【完結】紳士的な異世界はスマートフォンとともに。   作:味音ショユ

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自分でもなぜか分かりませんが凄く難産な話でした。


浜辺の楽園、そして海底遺跡。もう僕ここで死んでもいい

とりあえず水着に着替えて砂浜で準備体操をする。とりあえず学校のプールの授業でやった体操をうろ覚えで適当にやってればいいでしょ、多分。

そうやって適当に体操していると、唐突に後ろから声をかけられた。

 

「何やってんのよ?」

 

 振り向くと水着に着替えたエルゼが立っていた。その後ろにはリンゼもいる。

 2人ともお揃いのビキニであったが、エルゼの方は赤の上下に白のボーダーが入ったもので、リンゼは青の上下に白のボーダーが入ったものと対照的な色違いだった。

 リンゼの方は恥ずかしいのか、上にパステルブルーの長めのパーカーを羽織っている。

 

「何って……。海に入る前の準備体操だよ。いきなり海に入って足でもつったら大変でしょ?」

「あー、成程ね。じゃああたしも軽くやっとくわ」

 

 そう言ってエルゼは軽く手首足首を回し、足の腱を伸ばし腰を回している。っと、エルゼが海に入る前にこれだけは言っておくか。

 

「エルゼにリンゼ、2人ともその水着似合っているよ。同じビキニでも色合いの違いで2人の違う魅力がよく引き出されてる」

「……あんたのそう言う所は、素直に凄いと思うわ」

「ありがとうございます、冬夜さん。じゃあ私はあまり泳ぎは得意ではないので、日陰で休んでいますね」

「うん分かった。水分補給を忘れないようにね」

 

 エルゼは海に向かって走っていき、リンゼはサンシェードの下へと入って行った。

 

「お、エルゼ殿が一番乗りでござるか。では拙者も」

 

 いつの間にか横に来ていた八重が楽しそうに笑う。八重はホルターネックとサイドをひもで結んだ薄紫のビキニを着ていた。

 しかしなんというか、知ってはいたけどやっぱり……。

 

「でけぇよ八重は……」

「……いきなりどうしたでござるか?」

「やっぱサラシ止めさせて良かった」

「あ、セクハラでござるな! 拙者知っているでござるよ!?」

 

 そう言って八重は僕に昇竜拳を叩きこみ、海へと向かって走って行った。

 

「冬夜!」

「冬夜兄ちゃん!」

 

 今度はスゥとレネか。色気の欠片も感じないけど、単純に可愛らしいな。和む。

 スゥは胸にフリルの付いた黄色のワンピースに浮き輪、レネは赤地に白ドット模様のワンピースの水着にビーチボール、腰にフリルが付いている。

 

「あんまり沖に行かないようにね。ここは遠浅っぽいけど皆から離れないように」

「分かっておるぞ、大丈夫じゃ。それよりも……」

 

 僕の注意を素直に聞くスゥ、でもなぜか上目使いで僕を見つめるのは何でだ? ――ああ、そういう事か。

 

「水着、可愛らしくていいと思うよ」

「おお、そうか!」

「良かったなスゥ姉ちゃん!」

 

 僕に水着を褒められて喜ぶスゥと、それを見てはしゃぐレネ。いつの間に仲良くなったんだろ? とか思っていたらいつの間にか波打ち際へ駆けて行った。

 

「仲がいいですねえ~」

「ウェイ!?」

 

 突然掛けられたセシルさんの声に、思わずオンドゥル語で対応してしまう僕。気配を殺して後ろから近づかないで欲しいなあ! 怖いよ!!

 セシルさんはエメラルドグリーンのビキニに、腰には同じ色のパレオを巻いていた。それ自体は普通の水着だ。

 だけど問題は八重をも超えるボリュームを持ったおっぱいだ、前から大きいとは思っていたけどこれほどとは……。

 

「スゥ様~、レネちゃん~。私も混ぜて~」

 

 僕が圧倒されていると、水着を褒める間もなくセシルさんがかけていく。すっげえ揺れてる、はっきりわかんだね。

 

「大きいと、浮くって本当かなあ……」

「何がですか?」

「エ“ァアアアアアア!?」

 

 思わずリ○クの回転斬りみたいな声を出しながら振り向くと、ラピスさんが不思議そうな顔で立っていた。何でこの人達気配消して僕の後ろに立ちたがるの!?

 

「何が浮くのですか?」

「え、いやその」

「セシルの胸よ」

 

 言いよどむ僕の心を読んで正確な答えを出す声が。声がした方を見ると、そこにはアダルティな黒に白のレースをあしらったビキニに身を包み、黒い日傘を差しているリーンがいた。

 

「その幼児体型で大胆なローライズの水着ってどうなの?」

「私はアダルト枠だもの。それよりもラピスを見たら?」

 

 言われたとおりにラピスさんを見ると、それはそれは冷たい眼で僕を見ていた。凍える、凍える!

 

「いやラピスさん、誤解がある。僕はいやらしい気持ちでセシルさんの胸が海に浮くか見たい訳じゃない。ただ純粋に気になるだけなんだ、好奇心なんだ!」

「じゃあ私が見ておくから冬夜は目を背けなさい」

「リィイイイイイイイイン!!」

 

 なんて奴だ! リーンは僕の心を分かっている筈なのに!! セシルさんの目とかもう正直気にしない!

 

「あら皆さん、どうかしましたか?」

 

 そこにユミナがやって来た。胸と腰にフリルのついた、可愛い白ビキニがよく似合っている。

 

「いえ、旦那様が今日も旦那様しているだけです」

「旦那様してるって何!? 動詞!?」

 

 どういう意味!?

 

「そうですか。では冬夜さん、向こうで泳ぎませんか?」

「え? スルー!?」

「ごめんなさいユミナ。冬夜には遺跡の調査に付き合ってもらわなきゃいけないの。すぐ終わるからちょっと待っててくれないかしら」

「……分かりました。終わったら必ず来て下さいね」

 

 リーンの言葉に不承不承とばかりに頷くユミナ。凄い、僕に関しての話なのに僕が入りこむ隙間が無かった。どういう事なの……。

 

「じゃ、行くわよ冬夜」

「はいはい」

 

 そうして僕らは皆から少し離れた所に行き、そこから僕は沖に向かって歩き始める。

 

「とりあえず、潜ってみるか」

 

 そして遺跡の辺りまで平泳ぎで泳ぎ、大きく息を吸い一気に潜る。

 透明度の高い海はその眼下に広がる物を、はっきり僕に見せてくれた。

 様々な巨石群がストーンサークルの様に並び、その中央には神殿らしき小さな建物がある。更に潜り、その建物の入り口を見ると地下へと続く石の階段があった。

 ってヤバイ、息が! 僕は慌てて海上に戻る。

 そして砂浜に戻り、リーンに見てきた事を伝えて横になろうとすると

 

「あの、よろしければ膝をお貸ししましょうか?」

 

 シャルロッテさんが声をかけてきた。内容は、膝枕のお誘い!?

 

「よろしくお願いします」

 

 その誘いに僕は1も2も無く乗り、即座に横になる。シャルロッテさんの太もも、柔らかいナリ……。

 寝転がり、シャルロッテさんの水着を見る。それは、一言で言うなら白のハイグレだった。飾り気は無いが、リンゼと同じくらいの胸でその恰好は破壊力が高すぎます。

 

「あ、冬夜さん寝転んでどうしたんですか?」

 

 シャルロッテさんの太ももを嗜んでいると、今度はアエルさんが声をかけてきた。その手に果物を切ったらしき物を持ってこっちに向かって来る。

 

「いえ、ちょっと素潜りして疲れただけです」

 

 適当に応対しながら、アエルさんの水着を見る。アエルさんは葉ながらのワンピースか、実に素晴らしい。

 

「アエルさん、素敵な水着ですね。アエルさんの落ち着いた雰囲気を引き出していて、よく似合っていますよ」

「あ、ありがとうございます」

「と、冬夜さん! 私の水着はどうですか!?」

 

 アエルさんの水着を褒めると、なぜかシャルロッテさんが食い気味に聞いてきた。えっと――

 

「とってもエロいですね!」

「ええ!?」

 

 しまった、素直に答えすぎた。

 でもシャルロッテさんはあわあわしているものの、膝枕している僕を振り払う気配は無い。流石シャルロッテさん、優しい。師匠とは大違いだ。ていうか赤面しているシャルロッテさん可愛いなもう。

 

「と、冬夜さん。あーん」

 

 とか考えていたらアエルさんが持っていた果物をあーんと言いながら付きだしている。

 

「あーん」

 

 と言いながら僕は迷うことなく口に入れる。美味い、美味すぎる。風が語りかけます。

 というかこれってモテ期って奴じゃない? 僕の時代遂に来ちゃった!? ここが全て遠き理想郷(アヴァロン)!?

 

「リーン、僕もうここで生涯を終えたい」

「冬風邪ひくわよ。あなたじゃなくてあの2人が」

「それじゃしょうがないな」

 

 僕の人生設計が一瞬で崩壊した所で、ミカさんがこっちに走ってきた。ミカさんはオレンジのビキニにエプロンを着ている。

 

「水着エプロンとか、一体どれだけ僕のツボを突くんだミカさんは……!」

「どしたのー、冬夜?」

「僕はもう、辿り着いていた……!」

「どこによ」

「あはは、冬夜っていっつも全開で馬鹿だよね」

「全開で馬鹿なのはミカと話している時だけだと思うけど……」

 

 周りが何か言ってるけど、僕は今水着エプロンというエロさ半端ないコスのミカさんを見るのに忙しいんだ。スマホを取り出して写真を撮る事も勿論忘れない。まだだ、1枚じゃ足りないんだ……っ!!

 

「で、何か用でしょうか?」

「えっと、シャルロッテだっけ? いや何、皆がそろそろご飯にしようって言うから呼びに来たんだよ」

「そう、なら行きましょうか。ほら冬夜、さっさと正気に戻りなさい」

 

 僕がミカさんの姿を見ている間に話が進み、気付けば僕はリーンに腹パンを叩きこまれていた。

 

「な、何するの……」

「正気に戻しただけよ」

 

 それだけ言ってリーンはさっさと皆の元へ向かい、アエルさんとシャルロッテさんもそれ続く。僕も同じようにしようとしたが、その前になぜか後ろからミカさんに抱き着かれた。

 

「ミ、ミカさん!?」

「ねえ冬夜。冬夜ってモテるよね」

「そ、そうですかね!?」

 

 駄目だ、何か真面目な話なんだろうけどミカさんの息と胸の感触が堪らなさすぎて全然集中できない! どうしようこれ!?

 

「うん、冬夜は自分が思っているよりモテるよ。しかも皆いい子でいい奴だよ。だからもしさ、その中の誰かを泣かせたら」

 

 そこでミカさんは1回間をおいてから、僕にこう言った。

 

「謝っても、許さない」

 

 それだけ言って、ミカさんは背中から離れる。

 離れたミカさんに僕は慌てて問いかける。

 

「その中の誰かに、ミカさんは入ってますか?」

「さあねー」

 

 僕の質問を素気無く流し、ミカさんは皆の元へ歩いていく。

 僕もその後を追いながら思う。

 ミカさんが何を思ってあんな事を言ったのかは分からない。ただ一つ確かな事は、僕はミカさんの胸の感触だけは絶対に忘れないという事だ。




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