神様親子の喧嘩に巻き込まれ死んだ仮野創真は、家族になるという形で二代目クロノスとなる。
そして彼は、仮面ライダービルドと仮面ライダークロノスの力を特典としてもらう。
以上
今回は問題児たちの世界に転生する話です。
ではどうぞ。
俺が死んでから………いや、二代目クロノスとなってからの方がいいか?
どっちにしろ、それから百年ぐらいが経った。
この百年の間で知ったのだが、ギリシャ神話においてクロノスという神は二人存在するらしい。内ガイアの息子でレアの弟のほうは豊穣神クロノスで、時間を操る方のクロノスは時刻神カイロスの弟で、この二人は何の関係性もないらしい。しかし俺が仮面ライダークロノスに変身できる能力を得たことにより、立場上豊穣神でありながら時間神に似た力も使えるという何ともややこしい(あくまで自分の感覚だが)ことになった。
後、様々な神話の神様とも交流を深めることができた。中でも日本神話の天照大神さん、北欧神話のオーディンさんの二人とは仮面ライダーの話で気が合いとても仲良くなった。ちなみに天照さんは仮面ライダーイクサが、オーディンさんは仮面ライダーメテオが好きだそう。神様って意外と仮面ライダー好きなんだな。
そうそう、形式上自分の息子に当たる絶対神ゼウスと冥界神ハデスとも会った。初めて会った時はとても緊張した。しかしいざ会ってみたら、二人とも親しく話しかけてくれたので本当に助かった。ハデスさんが引きこもりのアニヲタだったのは、正直驚きだったけど……
そんなこんなで百年が過ぎたある日、事件は起きた。
それは、仮面ライダー関係の道具を色々作ったり確認していた時のことだった。
ちなみにこの時、俺はビルドのすべての力を扱えるわけではないことが判明した。
まずビルドの記念すべき最初の強化アイテム【ラビットタンクスパーキングボトル】である。これはラビットフルボトルの成分とタンクフルボトルの成分をもとに作られた、炭酸ジュースの入った缶のようなボトルで、使用中は他のベストマッチフォーム専用アイテム(四コマ忍法刀、カイゾクハッシャーなど)を同時に使用できるようになるのだが、ビルドをまだ扱いきれていない今の俺では反動が大きすぎて変身できないのだ。無論母さんと姉さんに身体能力を底上げしてもらった上でだ。おそらく、ビルドの世界において強さを示す基準となるハザードレベルというものがまだそのボトルを使えるレベルに達していないからだと思われる。
それと同じ理由だろうか、ハザードレベルを一気に上げる【ハザードトリガー】、ハザードトリガーのオーバーパワーを制御しつつ最大限使える【フルフルボトル】、そしてすべてのフルボトルの力を持った【ジーニアスフルボトル】も使えないのだ。これはさすがの母さんも姉さんもどうしようもできなかった。自力でなんとかハザードレベルを上げるしかないだろう。ただそのかわり、一応全てのベストマッチフォームは現状使えるため、しばらくはこれだけでもなんとかなると思う。
話を戻そう。俺が自室で転生する前に様々な仮面ライダーの道具を確認していた時、部屋の外からドタドタと走る音が近づき、勢いよく扉が開かれた。驚いた反射で扉を見ると、マジでやばいです感のある顔をした母さんと姉さんが何かの小説をもって立っていた。
「ど、どうしたの二人とも⁈」
「ぜぇ………ぜぇ………そ、創真。大変なことが起こったの!これ見て!」
「これは………【問題児たちが異世界から来るそうですよ?】?」
「この本の最後のイラストを見て!」
言われたように俺は本を開いた。そして俺はイラストを見て驚愕した。
「………これは………」
本来負けていないはずのノーネームが見るも無残な姿で倒れていた。だが俺を驚かせたのはそこではなく、そのイラストにいるノーネームに勝利したと思われる者だ。
地球儀を思わせる金色の肩パーツと胸パーツ、赤・青・金で禍々しく彩られたアーマー、そして頭部には口を開け牙を剥くコブラを思わせるマスクに正座早見表のようなものが付いていた。仮面ライダーファンである俺には、それが何か理解した。
「仮面ライダー────エボル?!」
仮面ライダービルドにおいて、火星を滅ぼしたとされる最強最悪の生命体エボルトが変身するダークライダーエボル。その姿がはっきりと描かれていた。
「なんで問題児たちの世界に、仮面ライダーエボルが………」
「わからない。ただこの世界に異常が起きていることは確かよ。他にもレティシアの奪還失敗、ペストとのギフトゲームの敗北………どれも本来とは異なる内容になっているの」
「そして事実と異なる出来事が起きているところには、必ず仮面ライダーの力が関わっているの」
「仮面ライダーの………力が………」
「そう。本来なら私達のような神様が歴史を元に戻すのだけど………今回ばかりはそれができなかった、いえ、もはや私達では手に負えないぐらい、エボルトが強くなりすぎてたのよ」
「なんで?エボルトは確かに強いけど、普通に考えたら十六夜達でも十分、というか十六夜1人で潰せる程度のはずだよ?それに母さんや姉さんみたいな神様なら尚更できる気がするんだけど」
「えぇ、これはあくまで予測だけど、エボルトという存在に箱庭のルールが適用されて神性が付与されたか、もしくはエボルトが憑依した存在が神性を持つ強大な存在だったかの二つが考えられるわ。どちらにせよそうなったあいつはもう生命体じゃない
一種の破壊神に匹敵するわ」
破壊神・・・それは、神の世界において最も力のある存在。そのように表現されるほど、神性が付与されたエボルの力は強力だと二人は言う。
だが二人は、一つだけ方法があるとつづけた。
「………………大きな賭けになるけど、一つだけ方法があるわ」
「大きな賭け?………その方法って」
「目には目を、仮面ライダーには仮面ライダーを。つまり、こっちも仮面ライダーの力を使うの。けど、相手はエボルだけじゃない。他にも何人もいる。つまり、私と瑞樹が変身できるようになったとしてもたったの三人、相手には到底かなわない。ならばどうするか」
「……………まさか、原作のキャラを?」
「そう。問題児たちの世界に存在する原作のキャラ・・・すなわち逆廻十六夜、久遠飛鳥、春日部耀たちノーネームの人たちにも仮面ライダーの力を使わせるの。でも、彼ら全員が変身できるかはわからない。もしかしたら誰も変身できないかもしれないし、最悪変身時の副作用で支障をきたす可能性だってある。そうなったら、歴史は更に最悪な方向へ進むかもしれない」
「それが………大きな賭け………」
かなり大きな賭けだと思う。もし全員が仮面ライダーに変身できるのであれば、それはノーネームをさらに強くし、その上歴史の改変を防ぐ大きな手助けにもなる。だが、全員変身することができなかったのなら、歴史の改変を食い止めるのはおろか、最悪ノーネームそのものがさらに悪い方向へ向かう可能性だってある。
この賭け、乗るべきかどうか………俺は悩んだ。悩みに悩んだとき、ふと俺は問題児たちの表紙に映る青年、逆廻十六夜を見つめた。その顔はまるで、『悩んでいる暇があるならさっさと行動しろ』とでも言っているように感じた。俺はクスッと笑った。
「創真?」
「ごめんごめん。あのさ………前に、転生先は何でもいいって言ってくれてたの、覚えてる?」
「え、えぇ。覚えてるけど」
「じゃあそれ、この世界にして。僕が直接行って、十六夜達の適性を確かめてくるよ」
「適性を確かめる………って、どうやって?」
「これだよ」
俺が取り出したのは、バグルドライバーⅡだ。が、それは見た目だけ。実はこれにはある機能を追加していた。
「これはバグルドライバーⅡを改造した、バグルドライバーⅢってところかな。これを使えば、相手の情報が読み取れるようになっているんだ」
「触れた相手の情報………てことは!」
「そ、適正仮面ライダーを見つけることだって可能なはず。これを使って、適任者を捜してみるよ」
「す………」
「す?」
「「すっごーーーーい!創真すごいよ!」」
いきなり二人に抱きつかれ、俺は後ろへ吹っ飛んだ。二人の顔には笑顔があった。
「さっすが創真!あたしの弟だね!」
「さすがは私の息子!お母さん嬉しいわ!」
「わ、わかったから!とりあえず落ち着いて」
これも百年間の間に起った変化なのだが、最近母さんと姉さんの俺大好き愛が凄まじいことになった。最初のころはかなり気まずかったのに、気が付けばふたりとも俺をみるなり抱き着くことが多発した。嬉しいよ。嬉しいけど、二人とも神様だからか威力が半端ない。もし俺が人間のままだったら、間違いなく体が上下にもげてたと思う。
「ふぅ………よし。それじゃ確認しよう。まず、問題児たちの世界に仮面ライダーエボルを筆頭にダークライダーを含む多数の仮面ライダーが存在している。そしてそいつらによってノーネームは最悪なバッドエンドを迎えている。それを防ぐために俺がまず黒ウサギの手紙に呼ばれた、という形で箱庭に転生し、ノーネームに所属する。そしてノーネームの中から仮面ライダーの適合者を見つけ、仮面ライダーの力を渡す。後はシナリオに沿って可能な限り歴史の改変を食い止めつつ、犯人をとっ捕まえる。こんな感じでいいかな」
「オッケー。一応あたしもこのことを全神話の主神達に伝えしだい箱庭に行くから」
「わかった。母さんは?」
「私は箱庭世界に存在する私達のコミュニティ“ユグドラシル”に行って、ノーネームと同盟を結べるよう手配しておくわ。私達のコミュニティは2桁だから、ノーネームより行動範囲は広い筈だし、情報とかも手に入りやすくなるはずよ。一応そっちが終わりしだい、私も創真のところに向かうわ」
「ありがとう、母さん。あと、今さらりとすごいこと言ってなかった?」
2桁のコミュニティって相当凄いぞ。いや、神様が所属しているぐらいだから当然なのか?・・・まぁ、いいや。
「それじゃ、今から箱庭へのゲートを開くわ。そこを通ったら、十六夜達と同じパラシュート無しのスカイダイビングが始まるから気をつけてね。あと、貴方にも手紙がきていることが前提になってるから、そこは彼らに合わせてね」
「わかってる。それじゃ、また後で会おう」
そう言って、俺は母さんの作った空間転移のゲートを通った。その瞬間、俺は空中に飛び出し、そのまま落下した。下には大地、地平線の先には世界の端のようなものが見える。そして、周りにはシナリオ通り彼らが落下していた。
「わっ⁈」
「きゃっ⁉︎」
『お嬢おおおぉぉぉぉぉぉぉおおおお⁈⁈』
「ヤハハハハハハハハハ、アハハハハハハハハ、ハハハハハハハハ!」
「箱庭………心が躍るなぁ!」
こうして、俺は箱庭に転生した。
作っているときに思ったのですが
キャラの会話って、誰がどの台詞を言ってるのか明記したほうがいいでしょうか?
感想などでどっちがいいか書いてくださると大変助かります。
以上二話でした。