【完結】刀使ノ巫女+α   作:tatararako

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15話を投稿させて頂きます。
あれ?オリキャラがドクズかやべー奴しかいねぇ。
個人的に、長船女学園のえらい体の一部分を強調するかのような制服を採用しているというツッコミに多分こういう意味があるんだよっというツッコミ返しを書いてみました。



怪物の声

可奈美達が逃げて行った先の森の中はスナイパーチームがRM-41軽迫撃砲を使って煙幕を発生させており、煙だらけであった。

「……どうです?追撃部隊の編成は?」

「…親衛隊の事情を知っている私の信頼できる部下を何人か付けます。事情を知らないあの綾小路二人と同行させるのはマズイでしょうから。」

「…申し訳ありません。そちらも大変でしょうに。」

事実、STT隊員の負傷者が多く、仮野営地は野戦病院さながらの状態となっていた。

「いえ、…あとこれをお持ちください。」

そう言って、STTの隊長は発煙手榴弾と閃光音響手榴弾をそれぞれ一つずつ渡してくれた。

「これは撤退するときに使って、もしもの場合は逃げ延びてください。」

「……助かりますわ、ありがとう。」

寿々花はSTTの隊長に礼を言うと、数名のSTT隊員と共に夜見の援護に向かうのだった。

「私が先行します。皆さんは後に続いて下さい。」

そうして、寿々花はSTT隊員数名と共に可奈美達が逃げて行った森の中へと進んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、時は戻り優は夜見にマイケルの遺体をぶつけていた。

「お前……、何してんの?」

そして、優の目も妖しく金色に輝かせながら夜見を睨んでいた。

そして、姫和は何故かスペクトラム計を出し、見てしまった。反応が二つある事に……、その方向は優と夜見の方に向いていた。

そのことに気付いた姫和は、何も見なかったかのように、そのことから目を背けるように、ただ事実を隠すように、スペクトラム計をスカートのポケットに捻じ込んでしまった。

(……今のは、そう、そうだ少し疲れているから、あんなモノを見たんだ!)

遂には、自分すら偽り、母の形見の一つスペクトラム計を真正面から見ることが、事実を見ることが出来なかった姫和。

(……一つの太刀の影響だ、それに、色々あったから、まとまらないから、……だから、こうなってしまったんだ!)

スペクトラム計から目を背ける姫和、未だに何をすべきか見定まらない姫和、一人ただ苦しむ彼女は何処へ向かうのだろうか?

 

そして、優は夜見と対峙するが、

「……ダメ!!……ゲホッ、ゲホッ!……優ちゃん、殺しちゃダメ。」

可奈美にそう言われた優はそれを忠実に守ろうとするが、満身創痍であるうえ、相手も手強く、時間が限られているのでどうすべきか考えていた。

(……う~ん、でも手加減って難しいし。でも、可奈ねーちゃんの言うことは守りたいし、せめて可奈ねーちゃんみたいに刀を上手に振れればなぁ。)

迅移や八幡力を使えれば簡単にできそうだが、御刀を持たないと出来ないうえ剣術経験が無いので、困っていた。

(あっ、そうだ!!)

優は何か閃くと、御刀を隠世から取り出すと自分自身の体の中に入れるように突き刺していた。

痛むのか少し呻き、血が流れたが、それに構わず更に深く、

 

深く――――――、

 

深く――――――、

 

深く腹に突き刺していった。そうして、優は腹に御刀が突き刺さったままの体で、歪で何かが生えたような異形な姿形をしながら迅移を発動し、一気にシェパードの遺体を持って夜見に近付く。

「!」

夜見は水神切兼光を振り下ろすが、優は冷静にシェパードの遺体を盾にしてそれを防ぐ。

夜見は水神切兼光で深く斬ってしまったため、シェパードの遺体から抜くのに手間取ってしまう、優はその隙にシェパードの遺体から手を放すと、夜見の右腕を取ってあらぬ方向に曲げてしまう。

「ぐうっ、……あがあぁぁ!!」

夜見は流石に痛みに耐えられなかったのか、水神切兼光を手から離し、獣のような悲鳴を上げる。更に、優は追撃と言わんばかりに足蹴りを夜見の右膝部分に思いっきり踏ん付けるように蹴り、足首と膝をあらぬ方向に曲げ、歩行を困難にさせる。

しかし、夜見も黙ってやられるわけにもいかないのか、左ストレートを優にお見舞いしようとするが、難なく躱し左腕を掴んで左足を足払いして転倒させ、夜見を仰向けにするとマウントポジションを取り、優は夜見の鳩尾に何度も何度も殴打していた。

(……殺さないように、……殺さないように、……殺さないように、……殺さないように。)

優は心の中で呪詛のように何度も呟きながら、夜見を何度も殴打していた。その光景を見ていた可奈美は何も言わず、優を止めるべく近付こうとするが。制御しきれない程のノロを注入したせいか、夜見は体の中にあるノロを暴走させてしまい、赤い火柱のように上げていた。

「優ちゃん!!」

可奈美は叫ぶが、赤い火柱のように溢れてしまったノロに近付けずにいた。

 

何も出来ない自分が悲しかった――――。

 

刀使なのに、御前試合に出場できたのに、何も出来ない――――。

 

14年も頑張ったのに、あと4年しかないかも知れないのに、何も出来ない――――。

 

どうすれば良いのか分からず、立ち尽くしていた。そして、火柱はやがて静まり、優は立っており夜見は気絶しているようだった。

(……良かった。)

可奈美は優が無事そうでホッとするが、優は夜見の髪を掴んで持ち上げていた。

「……良かった、生きてる。」

一見、優は乱暴だが、夜見の命が無事かどうか診ているように思えた。

「じゃあ、もう良いや。」

しかし、その後優は興味が無くなったかのように、夜見を雑に投げ捨てていた。

そして、周囲は静まり返っていた。

時が止まったかのように、静寂が支配していた。

優と夜見の戦闘に畏怖したためか、それとも夜見を人間扱いしない優に誰もが恐怖を抱いたからか、この場に居る誰もが、優のことを化け物のように見ていた。

優は、そのことに全く意に介していないのか、姫和に近付き、あるお願いをしてきた。

「……ねえ、姫和おねーちゃん、助けてほしいことがあるの。」

「……えっ、…あっ、何だ。」

姫和は反応し、優に何事か訊ねていた。

「……僕に刺さった刀を抜いて欲しいの。」

姫和は耳を疑った。

「はっ?……優、何を――――。」

「じゃっ、お願い。」

優はそれだけ言うと、姫和の腕を掴み、優の腹に突き刺さった御刀を握らせるとそのまま後ろへ下がっていった。

「!」

姫和はそれに気付くと、傷口が広がらないように強く握ってしまった。そのため、姫和の手に人の肉から刀が抜ける感触を充分堪能するハメにあう。

「……うっ。」

姫和は気持ち悪い気分になるが、傷口が広がらないようにするため、落とすことも、目を逸らすこともできなかった。そして、やっと御刀が全て抜けると、姫和は激しく動揺していた。

「姫和おねーちゃん、大丈夫?」

優が心配そうな声で姫和にか大丈夫か訊いてきた。そのため、姫和は返答するため優を近くで見てしまった。そこには、多数の銃創と、神聖な御刀によって出来たいくつかの切創、そして首から血が流れていたことを示す跡、人を殴り過ぎてボロボロになった拳が、優の体にあった。

何故、こうなるまで気付かなかったのか、…多分、みんな初めての戦闘任務であったため、そこまで見れなかったのだろう。姫和はそう思うと居た堪れない気持ちになっていた。

「降参しなさい!!」

そして、寿々花と数名の銃を構えたSTT隊員が可奈美達の前に横列に並んで、現れていた。

「……もう追いついてきたのか。」

姫和はそう答えるが、窮地に立たされていたのは間違いない。優は満身創痍、薫も姫和自身も写シを張れないだろう、残っているのは可奈美一人とトーマスとロークしか居ない。絶体絶命だった。

「待て。」

森の奥から、女性の声が響いてきた。そこには可奈美達と同じ格好をしている女性、いや刀使が居た。

御刀は可奈美達と同じく灰色のテープを巻いて何の御刀かまでは判らなかったが、形勢は逆転しているように思えた。

「……どう?親衛隊の一名をそっちに返すから、私達を見逃してくれない?こちらとしても、これ以上は犠牲を出したくないから。」

正体の分からない刀使は寿々花にそう提案してきた。

「…………。」

寿々花は考えていた。このまま夜見を連れて仮野営地まで戻るか、STT隊員と共に可奈美達を捕まえることを先決させるか、どちらを取るか悩んでいた。そして、何か引っ掛かっていた。疑問に思うことはあるが、寿々花は夜見の命を優先し、前者を取った。

「……分かりました、ここは一旦引きます。」

「…賢明です。」

そうして、寿々花は夜見を担いで仮野営地に帰って行った。

(……スペクトラムファインダーが反応しませんでしたわね。……一体何故?)

新たな疑問。それは夜見は制御しきれない程のノロを注入し自身を強化、遂には暴走させたハズである。なのに、この通り敗北して気絶している。あの舞草にノロ漬けにされた子供がやったのは間違いないが、それならば、夜見に対抗するためあの子供もそれ相応のノロの力を使って倒さなければならないため、スペクトラムファインダーに反応があっても良い筈である。なのに、反応しない。

(一体、何が……?)

寿々花は可奈美が言った貴女達のせいという発言と、優にスペクトラムファインダーが反応しないこと、そんな新たな疑問を抱きながら、仮野営地に戻って行った。

「あの~、どちら様でしょうか?」

可奈美は森の中から現れた正体不明の刀使に訊いてみた。

「はぁ~~っ、焦ったぁ。」

「え~っと。」

今までの口調を捨て、軽い口調となっていた正体不明の刀使に可奈美は少し戸惑うが。

「私、恩田 累、久しぶり可奈美ちゃん。」

「えっ、累さんですか?」

この正体不明の刀使は、刀使では無い恩田 累だった。では何故、寿々花も可奈美達も刀使だと思ったのか?答えは累が可奈美達と同じ格好をしていたため、誤認してしまったのだ。可奈美達に御刀を灰色のテープで巻かせて見分け辛くさせたのはこういった意味もあったのだ。

「さあ、お喋りは終いだっ!向こうがこっちに戻ってくる前に帰りのタクシーに乗るぞ!!」

トーマスは大きな声でそれを言うと、RM-41軽迫撃砲と地対空ミサイルのストレラ3を捨ててきたスナイパーチームと合流しその二人にマイケルとシェパードの遺体を持たせ、帰りのタクシーへと向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「目標、ロスト。…申し訳ありません。」

寿々花に可奈美達の追撃を命じられたソフィアは静と共に可奈美達が潜水艦に乗艦している所を眺めながら、寿々花に嘘の報告していた。

『……そうですか、あとは海保と警視庁に任せますので、貴女達も帰投して下さい。』

「了解。」

ソフィアはそれだけ言うと、笑みを浮かべながら仮野営地に戻ろうとする。

「大丈夫なんですか?」

「実際、私達は見失っている。」

こうして、可奈美達は親衛隊の追撃から逃れられたが、

舞草側の損害、

・エレンの越前康継の奪還に失敗。

・トーマスの部下マイケルとシェパードの死亡。

親衛隊側、

・STT隊員に多くの負傷者、死者は無し。

・親衛隊の真希、夜見の両名は重傷を負い、暫く出撃は不可能となり、動ける隊員は寿々花と結芽のみとなる。

という幕切れとなった……。

 

 

 

 

 

 

舞草が誇る最大戦力の一つ潜水艦ノーチラス号にて、可奈美と姫和はFinemanことフリードマン博士と会い、治療を終え私服に着替えていたトーマスと共に個室で話をしていた。

「……愛しの孫を救ってくれてありがとう。可奈美くんと姫和くん。」

と言って、フリードマンは頭を下げる。

「あっ、いえ。エレンちゃんは友達ですので。」

「ありがとう、本当にありがとう……。」

可奈美は当然のことをしたと言うが、フリードマンは今も頭を下げたままであった。

「おい、フリードマン。話が進まないからそこまでにしとけ。」

トーマスが話しの本題に入れと急かす。

「……分かった。可奈美くん、君の望みは弟を元に戻したいということだね?」

「……はい。」

可奈美は舞草なら、優の中にいる荒魂を抜く方法が有るのではと思い、訊いていた。

「……可能だと思う。だけど、ノロを抜く機械類は折神家が独占所有していると思われるから、それまで協力してくれないか?」

「はいっ、勿論!!」

可奈美は大きな声で返事をし、舞草に協力する意志を見せる。

「……ありがとう。済まないが可奈美くん、姫和くんとご家族のことについて話すから、少し席を外してくれないか?」

「分かりました。」

フリードマンはトーマスの二人で姫和と話したいことがあるため、可奈美には席を外して欲しいと頼まれる。それを快諾した可奈美は弟が救える可能性があることを知り、笑顔で退室していった。

「……姫和くん、折神 紫を大荒魂と一緒に討つということだが……。」

「それが、母のやり残したことですから……。」

「少し、待ってくれないか?」

「はっ?」

意味が分からなかった。何故、フリードマンが勝手にそのようなことを言うのか。

「何故、そんなことを?」

「あの子供、優は多分あのままだから殺さないで欲しいってことさ。」

フリードマンに代わって、トーマスが説明する。

「おいっ、荒魂を抜くことが出来るんじゃないのか?」

「あくまでも可能性の話だ。だが、先の戦闘で重傷を負ったろ?致命傷にならないよう、負傷した箇所は荒魂化して傷を治したんだろう。」

「……ということは。」

「荒魂を抜いちまえば死ぬな、多分。……上手く抜けたとしても洗脳に使った薬の影響で様々な障害が出て人並みの生活を送れるかどうか……。」

「洗脳!?どういうことだ!!」

姫和は驚いていた、洗脳という言葉に。

「そういや、何も説明していなかったな。多分、優をああいう風にしたのは、恐らく鎌府だろう。ノロの軍事利用の一環として命令をこなす忠実な戦闘マシーンとして改造しようとしたんだろうな。そして、俺は優に鎌府の制服を着せた。」

トーマスは悪びれた様子を見せず、デモ活動のために行ったと姫和にそう告げる。

「……お前、あんな子供を利用して何とも思わないのか!?」

姫和はそう言うと、座っているトーマスの胸倉を掴む。

「何とも思わんな、少年兵はベトナムやアフリカで幾らでも見た。それで、大人の言いなりになって、世界平和のために戦うとか言ってた奴は死んだ。」

「……お前!」

姫和は子供を犠牲にすることに何とも思わないと答えたトーマスのことを人間ではない化け物かナニかのように思えた。

「ああ、ついでにな、それで非があるんだったらお前にも非が有ると思うが?」

「何……!」

「俺が優に鎌府の制服を着せたもう一つ理由はな、人を痛めつけやすくするためだ。」

「……何を言って。」

姫和は意味が理解できなかった。どう関連するのかが。

「アフリカで見たことなんだが、少年兵ってのはな奇抜な格好をするんだ。何故だか分かるか?」

「知るわけ無いだろ。」

姫和はただ世迷言を言っているだけだと思った。しかし――――、

「自分じゃない別の誰かになりきって、自分の心を守って過酷な戦場を生き延びようとしたんだよ。」

「……だから私にも非があると?殺人に協力したと?」

「ああ、そうだ。楽しそうに服を着替えさせたり、メイクやら、髪型弄っていただろ、…少しは楽しめたか?」

「ふざけるな、……ふざけるな、そんなことが!」

姫和は大声でその行いを避難する。だが、トーマスは続けて言う。

「許されないってか?だが、この世の中を見てみろ、お前達の制服な、影で胸を強調するデザインだとか、派手だとか、普通じゃありえない奇抜な服装だとか散々言われているのを知っているか?」

「だから何だ!?」

姫和はトーマスを強く睨むことしか出来なかった。言いたいことが少しずつ分かってきたからだ。

「俺とお前達、伍箇伝のやっていること、どう違う?奇抜な衣装を着せ、御刀に選ばれた特別な存在だと言い武器を使って切り刻むことを教えるそんな教育という名の洗脳を施し、戦わせていることを!……まるで俺がさっき言った少年兵そのものじゃないか。」

「そんなことは無い!私は先祖の業を――――。」

「お前さんの言っている先祖は正しかったのか?それとも神様がそんなことを言ったのか?刀持った女児を戦わせるとは、とんだ悪趣味な神様だな。しかし、そんなことを言うんだから優を殺しちまうのか?」

姫和は、“優を殺す”という言葉を聞き、押し黙ってしまう。

「……いや、そんなことは。」

「だろうな。あの子供はそのために造られたような兵器だからな。」

姫和は驚いてしまう。それはどういう意味かと……、

「ノロの軍事利用は刀使の身体能力を上げるためだけが目的だと思ったか?違うな、一般人でも刀使を倒すためだ。」

「!?それって、どういう……。」

「そのままの意味さ、国はお前達を恐れたんだ、獲得工作か何らかの理由によってお前達が俺達を裏切った時の対抗手段として、ノロで強化し荒魂に飲まれないよう殺人に抵抗感を抱かせず、命令に疑うことも無く、自らの犠牲を払ってでも目的をこなす子供を造ったんだ。そうすりゃ、相手は子供だから心理的動揺を突けるし、暗殺もしやすい。」

「まさか……そんなことありえない。」

姫和は信じられなかった。この男は嘘を並べ立てていると思った。もし、認めてしまえば、自分達があのような子供を生んだといえるから。

「嘘だと思うか?実際、アメリカ海軍の少佐だったときに聞いた話だ、お前は優を殺すことに戸惑っている。先祖の業を忘れ、殺していないのが証拠だ。刀使失格だな?」

トーマスは折神家を糾弾するために優と姫和は必要だと思っていたので、荒魂を恨んでいる姫和に優を殺さないように釘を刺していた。

「……違う、私は。」

姫和はトーマスの胸倉を掴んでいた腕を離してしまう。

「違わない。……そう言えば、もう一つ言うことがあったな。」

もう何も言わないで欲しい。何も聞きたくなかった。

「俺の故郷はアメリカなんだが、そこでシリアルキラーに多く見られる共通点があるんだよ。」

姫和は耳を塞いでおきたかったが、何故か耳を傾けてしまった。

「それはな、幼少期に女物の服を着せることだよ。……で、姫和おねーさまは次は何を着せるんだ?巫女装束か?水着の方が好みか?それとも、何かのアニメのコスプレでもさせるか?」

姫和はそれを聞いた瞬間、怒りに任せトーマスの顔面を思いっきり殴った。

「……もう話は終わりか?なら、退室させてもらう。」

姫和は涙を流しながら退室し、足早と部屋を退室していった。

「……言い過ぎじゃないか?」

フリードマンはトーマスを強く非難していた。

「事実を言ったまでだ。」

「刀使が羨ましいからって、そこまで言うかね。」

「何の話だ?」

「君はベトナム戦争から帰ったとき、赤ん坊殺しだとか言われたことを根に持っているんだろ。その逆に、彼女達は賞賛されている。それが、気に食わないからあんなことを言ったんだ。」

「俺がそんなことをするか?」

「現に今している。」

フリードマンの言い分をトーマスは静かに聞いていた。

「……煙草が欲しいな。」

トーマスはそれだけ愚痴るように言っていた。




ごめんね、夜見ちゃん。このあとも大活躍させるから許して。
あと、漫画版の3巻が待ち遠しい。結芽ちゃんだけでも良いからfigma化してくれないかな。……相楽学長も欲しいハズ。
それと、トーマスが最後に言っていた服は、とじともの姫和の着せ替え衣装が元となっております。


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