上空4,000メートルスカイダイビングを体験した問題児達と創真。創真がクロノスだと知った黒ウサギは謝罪する。その後箱庭の説明を受ける。
以上
ーある日の作者
「さて、UAどうなってるかな。600あったら嬉しいけど」
UA:1019
「Σ(゚Д゚;)・・・」
読んでくださった方、本当にありがとうございます!
今回、あの紳士(笑)が登場します。それと今回創真君が神の片鱗を見せると前回書きましたが、内容の都合上次回になりました。申し訳ありません!
それではどうぞ。
黒「ジン坊ちゃーん!新しい方を連れてきましたよー!」
ジ「お帰り、黒ウサギ。そちらの三人が?」
黒「はいな、こちらの御四方が──────」
クルリと振り返る黒ウサギ。カチンと固まる黒ウサギ。
黒「あ、あれー?もう一人いませんでしたっけ?ちょっと目つきが悪くて、かなり口が悪くて、全身から“俺問題児”ってオーラを放っている殿方が」
飛「十六夜君のこと?彼ならさっき『ちょっと世界の果てを見てくるぜ』ってあっちに駆け出して行ったわ」
黒「はい⁈な、なんで止めてくれなかったのですか⁈」
飛「『止めてくれるなよ』って言われたもの」
黒「ならどうして黒ウサギに教えてくださらなかったのですか⁈」
耀「『黒ウサギには言うなよ』と言われたから」
黒「嘘です、絶対嘘です!本当はただ言うのが面倒くさかっただけでしょうお二人さん!」
飛・耀「「うん」」
ガクリと前のめりに倒れる黒ウサギ。これから彼女が苦労することを知っている創真は慰めるように頭を撫でた。
それと同時に、ジンという少年は顔を蒼白にして叫んだ。
ジ「た、大変です!“世界の果て”にはギフトゲームのために野放しにされている幻獣が!」
飛「幻獣?」
ジ「は、はい。幻獣とはギフトを持った獣のことで、特に“世界の果て”付近には強力なギフトを持ったものがいます。人間じゃ太刀打ちできません!」
飛「あら、それは残念。もう彼はゲームオーバー?」
耀「ゲーム参加前にゲームオーバー?……………斬新?」
ジ「冗談を言っている場合ではありません!」
ジンは必死に事の重大さを訴えるが、二人は叱られても肩をすくめるだけ。
黒ウサギはため息を吐きつつ、立ち上がった。
黒「はぁ……………ジン坊ちゃん。申し訳ありませんが、こちらの御三方様の案内をお願いします。黒ウサギは問題児様を連れ戻して参ります。事のついでに──────“箱庭の貴族”と謳われるこの黒ウサギを馬鹿にしたこと、骨の髄まで後悔させてやります!」
いうや否や、青かった髪を桜色に染め、凄まじい爆風を起こして黒ウサギは十六夜が向かった方へ駆け出した。
飛「箱庭のウサギって随分速く飛べるのね」
ジ「ウサギは箱庭の創始者の眷属。力もそうですが、所持するギフトも多いので、彼女なら余程の幻獣でない限り大丈夫だとは思いますが………」
そう、と空返事をする飛鳥。そして心配そうにするジンに振り向くと、
飛「とりあえず中に入りましょうか。貴方がエスコートしてくれるのよね?」
ジ「え、あ、はい。コミュニティのリーダーをしているジン=ラッセルです」
飛「私は久遠飛鳥。こっちで猫を抱えているのが」
耀「春日部耀。こっちで空気になってるのが」
創「仮野創真だ、ってその説明地味に傷つくからやめて」
軽く耀が創真をいじった後、四人が箱庭の外門をくぐると、眩しい光とともににぎやかな街の光景が広がった。
三『お、お嬢!外から天幕の中に入ったはずなのに、御天道様が見えとるで!』
耀「本当だ、外から見たときは箱庭の内側なんて見えなかったのに」
創「天幕に不可視のギフトとかが作用してるんじゃないか?吸血鬼みたいな太陽の光を直接受けることができない種族のためにフィルターみたいな役割を果たしてるとか」
ジ「よく分かりましたね創真さん。その通りですよ。箱庭の天幕は内側に入ると不可視になるんですよ。それと同時に、太陽の光を受けることができない種族のためにあの天幕は設置されているんです。創真さんの言う、吸血鬼とかが一番の例ですね」
飛「……………。そう」
ジンの言葉に複雑そうな顔をする飛鳥。吸血鬼と同じ町に住むことができるとは思えない、といったところだろう。
しばらく街を見回った後、四人は近くにあった“六本傷”の旗を掲げるカフェテラスで軽い食事をとることにした。
注文を取るために猫耳の店員が飛び出てきた。
店「いらっしゃいませー。ご注文はどうしますか?」
飛「えーと、紅茶を二つと緑茶を一つ。あと軽食にコレとコレと、創真君は?」
創「アイスコーヒーを一つ、ブラックで。あと」
三『ネコマンマを!』
創「だそうです」
店「はいはーい。ティーセット四つに、ネコマンマですね」
……………ん?と飛鳥とジンは不可解そうに首を傾げる。しかしそれ以上に驚いていたのは春日部耀だった。
耀「二人とも三毛猫の言葉分かるの?」
店「そりゃ分かりますよー、猫族ですから」
創「雰囲気からなんとなく予想しただけだよ」
三『ねーちゃん可愛い鍵尻尾してはんなー。今度機会があったら甘噛みしに行くわ~』
店「やだもーお客さんったら、御上手なんだから」
尻尾をフリフリしながら、猫耳娘は店内に戻る。
その後姿を見た耀は嬉しそうに三毛猫を撫でた。
耀「……………箱庭ってすごいね。私以外に三毛猫の言葉がわかる人がいたよ」
三『来てよかったなお嬢』
飛「ちょっと待って。貴方もしかして猫と会話できるの?」
珍しく動揺した声の飛鳥に、耀は静かにコクリとうなずいた。ジンも興味深く質問を続けた。
ジ「もしかして、猫以外にも意思疎通は可能ですか?」
耀「うん、生きているなら誰とでも会話できる」
飛「それは素敵ね。じゃあそこで飛び交っている野鳥とも会話が?」
耀「うん、きっと出来……………る?ええと、鳥で話したことがあるのは雀や鷺や不如帰ぐらいだけど……………ペンギンがいけたからきっとだいじょ」
ジ・飛「「ペンギン⁈」」
耀「う、うん。水族館で知り合った。他にもイルカ達とも友達」
創「へぇ、結構幅広いんだな。じゃあ
?『~~~~~~♪~~~~♪♪』
創真が指を強く鳴らすと、どこからともなく青い小さなドラゴンのような何かが飛んできた。
緑色の瞳で、身体の左側にはボタンのようなものが四つあり、内一つだけ赤く他は青い。背中には何かがはまりそうな穴がある。ものすごく機械っぽい姿だ。
耀「ちょっと待って、やってみる…………」
?『~~~~♪~~~~~~♪♪♪~~~♪♪』
耀「えっと、うん、初めまして」
?『~~~♪♪♪~~~~~♪♪~~♪♪♪♪』
耀「そんな名前なんだ。私は春日部耀」
?『~~~~~~♪♪~~~~~~♪♪♪』
耀「・・・・・・・えっ?本当なの?」
?『~~~♪~~♪♪♪~~~♪♪~~~~♪♪♪♪~~~~~♪♪♪~~~~♪♪~~♪~~~♪♪』
耀「そうなんだ。それは凄いね」
?『~~~~♪♪♪♪~~~~♪♪~~~♪♪♪』
耀「うん、よろしくね」
どうやら会話できたらしい。飛鳥とジンの二人はもちろん、創真でさえ雰囲気からなんとなく予想はできたものの、実際には何を言っているのか全く分からなかったようだが。
創「なんて言ってた?」
耀「えっと、まず『はじめまして、こんにちは』って」
飛「あら、礼儀正しいのね」
耀「うん。それで次に『僕はクローズドラゴンって言います』」
ジ「クローズドラゴン…………ということは、ドラゴンなんですか?」
耀「多分。それから『ちなみに僕、創真さんに作られた機械なんです』に『創真さんのおかげで、見た目と構造が機械の一個体の生物として自我を持てるようになったんです』って」
飛・ジ「「作られた?」」
飛鳥、ジン、耀の周りをグルグル回るクローズドラゴンと創真を見比べる二人。
確かにクローズドラゴンは機械と言われてもおかしくない姿をしている。しかし、その動きはとても機械とは思えないほどしなやかだ。そのうえ耀が会話できたということから完全に生物だと思っていた二人は、呆気にとられた表情をした。
ジ「…………す、すごいです!今まで様々な創造系のギフトを見てきましたが、ここまで生物らしい動きをするものは初めて見ました!」
創「そうなんだ」
ジ「はい!春日部さんも素晴らしいですが、創真さんのギフトも凄いです!」
飛「そうね………二人とも、素敵な力や物を持ってるのね。羨ましいわ」
彼女らしくない表情で二人に笑いかける飛鳥に、耀は困ったように頭を掻き、創真は心配そうに彼女を見つめた。
耀「久遠さんは」
飛「飛鳥でいいわ。よろしくね春日部さん」
耀「う、うん。飛鳥はどんな力を持っているの?」
飛「私?私の力は………………まぁ、ひどいものよ、だって」
ク『~~~~~!!』
急にクローズドラゴンが警戒心を高めて威嚇を始める。何事かと思っているところに、
?「おんやぁ?誰かと思えば東区画の最底辺コミュ“名無しの権兵衛”のリーダー、ジン君じゃないですか」
品のない上品ぶった声とともに、ピチピチのタキシードを着た巨体の変な男が現れた。
以上四話でした。
尚あらすじにも書いていますが、ついに問題児全巻手に入れました!
一度読み込んでから投稿したいと思っていますので、しばらく投稿が遅れます。
気長に待っていただけると嬉しいです。