残酷だった未来に希望を。 作:生麦生米生卵
さて二話目ですね。そういえば小説のタイトルとりあえずあれにしてありますがそのうち変えるかもですね。タイトルにも意味はあるんですよ。今のところ…はね。
前書きしか書かないので長々とお話してますが長いね。ではどうぞ(*´ω`*)
「それじゃ今日はここまで。皆さんまた来週。」
授業の終わりを告げる鐘の音がなり、皆散り散りに放課後を過ごしに行く。
俺と明日奈は授業か終わってもまだ眠っている碧の元に向かう。
「碧くん、碧くんもう授業終わったよ?放課後だよ?」
「んんっ……れ?わたひ…寝てまひた?」
「それはもうぐっすりとな。」
「あらま…やっちゃったか…。」
「最近忙しいらしいからな。テレビの取材とかもあったしな。」
「あはは…色々と予想外な方向に大きく進んでしまってたからね。それに時間もあまり残されてない。ってわかっちゃうと本当に忙しくてね。」
「そっか。でも無茶しちゃ駄目だよ?碧くんキリトくんとおんなじで無茶な事ばっかりするんだから。」
「アハハッ、そーだね。うん、体調管理きちんとしないとだもんね。」
「医者が体調管理できなくて倒れた。とか言い出したらいい笑いの種だもんな。」
「医者だって体調崩すよー。偏見辛いよー。」
碧の戯けた一言で俺達の間に笑いが起こる。世間で言う天才の申し子草薙碧。それはこの場にはおらずいるのはただの高校生の草薙碧だった。
「さて。放課後だね。それじゃ特別講義。と、このまま行こうか?今日は明日菜も一緒?」
「うん、いいかな?」
「大丈夫だよ。さてさて、前回はどこまでやったっけなー?」
明日奈も参加することを聞き、碧はクスクスと微笑みながら教卓に立つ。
立った瞬間には今までの油断しきった表情は消え、科学者の草薙碧としての姿が見えた。
「さて、始めましょうか。キリトの為だけの特別講義を。」
碧はパソコンを立ち上げながら俺達の方を向き直り話し出す
「さて、前はVRの可能性までは話したかな。前にも話したかもしれないけどこの先VRは大きく進歩します。それこそ[死んだ人間のデータ]をもとにその人を仮想空間に作り出すことだって可能になると思います。」
「「……。」」
「必要なのは[データ]です。それはこのナーヴギアやアミュスフィアを利用したユーザーであれば全て元は同じサーバーにたどり着くのでデータの収集は容易です。」
「だがそんなことになれば…。」
「えぇ、それはつまりリアルとVRの混合が出来上がる。ということです。そして死んだ人間に会うことができるようになれば、それを現実と認知しリアルに目を向けない人も出るでしょうね。まぁあくまでこの先できるようになるだろう。ってことだけ覚えておいてください。」
「でも、データがリアルに出てくるようになればユイちゃんと一緒に生活できるようになるかもしれない。ってことだよね?」
その言葉に碧は不敵な笑みを浮かべながら頷く。
「えぇ。明日奈の言うとおりです。データを用意し、リアルとVRを繋ぐ何かができればいまこの場にユイが質量を持って現れる世界があるかもしれません。そうすれば彼女にこの世界を見せることができるようになります。」
「だがその繋ぐ何かはまだ開発中。というところだからな。」
「その通り。だからこそキリトは彼女にこちらの世界を見せたいと願い、私に明日奈と一緒に無理を承知で頼みに来たんですからね。俺にVRの事を、プログラムを教えてくれ。と。」
そう、俺と明日奈はSAOでユイという感情を持ったAIの娘を授かった。碧曰くAIに感情を入れるプログラムを作ったわけではないが精神治療の一環で入れたのが様々なバグを挟み予想外な方向に進んだ。と言ってた。つまり奇跡なんだと言外に告げていた。だがSAOが消えたときにユイも一緒にあの世界に消えてしまった。だから俺はALOの事件が片付いて全て終わった後にユイを蘇らせるための技術を得るために、碧を頼った。
「さて、今日は講義をする。と言ってたんですが。それは嘘です。あれも全部前座です。」
「…え?」
「二人に今日はプレゼントがあるんですよ。」
「「プレゼント?」」
「というより謝罪。という言葉が適切…かも知れませんね。SAOやALOでお二人にはご迷惑を沢山かけましたからね。だから私のできる方法で、最高の恩返しをしよう。って決めた結果です。」
俺達が互いに何を言いたいのかわからず首を傾げていると立ち上げていたパソコンの画面をモニターに映し出した。
「すいません。準備に思ったより手間取りました。もういいですよ。」
『えっと、どれについていけば行けばいいんですか?』
「動いてる矢印について来てください。それで見えるようになりますよ。」
碧はパソコンに向かって話し出す。そしてパソコンに繋がれたスピーカーには俺達がずっと会いたかった人の声が聞こえてくる。
『あー、あー、聞こえますか?』
「…あぁ。聞こえるよ。」
「…ほんとなの…?」
『はい!お久しぶりです!パパ!ママ!』
モニターに映し出されたのは俺達の娘のユイだった。
感動の再開に涙を流す明日菜とこの状況が夢なんじゃないかと思うが碧がそれを否定する。俺達の後ろに微笑みを浮かべた碧がいつの間にか立っており、
「リアルで会う方法は、今はまだモニター越しが限界ですが…それでも、会えたことに喜んでいいんですよ。」
と言って俺達の背中を軽く押した。
「ユイちゃん…会いたかった……。」
「…また会えて嬉しいよ。ユイ…。」
『私もです…!パパ!ママ!』