『それでは戦闘訓練を開始する、演習のためダミーアラガミをそっちに送るそれを殲滅してくれ』
とブラッド隊の隊長ことジュリウスはアナウンスで言った。
「味気ないな〜こんなんで本当に訓練になるんですか?」
ぶっきらぼうに俺は言葉を返す。俺は本物を早く狩りたいその気持ちでいっぱいだった。
『味気ない気持ちはわかるが、いきなりの実地訓練で命を落とされたら元の子も無いだろ。いいから訓練に集中しろシン』
あっさりと言葉を返されてシンも渋々
「はいはい、わかりましたよ。とにかく目の前の敵をぶったせばいいんでしょ。」
俺は神機を構えダミーアラガミに向かっていった。
「うおぉぉぉぉ」
俺は次々と現れてくるダミーアラガミを倒していた。やはりというか、ダミーのアラガミだからか攻めても感触がいまいちな感じが伝わってくる。
『よし、次は難易度あげて中型のアラガミのダミーと戦ってもらう。これはさっきよりは気を引き締めて戦ってくれ』
「でも、偽物には変わりませんよね。」
俺は調子に乗って返した
『そこまで言うなら、大型と中型、小型と同時に戦ってもらうか』
冗談で言っているのか、マジで言っているか俺は戸惑った。ジュリウスは常に冷静で真面目なこんなこと言うのはあり得ないと思った。とっさに俺は
「え?冗談ですよね。隊長・・・」
冷や汗が流れ、寒気がシンを襲った
『俺が冗談を言う人間だと思うかシン?』
これマジだ・・マジで言ってるよと俺は心の底で思った。
「くっそーーーやってやるこんちくしょーーー!」
俺はもうただ神機をふり続けた。そして考えることをやめた。
シンは考えるのをやめた。
sideジュリウス
モニターを見つめながらシンの戦闘ぶりを観戦をしていたジュリウスは
(やはりシン・アスカ、性格には難があるが、彼の戦闘能力には目を見張る者があるな、この調子なら実地訓練も早くできそうだな。)
「あらジュリウスずいぶん嬉しそうね。」
ラケル博士が部屋に入ってきた
「ラケル博士」
敬礼をしてことばをはく
「シン・アスカの戦闘訓練です。彼はとてつもない戦闘能力をもっています。ブラッドのエースになる日も遠くはないでしょう。」
「それはいいことだわ、ジュリウス。」
慈愛に満ちた笑みを浮かべラケル博士は部屋を後にした・・・
sideシン
演習を終え、くたびれたシンはジュースを片手に歩き飲みしながらロビーを見ると大きな袋を漁っておでん挟んだパンをむしゃむしゃ食べている女の子がいた。シンの視線に気づいたらしく隣に座るようにソファをたたいた
「お疲れ様ー、君もブラッドの新入生・・・じゃなくて、新入りの人だよね?」
猫のような髪型の女の子に話しかけられた。
「そうだよ、俺はシン・アスカ。君も新入りなのか?」
自己紹介してシンも誰かと聞き返す。
「うん、そうだよ。私はナナ。君と同じくブラッドの新入りです。よろしくねー」
笑顔で返し、手に持っているパンをむしゃむしゃと食べ始める
「君も訓練受けたんだろ?どうだったんだ?」
俺は何となく聞いてみてみた
「う〜ん、いまいちだったかなぁ・・・君はどうだった?」
小首をかしげシンに返した
「最初は順調だったんだけど・・・隊長に無理難題なことさせれたあげくでかいダミーアラガミ2体同時に戦わせられるわで、意味が分かんねぇよ。俺初日なんだけど・・・」
初対面の人に俺何言ってんだろと心のなかで思っていたがつい口に出してしまった。
「そ、それは災難だったね。あ!そうだ!これあげるね」
でかい袋からおでんを挟んだパンを取り出しシンに突き出した
「はい、どうぞ。お母さん直伝!ナナ特製のおでんパン!すっごくおいしいし、元気なれるから食べてよー」
半ば強引に渡され戸惑うシン
「おっと、私そろそろ訓練の時間だから行ってきまーす」
とたとたと走っていき階段のあがったところで
「残したらあとで怒るからねー」
と一言念押して訓練を受けにいった。ひとりソファーに座りおでんパンを持っていたシンは
「これ、どうしよう?」
おでんパンの処理に困っていた・・・
捨てることもできず腹をくくりかじってみた
「これ意外といけるな」
シンはおでんパンを食べ終わりひとときの休憩を取るのだった・・・
いかがだったでしょうか?今回は原作のシンっぽくしてみたのですがどうですか?改善点などがございましたら感想をお送りください。
次回もどうぞお楽しみに