【完結】刀使ノ巫女+α   作:tatararako

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87話を投稿させて頂きます。

権限を増やすと、動き易くなるけど厄介事も増える。
とじみこの世界では、荒魂を人間扱いしたらどうなるのかな?
   
   


国家狂騒曲

  

 

特措法が強行採決されたその数日後、国会議事堂は大騒ぎであった――――。

 

与野党の国対委員長は国会内で会談し、衆院予算委員会にて首相といった関係閣僚等が出席し、集中審議を行うことを合意。参院予算委でも、同日に集中審議を行うことも決定され、この決定に野党側は、刀剣類管理局に課せられた荒魂関連ではない事件に特祭隊を介入させてはならないという条約を緩和させる特措法の強行採決などに対して、首相の見解を問い質そうとしていた。

 

「今回の刀剣類管理局の権限を強める特措法の制定について、今国会においてご説明願いたい。」

 

野党側の質疑に総理大臣は、壇上に立ち説明していた。

 

「今回の特措法を制定したことについて、先ずは、ご説明させて頂きます。……そもそも、刀剣類管理局とそれに所属する特別祭祀機動隊は元を辿れば警察庁に所属する組織でありましたので、国内の騒動が多い現状を鑑みますと、その状況下に合っていないというのが実状であります。故に、我が国の国民の財産と生命を守ることを義務とする総理大臣をその国民から任命された身としましては、刀剣類管理局をより荒魂討伐を専門とする組織へと再編し、事に当たらせるようにしなければなりませんので、この特措法を是が非でも通さなければならないという断腸の思いで強行採決という形で通させていただきました。したがって、国民の皆様には、より一層のご理解を頂けるように、私自身が努めて説明させていただく所存であります。」

「ですが総理、これ以上鎌倉での事件を詳細に公表せず、未だに折神 紫氏への説明責任を果たそうともしない刀剣類管理局の権限を増大させる特措法の制定に国民が納得するとは思えません。」

 

総理が特措法の制定の理由を述べるが、野党に属する議員は、なおも質疑を続けていた。

というより、野党に属する彼が熱心に特措法に対する質疑を続けるのには理由があった。

それは、娘が刀剣類管理局の刀使として所属しているからであり、自分の娘が過酷な現場へと派遣されないように動いていたからというのが理由であった。

 

「確かに、我が国の国民の間には刀剣類管理局に対して懐疑的に思う者が多いというのは事実であります。……ですが、現段階の法整備のままであれば、刀剣類管理局に所属する特別祭祀機動隊が充分に活動するのが難しいというのも事実でありまして、だとすれば、国民の安全を守る立場上、法整備をしていかなければならないのも事実であります。ですので、件の特措法を今国会に通して制定させて頂いたというのが事実でありますので、国民にはそれを深く理解して頂けるよう説明していく所存であります。」

「しかし、この特措法は条約を緩和させる物でありますよね?だとすれば、この暴動が起きた場所に“誰が”この暴動を鎮圧し、“どの組織”が荒魂討伐するのかお答え願いたい。」

 

野党議員の“誰が”と“どの組織”といった部分のみ声を大きくして強調させた質疑に、総理は喉を詰まらせたかのような反応をし、どう返答するか悩んだ。

悩んだ理由は、例えば自衛隊が事態を収拾すると言えば、自衛隊が戦後初となる治安出動をし、一時的にせよ刀剣類管理局を防衛省の指揮下に置き、いずれは刀使を軍事利用する気なのかと問われ、国民に疑念を抱かせることとなり、問題発言と捉えられかねないからである。逆に特祭隊が指揮をすると言えば、如何にして刀使といった子供達の安全を確保するのかという質疑をされ、これまた問題視される事となるからである。

そのため、予想される暴動が自衛隊と特祭隊の共同運用である予定であることを話してしまえば、超法規的な措置で事前配備していた自衛隊の事が露見するうえ、誰が指揮権を有しているかで突っ込まれるのは目に見えているからである。

 

「え〜、先程の質疑についてですが、どの様な警備体制で行うかについては特定秘密保護法に基づきまして、そのような質疑についてはこの場でお答えできないというのが、私共の答弁でありまして――――。」

 

そのため、総理は問題視されかねない答弁を避け、自身の支持率が下がらないような、当たり障りのないもので答えることにした。

 

「そんな答弁があるかっ!!」

「それよりも鎌倉と横須賀港で起きた事件の詳細を言ったらどうなんだ!!」

「そんな罵倒を浴びせる暇があるのなら、そちらは対案を考えた方が良いのでは!?」

「何を言うかっ!そちらが折神 紫氏に説明させないからこの事態を招いたのだろうがっ!!」

「そちらこそ、何も考慮せず批判しかせぬではないかっ!?」

「何だとっ!?税金泥棒がっ!!」

「そちらこそ、無責任なだけだろうがっ!!」

 

しかし、答弁が悪かったのか、別の野党の議員が折神 紫の証人喚問に与党が協力しなかったからだとヤジを飛ばすと、与党議員がそれに反論するかの様にヤジを飛ばし返したがために、国会という政策を議論する場所であることを与野党の両議員達が忘れ、お互いが激しいヤジを飛ばし合うという醜態を晒していた。

 

「静粛にっ………静粛にっ!!!」

 

しかし、議長が大声でヤジの飛ばし合いを制すると、先程までヤジを飛ばし合っていた議員達はピタッと止まり、静まっていた。だが、それは平静さを保つためなのか、それとも柔順な羊を装っているのかは分からぬことであるが……。

 

「……総理、お答え頂きありがとうございます。それでは、朱音局長代理は総理が行った特措法の強行採決についてどの様にお考えでしょうか?」

 

このまま、総理を攻めても、何の成果も得られないだろうと判断した野党議員は朱音を攻めることにした。

 

「私は、刀剣類管理局局長代理としての責務を果たすまでです。……ですが。」

 

野党議員からの質疑を受けた朱音は刀剣類管理局の局長代理としての務めを果たすと前置きを言ってから、彼女は自身の考えを話そうとしていた。

 

「知らない世界に一人だけ取り残され、何処へ向かおうとも周りに敵視され、石を投げて返されていれば、どんな理性的な者であれ自己防衛のために動くものではないでしょうか?」

 

相手してほしいが故に騒がしくするタギツヒメと自分の国を築こうとしているタキリヒメを見た朱音は、二人のことを“人”であるかの様に述べていた。

 

「……朱音局長代理、何の話をしているのですか?」

 

野党議員の指摘に、自身が荒魂のことを知らず知らずの内に“一人”や“理性的な者”と発言して、人間扱いしているという事実に気付くと、ハッとなって発言を撤回する意味も込めて謝罪していた。

 

「……済みません。ですが、即応性の高い特別任務部隊を編成し、関東を中心に頻発する荒魂事件に対処しておりますが、刀剣類管理局に所属する特別祭祀機動隊の隊員と局員等は貴重な文化遺産と多くの生命を失ってもなお奮起し続けております。……そう考えれば、私達は既に多くの人命の上に成り立っていると言えるのではないでしょうか。そのため、私は――――」

 

朱音はそう言って、暗に人間と荒魂の共存を模索すべきではないかと訴えていた。

 

「議長。発言宜しいでしょうか?」

「許可します。」

 

しかし、防衛大臣である中谷が朱音の発言を遮るかのように議長に対して発言の許可を申し出ると、議長もそれを許可したのであった。

突然の中谷の行動にどよめきを隠さない国会議員等と動揺を隠せない朱音。

 

「失礼。」

 

だが、中谷は何食わぬ顔をして壇上に近付いて来たので、朱音は動揺しながらも壇上から離れると、図らずも中谷に壇上を譲る形となってしまったのであった。

 

「えー、先ずは私の突飛な行動を許可して下さった議長に感謝しております。我々防衛省としましても、今後は刀剣類管理局と警察庁との連携を密にし、事態の対処に当たらせて参る所存であります。」

「それは、今後は刀使等を軍事利用しようという意味ではないのかね!!?」

 

中谷の特祭隊と警察、そして自衛隊といった三つの組織が事態の収拾に当たると答弁すると、朱音を質疑していた別の野党議員が子供を軍事利用しようという魂胆ではないのか?と問い詰めていた。

 

「いえ、私としましては、発生場所に決まりが無く、刀使が持つ御刀のみでしか有効打にならない荒魂との戦いである以上、刀使は怪物である荒魂を討伐し続けるものであると考えております。ですので、現在の防衛省にはその様な防衛計画はございません。……しかし、現在に至るまでの荒魂と我々人類の戦いは相模湾岸大災厄といった例を一つ一つ挙げますと、多くの荒魂事件に我が国は常に苛まれ、これにより多くの人命を失ったというのもまた事実であります。そういった事情を鑑みますと、国民の生命と安全、並びに国家の秩序を守ると決めた我々が今更その怪物との戦いを辞める訳にはいかないというのも、また事実であり、その考えは刀剣類管理局と共有しているものと考えております。」

 

野党議員の追求に中谷は、これ迄の荒魂との戦いによって生じた多くの人命が失われたために後戻りなど出来ないことと、荒魂の性質を例に挙げ、刀使が必要であることを述べていた。

そうすることで、朱音が先程述べていた荒魂との融和策を有耶無耶にしていた。

 

「つまり、我々の無為無策のせいでこのような事態を招いたとでも言いたいのかね!!?」

「発言を撤回しろっ!!」

 

しかし、中谷の壇上での話の後、野党議員等は激しいヤジを飛ばして、中谷の発言を非難していたが、中谷は何食わぬ顔で壇上から退場し、自分の席である朱音の隣の席へと座るのであった。

 

「……全く、君も無茶をする。今この状況でノロの分祀体制への移行等を発言すれば袋叩きに遭うのは目に見えているであろうに、お陰で私の政治生命は短くなったよ。」

「私はそういった意味で……いえ、何でもありません。庇い立てありがとうございます。」

 

中谷の発言に、朱音は荒魂を一つの生命として見るべきだと発言しようとしたが、それを言うのを辞めていた。

彼は荒魂との戦闘に介入し、その対策費を得ると同時に数多くの試験装備を荒魂との戦いに使い、運用・実戦データを得ることで正式装備の性能向上を行なおうとしていたので、そんな彼に言ったところで一蹴されるだけである。

 

「……ふむ、君の言いたいことは概ね理解できたが。荒魂に人権を与えるとしてだ、今の刀使達はどうなると思う?それと、君等の世代の刀使達は荒魂化した人間を討伐したことがあるそうだが、過去を遡ると言われた際、その場合はどうなるであろうか分かるだろう?」

「ええ、ですので発言を撤回しました。」

「……市ヶ谷に居る姫の影響だろうな。聞かなかったことにする。」

 

そして、中谷との会話で、大半の人間は未だ、荒魂のことを自分達を脅かす怪異としか見ておらず、人間扱いしないことを思い出していた。

 

 

相模湾岸大災厄時、自衛隊は災害派遣の名目で全面協力し、荒魂に対する銃器等の使用による支援も害獣、害虫の捕獲・殺処分またはその支援の名目で使用されたこと――――。

 

荒魂事件や相模湾岸大災厄時に、被害を受けたり被災した特祭隊隊員や一般市民の遺族が集まって出来た遺族会の荒魂に対する憎悪と怨嗟の感情――――。

 

荒魂と化した人間を人間扱いしなかったことで、心を抑え込んで銃口を向けることができた特祭隊隊員と人間だった荒魂を討伐出来た刀使達――――。

 

荒魂を有害な鳥獣と同様の扱いをしたからこそ、自衛隊や警察の全面協力を得られたことと、荒魂が人間ではないから刀使達が戦争目的や殺人という批判を逸らすことができたこと――――。

 

 

朱音は、嘗ての出来事をつぶさに思い出しながら、もし仮に荒魂を人間扱いしたら、荒魂化した人間を討伐した嘗ての刀使やそれらを銃撃したSTT隊員と自衛隊員は殺人罪として、厳罰に処されるのだろうか?それとも、もう殺人といった時効が廃止されたにも関わらず、昔のことは時効だとして処罰されないのだろうか?

そしてこの世は、荒魂を有害な鳥獣として扱う方が都合が良いとしてこれからも進むのだろうか?

 

 

……そんなことを考えつつ朱音は、この負の歴史を荒魂と共に歩んできたこの国と人という子供達が、今更荒魂を生物と認め、人間扱いし、共に歩むという選択をするということが出来るであろうか?と思い悩むのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、刀剣類管理局鎌府女学院食堂――――。

 

『え〜、先程の質疑についてですが、どの様な警備体制で行うかについては特定秘密保護法に基づきまして、そのような質疑についてはこの場でお答えできないというのが、私共の答弁でありまして――――。』

『そんな答弁があるかっ!!』

『それよりも鎌倉と横須賀港で起きた事件の詳細を言ったらどうなんだ!!』

『そんな罵倒を浴びせる暇があるのなら、そちらは対案を考えた方が良いのでは!?』

『何を言うかっ!そちらが折神 紫氏に説明させないからこの事態を招いたのだろうがっ!!』

『そちらこそ、何も考慮せず批判しかせぬではないかっ!?』

『何だとっ!?税金泥棒がっ!!』

『そちらこそ、無責任なだけだろうがっ!!』

 

 

鎌府女学院の食堂にあるテレビに映るお昼のワイドショーは予算委員会のことを報道していたが、与野党の両議員等がお互いをヤジで飛ばしている惨状だけを切り取って映すだけであり、それを見たテレビコメンテーターや司会者までもが、

 

まるでヤジの飛ばし合いだ。

刀剣類管理局も政府も酷い物だ。

 

と言って皮肉気に語っていた。

だが、刀剣類管理局を糾弾したい者から金銭を受け取っていること、そのうえ、そういった方向性で番組制作をすれば数字が取れるからといった理由で番組制作者からそういった指示を受けているテレビコメンテーターは刀剣類管理局と政府を糾弾する様な内容を言っているに過ぎず、司会者もその方向性で番組を動かしているに過ぎなかった。

 

そんな内容を垂れ流しているテレビをエレンと薫、そして姫和が観ていた。

 

「おバカちゃんが多いと苦労するのデース。」

「……エレン、そりゃ言い過ぎだ。アイツラからして見れば、俺等は勝手に情報規制して、何してるか分からん宗教団体のように見えるからな。……それに、俺等がこの国の国民をバカ扱いしているかの様な発言は慎んだ方が良いぞ。」

「おっと、それは失礼しまシタ。」

 

薫が珍しく、神妙な顔をしてテレビを眺めていたことに驚きながらも、エレンは確かに失言だったと言って謝罪をし、発言を撤回していた。

 

「珍しいですネェ、薫がこういった番組を観るナンテ。」

「まぁな、……俺等がどうなるかっていう話なんだし、観といても損は無いだろう。」

 

その薫の姿を見たエレンは、薫に優しい口調で何か遭ったのかと尋ねることにした。

 

「薫、群馬から帰ってきてから、元気がないようデスガ。何か遭ったんデスカ?」

「……ワリィなエレン。群馬のことに関しては作戦参加者意外には喋れねぇのさ。」

 

薫はエレンの質疑にテレビに映る総理と同じ様に答弁していた。

だがもし、エレンに群馬山中での優の扱いを知れば、大騒ぎとなる可能性が有り、そうなればトーマスが言っていた通りに政府は優を始末する方向へと向かう恐れが有るため、薫は言えなかったのだ。

そして、薫が番組を観ていたのは、政府が答える内容次第では優の扱いが更に悪くなるかもしれないからであり、それに気付くべきであると考えたからである。

 

「……薫、この国の人間が私達を敵視しているという話は本当だと思うか?」

 

薫の意図を察した姫和は、群馬のことに関する話題を変えるためにこの国の国民は刀剣類管理局のことを敵視しているのかどうか尋ねていた。

 

「というよりもコレは、番組の制作者が都合の良いように編集していますカラ。その証拠に、刀剣類管理局を擁護する意見がない、ですよネェ。」

 

とエレンは都合の良いように編集することができると言って、テレビに映るお昼のワイドショーを批判していた。

事実、他人の悪口ばかりを言うワイドショーに対して、否定的な声が挙がってきているうえ、放送局に対する広告費が下がってきているのであった。結果、放送局は刀剣類管理局を糾弾したい者達や世論操作したい者達から金銭を受け取ることで、どうにか放送局を維持していけているというのが現状になりつつあった。

そういった事情もあり、エレンの言う通り、各局の放送局は刀剣類管理局を糾弾したい者達から金銭を得て、刀剣類管理局を糾弾したい者達の意向通りの番組になり果ててしまい、視聴者の意向を無視する番組へとなってしまい、結果として視聴者はその傾向にある番組を嫌悪するという悪循環へと向かいつつあることに放送局は気付かないままであった。

 

しかし、エレンの言葉と、タキリヒメの「こんな絶望的な状況に在る国に誰が子供を産み、育てたいと思う!!」という言葉から始まった、タキリヒメからの視点から見て聴いた、この国の惨状とこの国の国民の声を思い出していた。

 

『というよりもコレは、番組の制作者が都合の良いように編集されていますカラ。その証拠に、刀剣類管理局を擁護する意見がない、ですよネェ。』

『俺に“荒魂討伐”できる権限があれば、叩き直してやれるのに………!だから刀使の中には荒魂に似せたパーカーを着ていたり、荒魂の角とか付けてるふざけた奴が出てくるんだ。管理局が無能だから、こんな奴がのさばって!俺の家族は死んだんだ!』

『そりゃそうよ。税金は上がるのに、鎌倉で何が起こったのか何も説明してくれない。私達は荒魂相手に何も出来ないし、ただ住む場所や働く場所が壊されていくのを黙って見ることしかできないのよ?そんなんじゃ不安しか抱かないし、国は私達なんかどうでもいいと思っているのよ、きっと。』

 

エレンが語るテレビは、スポンサー次第で変わるプロパガンダ放送であるという言葉。

タキリヒメが、見て聞いたこの国の人間の刀剣類管理局を信用していないという言葉。

 

果たしてどちらが正しい事を言っているのか?

誰が正しい事を喋っているのか?

何が正しいのか?

 

姫和はそのことを何度も何度も考えても、答えを出せないままであった。

 

「そうだと……良いが。」

 

そう呟きつつ、姫和は一人で悩むしかなかった。

果たして、刀使は必要とされているのか、されていないのか……。

 

「まあまあヒヨヨン、とりあえず何か食べて気持ちを切り替えませんか?」

 

姫和が何か思い詰めていることに気付いたエレンは、何か美味しい物を食べて気分を変えないかと提案され、姫和は差し出された食べ物を見て、思うのであった。

 

(そういえば……タギツヒメやタキリヒメは何か食べて、美味いとか思うんだろうか?)

 

そんな疑問をふと抱くのであった。

    

   

   




    
tatararako的に、相模湾岸大災厄とかで自衛隊が全面協力できたのは、荒魂を人間扱いしない世の中であり、例え大荒魂であっても外国勢力と言えないだろうから、防衛出動ではなく(なお、防衛出動だった場合は外部からの武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められなきゃならないし、治安出動は日本国内の治安が崩壊した事を公的に宣言するも同じだから、政府と政治家連中は嫌がるだろうなぁ、というのがtatararakoの考え。)、大量のトドを戦闘機機関銃や対空機関銃で駆除した有害鳥獣駆除目的の災害派遣として派遣したんだろうという推測で書いております。
でもまあ、災害派遣でも治安出動であろうとも荒魂は人間として扱われることなく討伐されるんだろうな、とは思っております。



最後に、
――――主よ、あなたは正しい民でも殺されるのですか。
   
    
   

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