【完結】刀使ノ巫女+α   作:tatararako

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72話を投稿させて頂きます。


最初の冒頭に書かれているアフリカでの自衛隊か米軍の暗躍は作者の妄想です。……事実ではないです。
  
  


軍隊の居ない戦場

  

中国、北京――――。

 

「公安部長。何故、あの男に重要人物を我が国に招待させることを手伝わせたのです?」

 

公安部長の部下は、汪に何故、重要人物(優のこと。)の拉致を手伝わせたのか尋ねていた。

我が国の国家安全部や人民解放軍の特殊部隊を使わずに、汪という民間企業の社長が、優を拉致し獲得する作戦に従事させるのは不可能に近いとしか思えなかったからである。

 

「……まあ、この場合は軍を送るのが、普通だと思うだろうな……。」

 

公安部長の意味深な言葉に部下はどういうことかと訝しむ。

 

「……もし、だ。もし、君が汪と同じ立場に立ったらどうする?」

 

公安部長にそう問われ、部下はどう答えるべきかと答えを探していた。

……確か、汪は元人民解放軍の兵士であった筈。その経歴を活かせば元人民解放軍兵士を集めることが出来ると推測すると、彼は答えを導かせたことができたと思ったのか、少し声を大きめにして答えた。

 

「私でしたら、旧知の者から元人民解放軍の兵士を集めてもらい、我が国とは関係の無い私設の武装集団を創設し、可能であれば重要人物の確保に努める。というところでしょうか?」

「…………惜しいな。」

 

元人民解放軍の兵士である汪に、旧知の有る者から元人民解放軍の兵士を集めてもらい、その兵士達で重要人物の確保に努めるということだろうと部下は答えるものの、違ったようである。

 

「嘗ての汪は石油閥のエースとして活躍したことで中東の軍関係者と繋がりを持っている。その人脈を駆使し、我が国とは無縁の兵隊を集めて工作活動をしてもらう。という部分は君の推測と同じだ。」

 

だが、公安部長は部下の推測の当たっている処は当たっていると答え、

 

「……だが、君の言うとおりに我が国の軍人か元軍人を使って、我が国に招待してしまえば、他国から見れば只の拉致でしかない。そうなれば、我が国は人権問題で騒がれるのは目に見えているし、それを騒がれるのは喜ばしくない。……だからこそ、中東の軍関係者の人脈を持つ非主流派の汪を使ったのさ、彼の人脈で得た中東のテロリストを使って重要人物の確保に動いてもらうために。そうすることで、仮にこの重要人物の確保する作戦が失敗しても、テロリストの犯行だとして処理されることになる。そうなれば、あいつの過去を賛美したのは意味があるということだな。」

 

汪を北京の国務院に拘束していた際、汪の過去を賛美して下手に出ていたのは汪が中東の軍関係者を頼り、イスラム過激派に優の拉致をさせるように仕向けたと公安部長は語り、

 

「それにだ、例え汪の犯行だとバレたとしても、非主流派の汪に全ての責任を負わせて処分した後、テロ根絶を名目にした法整備、それと同時に反対勢力と異民族の“矯正”を堂々と行うということだ。………つまり、失敗したとしても、我々と国が責を問われることもなく、仮に成功したとしても、我が国が莫大なエネルギーを確保することができることには変わりない。」

 

そして、公安部長は成功しても失敗しても、現政権に何の実害を受けることがないということを答えていた。

 

「そのうえ、軍事オプションも無く、資源も無いうえ、中東の油に頼っている状況で、しかも日和見主義である日本が中東の国との間に国際問題にするとは思えんがな………。まあ、揉めてくれるなら、それはそれでありがたい。中東の対テロ戦争に巻き込まれ、国力を落とすことになれば、日本の重要人物の警護も弱くなるだろう。」

 

それにもし、日本が中東のテロリストと争うこととなれば、こちらの国力を落とすことなく、対テロ戦争で資金と人員を使い、国力を疲弊させることができると公安部長は言い、

 

「それに妙だと思わんか?彼は我が国にとっても重要だが、それは日米も同じことのはず。……なのに、荒魂殲滅だけのために群馬に送るのは不可解なうえ、警備の人間が少ないところから、何かある筈だ。だから、失敗したときのことも考え、非主流派の汪を上は選んだ。」

 

つまり、公安部長は、過激派の者達が汪にとっての捨て駒であるなら、汪もまた公安部長等政府側の人間にとっての捨て駒でしかなかったと部下に教えていた。

 

「………それに、“奴”に対する意趣返しもできるしな。」

「奴、とは?」

 

公安部長は、部下の問いかけにそういえば彼は知らないことだったな。と思い出し、公安部長の言う“奴”のことについて話し始める。

 

「……そうだな、南アフリカで我が国の人民が数名海賊に拉致された事件があっただろう?我が国がアフリカの大地に中国人街を作り、そこから間接的にアフリカを侵略していくということを“奴”がどこで掴んだのかは今となっては分からんが、その海賊に拉致された人民数人がその工作活動を知らずに手伝ってくれていたのだが、武器と人を揃えていた海賊に拉致されてな。その後の事は君も知っているだろうが、我々は海賊に拉致された数名の人民を見つけることができず、我が国は海賊風情に身代金を払うことで解放してもらうことになり、我が国の名誉は穢されてしまったのだ。」

 

確か、南アフリカにある中国人街が海賊に襲撃され、警備兵の奮戦も空しく中国人街の住人は何名か海賊に殺害、拉致されてしまった。そのため、中国海軍は拉致された人民を捜索したが発見することができず、結局は、その海賊達に身代金を払うことで開放してもらった――――。

という事件を覚えていた公安部長の部下は何を言いたいのかと思いつつ、次の言葉を待っていた。

 

「もし、もしもだ。……その海賊が資金と中国製の武器に弾薬、そして中国人街の内部の状況を提供している者が自衛隊か米軍内に居たとしたら、どう思うかね?」

「……!それは、つまり!?」

「そう、スパイ活動拠点として使う予定であった中国人街の拡大を阻止することで我々の領土拡大を挫き、尚且つ自らの手を汚すこともないというやり方だ。……もし、この事件が国内に漏れていたらどうなると思う?」

 

公安部長の話しを聴いていた部下は寒気を感じた。

我が国の方針は、14億以上も国内に居る人民をどうにか国外に住まわせることで国内に居る人民を減らすと同時に国内問題であるエネルギー需要と食糧問題を他国を使って解決しようとしていたうえ、国防動員法と国家情報法で我が国に協力してもらうというものである。

……それなのに、中国製の武器と弾薬が中国人民に向けられたにも関わらず、中国の軍と現政権は何もできなかったというだけでも、我が国の人民は国外に出てアフリカや中東にある中国人街の拡大を協力してくれるだろうか?いや、下手すれば国外に移住した人民が国内に帰りたいという声が大きくなり、戻ってくることになってしまえば我が国が恐れていたエネルギー需要とその人数分を賄う食糧をどうやって確保するのか?という問題が再燃する危険性がある。

そのうえ、中国製の武器と弾薬が海賊に使われていたこととそれらの武器が人民に向けられたということが国内外に問題視されれば、アフリカや中東といった国々に中国製の武器を売るのが難しくなるうえ、売ることが難しくなればアフリカや中東の国々に対して政治的影響力を損なう恐れがあり、無理にでも売ろうとすれば海賊に襲われた人民の遺族や被害者が敵国や反主流派に利用されるかもしれない。それに、ロシアのAK-47といったライセンス料に対する問題も再燃する恐れもあった。

 

つまり、中国製の武器弾薬が中国人民に対して使われたことが問題視されるだけで国内外に対して、これ程のダメージを受けるのだ。寒気の一つや二つは感じるのも当然だ。

 

「……中国海軍が拉致された人民を見つけ出すことができれば良かったのだが、それも叶わなかった以上、大事にする訳にもいかなかった。……結果、自衛隊や米軍がやったということを立証できぬまま、中国海軍の増強をするということが決まったということさ。」

「中国海軍が強ければ、こうはならなかったでしょうに……。」

 

公安部長とその部下は、昔のことを嘆いていた。

しかし、拉致された人民を見つけ出したとしても、中国海軍の探査能力といった実力を他国に知られること、中国軍がアフリカの民族との間に血みどろの抗争の幕が上がり、それが元で戦線に苛烈さが増し、アフリカで大虐殺やアウシュヴィッツの二の舞が起これば国内外から非難される可能性が有るということを考慮すれば、それが正しかったかどうかは不明ではあるが…………。

 

「つまりだ、もし、これからの戦争が『超限戦』のように制約も制限もなく戦うことになれば、テロリストも国家戦略の重要な柱の一つとなる可能性が有ることを重々承知しておいてくれ。」

「……承知致しました。」

 

公安部長の言葉に、部下は重くのしかかる物を感じながら、我々大人と子供は次の時代、次の世代に何を遺すのだろうか?と危惧していた………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奄美大島分屯基地――――。

 

「…………。」

 

薫は黙ったまま、一人で奄美大島分屯基地の管制室へ入室していた。それを見た三木は、何故一人だけなのかと尋ねていた。

 

「……姫和隊員と沙耶香隊員はどうしましたか?」

「俺一人だけで良い。優一人のためだけに、アドバイスのためにそんなに要らねえ。却って通信が混線する可能性が有る。」

 

薫は自分一人で良いと言うが、本音は姫和と沙耶香の二名に優が“人殺し”を行うところを見せないようにするために、薫は隊長として一人で背負おうとしていた。

 

今から、優がやることの全てを…………。

 

それを察した三木は、それ以上は何も言わず、その判断を認めることにした。

 

「……分かりました。それでお願いします。UAVからの映像を見つつ援護して上げて下さい。」

 

薫は三木にそう言われると、江仁屋離島上空の映像が映っている機器の前にある椅子に座り、優とMARSOCのメンバー達が荒魂化した自衛隊員達と戦うこととなる江仁屋離島での戦いの状況を見ながら、優に無線機越しにアドバイスしようとしていた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奄美大島分屯基地に保有されている推進力等を強化されたS装備のコンテナは砂埃と爆音を上げながら着弾し、優を江仁屋離島に無事に届けていた。

しかし、優は4カ月前の石廊崎での戦いで既に重傷を負っており、その重傷箇所は荒魂化して無理矢理治すということをしていた。そのため、自身の内臓をある程度は荒魂化して身体を強化しているので急激な加速によるG(加速度)に耐えられていた。

なお、そのときの優はミサイルのGは凄いなぁ、と思っていたとか。

 

――――しかし、身体の一部を荒魂化してしまえば、場合によっては他の身体の部分を荒魂化する必要性が生ずることとなるので、いずれは身体の荒魂化を止めることが出来なくなることとなるリスクは常に孕んでいる――――。

 

『薫おねーちゃん、到着したよ。』

 

S装備のコンテナの中に入って江仁屋離島に到着した優は、S装備のコンテナから這い出ると薫達が居る奄美大島分屯基地への通信が確保できているかの確認も兼ねて通信連絡していた。

 

「おう、よく聞こえてる。」

 

奄美大島分屯基地からの通信状況は良好なようであり、通信機越しの優の声はよく聴こえていた。そのうえ、先行していたUAVのお陰で江仁屋離島に着き、荒魂化した自衛隊員達への準備をしていた優を鮮明に映していた。

 

「……こっちも、上空からお前を見てるから、何か分からないことがあれば聞いてくれ。」

 

薫はそう言って、UAVに搭載されているカメラが捉えた優の姿を見つつ、上空から援護すると優に伝えていた。

……そう、この後数分ぐらいに江仁屋離島で優は10名もの荒魂化した自衛隊員を相手取るのだ。なのに、荒魂討伐を生業としている自分は江仁屋離島から約57Kmほど離れた奄美大島分屯基地のクーラーの効いた快適な部屋である管制室内でUAVから送られてくる映像を見ながら指示を下すだけ……、それだけなのだ。

 

 

……それだけなのに、虚しさを感じる。……自分は戦闘狂ではないのに。

 

 

かつては一線級の刀使であった紗南学長もこんな思いをして刀使達を、いやどんな気持ちで自分の生徒達を送って見ていたのだろうか?

薫は、紗南学長のことを思い出しながら、江仁屋離島に居る優の姿を見つめつつ、そういった感情を抱かずにはいれなかった。

 

『……分かった。』

 

しかし、思い悩む薫とは対称的に優は通信機越しから短くそう答えていた。

 

薫は江仁屋離島上空から映る優の様相を見て、優は何故こんな扱いを強いられているのに文句の一つも出ないのだろうか?モルモットのねずみより悪い待遇なのに彼は辛くないのだろうか?彼は何故立ち向かえるのだろうか?

江仁屋離島上空から映る優の姿を薫は胸が締め付けられる思いで見ていた。いや、この江仁屋離島という戦場から遠く離れた奄美大島分屯基地のクーラーの効いた快適な部屋という安全圏の中で見ていたというのが正確であろうか?と薫は自嘲し始める。

 

「…………。」

 

しかし、不気味な警報の音に反応し、現実に戻った薫は何事かと思い、確認すると高機動パワードスーツのGPS反応がS装備のコンテナ方面へと向かっているということから、荒魂化した自衛隊員達は優の体内に有る膨大なノロに引き寄せられて来ているということなのだろうか。

だとすれば、優はこの後の人生も荒魂に追われ続けるということになるという不憫な人生を歩まされるのだろうか……。

 

「気を付けろ。GPS反応がお前のところに近付いて来ているから多分……江仁屋離島に現れた荒魂がそろそろ来る。」

 

優を不憫に思ったせいか、薫は荒魂化した自衛隊員を江仁屋離島に現れたただの荒魂と言って、無意識に人を荒魂扱いしていた。

……その事実に、優に人殺しという罪を犯しているという意識を持たせないためか?それとも、自身が人殺しに加担しているという事実から逃れようとする愚かな偽善者だからか?と薫は思い悩む。

 

『うん、分かった。』

 

そんな痛ましい優と自衛隊員達を見ると、胸が締め付けられる思いを抱いてしまう。

 

彼は、例え荒魂化した自衛隊員を討伐したとしても、化け物扱いは変わらない。そして、自衛隊員達は救われない。

 

だが、何時までもそのことについて考えていても仕方がないので、薫は気持ちを切り替えて、UAVから送られてくる江仁屋離島上空の映像を見て、優を援護しようとしていたが、優は隠れるところが多く、小銃等を持っている荒魂化した自衛隊員達のことを考え接敵距離が短くなる森林の中へ入って、銃や対戦車兵器を出来る限り、その攻撃を受けないようにしているようであった。

 

そうすることで、銃を持っている荒魂相手に容易く接近し、懐に入り荒魂相手に最も効果の有る御刀で一気に討伐しようとしていたのだろう。

 

それ故に、優が今装備している武器はライフル銃のHK416Cでもなく、群馬で使っていた短刀の御刀でもない。……ニッカリ青江を持っていた。

 

だが、荒魂化した自衛隊員達は銃を持っている。そのため、優は半ば荒魂化したとはいえ、生身の部分は有るので、その部分を撃たれないようにすべく、接近戦に持ち込む必要があった。

そのため、優は森林の中にあった窪地の上面を隠世から引き出した偽装ネットで窪んだ部分を覆い隠して、その覆い隠した中に入って隠れているようであった。そうすることによって、優の中に居るタギツヒメの気配に釣られ、不用意に近付いてしまった標的の自衛隊員達の視界を発煙手榴弾の煙で隠し、その煙で隠した自衛隊員達を討伐。その後、残った自衛隊員達はMARSOCのメンバー達による銃撃と護衛艦による砲撃で陽動し、その隙に優が標的の自衛隊員達の側面や背後を襲って、荒魂化した自衛隊員達を殲滅するということであったことを薫は思い出していた。

そうすることで、敵の視界を奪いつつ、荒魂を討伐しようとしていた。

 

尚、優が先に見つかってしまった場合は護衛艦の砲撃の音で誘導している隙に優が荒魂化した自衛隊員達を討伐することとなっていた。

 

そのため、優は偽装ネットで隠した窪地の中に隠れ、潜んでいた。

徐々に、敵の足音、そして苦痛を訴えているかのような呻き声から、荒魂化した自衛隊員達がこちらに近付いていることがわかった。

 

「……優、こっちに近付いている荒魂化した自衛隊員達が見えたが、辺りを見回しているところからこっちの正確な位置は分からないんだろう。」

 

江仁屋離島上空に居るUAVが荒魂化した自衛隊員達を捉えると、送られてくる映像から標的の自衛隊員達は優の中に居るタギツヒメの気配は感じているものの、優の居る正確な場所が分からないだろう。銃を上に向けたり下に向けたりしながら索敵していた。

 

そのため、奇襲による殲滅は可能であるだろうと判断した薫は、荒魂化した自衛隊員達が近付くまで待っていた。

 

「……今だ。」

 

薫は優に荒魂化した自衛隊員達が近くに居て、発煙手榴弾を使うタイミングであると小さな声で告げていた。

その言葉に優は疑うことなく発煙手榴弾のピンを外し、偽装ネットを少しだけ開けて、その部分に挿し込んで、自身が隠れている窪地の外に煙を巻くようにしていた。

突然、視界が煙で覆われ始めた自衛隊員達は、大いに動揺したのか優の通信機越しから聴こえる自衛隊員等の呻き声は大きくなった。このことから、幾ら身体能力をノロで強化されても、精神面を強化することはできず、それどころか荒魂に対する拒否反応で思考能力は弱くなったのだろう……。

 

優はそう判断したのか、隠れていた窪地から躍り出ると、ニッカリ青江で標的の自衛隊員に近付き、斬り裂くと先ずは一人を討伐できたと優は思っていた。

だが、次の瞬間、優も薫も驚愕の表情を浮かべる。

 

何故なら、優が先ほど標的の自衛隊員を斬り裂き、その刀傷から“蝶型の荒魂”が這い出るかのように出て来たからだ――――。

   

   

   

   




  
  
蝶型の荒魂ということは、まあサイレント・インベーションとかそういう感じのことです。
あとは、個人的な考えですけど、夜見の能力は使い方次第では恐ろしく化けると思いますし、最近の情勢を鑑みると、軍隊が無くても戦争染みたことを起こすことはできるんだろうなぁ、とは思いますね。
  
  
  

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