「祐ちゃん、大きくなったら結婚しようね!!」
「…///しょうがねえなぁ、いいぜ、してやっても。」
「やったー!!
じゃあまたね、祐ちゃん」
「バイバイ、楓」
あの日、いつものように私と彼は別れた。
それが彼との最後の会話になるなんて、あのときは
想像もしなかった。
ー7年後ー
“待って、
行かないで祐ちゃん!”
「楓ー!!いつまで寝てるの、春休みだからってダラダラするのは許さないわよー!!」
母の声で目が覚めた。
あぁ、私、またあの夢見てたんだ…
小学2年生だった私は、隣の家に住む竹中祐太といつものように学校の近くの公園で遊んでいた。そして、いつものように
互いの家の前で別れを告げて家に入って行った。
その時の私は、本当に祐ちゃんのことが大好きで、休日が嫌いなほどに月曜日が待ち遠しかった。
でも、週明けの月曜日、祐ちゃんは学校には来なかった。
家に帰った私は、めったに学校を休まない祐ちゃんを心配して、帰ってすぐにランドセルを放り投げて祐ちゃんの家にお見舞いに行った。
しかし、何度チャイムを押しても家からは祐ちゃんも、おばさんも、誰も出てこなかった。
「ねえお母さん。祐ちゃんの家の人たちは、どっか旅行行ってるの?」
私は母にそう聞いてみた。
すると、振り返った母の顔は子どもの私でさえ顔が引きつってしまうくらい、深刻なものだった。そして、母は静かに口を開いて、こう言った。
『祐ちゃんは、日曜日、交通事故で死んじゃったのよ』
一瞬、なにを言ってるのか分からなかった。
あまりにも、突然すぎた。大好きだった祐ちゃんの死を受け入れるのは、小学2年生の私にとってかなり難しかった。
次の日、担任からは祐ちゃんの家族は事情があって引っ越すとだけ伝えられた。私も、何も知らない周りの子たちには自分も事情は知らないということで通した。
…それが、
母との約束だったから。
朝から7年も前の夢を見てしまった私は、いつものように気分転換のつもりで家の外に出た。
外に出ると、何故か一瞬懐かしい感じがした。ふと、何気なく隣の家<祐ちゃんの家>を見ると、かなり背の高い、しかし顔は童顔じみた青年が立っていた。
「祐ちゃん…?」
気が付くと、私は彼にそう呼びかけていた。
「…え?」
「あっ、ゴメンなさい!!
なんて言うか…その…昔の知り合いと雰囲気が似ていたもので…」
「横井祐太って言います。
…確かに、『祐ちゃん』ですね((ニコッ」
(うわぁ、名前まで一緒…
苗字は違うけど。)
「確かにそうですね(笑)私は、安藤楓って言います。」
ー私はあの時、なぜか彼の姿を
祐ちゃんと重ねずにはいられなかったー