「Zzz…Zzz…」
1人の男が寝ている。ご丁寧に鼻提灯を作って。男が気持ち良さそうに寝ていると…
ズドオオオオオン
突然物凄い音が響き渡る。で、その場所は男が寝ていた場所である。
「イッテ~…なんだよ人が気持ちよく寝てんのによぉ!!」
瓦礫から出てきて文句を言う男。ってか、普通に周辺を吹き飛ばす攻撃受けて生きてるってどうなのよ…。
「何処のどいつだ。人の睡眠を邪魔したのは」
攻撃を受けた方向を見ると、何やらデカイのが暴れていた。
「あいつか。俺の睡眠を邪魔したのは」
睡眠を邪魔した奴を見つけると、男はその場から一瞬で消えた。
『さ~て、決めたぞ!貴様ら魔道士全員の魂をいただく!!』
「面白ぇ!やれるもんならやってみやがれ!!」
『うおおおおおおおおおおおお!!!!』
デカ物は大声で叫ぶ。だが、それも一瞬だった。
「人の睡眠を…」
立っていた3人とデカ物の間に先程の男が現れた。
「だ、誰!?」
3人から少し離れた場所にいた金髪女がそう言う。
『誰だお前!邪魔すんな~!!』
デカ物は、現れた男目掛けて拳を降り下ろす。
「邪魔してんじゃ…」
すると、男の右腕がボコボコと音をたてる。
「何あの右腕!?あれって…まるで…」
「マグマ…だな」
「あらホントね♪」
金髪女の後ろにいた、坊主頭のオカマとハットとサングラスをかけてる男が言う。
「ねぇよ!!大噴火!!!!」
巨大なマグマの拳が、デカ物に襲い掛かる。
『な、なにぃぃぃぃぃ!!!!?』
流石のデカ物も、男の攻撃に驚きまともに食らってしまう。そのまま後ろに倒れる。
「人の睡眠を邪魔したんだ。楽に慣れると思うなよ?」
『ふ、ふざけるなぁぁぁ!!!!』
「おいお前!邪魔すんなよ!!」
「そうだ!」
「いきなり出てきて、どういうつもりだ?」
後ろにいた男2人と女1人が男にそう言う。
「ああっ?」
男は後ろにいた3人を睨み付ける。
「「「!!!!?」」」
睨まれた3人は、地面にひざま付く。
「嘘!?あの3人が睨まれただけで」
「ほぅ」
その更に後ろにいる金髪女は驚き、メチャメチャ小さいじいさんはその男を見て笑う。
『き、貴様…よくもやりやがったな!!』
「へ~、手加減したとはいえ、あれ程度じゃ死なねぇか」
『ふざけんなぁぁぁぁぁ!!』
するとデカ物は、頭上に魔方陣を展開する。
「なんかヤバそう!」
「ララバイ来るよ!!」
すると、周囲の木が枯れていく。
「緑が枯れていく!?」
「ララバイに吸われてるんだよ!」
『貴様らの魂頂く!!』
そしてララバイは、音を鳴らす。だが…
プスゥ~…
「何この音!?」
「スカしっぺ!?」
『なんじゃこの音は!?わしの自慢の音色は一体どこに~!!』
「そ、そうか。さっきの攻撃で」
「たくさん穴開けたから、音がちゃんと出ないのね。散々引っ張るだけ引っ張ってこのオチ!!」
「オイラお腹すいちゃった」
『ざけんなぁぁぁ!!!!』
音が出なかった事に対し、デカ物は更に暴れだす。
「おい、これ以上暴れんな。服が汚れるだろうが」
『なんだとぉ!!』
再びデカ物は男に襲い掛かる。
「これ以上長引かせるのも面倒だし、これで終わらせるか」
すると男は、魔方陣から1本の剣を取り出した。
「あ、あの剣は!?」
「ま、まさか!!」
「あの有名な」
「あらあら。実物を見たのは初めてね♥」
男が取り出した剣を見て、赤髪の女に小さいじいさん、そして坊主頭のオカマとサングラスの男が驚く。
「束ねるは星の息吹。輝ける命の奔流。受けるがいい!
『うああああああああ!!!!!!』
デカ物は光に飲み込まれて消滅した。
「人の睡眠を邪魔した罰だ」
「す、凄い…」
「噂に聞く凄さだな」
「ス~テキ~♥」
「しかしこれは…」
『やり過ぎだぁぁぁぁ!!!!』
攻撃した場所は、キレイサッパリ更地になっていた。
「定例会の会場どころか」
「あい!山1つ2つ消えてるよ」
「……」
男はそのまま歩き出す。
「どこ行く気だ~!!」
「…寝る」
『寝るって!!』
「あ、事情はマカロフに任せた」
『またお前かマカロフ~!!』
そして男とマカロフと呼ばれた小さいじいさん達は走り去ったのだった。