【完結】刀使ノ巫女+α   作:tatararako

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74話を投稿させて頂きます。
タイトルの英語表記と中国語表記を加えたのは、最近アメリカで起こった暴動が元ネタです。
………分かる人、居るだろうか?
   
『荒魂化した人は最早人じゃない。稀に記憶を残し言葉を話す個体もいるが荒魂は荒魂だ。御刀で斬って祓う。それしか救う手段はない』
   十条 姫和

これを聞いて、死は救済的な世界観なんだな。とか思っていました。
  
  


濁されてゆく言葉(英語表記:word、中国語表記:字)

    

   

 

 

 

荒魂化した自衛隊員達を全て討伐し、静けさを取り戻していた江仁屋離島。

しかし、静けさと嘗て荒魂の居ない風景を取り戻した方法は穏やかなものではなかった。

それは、優に荒魂化した自衛隊員を取り込ませることで一切の証拠を無くすというものであった。

 

だが、優の中には、路上で成人男性相手に花を売っていた過去を持つ少女ミカが居るため、荒魂化した自衛隊員を入れるべきではないとタギツヒメ達に言われていた優は、どうすべきか考えるが、嘗てタギツヒメの記憶で知ることができたことを思い出す。

 

それは、御刀で知性が保てない程に斬り刻まれてしまえば、再び融合したとしてもそれは最早記憶も性質も異なる別の荒魂となるというもの。……荒魂にとってみれば、死にも等しい現象であり、最も恐れていることである。

 

だとすれば、荒魂化した自衛隊員達を知性が保てないほど、何度も何度も切り刻めば、それは荒魂化した自衛隊員ではなく、只のノロとなるということ。

だから優は、荒魂化した自衛隊員の亡骸を戸惑うことなく、何度も何度も切り刻んで、ミンチのようにしていた。

 

――――少女達が望むことならと、誰にも苦痛を与えないで済む。

――――タギツヒメ達が望むことなら、罪ではない。許されると。

 

『おいっ!何してるんだ!!』

 

だが、優が荒魂化した自衛隊員達の亡骸を何度も切り刻んでいる光景を見て、薫は亡骸を弄んでいるように見えたため、咎めていた。

 

「?……何?」

 

優は鬱陶しそうに答えたことに、薫に少し悪い印象を与えたかもしれないと思いながら返していた。

 

『何じゃねえ、そんなこと辞めろ!!』

 

はて、そんなこととは何のことだろうか?と優は考えた。

……もしかして、荒魂化した自衛隊員達をノロに戻している作業のことであろうか?と優は思った。思ったが不思議であった。壊れて動かなくなった物に何度も何度も斬ることは可笑しいことであろうか?それに、これは荒魂化した自衛隊員達。つまり元人間だった荒魂でしかない。なら、御刀で何度も切り刻むことに何か問題が有るのだろうか?

 

「……薫おねーちゃん?荒魂化した人は荒魂でしかないんでしょ?」

 

だからこそ優は訊いてみた。姫和が言っていた言葉を使って。

 

――――これが人であるならば、僕は荒魂じゃないのか?

――――これが人であるならば、昔からそれを行っていた刀使は何なのか?

 

「それに、コレが“荒魂”じゃなくて“人”だったら、御刀と銃。どう違うの?」

 

そして、タギツヒメ達と出会って荒魂と人間の違いが分からない優にとっての最大の疑問。御刀と銃はどう違うのか?ということ。優にとってみれば、この二つは“命を奪う道具(モノ)”でしかないということ。

 

――――これが人であるならば、刀使と人斬りはどう違うのか?

――――これが人であるならば、荒魂化した人を斬って祓う御刀と人を的にして撃ち殺す銃はどう違うのか?

 

そういった含みを持たせて、薫に訊いていた。

 

『……っ!』

 

優にそう言われ、言葉を詰まらせる薫。

このまま荒魂化した人を荒魂ではないと言えたら、どれだけ楽だろう?……だが、荒魂化した人間を討伐した刀使は昔、いや、母の時代からあったことであり、姫和もそれについて躊躇っていたり、悩んでいたことも有ったのだ。そのため、荒魂化した人を荒魂ではないと言ってしまえば、どれほどの刀使の戦いを無下にすることになり、人殺し扱いすることとなるのだろう?可奈美の母や姫和の母を人殺しと非難するような物ではなかろうか?と考え込んでしまう。

それに、荒魂化した自衛隊員達を人間として扱ったとしよう。なら、今荒魂化した自衛隊員達を殺した優を殺人鬼だと言うべきなのだろうか?仮に殺人鬼扱いしたら可奈美はどう思う?

 

母と弟の親族二名を人殺し扱いするようなことなど言えない。

 

「……それに、荒魂になっちゃった人は荒魂だから、それを斬ることは刀使が昔からやっていた大事なお仕事なんでしょ?だから、ねねちゃんと仲が良い薫おねーちゃんが荒魂を討伐するところを見て、姫和おねーちゃんも“斬って祓うしか、救う手段はない。”って言っていたから思ったんだけど、薫おねーちゃん達は荒魂に死という救済を与えているんだよね?だから、“死は救済”なんだって理解したの。」

 

荒魂化した自衛隊員達を御刀で殺すことは、荒魂化した人が居た時代のことと姫和や可奈美達、そしてねねという荒魂を連れている薫が行っていたことを例に挙げて“死は救済”ということを理解したと優は薫に答えていた。

それ故に、優は“死は救済”という考えを持って斬ることにしたと言っていた。

 

薫は今、全く釣り合わない巨大な天秤が目の前にあるような気がした。

どちらを選んでも、納得の行かない結末を迎えることしかできない全くの不釣り合いな天秤を前に選ばされているような気がした……。

 

軍人と非軍人。戦場か安全地帯か。子供と大人。荒魂と人。刀使と人斬り。銃と御刀――――。

そして、救済か殺しか――――。

 

曖昧な境界線だらけの戦闘を見て次の戦いは、いや世界の全てが言葉遊びで曖昧化するのだろうか?と薫は思っていた。

しかし、そんな薫の思いなど知らない優は別のことを考えていた。

 

(……あっ、結芽おねーちゃんの剣術だけ使ってやれば、結芽おねーちゃんの剣術が有名になれたかも。……結芽おねーちゃんに悪い事したなあ。)

 

と思いながら、結芽にとっても、薫にとってもピントが外れたことを優は考えていたことに薫は気付かないままだった。

結芽の剣術を使って、荒魂化した自衛隊員達を全員斬り捨てれば、結芽の剣術は有名になれただろうと、考えていることに………。

そして、優が沙耶香が誤って踏んでしまった虫と荒魂化した自衛隊員達に対して、同じことを言っていることに誰も気付かなかった。

 

 

だが、それと同様に、被害者以上に丁重に扱われる犯罪者の人権。経済的理由か戦争理由なのか不明の難民。女性を何割か雇うことを義務付ける男女平等。希少な動物を保護する傍らで貧困に喘ぐ人達。貧困の募金で救われた子供が悪徳警官になるのに、心が有ると言われる国。

…………そして、高価な兵器で人道的に殺傷する。

 

世の中は差し障りの無い言葉で表現を濁し、己自身をも欺いて行き、更にはその言い換えに辟易しても、この世の中はそれが当然のことだとして気付かないフリをし続けていることに、誰も気付かないままであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中東某国――――。

 

汪は本来の石油商社として、中東の政府関係者と商談を行っていた帰りの車に乗っていた。

帰りの車とはいえ、前後に護衛の車付きである。

 

「……例の部隊は?」

 

帰りの車の中、汪は部下に優の拉致に向かったイスラム過激派の部隊のことを聞いていた。

 

「中東の方から、成功したということは聞いておりませんので、恐らくは……。」

「……ふむ。」

 

中東の国の軍関係者とバスィージが紹介してくれたイスラム過激派の連中なら確保できるだろうと思っていたが、……全ては自分の思惑通りにはいかないということだろうと納得していた。

護衛のアメリカ人が精強なのか?それとも、刀使がこちらの想定以上に強いのか?確たる情報が無いため、断定はできないが、これで一筋縄ではいかないと理解した汪は次の手段を考えるが――――。

 

 

次の瞬間、目の前には地面が揺れる程の爆発が起こっていた。

 

 

「なっ、何だ!!」

 

何事かと思い、声を上げ、部下に状況の説明を求めていた。

しかし、その部下は既に物言わぬ骸となっていた。恐らく、最初の爆発に紛れて車のエンジンか、運転手である部下を狙って撃ったのだろう。そうすることで、運転手を失ったうえエンジンが壊れてしまった汪が乗る乗用車は爆発炎上している車に突っ込み、横転してしまう。

だが、汪は横転している車から、辛うじて生きているが、足と腹が負傷しており、車外に出れなかった。

そのため、護衛の者が汪を車の外へ出し、安全な場所まで逃げようとしていたため、汪はそれに従い、護衛の者の手を掴んで、車外に出ようとしていた。

 

今、車外に出るのは危険ではなかろうか?

 

と汪は考えるが、車内に居ても変わらないということに気付き、それを言うのはやめることにした。

しかし、汪を横転した車から救出した護衛の男は、銃で撃たれたのか、どうと倒れると、血を大量に出しながら死んでいた。

そのため、汪は護衛の者が来るまで、頭を抱えながらうつ伏せの状態となり、身を銃弾から守ろうとした。

 

 

「الله أكبر!!」
「الله أكبر!!」「الله أكبر!!」

                「الله أكبر!!」

          「الله أكبر!!」      「الله أكبر!!」

「الله أكبر!!」
              「الله أكبر!!」      「الله أكبر!!」

「الله أكبر!!」

 

 

恐らく神を称える声を上げているのだろう。その声を上げながら、こちらに近付いているのが分かる。

だが、何故イスラム過激派がこちらを狙うのか、汪は皆目見当がつかなかった。しかし、足音からこちらに近付いているのは分かっていたため、這いずり回るように逃げようとするが、両足を撃たれたことにより、もう立ち上がることは出来なくなってしまう。

 

それを見たイスラム過激派らしき男達は汪に近付くと、乾いた銃声と共に汪を殺害していた…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

汪が死んでからの数日後、中華人民共和国国務院――――。

 

「何?汪がっ!!?誰に殺された?」

 

汪を差し向けた公安部長は汪が死亡したという部下からの報告を聞き、驚いていた。

何故なら、汪を殺す理由があるところと言えば、日米くらいなものであったため、もしそうであるならば、こちらの企みは全て把握されており、対外工作の証拠も揃えているのではないのかと肝を冷やしていたからであった。

もしそうであれば、本国は潔白を証明するために公安部長を処罰し、何事も無かったかのように振舞うだろうと公安部長は直ぐに思い至ったからだが。

 

「いえ、部長。汪はイスラム過激派のグループに殺されたそうです……。」

「何っ?…………」

 

公安部長は汪がイスラム過激派グループに殺されたということに不可解な気持ちとなる。

汪は中東の軍関係者を介してバスィージに、テロ組織であるイスラム過激派グループの一派を紹介してもらい、優を拉致しに行った協力者にも関わらず、汪を殺しに行ったことに公安部長は違和感しか感じなかった。故に、公安部長は部下に事件を詳細に訊くことにした。

 

「……汪がイスラム過激派に殺されたのは確かなのか?」

「確認中ですが、アラビア語を叫んでおりましたので恐らくは、……ただ。」

「ただ?何か有るのかね?構わないから、続けたまえ。」

 

公安部長の部下が話の途中で言い淀んでいたために、公安部長は怪訝な顔をしながらも、部下に何か気になることが有るのなら、遠慮なく報告して欲しいと言っていた。

 

「……はっ、そのイスラム過激派はAK-103といったロシア製の銃を武装していた様です。」

「銃弾は?」

「アフガニスタンからの物である可能性が高いとのことです。」

 

ふむ、と公安部長は部下の話しを訊きながら、思案していた。

現在のロシアは欧米から制裁を受け、孤立させられている状況である以上、我が国との関係を傷付けるメリットが無い。そのうえ、汪に協力した中東の国も原油安で苦しいからこそ、無限に近い隠世の力を得るために協力したのだから、こちらも裏切るメリットが無い。

ならば、現状は中東とロシアが裏切ることがないハズなのである。ともすれば、それ以外の国が介入したと考えるべきなのだが、そうであれば、汪を殺したイスラム過激派がロシア製のAK-103を所持できるハズがない。……それに、アフガニスタンの銃弾――――。

 

「アフガニスタンの銃弾?」

 

だが、使用された銃弾がアフガニスタンの銃弾であることに疑問を抱いた公安部長はある推察に行き着いていた。

 

「……AK-103は確か、サウジアラビアにも輸入していたな?」

「……確か、そうであったと思いますが、何か?」

「あくまでも、確たる証拠が無いため私の推測だが、銃弾がアフガニスタン製ということはアフガニスタン駐留軍がそれらの弾薬を所持していた。……そして、ロシア製のAK-103は親米国家でもあるサウジアラビアから、ていうところか…………。」

「となると、裏で糸を引いて、この絵図を描いたのは!」

「いや、それは分からん。米国の同盟国が絵図を描いた可能性が有る。」

 

公安部長の部下は、米国が全て仕組んだのであろうかと勘繰るものの、公安部長に遮られ、それ以上は考えなかった。

公安部長としては、部下がそれを聞いて米国を批判するようなことを言わないようにして欲しかったために、遮ったのだが……。

 

「それよりもだ、これをどうするかだな。……いかに非主流派で我が国にとって要らざる者とはいえ、中華人民であることに変わりない。直ぐに報復したいところではあるが、今回は彼等を刺激したところで要らざる物が山積することだろう…………。」

「しかし、それで我が国の人民は納得するでしょうか?」

 

汪を見捨てようとする公安部長に、部下はそれで人民が納得するのかと言っていた。

 

「納得するも何も、何処の国でもそうであるように、全てを知らなければ何も問題は無い。だろう?」

 

南アフリカでの海賊襲撃。中華民国の過去。天安門事件。それに、くまのプーさん。

……それらを検索しても、一般の者には見せないようにするのと同様に、揉み消せば良いのだと言い、

 

「それと、今回の件は我が国に居る回教の手が有ったということにしよう。それで国内に居るテロリストを殲滅するという名目で多民族の監視を強化する名目を得られるという訳だ。」

 

汪に殺されたテロリストグループは国内に居る回教のせいにし、弾圧することによって、国内の統一と監視能力を上げると同時に中国警察への予算を増額するように仕向けようとしていた。

 

「その名目を以って、公安部の権勢を上げるということですか………。」

「そうだ。あとは、汪が死んだ中東の国と協力するということにしよう。そうすれば、その国をAIIB等に誘うことも、軍事援助することもでき、我が国の影響力は増大するだろう。」

 

そして、汪が死んでしまった中東の国でテロリストグループを根絶するために強固な協力体制を取るという名目で、件の汪が死んだ地である中東の国に中国の経済と軍事的影響力を増大させ、依存させるようにし、中東での影響力を増そうとしていた。

 

「……だが、そう考えると非主流派の汪をどう処分するか困っていたが、今となってはフランスの聖女とナポレオンの関係のように、散骨になっても我が国に尽くそうとしてくれることには感謝しないとな。」

「はい。」

 

例え、汪が殺され、灰になっても利用し尽くそうとする公安部長の行いに、部下は何とも言えない肌寒さを感じていた………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刀剣類管理局伍箇伝所属、綾小路武芸学舎内――――。

 

「……やはり、失敗したか。」

 

ソフィアは、優が国際機関に保護されたという話しが聞こえて来ないところから、拉致工作は失敗したのだろうと理解していた。

そう、北京に居る公安部長が言っていた刀剣類管理局内部のリーク元はソフィアであった。

 

「やはり、とは?」

 

穂積はソフィアが既に失敗を予期していたかのような発言に、どういう意味なのかを尋ねていた。

 

「あのマッドから、彼の少年が大荒魂であるタギツヒメを入れたという話しを聞いてから、もしやと思い外部に情報を漏らし、その外部に襲って貰ったら私の懸念通りに獲得工作は失敗。……彼の少年は大荒魂の力を得ていると見て良いということが分かっただけでも、収穫は有った。それに、奴等に国外へと逃亡するという選択肢を失わせ、国内に留められることも大きいだろう。」

 

4カ月前の鎌倉特別危険廃棄物漏出問題を解決したのは、可奈美達であると云われていることと、その後に“男の刀使”が現れたというニュース。それら一連の騒動に疑問を抱いたソフィアはどういうことか調べていた。

つまり、ソフィアはわざと外部に漏らし、今の優にどれほどの戦闘能力が有るか、他者を嗾けて探りつつ、優を国外逃亡させるという選択肢を姫和や可奈美達に取らせないようにしたのである。

ソフィアはそれだけでも、優を国内に留まらせることができたことにとても喜んでいた。

 

「……ご執心、していますね。」

 

穂積は、スレイドの証言と和樹に使ったノロのアンプルを物的証拠として使えば、信用を失った刀剣類管理局と折神家、更には日米両政府に深刻なダメージを与えることができ、その政治的な混乱が起こった隙にソフィアが実権を握ることをすれば良いだけなのに、その告発に慌てた日米両政府が身の潔白と保身のために優を始末するという行動を取る危険性が有るという理由だけで、それを実行しないままでいるソフィアを見て、執心していると皮肉げに言っていた。

 

「当然だ。」

 

それをソフィアは涼しい顔をして、当然であると答えていた。

 

「……だが、残念だ。彼がどのように戦ったのか、この(まなこ)に焼き付けたかった。」

 

そう、ソフィアは強く主張していた。

ソフィアは優がどのように人を殺したのか?それが気になってしょうがなかった。

出来れば、残忍な殺し方の方が良い。でなければ、私の全てを奪って殺してくれる人に出逢えないのは、心苦しい……………そればかりを考えて、(わら)いつつ、ソフィアは次の策を考えていた。

 

 

 

 

  

  




  
  
フランスの聖女とはリュック・ベッソン監督の映画とかで有名なジャンヌ・ダルクのことで、1803年にナポレオンがジャンヌの銅像を建てたことをネタにしております。


今話のテーマの一つは、
例えば、デモ集団が暴徒化したら“戦争”と呼べるのか?
もしくは人為的に操作された株価の暴落、コンピューターへのハッキングやウイルスの侵入、あるいは敵国の為替レートの異常変動、敵国首脳のスキャンダル、あるいはSNS上における工作用アカウントによる世論誘導は“敵国の武力攻撃”であるか否か?
それらを“兵器”として利用すれば、“兵器”と言われるのかは不明瞭のままであり、それを手段として用いれば、身の回りに有るおとなしくて平和的で日常的な物全てが“兵器”へと変貌するというように言葉の意味を意図的に変えていく考え方が広まっていくのではないか?
そうなれば、看護婦と看護士という名称が看護師へと変わったように、後遺症が残るかも知れないが人道的に使われることによって言われる非致死性兵器。そのような物によって、差し障りの無い濁された言葉ばかり増えた世の中になれば、それと同時に戦争と平和も差し障りの無い濁された物へと変えられていくのではないか?というのが今回の話しのテーマの一つです。


もう一つのテーマは次の話の75話のタイトルと二次創作を併せて考えて、一体誰から何処までが他の領域を穢す侵略者であり、侵略行為なのか?を考えれば解ると思います。
  
  

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