やはり俺がゴーストスイーパーの弟子になったのは間違っていた。   作:ローファイト

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感想ありがとうございます。
誤字脱字報告ありがとうございます。

今回は……その、ちょっとアレな回です。

前回のアンケート結果
《自分の恋人にするとしたら誰?俺ガイル女性編》
1位 川崎沙希
2位 一色いろは
3位 雪ノ下雪乃 由比ヶ浜結衣 同票
5位 城廻めぐり
6位 平塚静
7位 雪ノ下陽乃 鶴見留美 同票
サキサキ圧倒的でした。2位との差は2倍以上。
やはり嫁力というか恋人としてはサキサキが一番の様ですね。



(150)変化する日常

昼休み、何時ものように部室で雪ノ下と由比ヶ浜と昼食を始める。

 

「陽乃さんとタマモちゃんが学校に来るなんて、びっくりだね。でもゆきのんとヒッキーは前から知ってたの?」

早速由比ヶ浜が、この話題について俺達に聞いてきた。

 

「はぁ、それなんだが、俺はタマモが学校に通う事を今日の朝に知った。しかもタマモは俺んちにホームステイ扱いだと。雪ノ下さんの事は、今朝の校内放送で知ったところだ……。美神さんが面白がって俺に言わなかったようだ」

 

「そ、そうなんだ。ヒッキーは相変わらず大変そうだね。じゃあ、ゆきのんは?」

 

「昨日聞いたばかりよ。昨晩、姉さんが私のマンションに急に押しかけて来て、一緒にしばらく生活する事に……。追い帰そうとしたのだけど、父さんと母さんも物騒な世の中だからその方が良いと手放しで喜んで、姉さんと生活出来ないのならば、実家に戻って来るようにとまで言われてしまっては、今の私にはどうすることも出来ないわ」

雪ノ下はため息交じりに答える。

 

「どうやら急に決まったようだ。ここだけの話だが、六道冥子さんから急遽変更となったらしい」

 

「そういえば昨日、校長先生が六道冥子さんが来るって言ってたし、ほんと急すぎだよね。病気かな?」

 

「いや、俺も詳しくは知らないが病気とかじゃないと思う」

詳しく聞いていないが、六道会長が暴走して六道冥子さんを派遣しようとした事だけは知っている。だが、何故六道冥子さんをそうまでして総武高校に無理矢理ねじ込もうとしたのかは謎だ。

 

そんな会話をしながら弁当を食べ終わる頃、珍しく昼休み時の部室に来訪者が訪れる。

「入るぞ」

「ハロー、比企谷君と雪乃ちゃんにガハマちゃん」

平塚先生と陽乃さんが部室に現れる。

 

「先生、ノックをして下さいと何度言えば……」

「先生と陽乃さん?こ、こんにちは」

「………」

雪ノ下はノックをせずに扉を開けて入って来た平塚先生に半ば諦め気味に注意をし、由比ヶ浜は珍しく、まともな挨拶を返していた。

俺は会釈程度で済ます。

わざわざ、平塚先生と陽乃さんが連れ立ってここに来るという事は……いやな予感しかしない。

 

「雪ノ下、声はかけたぞ。そう堅い事は言うな」

「ふーん、3人でお昼ご飯か、比企谷君のは雪乃ちゃんの手作り弁当ね。うらやましいわ。明日からは、私も一緒に昼ごはんさせてもらっていいかしら?」

 

「姉さんはもうここの生徒ではないのでしょ」

「それは困ります」

雪ノ下はツンとした感じで、由比ヶ浜ははっきりと拒否する。

 

「あらら、はっきり言うわね」

「うむ。これは少々困ったな。陽乃、どうやら君は妹と由比ヶ浜に嫌われているようだが」

 

「静ちゃんひどーい。雪乃ちゃんはちょっとお姉ちゃんにツンデレなだけよ。ガハマちゃんは恋のライバルってところね」

 

「どうやら本当の様だな、君が本気で恋をする日が来るとは、私には一番の驚きだよ」

「そう?高校の時は恋多き乙女だったと思うけど?」

「誰がだ?私の中では君は間違いなく問題児だったよ。誰かれ構わず愛想を振りまき、男子生徒をその気にさせておきながら、誰一人とも付き合わなかったではないか。そもそも付き合う気など無かっただろう?君は何時もどこかつまらなそうだったからな」

「そんな事はないわ。ただ私に釣り合う男子が居なかっただけ」

「では、比企谷は君のお眼鏡にかなったのかね」

「そうね。今迄で一番ね」

平塚先生と陽乃さんは俺達の前で小芝居のような言葉の掛け合いを行う。

しかも、俺の事で……。

平塚先生に知られていたのか、陽乃さんが俺に好意をよせている事を、しかも目の前に本人が居るのにやめて頂けませんかね。

恥ずかしいだけじゃなく、雪ノ下と由比ヶ浜が居る前ではいたたまれないんですが。

 

「先生、本題に入って下さい」

雪ノ下は冷たい視線を平塚先生と陽乃さんに送りながら、ここへ来た理由を尋ねる

 

「おお、すまなかった。君たちに依頼に来たのだ」

やはりか、俺は先生と陽乃さんが二人連れ立って来た時から、依頼をしにここに来た事を予想していた。依頼内容もある程度予想が付く。

 

「依頼なら放課後でお願いします。今は受付時間外です」

 

「そういうな。昼休みの部室の使用を黙認しているだろ?」

 

「……いいでしょう。ではこちらで」

雪ノ下は昼食をとるための机から離れ、いつもの長テーブルに席を移し、平塚先生と陽乃さんに椅子を勧める。

 

長テーブルには窓際から雪ノ下と由比ヶ浜が横並びに、対面には平塚先生と陽乃さんが座る。

俺は何時もだったら廊下側の指定席に座るのだが、今回は由比ヶ浜の隣に座らされる。

 

平塚先生が依頼内容を端的に語る。

「単刀直入に言う。奉仕部には陽乃のサポートを頼まれてくれないか」

やはりか、俺は今朝の校内放送でこうなる事をある程度予想していた。

 

「……詳しい内容を」

雪ノ下もどうやら依頼内容について凡そ察したようだが、詳しい説明を先生に求める。

 

先ずは陽乃さんが先に話し出す。

「今朝、校内放送で校長先生が説明したとおり、私は国の要請でGS協会からゴーストスイーパーとしてここに派遣され、総武高校における大規模霊災から発してる霊害と霊災対策を受け持つ事になったわ。主な仕事は生徒達の精神的なフォローと再発防止対策の構築と警備と言ったところかしら」

陽乃さんの今の立場を簡単に説明するが、バックアップにGS協会やオカルトGメンが付いているとはいえ、かなり困難な仕事だ。

ゴーストスイーパーとしての知識や力量もかなり求められる上に、学校側や生徒達との円滑な関係を築く為のコミュニケーション能力も問われる。

陽乃さんは古くから京都を守護してきた土御門家の陰陽師だから、こう言う施設や地域の霊災防止対策の知識には明るいし、もちろんコミュニケーション能力も非常に高い。

総武高校のOGというだけではなく、うってつけの人材だったという事だ。

……そんな現場に六道冥子さんをよく派遣しようとしたな、確かにゴーストスイーパーとしての能力は高いのだろうが、コミュニケーション能力は壊滅的なんだが……。

 

続いて平塚先生が概要を説明し始める。

「本校は比企谷のお陰で犠牲者ゼロとは言え、大規模霊災が起きたのだ。神奈川の高校の大規模霊災では犠牲者が多数出た事もあり、生徒達やその親御さんから実際に不安の声が上がっていた。昨日の始業式の段階で学校を休んでいる生徒も幾人かいる。それは致し方ない事だ。そのためにもプロのGS派遣は必要だったのだ。本校の大規模霊災を収める事に貢献した比企谷を表舞台に出すという案も教職員の中からも上がったが、それはGS協会とオカGに拒否された。勿論私も反対だった。その後GS協会からは高ランクのGSが派遣される事がようやく決まった所だが、GS協会の上層部でもごたごたがあったらしく、昨日の午後の段階で、六道冥子氏から急遽陽乃に変更というトラブルはあったが、私は結果的に陽乃で良かったと思っている。

GS協会とオカルトGメンとの学校側の窓口担当は私でな、陽乃であればお互い知ってる分やり易い。

ここからが本題だが、生徒達には内密だが本校にはGS関連者が二名存在する。比企谷と雪ノ下だ。しかも比企谷に至ってはBランクの高ランクGSだ。しかも、同じ部活で、その部活は私が顧問の奉仕部ときた。これだけ言えばわかるだろ?」

 

「奉仕部への依頼というのは、生徒達の霊災相談の窓口役をするという事ですね」

雪ノ下は平塚先生の話を聞き、先生が言わんとする依頼内容を正確に導き出す。

 

「その通りだ。比企谷もその方が動きやすいだろう。それにオカGから派遣された留学生扱いのタマモさんは比企谷の知り合いなのだろ?」

 

「……まあ、そうです」

これ以上ないって位の知り合いです。

同じ会社の先輩なんで。

教職員の間ではタマモの扱いはどういう感じなんだ?

俺とタマモの関係は平塚先生の言い回しでは、詳しくは知らないようだが……。

後で先生に聞いてみるか。

 

「依頼では無くて、決定事項ではないですか?」

雪ノ下はため息交じりに先生に聞き返す。

 

「いいや、最終的には君らの同意は必要だ。どちらにしろ、比企谷は陽乃のバックアップをする立場だとGS協会やオカルトGメンからは聞いているが?」

……なにそれ?そんなこと一切聞いてないんですが?

まあ、陽乃さんやタマモの派遣は昨日決まった事案の様だし、時間的に仕方がないって言えば仕方がないが、美神さん…説明が面倒だし、その方が面白そうだからって、ワザと説明を端折っただろ。俺が文句言っても、『プロだったらその位臨機応変に対応出来て一人前よ』とか反論されるのが落ちか。

 

「ヒッキーと陽乃さんと二人きりに?……はいはーい!この依頼受けます!いいよねゆきのん!ヒッキー!」

「そうね、致し方が無いわ。いいでしょう。その依頼受けます。但し色々と条件を出させてもらいます」

由比ヶ浜はここでようやく口を開く。

結構難しい内容だったが、由比ヶ浜は今回の事を理解出来たようだな。

雪ノ下も渋々と言った感じで、依頼を受けるようだ。

 

「俺はどちらにしろ強制だろうが……本当にいいのか?」

「何が出来るか分からないけど、私も学校のみんなの為に役に立ちたいし、それに、ヒッキーが一緒だし」

「合理的に私達が行うのが妥当ね」

俺は改めて由比ヶ浜と雪ノ下に問いかけるが、二人共、快く了承してくれる。

俺はGS協会の人間だし、どちらにしろ強制的に陽乃さんの手伝いをさせられるため、何か言える立場じゃない。

確かに、奉仕部としてこの件に関わるのなら、学校で陽乃さんやタマモと一緒に行動したとしても、俺がGSだとバレる可能性は断然低いだろう。丁度いい隠れ蓑にはなる。

俺としてはかなり助かるが、危険は少ないとはいえ、二人を巻き込んでしまうのは少々心苦しい。

 

「助かる。こちらも無理を言っている立場だ。なるべく君らが動きやすいように善処しよう」

平塚先生はホッとした表情で軽く頭を下げる。

 

「決まりね。じゃあ、私も今日から奉仕部の一員ね。八幡、よろしくね」

陽乃さんはにこやかな笑顔で俺の横に椅子を持ってきて座る。

やっぱりなんかいい匂いするし、近い、近いんですが?気恥しいんで、もうちょっと離れて頂けませんかね。

 

「陽乃さん、ヒッキーから離れて」

「姉さんは奉仕部の一員ではないわ。飽くまでも依頼者よ」

「私の拠点は今日からここだから、雪乃ちゃん、明日から私の分もお弁当作ってね」

 

こうして奉仕部は霊災相談窓口を担当することになった。

部室の後ろの方に寄せて置いてあったクラス分の机や椅子全て撤去させられ、陽乃さんの仕事スペースとなりなり、日中は陽乃さんが奉仕部の部室を占拠することに……。

 

 

 

放課後、タマモは小町と共に奉仕部に現れる。

どうやらタマモは放課後、小町と行動を共にするらしく、今後は小町と共に奉仕部と生徒会を行ったり来たりのようだ。

タマモは奉仕部に来て、雪ノ下と由比ヶ浜に挨拶を交わし、適当な椅子に座り、早速本を読み始める。

何処に居ても、タマモはマイペースだ。

雪ノ下と由比ヶ浜と小町はタマモが妖怪だと知っているし、今年の始めにあった六道家の式神逃亡事件の際に陽乃さんにも知られている。

ある程度はリラックスできるだろう。

だが、前に陽乃さんとタマモが会った際は相性が良く無さそうだったのが気がかりではある。

 

雪ノ下と由比ヶ浜、陽乃さんに小町が加わり、霊災相談窓口を開設するに当たって、打ち合わせを行う。

小町が奉仕部として大規模な依頼を受けるのはこれが初めてとなるだろう。

それに、雪ノ下はアルバイトとはいえ実際にGS事務所で実務経験があるため、とんとん拍子で話は進んでいく。

 

 

 

 

 

そんな中、俺は平塚先生に呼ばれ、屋上に……。

 

「比企谷すまんな、また君を頼る事になる」

 

「それは雪ノ下と由比ヶ浜に言ってやってください。俺はGS協会側の人間なんで」

 

「君は我が校の生徒でもある。君は確かにGSとしても経験は豊富なのだろうが、一高校生だという事も自覚してほしいものだ」

 

「……善処します」

 

「君がこの風景を守ってくれた……君に頼りっきりだ。教師としては複雑な気分だよ」

平塚先生はタバコ取り出し、口に加えながら、静かに俺にそう言う。

俺と先生はしばらくの間、なんとなく真新しいグラウンドで部活に勤しむ生徒達の姿を眺めていた。

 

 

 

 

「比企谷……相談に乗って欲しい事がある」

しばらくし、平塚先生は少々難そうに俺にこういう。

 

「……どうしたんですか?」

先生から個人的な相談とか珍しいな。

 

「この頃、私はどこか調子を落としてる様でな。……もしかすると霊災の影響かもしれない、流石に生徒達の前では……」

 

「俺も一応生徒なんですが……」

 

「そういうな。こんな事は君にしか相談出来ない」

 

「冗談です。どんな感じですか?」

確かに自分が霊災の影響で調子が悪いなんてことは他の生徒には言えないよな。

俺はさっと先生を霊視するが、特に霊的異常は見られない。

精神的な事なのかもしれない。

 

「実はだな………」

 

「………」

俺は改めて、真剣に平塚先生の言葉を待つ。

 

「この頃、天上天下ラーメンのこってり三倍ニンニク背油マシマシが美味いと感じられないんだ」

 

「はぁ?」

 

「古野屋の牛丼つゆだくだく、卵ショウガマックス乗せもだ!」

 

「………」

男でもそこまでの濃さは中々厳しいんだが。

しかも、何の相談だこれ?

 

「天上天下ラーメンはこってり二倍、ニンニク背油多めに……、古野屋の牛丼はつゆだく、ショウガだけに……、それだけじゃない!!他の食べ物も全てだ!!」

先生は物凄く不安そうな顔してるが、それって年のせいじゃないか?

もう三十路でいい年なのにそんな濃いもん、うけつけなくなっただけじゃ?

 

「いや、それって年のせいでは……」

俺は率直にそう言いかけたが……。

 

「剛なる左拳ッ!!「臥竜」!!!!」

平塚先生に腹パンを一発貰う。

 

「うげっ」

ちょっと痛そうにするが、効いてはいない。

前よりも切れがない上に、その叫びは?

前は、『衝撃のファーストブリット!!』とか昔のアニメのスクライドのカズマの必殺技の叫びだったような。

『剛なる左拳「臥竜」』はライバルキャラのイケメンの劉鳳の必殺技だよな。

 

「う……それだけじゃないんだ」

何故か平塚先生は目に涙を溜めていた。

 

「私はスクライドの熱血主人公カズマが好きだったのに!今は何故かイケメンライバルキャラの劉鳳が好きに!!!!」

 

「………」

いや、どっちも結構熱血だと思うんですが……。劉鳳も冷静に見えて結構熱血ですよ。

まあ、カズマには劣りますが……。

 

「私は熱い熱血漢が好きだったのに!!それだけじゃない!!Gガンダムのシュバルツ・ブルーダーが好きだったはずなのに!今ではドモン・カッシュが好きに!!」

いや……、それ、あまり変わってないような。

そもそも、Gガンダムのキャラって、全部超絶暑苦しいんですが……。

 

「それってなにも変わってないんじゃ……」

 

「何を言う!!熱血に見えてヒロインが居たり、ヒロインとくっ付くような軟弱キャラなどむしろ嫌いだった!!……私はどうしたのだろうか……」

 

「…………」

いや、あんまり変わってないよな……むしろ少しはマシになったのでは?

 

「極めつけはこれだ!!ジャンプで『ワンピース』が大好きだったのに!!!!今じゃ、つい『僕たちは勉強が出来ない』を読んでしまう始末!!あんな軟弱なマンガは認めていなかったハズなのに!!!!」

 

「………」

それは確かにちょっと、変だな。

熱血冒険マンガから、随分とライトなラブコメに……。落差が激しい。

でも、この人、昔のラブコメは結構読んでたはずだ。

横島師匠を攻略するために。

 

「そ、それに私はつい『僕たちは勉強が出来ない』を全巻買ってしまう始末……どうしたら……なんか……この頃、熱血もいいけど、ラブコメも良いかなとか……私はいったいどうしたのだろうか」

平塚先生は、一気にテンションが下がり、しょんぼりしだす。

 

「…………!?」

ん?んんん!?

これってもしかして、稲田姫の恋愛50倍ご利益の影響か?

平塚先生の男運の悪さを改善するために、平塚先生自身の男勝りの性格や私生活を改変してきた?

いや、元々が余りにもひどすぎて、周りからは、分からない程度の変化しか得られなかった?

しかし、なんか方向性がおかしいような?

もっと、こうあるだろう?平塚先生は見た目美人だから、男を引き寄せるフェロモンを出すとか……。いや、それはそれで困るかもしれんが。悪い男に引っかかりそうで。

だが、本人としたら、随分と困ってる様だ。

 

「まあ、あれですよ。趣味なんて、年々変わるものですよ。俺だって最初はワンピース派でしたが、今じゃ鬼滅の刃派ですよ。ニセコイとかも普通に見てましたし」

 

「そ、そんなものか?」

 

「あんまり悩む事じゃないですよ。そんなもんですよ」

 

「そ、そうなのか」

 

「そうです」

 

「時に比企谷……『僕たちは勉強が出来ない』は読んだ事があるか?」

平塚先生はちょっとは持ち直したようで、俺にこんな事を聞いてくる、

 

「ありますよ」

横島師匠が買い置きしてるジャンプをたまに事務所の宿泊部屋で読んでる程度だが。

 

「す、好きなヒロインは?」

 

「俺ですか?……うーん、古橋文乃ですかね」

まあ、せっかく精神的に持ち直したんだが、ここは話に乗るのが良いだろう。

 

「ほう、古橋文乃か」

 

「まあ、なんだかんだと面倒見がいいというか……」

 

「という事はだ。比企谷は雪ノ下がストライクという事か」

 

「……何を言って」

 

「そうではないか、タイプ的にヒロインの中で言えば、古橋文乃が雪ノ下、緒方理珠が由比ヶ浜、武元うるかが一色だろう」

性格とか全然考慮して無いだろ?それって胸のサイズだけの話じゃないですかね?

 

「いや、そういうのじゃ……」

 

「大方、小美波先輩が陽乃で、桐須先生が私か?」

何でさらっとあんたが混ざってるんだ?

しかも、桐須先生って流石に無理があるだろ?

美人とスタイルがいいってところは確かに先生と同じですが、三十路じゃないですし、桐須先生はど真面目ツンデレドジっ子属性で可愛げがありますが、先生は熱血男勝りガサツじゃないですか。

 

「くっ、そうか……比企谷は古橋文乃、雪ノ下がタイプだったのか!……やはり先生と生徒の壁は厚いか」

古橋文乃と雪ノ下は胸と容姿は似てるけど、性格は違うからね。

古橋文乃はコミュ力高い柔和な天才タイプで料理は全然ダメなお嬢様、雪ノ下はお嬢様だが、コミュ力最下位のぼっちでツンツンですから。

 

「いや、ちょっと待ってください」

 

「しかーーーーし!!IFモードという物があるのだよ!!桐須先生の前に主人公の唯我君は数年後同じ学校の新人教師として現れ、年が離れていようが結婚するのだよ!!素晴らしいではないか!!」

 

「ちょっと待て!」

 

「比企谷には……その桐須先生と唯我君のようにラッキースケベ的なイベントもあったしな……私の裸も見られた事だし……」

何故か先生は顔を赤らめてもじもじしだす。

確かにラッキースケベ的な感じなものだったが、あれは俺が横島師匠と勘違いされて先生に襲われただけで。

 

「あれは忘れて下さい」

 

「比企谷!!丁度いいではないか!!教師になれ!!そして、数年待ってやるぞ!!わははははははっ!!」

何そのマンガ脳は?

しかも、その頃には先生35歳ぐらいじゃ?もう三十路を越して四十路に。

 

誰でもいいからこの人を貰ってあげて!

 

 

 




平塚先生いつもごめんなさい。
もはや、GSの住人に。

因みにスクライドはアニメしか知りません。
機動武闘伝Gガンダもアニメしか知りません。
ニセコイもちょっとしか知りません。
僕たちは勉強ができないは最近読みました。

スクライドネタは原作には結構ありましたね。

知らない人はWIKI参考に。

次回は、シリアス展開へ……の予定。

皆さんご質問、自分の恋人にしたい人は?GS男性編

  • 横島忠夫
  • ピート
  • タイガー
  • 雪之丞
  • 唐巣神父
  • ドクターカオス
  • 西条輝彦
  • 鎌田勘九郎
  • アシュタロス
  • 横島大樹
  • ジークフリート
  • 斉天大聖老師
  • 近畿剛一

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