IS/ZERO   作:zaku

4 / 4
ついに第一のヒロイン、女帝(笑)が登場します。

ククク…やつは四天王の中でも最弱…割といろんな意味で

酢豚?ヒロインが4人にならないじゃないすか!やだーーー!


まあアニメでは新ヒロインが目立っているんですが。あれだ、魔王だ。


第4話 女帝登場

二限目が終わって休憩時間。約一時間ごとに休憩があるなんてやっぱり学校は優しいなと思いながら怜はノートに書く手を休めない。勉強不足であるのはもちろんのことだが周りを見ることができないのだ、よって教科書とノートを注視する。

なぜかって?前の時間の休憩でもそうだったがこのクラスの廊下には二,三年生がびっしりといる。他の校舎の窓から覗いてるのも見えてるし……まさしく俺たちは客寄せパンダになっている。

そしてクラスメイトはというと、『ちょっと話しかけにいってみなさいよ』とか、『あんたまさか抜け駆けするつもりじゃないでしょうね』とそんな空気が漂っていて硬直状態。うーん、みんな興味津々ではあるのだろうけど……女子校ならではって感じか。(分からないんだけどもね)

 

そんな中、一夏はというと「ここが分からないんだけど、どういうことだ?」と俺に質問してくる。周りの女子の方が詳しいだろ!と言いたいがISという特性上、大企業のお嬢様とか珍しくなく、『男』に耐性がない子もいるみたいなんだよね。こちらから声をかけるのはよろしくなさそう……しかしそうなると―――

 

「……ちょっといいか」

 

ちくしょうやっぱり最初に声をかけられたのは一夏の方か、イケメンは乙ってしまえ―――この間、わずか2秒である。

 

さて、話しかけてきたのは周りの代表者か?大勢の女子がざわついているところを見るに独断専行のようだ。特徴的なポニーテールの日本人で、やや目つきがきつくて無愛想な表情にみえるがきりっとしていて古き良き大和撫子って感じ。そのバストは豊満であった。

 

「……箒?」一夏が何事かと尋ねる。

 

篠ノ之箒、今も昔も束姉は箒ちゃん箒ちゃんとうるさかったから間違いないだろう、篠ノ之束博士の妹である。千冬姉も束姉も昔からの付き合いだし、こっちも幼馴染なのかな、なんて思っていると

 

「その……」箒ちゃんはあたりを見回していて歯切れが悪い。

 

「話すなら屋上がいいんじゃないかな、遅刻しないように戻ってこいよ」たぶん久し振りの再会なのだろう、二人だけでゆっくり話してくるといい。

 

「ありがと怜兄、それじゃ箒、行こうぜ」一夏が教室の外へ出る。廊下にいた女子たちはさっと道を開けてかるくモーゼの海渡り状態だ。すごく目立つ。

 

そして俺は一人残されたわけだが……

 

「ちょっと、よろしくて?」良かった、一人声掛けたのを皮切りに(そのままフェードアウトしたが)こうやって話しかけてくれると嬉しい展開。箒ちゃんさまさまである。

 

「いいよ、何でもどうぞ」こっちに話しかけてきた女の子はどんな子かなっと。

 

おわー、きれいな金髪。ちょこっと縦ロールもかかっていて箒ちゃんとは真逆の、麗しきご令嬢っていう印象。やっぱIS学園って綺麗な子で選んでない?

 

「わたくし、あなたに興味を持ちまして。この、私が、男にですのよ。とても光栄なことだと自覚していらっしゃいます?」

 

「それは嬉しい限りですね」かわいい子に興味持たれたら誰だって嬉しいわな。

 

「あら、ずいぶん物わかりのいい男ですのね。ISを扱えるだけありますわ。……それであなたのISは?」

 

若干棒読みになってしまったが本人は快く思ってくれたみたいだ。

 

「テレビで見たやつなら倉庫内で待機中。まあ、他のみんなも気になっているだろうけど後々のお楽しみってことで。とりあえず知識を蓄えなきゃ」

 

「いい心がけですわ。なんなら私が教えて差し上げましょうか?イギリス代表候補生のこのわたくしが!」一つ一つの言動が高尚で、自分を誇っているような身振り手振りをしている。イギリス人だったのか、納得。あ、俺が古い人間だからかもしれないけど。

 

「はあ、教えてくれる気持ちはとても有難いんだけど、とりあえず読んでみなきゃ始まらないし、分からないところがあったら聞くよ」

 

「ちょっとあなた!?私を代表候補生と知りながらもそんな態度ですの―――」

 

ちょうどその時、授業の予鈴が鳴った。

 

「ほら、千冬先生来る前に準備しておかないといたーいお仕置き食らうかもよ?」

 

「……ふんっ!」致し方なし、とばかりに踵を返して自分の席に戻る。

 

うーん、現代の風潮じゃ珍しくないし、とる態度間違えたかなーと思っている間に箒ちゃんが一人で帰ってきた。あれ、うまくいかなかったのかなと窺ってみると相変わらず仏頂面であるが心なしか顔が綻んでいるようにも見える。一夏と会話する奴はみんなそうなっちゃうのだろうか。ぜひ自分に伝授してください。

 

その一夏は見事遅刻して千冬姉に叩かれました。ざまあないぜ!

 

 

三時限目が終わってお昼休み。世界中の料理が絶品の味で楽しめると噂の食堂に行きたかったのだが、せきを切ったように女子が詰め寄ってきた。よりによってこのタイミングでか。

こりゃみんなで食堂行った方が早いか、と考えたところで「あなた!さっきの態度は何ですの!?」うわー突っかかってきちゃったよ……ひときわ高い声に周りは一歩下がる。

 

「どうしたんだ?怜兄」一夏が割って入る。

 

「あー……俺たちにISについて教えてくれるんだってさ」

 

「ええ。ですけどこの私がわざわざ教えと説いて差し上げるのですから、それ相応の態度がありませんこと?」

 

「だから―――「悪いな。俺、君が誰だか知らないし」……一夏さん?顔が厳つくなってやしませんか?

 

「まあ!なんですのその態度。この私を知らない?やはり男というのはみんな無知無能なのですね」だめだこりゃ。

 

「一夏、自己紹介で言ってただろ。イギリス代表候補生の……」いけない。さっきのやりとりじゃ名前出てこなかった。……自己紹介ってさ、名前一気に言われても覚えられないよね。

「セシ……セシリー、そうセシリー・フェアチャイルドさんだ」

 

「オ・ル・コッ・ト!!セシリア・オルコットですわ!」そうそう。

 

「ふーん、セシリアっていうのか。イギリス代表候補生?」

 

「そうなのですわ!どうです?私の優秀さが分かりましたか?」

 

「ちょっと質問なんだけど」なぜ俺に質問する。

 

「なあ、代表候補生ってなんだ?」一夏の言葉にさすがに俺もずっこける。

 

「いや……『ISの』って付けたらそのまんまの意味だろ……」

 

「おう、そういわれればそうだな」もしかして狙って言ってるかこいつは?

 

不安になってセシリアの方を見ると

「ありえない……信じられないですわ。無知無能にも程がありましてよ……この極東の島国にはテレビがないのかしら……」

逆に冷静になって眉間にしわを寄せ、指で抑えている。

 

「テレビくらいあるぞ。見ないけど」

「というか軽くトラウマであまり見たくないな……」いきなり自分が放送されたんだもん。プライベートの。

「怜兄もそうか」おお、同じ気持ちを分かち合う同志よ。

 

「ちょっと!私を蔑ろにしないでくださる!?」

 

「悪かった。それで何の話だっけ?」これで溜飲が下がるといいのだが。

 

「各国の代表候補生……つまり有望なIS操縦者?」一夏が答える。

 

「そのとおり。エリートなのですわ!」びしっとエリートポーズ(自信満々な感じ)が決まる。よし、これで昼飯食べに行きましょ―――

 

「本来なら私のような選ばれた人間と同じクラスになれたことだけでも奇跡なのですから。その幸運を讃えてあなた方のような無知な人でも優しくしてさしあげますわよ……まあ、泣いて頼むなら教えるのも吝かではなくてよ」

 

「まあ、IS学園に入学した時点で実質みんな候補生だと思うけど」

「なんですって!?」

いかん。腹が減ったのに気が散って余計なことを口に出してしまった。でもやっぱり海外の入学生は絞られちゃうし、すでにISをかじっている生徒ばっかだと思うんだよねえ……

 

「各国のIS代表は一人!その候補生で専用機も与えられてましてよ、入試で唯一教官を倒し、主席だった私はエリート中のエリート、他の生徒とは一線違いますわ!」

 

おお、専用機。そうかより多くの時間を共に過ごして同調する、いわゆるパートナーとして認識することが重要―――なISには候補生の時点でISを持つことができるのか。

代表候補生の凄さが分かったな一夏―――と同意を取ろうとしたら

 

「入試って、あれか?実際にIS乗って模擬戦闘行うやつ。一応俺も教官倒したぞ?」

 

「は……?」

 

「マジか?……校内生徒なら戦闘試験の結果は確認できるんだっけ……おお、ちゃんと[試験教官戦闘不能]になってるな」

しかし担当官は山田先生か……ドジ踏んで動けなくなって自滅、なんてオチじゃないだろうな、もう蒸し返さなくてよかったのに。

 

「わ、わたくしだけときいておりましたが!?」

「女子では、ってオチじゃないのか?」

ピシッ。嫌な音が聞こえたような気がする。だからなんでいちいち琴線に触れるような言い方をするんだ一夏。

 

「あ、あなた!あなたも教官を倒しましたの!?」すごい勢いで今度は俺の方に問い詰めてくる。

 

「いや、俺は―――」

 

「[試験教官撃破]ですって!?しかも担当官は織斑先生!?」……え?

 

教室中が、廊下までも驚愕の事実に騒ぎ出す。えらいこっちゃ、なんてことしてくれてるんですか千冬姉!!!!!

 

「ちょ、ちょっと落ち着いてくれ、これは―――」

 

「これが落ち着いていられますか!どういうことですの!」

「うそ、獅子戸さんってすごい方なんですね!びっくりしました!」

「あの織斑先生を……尊敬しちゃいます!」

「やるわね、こうしちゃいられないわ。年下でも学年は上なのよ、負けられないわ!」

 

待ってー!やめてー!

どうにかして誤解を解かなくてはならないのだが

 

キーンコーンカーンコーン――――――

 

お昼休み終了のお知らせである。ついでに俺も。

 

騒いでいた生徒もチャイムを聞いた途端、蜘蛛の子を散らすように自分の教室に戻っていく。

 

……試験結果なんて変えられないけどさ。どうにかならなかったのかな。

最初はみんな結果なんて知らなかったみたいだし……あれ、一夏のせいじゃね?

おのれワンサマー……と恨みがましい視線を送っても全く気付かない一夏。

 

セシリアも納得いかない顔で戻っていく。

「またあとで来ますわ!逃げないことね、よくって!?」逃げるってどこに。いや、なんて説明すりゃいいんだ。もう原因の一夏に押し付けてやる。

 

「……昼食食い損ねたな」

「言うなよ。お前のせいだ一夏」

 

 

 

「それではこの時間は実戦で使用する各種装備の特性について説明する」

今度は山田先生ではなく千冬姉が教壇に立っている。

「ああ、その前に再来週に行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めなくてはならないな」

猛烈に嫌な予感がする。

 

「クラス別で戦うのか?」一夏が質問するが今度もそのままの意味だし分かったみたいだ。

 

「そうだ。しかし対抗戦だけではなく、クラスの進行や生徒会の会議に出席したり……いわゆる学級長の役割が主だ。この時期では大した実力が身に付いているわけでもないが定期的にローテーションを組み、クラスの実力向上を目指す。ちなみに決まったら一年間は変えるつもりはないので、そのつもりでやれ。自薦他薦は問わない」

うわあ、まだ始まったばかりで各々の実力が分からないんじゃ無難に情報があるやつが―――

 

「はい!獅子戸さんを推薦します!」見事なフラグ回収。もう一夏のバカ!

 

「織斑君もいいと思います!」そんな一方で一夏も人気を持っている。ちくしょう

 

「おっ俺!?」思わず立ち上がった一夏。

 

「おっ、やる気みたいだな。俺も一夏を推薦するよ」容赦なく追撃。

 

「ちょっと待った!俺はやるなんて」

「席に着け織斑。推薦されたのものに拒否権はない。推薦したものは結果に文句が言えないようにな。選ばれた以上は覚悟をしろ。

さて、他に誰かいないか?いないなら二人のうち、投票でどちらかを決めるが……」

待て待て、まだ本命が出てきてないぞ。

 

「待ってください!納得いきませんわ!」予想通り自ら出てきた。

 

「実力から言えば私こそがふさわしいはずですわ!それを物珍しいからって―――無知無能な極東の猿を代表にするなんてクラスのいい恥さらしですわ」

至って正論だ。模擬戦闘が引っ掛かったみたいだがまだウチら勉強不足だもんな、セシリアに投票がいくように言いましょうや一夏―――

 

「無知無能で悪かったな、これから学んでいくんだよ。あと俺は猿じゃない」

 

……

 

「あら、ISを開発したくせにまわりの顔を窺って、肩身が狭い島国にいるオスなんて猿しかいないと思ってましたわ」

 

「イギリスだって島国だろ、それに―――」

 

いつの間にか相手国の貶し合いが始まってたでござる―――

なんとなくは察してたさ、一夏が女尊男卑の風潮をもろに受けて男を見下すような考えを嫌っている節があることを。

 

「あっ、あなた私の祖国を侮辱しますの!?もう許しません、決闘ですわ!」

バンッ!と机をたたくセシリア。お?二人の対決か?俺は学級長やらなくていい?

 

「いいぜ。四の五の言うよりわかりやすい」一夏も即決で受ける。

「それでどのくらいハンデをつける?」

「あら、早速お願いかしら?」

「いや、俺はどのくらいハンデ付けたらいいのかなーと」

一夏の言葉にドッと爆笑が巻き起こった。

 

 

 

 

 

――――――――――「                   」

 

 

 

 

 

「おっ織斑君、それ本気で言ってるの?」

「男と女だからってハンデ付けるなんていつの時代よ~」

「しかもセシリアは代表候補生よ?専用機持ってるし無理だよ」

 

そうだな、学園の機体じゃ専用機に勝つのは難しいだろう、正論だ……

 

「……じゃあ、ハンデはいい」

「ええ、そうでしょうそうでしょう。しかし、言われてみれば訓練機相手に専用機で戦うなんてハンデもいいとこですわね。私が勝つのは必然であるでしょうから、おめおめと敗けるような醜態は晒したくありませんのではなくて?今なら決闘自体、取りやめてもいいですわ」

セシリアは明らかな嘲笑を顔に浮かべ、饒舌に喋っていた。さすが英国人。

 

「専用機ならあるぞ」今まで黙って聞いていた千冬姉が割って入った。

……こわい、怖いよ千冬姉。周りは気づいてないけど俺には分かる。明らかに怒っている。

 

「一夏には専用機が後日届けられる。政府からの支援でデータ収集が目的だ」

「最新の専用機!いいな~」

「一夏君ってやっぱりすごいんじゃない?」周りが羨ましがる。

 

「これでハンデはないな!」一夏がセシリアに向かって放つが

「それで対等とは思ってほしくないですわね。ISの稼働時間が三桁の私がこれから乗るあなたに負けるわけがなくって?まさに宝の持ち腐れですわ!」

 

「そうだよねー、やっぱりセシリアが勝つでしょ」

「いやいや、織斑君だって勝つ可能性あるよ!」

「でもかなり厳しいよ、織斑君。今からでもハンデ貰ったら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

生徒がどちらが勝つ勝たないで盛り上がっているなか、怜兄は静かだった。

心配してるのか?しかし、もう後戻りはできない。

 

「男が一度言ったことを覆せるか。ハンデはなくていい」

「えー?それは代表候補生を舐めすぎだよ。それとも、知らないの?」

……そう、俺はISの戦闘を生で見たことはない。候補生がどのくらいの実力なのかも想像つかない。でも俺は勝ちたいんだ。

 

「じゃあお言葉に甘えてハンデをもらおうか」

勝ちたい情熱と負けるかもしれない不安が膨れていく中、すっとさせるような軽い口調で怜兄が口を開けた。

 

「ふふん、やはり怖気づいてハンデを乞いますか。これだから男は―――」

 

「俺も戦う」えっ、怜兄!?

 

「……なんですって?」

 

「俺も推薦されたんだからOKだろ?この対決はセシリア対一夏と俺ってことで。まあ、ハンデにもならないだろうし大丈夫だろ?」

 

「でも2対1じゃあ―――痛っ!!」思いっきり足を踏まれた。

 

「そうですわね、たとえ素人が一人増えたとしても私の勝利は揺るぎませんわ。よろしくってよ」

 

「さて、話はまとまったな。勝負は一週間後の月曜、放課後の第3アリーナで行う。試合の登録等、各自用意しておくように。それでは授業を始める」

ぱんっと手を打って千冬姉が話を締める。俺は何とも言えない感情を抱きながら席に着いた。

怜兄はなにを考えてこんなことを。とても嬉しいけど、一緒に喋っていた時の雰囲気と今は全然違うと肌で感じる。やっぱり軽率だったのかな―――

 

とりあえず、今やることは千冬姉の授業をしっかり聞いて頭に叩き込むことだ。

と、今度はしっかりノートに書き写し始めた。




まあ一気に書き上げる感じじゃなくて気分転換にちまちま書くわけですよ。

で、こんな表現でいいのかーとかこんなネタやってもおもしろいかなーって思いついてあとがきにどうでしょうか?って書きたいの。

それから、いざ投稿ってなると何にも覚えてないのね。(どきどきなのもあるけど)

というわけで次回は本編から外れます。ええ、やっちゃいますアレ。
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