【完結】刀使ノ巫女+α   作:tatararako

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155話を投稿させて頂きます。

前の話と今話の前半を可奈美ちゃん大好きのえーでちゃんに見せたらどう思うやろ?(暗黒微笑)

ルカによる福音書22章 35節~36節
35 そして彼らに言われた、「わたしが財布も袋もくつも持たせずにあなたがたをつかわしたとき、何かこまったことがあったか」。彼らは、「いいえ、何もありませんでした」と答えた。
36 そこで言われた、「しかし今は、財布のあるものは、それを持って行け。袋も同様に持って行け。また、つるぎのない者は、自分の上着を売って、それを買うがよい。
    
    


衛藤 可奈美は刀使である

     

     

その声の先には、3歳の頃の優ちゃんと病院に腰掛けているお母さん……あの日、私におねえちゃんとして頑張ってと言ってくれたお母さんが其処に居た。

 

『……そうして、幾度も起きた大災厄の果てに残った最後の二人。……貴女が本当に、大切にしたかった者達。』

 

そして、お母さんと優ちゃんを見た私に対して、心の内の声……いや、先程までに居たもう一人の私が私にそう語り掛けてくれた……。

 

「待ってたよ。可奈美おねーちゃん。」

 

優ちゃんの声と……そして、3歳の頃に優ちゃんが居て……私に優しげな声でそう言ってくれた……。

……そして、私に抱きついてくれた。

 

「……お帰りなさい。可奈美。」

 

そして……そして、お母さんが其処に居た。あの日、死ぬ前に、最期の前に会ったお母さんが其処に居た。

 

「分かったでしょう?……刀使の使命というのは、こういうこと。私が貴女に教えようとした剣術は、このような結果しか生まないということにさ。」

 

そうして、お母さんは優しげな声で私にそう語り掛けてくれた。

 

「ゴメンね、可奈美。……私のせいでこんな苦しい思いをさせて、もう貴女は私のために剣を振るう必要なんてない。おねえちゃんをしなくても良い。」

 

そうして、お母さんは私に謝罪すると、もう剣を振るわなくて良いとも……“おねえちゃん”をしなくて良いとも言ってくれた。

 

「此処なら、誰かを傷付けることもない。貴女が傷付くこともない。」

 

此処は誰も傷付くこともないとも言ってくれた。

 

「私達と一緒に、此処で永遠に過ごしましょう?」

 

それだけでなく、お母さんはそんな素敵な提案をしてくれた。

……大災厄以外でも、友達といった斬りたくない人も斬らなきゃならない処へ戻るよりも良いと思えた。

 

ただひたすら、この静かで、お母さんと優ちゃん以外は誰も居ない世界だけど、争うことも誰かを傷付けることも無いこの世界で家族と一緒に過ごす。……それはとても……とても、良いことのように思えた。

 

辛い現実を見なくて済むから、誰かを傷付けたり、傷付くことも無い良い世界に思えたから、お母さんの言う通りに現実も、御刀も刀使であることすらも捨てて此処に居ようとすら思った。

 

『それに、お医者さんが言っていたでしょ?大きくなったら身体が強くなれるから、強くなったら剣術を一緒に頑張ろう?ね?』

 

けど、ある約束を思い出した私は、優ちゃんにそう尋ねてしまう。

 

「……もう、一緒に剣術できないね。」

 

私が此処に一緒に居ることを決めれば、もう私と一緒に剣術ができないことを告げた。……すると、

 

「ううん、良いよ。僕は可奈美おねーちゃんと一緒に居るだけで幸せだよ?」

 

優ちゃんはそう言ってくれた。……それを聞いた私は、

 

「優ちゃん……お母さぁん……。」

 

優ちゃんとお母さんの名前を叫びながら、泣いていた。……ただただ顔を歪ませて、むせび泣いていた。次から次へと涙が出てきて、視界が滲んでいた。

 

だけど、どれほどの涙を流しても、この胸の中に在る痛みから来る叫びは、……きっと届かない言葉となって、悲しみに染まってゆく。

 

……だから私は、今の内に泣いていた。

 

「……優ちゃん。……私ね、やっと気づいたんだ。………お母さんと優ちゃんのこと……本当に……本当のホントに大好きだよ?……それだけは……それだけは本当の私の気持ち……。」

 

だから、今の内に自分の正直な気持ちを打ち明ける。

優ちゃんやお母さんのことが大好きだと。

 

私の選択の先には、胸を締め付けられる仄暗くて、深い悲しみが降り注いで来ることが分かっていても、ずっと消えない忘れることができない痛みを背負うことが分かっていても覚悟した。

……だから、わたしは、

 

「……さようなら、優ちゃん。」

 

私は、優ちゃんを撃った。

 

私が握っている拳銃で、荒魂を討伐する御刀でもない拳銃で、人に向けて撃つ冷たい銃で何度も撃った。

……撃ったことで、優ちゃんの身体に穴が開き、その穴から朱い血が穴が開いたワイン樽の様にとめどなく流れる。そうして、私に抱きついていた優ちゃんは、者から物言わぬ物に変わったということが、力が無くなって手がダランとしたことが私の身体に伝わる。

 

そして、力を失った優ちゃんはずるりと私の身体に付いた優ちゃんの血と共に落ち、優ちゃんは倒れた。

 

「……い、いやあああああああああああああ!!」

 

それを見たお母さんは金切り声を上げ、そして涙を浮かべていた。

私は、そんなお母さんの声を無視して、倒れたまま動かない優ちゃんに銃を向けて何度も撃つ。

 

「可奈美!……可奈美なんで――――!!」

 

私に向けて怨嗟の声を上げるお母さんに気付いた私は、歯を食いしばってでもお母さんに銃口を向けて撃とうとするが、弾が出なかった。だから私は、銃を捨てて、お母さんの首を掴み、首を締めていった。

 

そうして、私は手に力を加えるとお母さんは……お母さんは苦悶の表情を浮かべながら、私に困惑した声をかける。

 

「……あっ……あぁぁぁぁ……どうして……私はやっと………自分の息子と……娘に会えて………幸せだったのに……ああ、私の子供……優……どうして?…………どうして、私達をぉ…………?」

 

お母さんにそう尋ねられた私は、アレは優ちゃんではなかっのだから撃ったと答えそうになった。

 

だって、優ちゃんは……優ちゃんは、此処で一緒に過ごすことを望んでいない。優ちゃんが本当に望んでいるのは、タギツヒメ達と一緒に穏やかな場所で過ごしたいということ。……私はそれに気付いたから、いや、最初から気付いていたけど、気付いていない素振りしかしていなかった!!

 

……剣術や刀使であることを理由にして、考えていることが分からないと言って逃げていた。

 

優ちゃんの中に居るタギツヒメさえ居なければ……タギツヒメさえ居なければ、化け物扱いされることのない普通の子供に戻って、それで救われるとしか信じていなかった。それで、元通りになると信じていた。

 

だから私は、優ちゃんの本当の願いには気付いていた。それに目を背け続けていた。……背け続けていたから、優ちゃんが何を考えているのか分からないと言って逃げた。そんな優ちゃんを見なくて済む様に剣術好きな少女の振りをして剣術に逃げた。

 

……だから、………だから、私は目の前に居る優ちゃんとお母さんが偽物であり、この争いの無い幸福しか無さそうな世界が虚構でしかないことにも気付いてしまった。

だから、私は目の前に有る作り物の様な虚構……幸せそうに見える偽りの誰かが作った創作物の様な、思い付きで創られた幸福を壊すことを決めた。

 

「……だって私は……私は!!」

 

だけど、私は目の前に居る優ちゃんとお母さんを偽物だと言って酷い思いもさせたくなかった。

このお母さんと優ちゃんも"愛"を求めた存在から生まれたのだと分かってしまったから。

 

『……ねぇ可奈美。刀使って素敵だと思わない?人を守って、感謝されて、剣術も学べる。最高だよね。』

 

だからこそ、私はこの胸の内に在る叫びを叫んだ!!お母さんが死ぬ前に言っていたことを思い出しながら、涙を零しながら、内にあるこぼした想いを叫んだ!!

 

「……私は……私はお母さんが言ってたように………刀使って…素敵だと思うからっ!!」

 

例え、私が刀使として帰る世界が、争いの無い此処とは違って、

 

人か荒魂かの基準を曖昧にして誰かを傷付けたり殺すことをする世界だったとしても、

人が怒りで荒魂のように無尽蔵に暴れる獣だらけの世界になったとしても、

未曾有の大災厄や国同士の戦争と経済的混乱に巻き込まれたとしても、

 

『だから、約束。…私はお母さんみたいに人を守って、感謝される、“正義の味方”のような強い刀使になりたい。だから、私は優ちゃんのことも怖い物から守るし、今度は何があっても救ってみせるよ。』

 

そのたった一つだけ、私に残った一つの約束を守ることで、たった一つ残された絆(想い)を繋げて、私は人を守って感謝される"正義の味方"のような強い刀使になる。

 

「私は約束したから……私は人を守る……"正義の味方"のような強い刀使になる!!」

 

そして、それだけじゃない。

 

『でも……うちのお母さんは死ぬまで幸せそうでしたよ。死ぬまでってなんか変な言い方ですけど、剣術だっていっぱい教えてくれましたし、刀使の仕事を誇りに思うって。』

 

お母さんは……お母さんは死ぬまで幸せそうで、剣術だっていっぱい教えてくれて、……そして、刀使の仕事をいつも誇りに思うって言ってくれたお母さんを幸せのままにしたい。

 

例え、目の前に居るお母さんと優ちゃんを殺せば、もう二度とこの光景と家族団欒が手に入らないことになるということを知っていても、私はお母さんの首にかける私の手の力を強めた。

 

例え、お母さんの首を締めることで、その先の現実に有るのが多くの流血と屍を築くことだったとしても、誇りに思った刀使の仕事を続けて、お母さんの幸せを守りたいと強く願って、強く思って、更に私はお母さんの首にかけた手の力を強めた。

 

……例えこれが、当ての無い救いの先に有る救いなのだとしても、私は手放さないといけない。

……大災厄によって滅ぼされかけている世界を守らなければいけないから、

 

「……お母さんは死ぬまで……幸せで……剣術だっていっぱい……いっぱい教えてくれて………そして、そして刀使の仕事を誇りに思うって言ってたから、だから、私は!!」

 

だから、私は世界を救って、人に感謝されて、お母さんが誇りにだと思う刀使の仕事が素晴らしいことだっていうことを守りたいから、

 

「……お母さんが……お母さんが好きだから!!優ちゃんも好きだから!!」

 

私に剣術を教えてくれたお母さんも、私を正義の味方と言ってくれた優ちゃんも好きだから、

 

「だから!!私は……私はっ!!!!」

 

お母さんと優ちゃんを殺す。

 

……お母さんが誇りに思いながら、幸せに死んで逝った気持ちを守りたいから、優ちゃんと約束した"正義の味方"のような強い刀使になる約束を守りたいから、お母さんと優ちゃんを殺す。

 

自分でも、矛盾した行為だと思う。

 

私と優ちゃんという家族と共に過ごすことを望む目の前に居るお母さんの思いを踏み躙って、その夢を崩してしまう酷い行為を今していると思う。

 

……でも、それでも私はお母さんの首を自身の手で締めていた。

どんなに酷い現世の世界であっても、私は人に感謝される強い刀使にならなければいけないから……だから、お母さんの首を締めた。

 

「…………悔やめ………苦しめ…………っ!!」

 

私が強く首を絞めるお母さんは、今にも私を呪い殺さんとばかりに私を睨んでいた。

首を絞める私の手の甲に爪を立て、何度も引っ掻いていた。……その引っ掻かれた痛みに痛みが走って、痛かった。痛い気持ちになって、ただ痛かった。……この胸を締め付けられる痛みと同じくらいに痛かった。

 

「……お前は………この選択を…………呪う………そして………私は…………アンタを………絶対に……ゆる……さ……な………い……っ!!」

 

そして、お母さんは私にそう言ってくれた。

……私を呪うと、私を絶対に赦さないと、それを聞いた私は、

 

「……お母さん。いいよ、恨んでくれて………恨んでくれても……私も……お母さんと優ちゃんのことを忘れないから。」

 

お母さんが居たこと、優ちゃんが居たことを忘れないと言って、

そして、首が折れる感触がしたと思った瞬間、お母さんはピクリとも動かなくなった。

 

「……だから、お母さんのこと、優ちゃんのこと、絶対に忘れないから……だから、お母さん……優ちゃん………さよなら…………。」

 

ピクリとも動かなくなったお母さんを見た私の、こぼれた想いは、お母さんと優ちゃんとの別れだった。

 

「…………。」

 

でも、私の手の甲には、お母さんの首を絞めた時にお母さんが爪で引っ搔いてくれたことで付いてしまった消えない傷があり、

 

「………。」

 

そして、手のひらには、僅かに残るお母さんの首の暖かい感触を想い出しながら、私はどうしたらいいのか分からず立ち尽くした。

 

「……姫和………ちゃん?」

 

だけど、姫和ちゃんが近くに居ることを千鳥が共鳴で教えてくれたから、そこへ向かった。

頼る当ても無かったから、帰る場所は此処に無かったから、ただそこをさまよう枯葉のようにそこへ向かった。

 

『……可奈美?……可奈美!?其処に居るのか!!?』

 

姫和ちゃんの声が聴こえたと同時に、お母さんと優ちゃんの死体を跡にして、そこへ向かう。

……でも、この消えない傷の痛みとお母さんの首の暖かい感触はずっと忘れることはできないと想った。

 

だから大丈夫だよ?お母さん、優ちゃん。

……大好きな優ちゃんに向けて銃を撃った感触と私にかけてくれた血の温もり、そしてお母さんがくれた消えない傷とお母さんの首の温もりを覚えていれば、もう悩む必要が無いから。

 

もう二度と、お母さんと優ちゃんが大好きだったという想いが有ったことを忘れることもない。

私はお母さんが刀使の仕事を誇りに思っていたということも忘れない。

私は"正義の味方のような強い刀使"になることも忘れない。

 

 

 

 

――――これが、私達が受け継いだ絆(おもい)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

―――こうして、この世から死んだことで全てを得た一人の男児とは対照的に、一人の少女は己の中に在った家族や無垢といった様々な物を失いながら、大人となってこの世に生きていくのでした――――。

 



 

 

 

「……こ、………ここは……?」

 

私が気付いたとき、知らない場所で横になって倒れていることに気付いた。

そして、ソフィアとイチキシマヒメを倒すために此処に居たのだと思い出すと、パッと起き上がると同時に小烏丸が有るかどうかを確認した。

 

確認すると、小烏丸は手許に無く、私の近くに有ることに気付いた私はそれを手にすると、強い荒魂の気配……恐らくはイチキシマヒメが近くに居るのだろうということを察した私は、其処へ向かって走り出すのであった。

……そして、その向かった先には、

 

「……イチキ……シマヒメ。……優。」

 

イチキシマヒメが居た。

 

それを見た私は、優がイチキシマヒメに取り込まれたことを思い出しながら、イチキシマヒメに御刀を向けて構える。

 

「……大丈夫だ優。……私が……私が…一緒に……。」

 

そう口に出して、私はイチキシマヒメに斬り掛かるが、イチキシマヒメは円の軌道を描いてきたと思った瞬間、イチキシマヒメが持つ御刀の切っ先が見失ったことで私は驚いてしまう。

 

「なっ!?」

 

そのため、私は必死で御刀の切っ先を捉えようとするが、既に私の腕の近くまで迫っていた。

 

「がっ……!」

 

そのため、私の腕は写シを張っていたお陰で実体にはダメージが通らなかったが、その代わりに腕と御刀が弾き飛ばされ、手許から離れてしまう。

 

「ちっ!」

 

それに気付いた私は、急いでイチキシマヒメの間合いから離れるとイチキシマヒメは私に向かってこう述べていた。

 

「アンタは其処で待ってな?……私と可奈美は、これから親子水入らずで過ごすんだから。」

 

親子?……何を言っているのだろうか?

 

私はそう思うものの、手許から小烏丸が離れたため、ひとつの太刀が使えるどころか、イチキシマヒメに有効な攻撃手段を失ったことに愕然としていた。

……それだけでなく、今の御刀の切っ先を見失わせるイチキシマヒメの方が私よりも剣術の技量が格段に上であると理解してしまったがために、例え御刀を手にしても勝てるのかと絶望しかけていた。

 

……だが、そんな中で、急に小烏丸が鳴き出したことに私は驚いたが、その小烏丸の反応が千鳥が近く有った時の反応とよく似ていたことを思い出し、私は可奈美が近くに居ることに気付いた。

 

「……可奈美?……可奈美!?其処に居るのか!!?」

 

私が一縷の望みを願いながら、そう叫ぶと、

 

「う……ぐっ!……がああ!!」

 

可奈美はイチキシマヒメ……いや、イチキシマヒメではない。可奈美の母の衛藤 美奈都さんらしき人の身体の中から出てきた。それを見た私は可奈美に近付いていた。

 

「可奈美!大丈夫か!?」

 

そうして、可奈美に近付いた私は、可奈美の安否を気遣う言葉を出すが、……可奈美は、私に向けて手で制すると、可奈美は自身の母である美奈都さんに向けて、御刀を向けるのであった。

……すると、

 

「……可奈美!……どうして、私と優を……私と貴女の幸せを拒むのォ………!!?」

 

イチキシマヒメ……いや、可奈美のお母さんの美奈都さんは可奈美に向けてそう述べていた。

それを聞いた私は、

 

「優?……優が其処に居るのか!?」

 

優が美奈都さんの中に居るのかと美奈都さんに訊いてしまう。……すると、美奈都さんは私の声に反応したのか、それとも気にしていないのか、可奈美に向けてこう言い放っていた。

 

「……私と優と……アンタが居れば、私はもう何も要らないのに……どうして……どうして拒むの!!?」

 

それを聞いて、私は理解した。

優が美奈都さんの中に居るのだと、それを理解した私は、

 

「……なら、私を中に入れてくれ!……私は、私は優が必要なんだ!!」

 

そう叫んだ。……すると、

 

「アンタに用は無い!!」

 

美奈都さんにも、優にも拒絶されてしまった。

……母も捨てて、優も居なくなった世界で意味も無く一人ポツンと居るだけとなった私は、可奈美の母である美奈都さんにも拒絶されただけで、心が引き裂かれそうな思いを抱く。

 

だから、必死で手を伸ばして求めた。……だが、可奈美は、

 

「……やあああああ!!」

 

美奈都さんに斬り掛かっていった。

それを見た私は、可奈美に裏切られた気持ちとなった。

 

(……どうして?どうしてだ可奈美!?)

 

何故なら、可奈美は母である美奈都さん、優ちゃんのことを、

 

(お前のお母さんは、優は、)

 

大切な存在であると言った筈なのだから、可奈美が美奈都さんに斬り掛かる筈がない!

だから私は、美奈都さんに斬り掛かる可奈美に対して、

 

「辞めろおぉぉぉぉっ!!!!」

 

あらん限りの声で、涙を流しながら、喉の痛みを感じながら叫んでいた。

    

     




     
    
冥加刀使 補足情報(ピクシブ百科事典より。)
①特定のノロは荒魂を束ねる「姫」の位にあるタギツヒメなどからは洗脳されやすくなってしまうという弊害もある。
②親衛隊に投与された従来型と、後期のタギツヒメ近衛隊に投与された新型の二つが確認されており、後者は従来型と比べて投与のリスクが低いらしいが、先の通りタギツヒメの支配力が強く及ぶようになってしまっている。


マタイによる福音書26章 51節~52節
51 すると、イエスと一緒にいた者のひとりが、手を伸ばして剣を抜き、そして大祭司の僕に切りかかって、その片耳を切り落した。
52 そこで、イエスは彼に言われた、「あなたの剣をもとの所におさめなさい。剣をとる者はみな、剣で滅びる。
    
    
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