彩-aya-   作:ソウリン

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ソウリンです
現在執筆中の小説の息抜きに書いていきます
投稿速度は遅くなる見込みですのでご了承下さい


始動

21世紀、世界の麻雀人口は大台の1億人を突破。

 

世界は今正に、麻雀ブームの渦中にあった。

 

日本もその例に漏れず、毎年大人子供問わず、多くの雀士が覇を競い合っていた。

 

これは、そんな麻雀ブームの波に飲まれた、ガールズバンド達の物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

東京都某所、その街にあるとある芸能事務所。その事務所にはとあるアイドルグループが在籍していた。ただのアイドルグループでは無い。事務所のコンセプトにより、アイドル「バンド」としてデビューを果たしたのが彼女達だ。

 

その名はPastel*Palettes。ビジュアルレベルはもちろんのこと、演奏技術も高レベルとして、今注目を集めている5人組ユニットだ。

 

「おはようございまーすっ!」

 

そのユニットのメンバーの一人、丸山彩が事務所を訪れたことから、この物語は始まる。この日、丸山彩は事務所スタッフからの呼び出しを受け、事務所を訪れていた。事務所に着くと、そこにはすでに、スタッフと他メンバーが集結している。どうやら彼女が一番最後だったらしい。

 

「彩ちゃん遅いよー。あたしもう待ちくたびれちゃったよー」

 

彼女の名前は氷川日菜。ギターを担当している事務所きっての天才少女だ。一度見たことは、全てすぐに吸収してしまう、正に天才。人の気持ちを汲み取るのが苦手という弱点はあるが、それも彼女の魅力を引き立てているとも言える。

 

「アヤさん!おはようございます!」

 

彼女の名前は若宮イヴ。キーボード担当の少女だ。フィンランド人とのハーフであり、日本語はまだ不慣れな部分も多い少女。武士に憧れているらしい。

 

「彩ちゃん、おはよう。これで全員揃ったわね」

 

彼女の名前は白鷺千聖。ベースを担当する少女だ。昔から、子役としてドラマや映画に多数出ており、芸能界での経験値はメンバーの中でも最も多い。今では、演技派女優と賞賛されることもよくある。

 

「彩さんおはようございます。ところで、自分たちは何で呼ばれたんでしょうか?理由もまだ聞いていないのですが」

 

彼女の名前は大和麻弥。ドラム担当で、最近知的アイドルとして売り出している少女だ。メンバーの中では一番最後にグループに参加した。それまでは、事務所のサポートドラムを務めていた経歴を持つ。

 

このメンバーに、ボーカル担当の丸山彩を加えた5人で、Pastel*Palettesだ。現在人気沸騰中のアイドルバンドである。

 

「みなさん集まりましたね。それでは早速、これを見て下さい」

 

そう言って、スタッフが取り出したのは一枚のチラシだった。そこには、デカデカとした文字でこのように書かれていた。

 

「全国ガールズバンド麻雀選手権?」

 

「はい、簡単に言うと全国からガールズバンドが集まって、麻雀で雌雄を決する大会ですね。この大会に皆さん出ていただきます」

 

「へー面白そうじゃん!なんだかるんってきた!」

 

「マージャンですか!私もブシドーの気持ちを忘れずに、正々堂々頑張ります!」

 

「麻雀を打つのも久しぶりね。私もなんだかやる気が出てきたわ」

 

「自分もです。なんだか、皆さん一緒に頂点を目指すのってなんだか燃えてきますよね」

 

「うぅ、大丈夫かな?」

 

その後、少女達はスタッフから大会の概要を聞かされることになる。大会は5人1組での団体戦。詳細ルールはまだ明かされてないが、まずは各都道府県で予選が行われるらしい。彼女達が所属するのは西東京地区だ。

 

「それで、早速なのですが、皆さんには今から麻雀を打っていただきます。現時点での皆さんの実力を知りたいですので」

 

そのスタッフの声に促され、メンバーは別室に移動した。そこにはすでに、セッティング済みの全自動卓と、裏向けにされた4枚の牌が置かれていた。

 

「あれ?だけど私達って5人だよ?一人余っちゃうけど」

 

「あぁ、彩さん。心配いらないですよ。この対局に千聖さんは参加しませんから」

 

「え?チサトさんは打たないのですか?」

 

「えぇ、これはあくまで皆さんの実力を測るための対局です。千聖さんの実力はすでにわかっていますから、必要無いです」

 

そのスタッフの言葉に疑問を持つメンバー。当然と言えば当然だ。スタッフは知っているかもしれないが、他のメンバーは彼女の実力を知らない。疑問に思って当然だろう。

 

「千聖さんは、芸能界で定期的に行われている企画、芸能界女流雀王決定戦の決勝卓常連ですからね。その実力は当然把握しています」

 

その言葉に驚くメンバー。まさか、千聖にそんな実力があったなんて誰も思わなかった。芸能界の名を背負うからには、その企画に集まるメンツもきっと指折りの実力者なのだろう。経験も豊富な雀士も多いはずだ。そんな雀士達を相手に、いつもやりあっているとなると、千聖の実力にも自ずと頷ける。

 

「ふふっ、偶々よ」

 

「そんな偶々に毎回負けてる皆さんはどう思ってるでしょうね。では、皆さんにも納得していただけたかと思いますので、順番に牌を捲っていってください」

 

そのスタッフの言葉に、皆が一枚ずつ牌を捲っていく。その4枚の牌には、東南西北の4種類の牌がある。これを一人ずつ捲ることにより、場決めを行うのだ。

 

「みなさん、捲りましたね?では、始めちゃって下さい!」

 

仮親決めから、親決めまでが行われる。これで準備は完了だ。皆の瞳に、闘志の炎が宿った。

 

東1局 ドラ表示牌{③}

 

東家 氷川日菜 25000点

南家 丸山彩  25000点

西家 大和麻弥 25000点

北家 若宮イヴ 25000点

 

氷川日菜配牌

{一二八①赤⑤⑨23478西発}

 

(うーん、あんまりるんっとこないなー)

 

上手く行けば三色にチャンタを付けれるかもしれないといったところだろうか。だが、見るからに手が遅そうな、親の配牌としては望ましくない形と言えるだろう。

 

氷川日菜 打{西}

 

丸山彩配牌

{七七七②③⑦⑧899白白発中}

 

(うん、良い感じ。これなら早く手を作れそう)

 

配牌良好2向聴。安いが早そうな手だ。まずは軽く和了と行けるだろうか。

 

丸山彩 打{発}

 

大和麻弥配牌

{八九①①②③④⑦⑧47東南北}

 

(うーん、悪くは無いですけど、かといって良くもない手ですね。七萬が入れば気持ち的に楽になりますけど、難しい気がしますね。ここは無理せず見に回りましょうか)

 

大和麻弥の配牌は、言うなれば無難な配牌だった。決して良すぎず、決して悪くも無い。正に無難。どうやら彼女は、この局様子見に回るようだ。

 

大和麻弥 打{北}

 

若宮イヴ配牌

{⑥1113赤56689東東東南}

 

(さぁ、一気に行きますよ!)

 

そして、この局いきなり好機を迎えたのは若宮イヴだった。配牌からいきなり大きな1向聴。門前でリーチをかければ跳満が確定する。序盤から主導権を握りかねない手だ。

 

若宮イヴ 打{南}

 

そして、若宮イヴの次のツモ、ここで早くも場は動いた。

 

若宮イヴ

{⑥1113赤56689東東東} ツモ{7}

 

「リーチです!」

 

若宮イヴ 打{横⑥}

 

若宮イヴ、跳満確定のリーチが出る。たった2巡でのリーチ。これにはさすがのメンツもついて行けない。好配牌が来ていた丸山彩も、意表を付かれていた。

 

(そんな、私が一番最初にテンパイできると思ってたのに、早すぎるよ!)

 

それでも、なんとかテンパイに持って行けないかと、回しながら手を作る丸山彩。だが、彼女の望みはこのわずか3巡後に絶たれることになる。

 

「ツモです!」

 

若宮イヴ

{1113赤566789東東東} ツモ{4}

 

「リーヅモ、門ホン、東、赤1、裏は・・・」

 

裏ドラ表示配{赤五}

 

「ありませんでした・・・ですが、跳満、3000,6000です!」

 

「あちゃー、いきなり痛い出費だねー。日菜ちゃん困っちゃうよー」

 

「うぅ、良い配牌だったのに、和了れなかった・・・」

 

「自分も、大した成果を上げられなかったですね」

 

「ふふっ、みんな、まだ対局は始まったばかりよ。諦めないで、頑張って」

 

氷川日菜 19000点

丸山彩  22000点

大和麻弥 22000点

若宮イヴ 37000点

 

対局は、いきなり大きく動く幕開けとなった。果たして、この対局を制するのは誰になるのだろうか?対局は始まったばかり。それはまだ、誰にもわからない。




どうも、ソウリンです。
ネタと勢いと趣味で書いた作品です。
続くかどうかもわからない(おい
まぁ、いちおある程度の設定とプロットはできあがってるから、大丈夫じゃないでしょうかね?
ただ、前書きでも書いてあるとおり、現在執筆中のもう一つの作品の息抜きに書いてる小説です。そのため、投稿速度はゆったりしたものになるかと思いますのでご了承下さい。
では、今回はこの辺で。
ではでは、よかったら次回もお願いします!
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