拝啓ドッペルゲンガー   作:油口

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第2話

私はその日から、代行者に学校に行ってもらうことにした。私は全教科の問題集を全て解いてしまったので、学校へ行く必要がないから、心配する必要が無かった。しかし、ひとつだけ心配があるとすれば、代行者が上手く私を演じてくれてるかだ。

(頼むぞ…代行者…)

その気持ちでいっぱいで、今日のショッピングなどを楽しめなかった。家に帰り、代行者が帰宅するのを待っていると、ーガチャとドアが開く音が聞こえた。

(帰ってきたのか…?)

そう思い、壁の影からひょこっと玄関を覗いた。そこには、案の定、まるっきり自分の姿をした代行者がいた。

「ただいま帰りました。いつも通り、授業中以外ずっと本を読んでおりました」

「ふぅ〜ん…」

私の心配は取り越し苦労だったようだ。代行者はしっかり私を演じきってるようで安心した。

「今日はもう寝るから、また次頼むよ」

「かしこまりました」

代行者はそう言うと、私の影に消えて言った。しかし消える寸前、一瞬微笑んだのを私は見逃さなかった。

(…?)

気にはなったが、見間違いかもしれなかったから、深くは追求しなかった。この微笑みの意図も知らないまま…

数ヶ月後、初めは週に2〜3回よんでいた程度だったが、今となってはほぼ毎日呼び出してる。学校だけではなく、面倒なことも、代行者にやらせることも多くなった。

そして、ある月曜日のこと…

「…?」

少し足先に違和感があった。足の指を動かしているのに、まったく感覚がないのだ。手などでも触ったが、やはり感覚がない。さすがに変だと思い、靴下を脱いでみると…

「なに…これ…」

足が透明になっているのだ。もう足の甲まで透明化が進んでいた。

「これって…」

このようになる原因は一つしかない。

「うっ…」

急に頭痛がした。その瞬間、自分が昨日まで何をしていたか分からなくなってしまった。

「嘘…でしょ…」

あらゆる異変…こんなことになった原因は一つしかない。

「代行者!いるんでしょ!?」

そう叫ぶと、私の影から代行者が現れた。私はとっさに代行者の胸ぐらを掴み、壁に押し当てた。

「これはどういうことなのよ…!」

「どういうこととは?」

代行者はとぼけ顔でそう言った。私はその態度のカチンときて、

「とぼけないでよ!!私の足がだんだん透明になっていくんだけど!」

「あぁ、そのことでしたか…」

そう答えると、一瞬私の影に戻り、また姿を現した。そして、大きく手を広げ、高々に話し始めた。

「こちらは居心地が良いのです。それに、私は貴女の存在を奪いにきました」

「私の存在を奪う…?」

「はい」

代行者はそういうと、ニコッと笑った。

「ふざけないでよ!私の存在を奪うなんて…!」

「ふざけてはおりません。現に貴女の足はもう完全に透明になりました」

「えっ…!」

ばっと足を見ると確かに足が消えている…。これをみて、私はようやく自分が置かれている立場を理解した。

「嘘でしょ…こんな…!…返して…!私の存在を返して!」

「もう遅いのです。それに、貴女は自分が生きるのが嫌で私をよんだのではないですか?」

違う…そんなことで呼んだわけじゃ…

「奪われたのならば、奪い返してみたらどうですか?今度は貴女の番なのですから…」

私の番…?どういうこと…?

「おや?まさか、まだ気づかれておりませんでしたか?ドッペルゲンガーの仕組みを」

「ドッペルゲンガーの仕組み…?」

「私は…前にドッペルゲンガーに代行を頼みました。その代償は、自分がドッペルゲンガーになることです」

「なっ…!」

嫌だ…ドッペルゲンガーになるなんて…嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ…!

「貴女も次の誰かを救わなければなりません。もうわかってるはずです。自分が何をやればいいか…」

自分が何をやるべきか…私がやるべきことは…

その瞬間、亜美の存在移行は完了した。

 

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ある夏の日、夕日に照らされ、真っ赤に染まった教室に一人の男子高校生がいた。

「あぁ〜…明日のテストめんどくせぇな…誰か代わりにやってくんねぇかな〜…」

男子高校生がそういうと、急に男子高校生の影が伸び、一つの人影が出てきた。

「な…なんだ!?」

びっくりしている男子高校生をよそに、その人影は自己紹介を始める。

「どうもこんにちは、君の分身です」

ニコッと侵略者(インベーダー)は言った。

 




完結です!ここまで読んでいただきありがとうございました!
初めて書いたのでおかしな点があればご指摘していただけるとありがたいです!
ではまた違う作品で会いましょう!
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