしていた。どっちかというと短剣である。

 銃とナイフの合体って所かな、まあナイフと違って刃渡り30センチ位あるしかなり分厚めだ。まさしくバヨネット。

 

「プログラム開始

/発動条件:所有者のブレードモード、ガンモードの発言

/発動内容:モデリングによる刀身部分の短剣から長剣、長剣から短剣への高速変形

/プログラム終了」

 

 更にさっきと同じようにリロード機能もプログラムする。弾をリロードし、銃を構えて引き金を引く。銃声と共に弾丸が木の枝をあっさりと破壊した。銃は良し。

 

「ブレードモード」

 

 僕の言葉に反応し、一瞬で刃渡り30センチのナイフから、80センチの剣へ変形する。分厚い刀身が3分の2程に薄くなり、その分伸びたのだ。

 長剣になった状態で振り回す。軽すぎてちょっと気持ち悪いが、重いよりはいいや。

 

「ガンモード」

 

 もう1回銃にする、変形も問題ないな。

 

「凄いですね、銃にも剣にもなるのですか?」

「僕は前衛後衛どっちも出来るからね、それ用だよ」

「それならわざわざ変形させなくても、銃と剣2つ持てばいいんじゃないですか?」

 

 リンゼの質問に若干心が折れそうになる僕。いやだってこっちの方がカッコイイじゃん? それに武器切り替える暇ないかもしれないし、RPGじゃないんだからさ。TRPGだったら武器切り替えに1ターン使うよ?

 

「……ところで、この銃の名前は何にしますか?」

「え? ……そうだな、ブリュンヒルド……。とかにしとこうかな」

 

 ユミナの質問に詰まりながら答える僕。だって銃に名前とか全く考えて無かったし。咄嗟に好きだったレトロゲームの最強武器の名前にしちゃったよ。

 するとユミナが僕を憐れんだ目で見てこう言った。

 

「冬夜さん、子供の名前は私が決めますね」

「ちょっと待って! それって僕のネーミングセンスが悪いって事!?」

 

 あれは考える時間が無かっただけだからね、ちゃんと考えたらもっとカッコイイ名前にしたからね。北欧神話そのままじゃなくてもっと凝った名前にしたからね!!

 と主張したけど、結局ユミナとリンゼの中で僕はネーミングセンスが悪い人になってしまった。

 凄い不本意だ……。

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