やはり俺がゴーストスイーパーの弟子になったのは間違っていた。   作:ローファイト

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感想ありがとうございます。
誤字脱字報告ありがとうございます。

今回は番外結衣編です。
めちゃくちゃやりにくい書きにくい。結衣編。
番外の雪乃編、結衣編は飛ばしても、大丈夫な作りになってるはずです。
この2話程、やはり俺がGSの弟子なのは間違っていた。らしくない感じが続いてますが……ご了承ください。

次で戻る事ができるのか!?



(74)番外:乙女の心うち由比ヶ浜結衣の場合

あたしはバレンタインイベントの後、ゆきのんちに泊まった。

ゆきのんと話し合いたいから。

もちろんヒッキーのことで。

 

「ゆきのん、もう一度言うね。あたしはヒッキーが好き。明日バレンタインのチョコレートを渡して言うの、ヒッキーに好きだって」

 

「私は……」

 

「あたしは知ってるよ。ゆきのんがヒッキーの事を……」

 

「そこから先は私に言わせて由比ヶ浜さん」

 

「うん」

 

「私も比企谷君が好き」

 

「知ってた」

 

「私も彼に思いを伝えたい」

 

「そだね。選ばれるのはどちらか一人だけ、もしかしたら二人とも選ばれないかもしれない。でもそれはもっと先だと思うな」

 

「そうね。彼、かなり鈍感だもの」

 

「でも、ヒッキーが私たちのどちらかを選んだとしても後悔しないようにしないといけない。だからあたしはゆきのんにもちゃんとヒッキーに思いを伝えてほしいと思ったの。それはヒッキーやゆきのんのためだけでなくて、あたしの為でもあるの」

 

「由比ヶ浜さん……」

 

「ゆきのんは恋のライバルだけど、大事な友達だから」

 

「やはりあなたは強いわ。私はそこまで割り切れない……」

 

「えーー?そうかな?そんな事を言っても、あたしだってヒッキーに振られたら泣いちゃうし、落ち込むし、多分ヒッキーが選んだ人をうらやむと思う。それがゆきのんだったとしても。でもその後は、ゆきのんとだったら友達で居たい」

 

「私も…そうしたい」

 

「ゆきのんはヒッキーのどこが好きになったの?私は優しいところと、一生懸命なところ」

 

「私もそう、彼の優しさ」

 

「そこは同じかー」

 

「当の本人は、私達がこんな思いを抱いている事を知りもしないでしょうけど」

 

「そうだよ!まじヒッキー鈍感すぎ!結構恥ずかしい事もしてるのに!」

 

「あれはわざとだったの?」

 

「ヒッキー見てると、その触りたくなると言うかその触れて居たいというか。サブレ的な感じで、つい無意識に、後で気が付いて顔が真っ赤になるの」

 

「由比ヶ浜さん……」

 

そんな時、ヒッキーが電話を掛けてきてくれた。

明日は午前から昼過ぎまで空けてくれると言って。

あたしは直ぐに返事をして、会う場所をヒッキーに伝える。

告白するならあそこだと前から決めてたから……

ゆきのんも同意するように、私とヒッキーの会話に頷いてくれていた。

 

「ゆきのん。明日は水族園で3人で楽しも、それで最後にチョコレート渡して告白するの。ヒッキーどんな顔するかな」

 

「きっと驚いて、何を言われたのかわからないような困った顔になると思うわ」

 

「やっぱそうだよね」

 

この後、ゆきのんと色々話しあった。

ゆきのんはあたしより、全然ヒッキーとの事を真剣に考えてた。

将来の事までも……

でも、あたしも全然考えていなかったわけじゃない。

ヒッキーと一緒に居られる方法を私なりに考えてたの。

 

 

 

私がヒッキー、比企谷八幡くんを好きになったのは何時だろう。

やっぱり最初からかな。

 

サブレを助けてくれた時からかな。

そのせいで、ヒッキーは大けがをして、大変な目にあったんだけど……

 

私の大事な家族を怪我してまでも助けてくれたのがヒッキーだった。

その頃のあたしは、自分に自信がないというか、人に流されやすい感じで、人に合わせてばっかりだった。

 

だから、ヒッキーに面と向かって何かを言う事も出来なかった。

学校でたまに見かけるヒッキーを目で追いかけるだけ。

ヒッキーってあだ名は、退院したヒッキーを学校でしばらく、お礼を言わなくちゃと、後をつけてた時に心の中で付けてたあだ名。

あの時は結局、声を掛けることができなかった。

自分に自信が無いだけじゃなくて、勇気も意気地もない。会って謝る事も出来ない。

 

何かを変えようとして、髪の色を明るくして見た。

すると友達は沢山出来た。その頃から、友達に誘われるまま、遊びまわるようになって、勉強もしなくなってた。そして、いつしかヒッキーの後を追いかけなくなってた。

 

2年生になって、今までのグループじゃない友達が出来て、その子達と遊ぶようになった。

一人はちょっと怖い感じの三浦優美子と、サバサバした感じの海老名姫菜。

それと、男の子の友達もできた。隼人くんと戸部っちのグループ。

 

そして、ヒッキーと同じクラスになったの。

あたしはまた、ヒッキーを目で追いかけるようになった。

何時も一人でいるヒッキー、思わず手を出して撫でたくなる。

なんか、不貞腐れた犬みたいな目がなんとなく可愛いかんじがする。

 

でも、今のあたしはヒッキーに声をかける資格も何もない。

あたしはそんな事を思い悩み、廊下を一人で歩いていると、生活指導の平塚先生が声を掛けてくれた。

「なんだ由比ヶ浜、珍しく落ち込んでいるようだな。悩み事があるなら、言って見たまえ」

 

「……お礼が言いたいんです。ずっと言えなかったお礼を、どうしたらいいですか?」

 

「ふむ。言葉だけでは中々難しいな。何か心の籠った物も一緒に持って行くのがいいのではないか?相手も喜ぶであろうし、何よりも自分が納得できる。手作りのお菓子とかはいいんじゃないか?」

 

「あたし、料理とかできないというか、なんていうか……」

 

「そういえば、君は家庭科の実習は壊滅的だったな。……うむ。そうだ。あそこに相談するといい」

 

そう言って、平塚先生に紹介されたのが奉仕部という部活だった。

そこにはゆきのん。当時は雪ノ下さんと呼んでた。と、ヒッキーがその部室に居た。

お礼を言いたいそのヒッキーがそこに……ヒッキーと初めてお話しをした。

ヒッキーはあたしの事を知らない。サブレの事が無かったとしても、同じクラスメイトなんだから、名前ぐらい覚えてくれてもいいのに。

 

ゆきのんにあたしの人に流されやすい性格や自信が無いところを思いっきり注意されて、私は思った。嫌われる事なんて気にもしないで、ダメな事はダメだと言えるゆきのんがカッコいいなと。いままでこんなあたしにこんなに注意してくれる子はいなかった。

友達というものはそう言うものじゃないかな……

 

あたしはその後、奉仕部に入る事にした。

ヒッキーもいるし。ゆきのんも……

2人のおかげであたしは、自分に自信が持てるようになった。

言いたいことをちゃんと伝えることもできるようになった。

 

そして、ヒッキーに知られてしまった。あたしがヒッキーが助けた犬の飼い主だと言う事を、本当はあたしから言わないといけなかった事なのに。

でも、ヒッキーは全く気にしていなかった。

というよりも、もしかして、ヒッキーはあたしに対して全く興味が無い?

もしかして、学校にも興味が無いのかも?

 

でも、そんな事は全然なかった。

あたしが失敗したりしても、さりげなくフォローしてくれるし、基本はやっぱり優しい男の子。

誕生日プレゼントも貰った。うれしかった。でもどちらかというとサブレの持ち物だけど……

 

あたしはヒッキーとゆきのんが一緒に買い物をするのを見てしまって、逃げた事もあった。

ヒッキーは実はゆきのんと前々から付き合ってたのかもと思ってしまったから……

 

なんで逃げたのか……そう、あたしはヒッキーが好きだから。

あたしはようやくそこで自分の気持ちがはっきり分かったの。

 

一緒に花火を見に行って、夏休みが過ぎ、あたしはヒッキーがもっと好きになってた。

 

でも、文化祭のあの日、ヒッキーはさがみん(相模)を助けて文化祭を成功させるために、自分を悪者にした。みんなヒッキーを悪者にする。

あたしは辛かった。ヒッキーはそれでも、全然気にしてなさそうだったけど、あたしはヒッキーの悪口を聞くたびに本当の事を言ってやりたかった。

でも、それをすると、ヒッキーがやったことが台無しになってしまう。

私は声を大きくして言いたかった。ヒッキーは本当は優しくて、みんなより心が強い男の子だと。

 

 

修学旅行の京都のあの日の夜。

あたし達は妖怪に囲まれた。でも、あたしはまだ大丈夫だと思った。ヒッキーが全然諦めてなかったから……

そしたらヒッキーがあっという間に怖い妖怪をやっつけたの。

あたしは何がどうなったのかよくわからなかったけど、ヒッキーが真剣な顔になって、何時もよりもかっこよくなって、ヒッキーはゴーストスイーパーだと名乗った。

 

そう、ヒッキーは強かった。こんなに強いのに普段学校ではそんな感じをさせない。

みんな知ったら驚くと思う。

あたしは嬉しかった。本当は本当にすごいヒッキーが。

 

でも、その後、あの恐ろしい鬼が現れて、あたしとゆきのんを食べようと、近づいてきた。

あたしもその恐ろしさに、足がすくみ、全く動けなかった。

ヒッキーはそれでも、私達の前に立ち、自分よりも強い鬼に何度も何度も立ち上がって庇ってくれた。ヒッキーの体はどんどんボロボロになって行く。腕は動かなくなって、血だらけになっても……あたしは鬼の恐怖よりも、ヒッキーがボロボロになって行く姿の方が怖かった。嫌だった。

それでも、あたし達を逃がそうと立ち上がるヒッキー。

 

最後はヒッキーの師匠の横島さんが助けに来てくれたけど……ヒッキーは最後の最後まで私達を逃がすために、鬼に立ち向かってくれた。

ヒッキーはサブレだけでなく、あたしの命の恩人に……ヒッキーが私達を助けてくれたのは嬉しかった。

でも……ヒッキーはこんなにもボロボロになるまで自分を犠牲にする姿は……それは嫌だった。

 

数日後、元気になったヒッキーが学校に来た。

もう、怪我とかは無くなってた。あたしは嬉しさが込み上げる。

でも、あんなに酷い怪我だったのに、2,3日で治しちゃうなんて霊能力者って凄い。

 

その後、何故かヒッキーがあたし達に謝って来た。

あたし達が先にお礼を言いたいのに……

ヒッキーはすべて話してくれた。

あの夜の事、そしてヒッキーの秘密の事。

ヒッキーはプロのゴーストスイーパーだった。

やっぱり、あたしが好きになったヒッキーはすごい人だった。

妖怪や幽霊を退治するお仕事。

しかも、あの超有名人のゴーストスイーパー美神令子さんのところで働いてた。

でも、学校の皆には内緒。

残念。

きっとみんな知れば、ヒッキーの悪口を言う人は居なくなると思うのに。

 

ヒッキーは学校の外ではボッチじゃなくて、ちゃんと人とお付き合いしてた。

ヒッキーのゴーストスイーパーの師匠は横島さん。鬼を倒した時は凄かったけど、物凄い変な人でスケベでエッチな人。ヒッキーにはあんな感じになってほしくないな。

美神令子さんはやっぱり美人でカッコいい大人の女の人。

そして……氷室絹さん。

 

クリスマスイベントの時に会ったけど、ヒッキーは絹さんの前では、デレデレな表情をするの。学校でも見たことが無いぐらいに。

氷室絹さんは六道女学院3年生で、可愛らしい女の人で、とてもヒッキーと同じゴーストスイーパーに見えない。しかも、頭も良いし、料理も出来るし、優しいし。

あたしが勝ってるとこが一つも無い。

ヒッキーのデレデレ顔をみると、つい妬いちゃう。

 

後は、タマモちゃんとシロちゃん。

私達と同じ年位らしいけど、二人とも美人。

タマモちゃんは外人さんで金髪美女。何だか大人の雰囲気。

シロちゃんはスレンダー美人。モデルさんみたいに手足が長くて、元気いっぱいの女の子。

 

ヒッキーは職場にこんなに、美人とか可愛らしい女の人に囲まれてる。

ヒッキーが職場でデレデレしてると思うと、なんかムカムカが込み上げてくる。

 

でも、ヒッキーはシロちゃんとタマモちゃんには、どっちかというと小町ちゃんみたいに妹な感じで接してるから、大丈夫かな。

美神さんは怖い上司だと言ってたから大丈夫。

やっぱり、絹さんが強敵。普通にしたら勝てる気がしない。

でも、ヒッキーは絹さんは横島さんが好きだって言ってたから……多分大丈夫。

横島さん……絹さんは横島さんのどこが好きになったのかな?ヒッキーより強いのはわかるけど。

 

 

それよりも……たぶん。ゆきのんはヒッキーが好き。好きになり始めてる。

あの頃の部室のゆきのんは、いつも本を読みながらチラチラとヒッキーを見てたし。

 

ヒッキーが部活を辞めようとして、ゆきのんが自分の事を話してくれた後ぐらいから、ゆきのんはヒッキーをかなり意識してるみたい。

 

あたしにとって、最大のライバル……

でも、あたしがゆきのんに勝てるところって無い……

ゆきのんは美人だし、頭も良いし。料理とかもできるし。

せめて、ゆきのんに何か一つでも近づかないと……

 

あたしができる事、ゆきのんに一つでも近づいて、さらにヒッキーと一緒に居られる方法。

そこで出した答えが、勉強する事……ゆきのんに美人では勝てないし、何とか出来るかもしれないのは勉強。あたしだって総武高校を受かったぐらいだからそこそこできるはず。でも1年生の時にさぼったのはやっぱりダメだったなー。

ヒッキーは大学に行くって言ってたから、ヒッキーと同じ大学を目指す。

それでヒッキーと同じ大学に行って、また同じ部活をするの。

ゴーストスイーパーは霊能が無いとなれないけど、大学生は頑張ればなれるから。

 

勉強、今からどうやったら……ゆきのんにお願いするしか。

でも恋のライバルだし。うーーー。

でも、こうするしかない。

 

あたしはゆきのんに勉強を教えて貰えるようにお願いした。

すると、ゆきのんは二つ返事で受けてくれた。

あたしには恩があるからと……

恩?あたしはゆきのんに助けてもらってばっかりで、何もしていないのに。

 

あたしは勉強を再開した。

家でも、休日も、友達に誘われない限りは勉強をした。

部活でも、時間がある時、ゆきのんに見てもらった。

1年生の分をまず取り戻さないと。

 

クリスマスイベント中、ヒッキーはGSの仕事の事で私達を頼ってくれた。

物凄く嬉しかった。

ヒッキーに「助かる」とか「ありがとな」と言われるとつい顔がにやけちゃう。

ついでに、小町ちゃんみたいに頭をなでてほしいって思っちゃう。

 

ヒッキーのGSの依頼も無事終了して、クリスマスイベントも成功。

そして、冬休みになった。

ヒッキーにどこか遊びに行こうと誘ったんだけど、冬休み丸々修行の旅に出ると言ってた。

修行の旅って何?

 

年明けのゆきのんの誕生日プレゼントを買いに行く事はしぶしぶだけど約束してくれた。

 

冬休みは家族旅行と優美子達と遊びに出かけた。

それ以外は勉強を……三学期終わりまでには2年生分は完璧にしないと。

ヒッキーは頭いいから、かなりレベルの高い大学に行くはず。それに合わせるには頑張らないと。

 

1月3日はヒッキーとゆきのんの誕生日プレゼントを買いに千葉駅前まで出かけた。

小町ちゃんとタマモちゃんも一緒に居たんだけど、途中で逸れて、ヒッキーと二人っきりで買い物。

楽しい。ヒッキーはぶつぶつ言いながらもちゃんとついてきてくれるし、やっぱりヒッキーと一緒に居るのは楽しい。でもヒッキーはあたしと一緒に買い物して楽しいのか不安だった。

 

お昼ごはんを二人で食べようという事になって、入った喫茶店でゆきのんと隼人君の二人と偶然会った。

ゆきのんはすごく慌ててた。

ゆきのんは隼人君と二人でいると事をヒッキーに見られたくなかったのと、私とヒッキーが二人でいたから……

あたしも同じ経験をしたからわかる。その時のゆきのんはヒッキーの事をなんとも思ってなかったからすぐに誤解は解けたけど……。

 

隼人君がヒッキーとあたしに、ゆきのんの前でこんな事を聞いてきた。

「結衣とヒキタニ君は仲いいよね。一緒に居ると楽しそうだし」

あたしは答えに困った。いつも気遣いができる隼人君がこんな質問をするなんて……

でもヒッキーは「まあ、そこそこな」と平然と答えてくれた。

あたしは嬉しかった。あのヒッキーがそんな事を言ってくれるなんて、あたしと一緒で、楽しんでくれてたなんて、本当にそうなのか思わず聞き返しちゃったし。

その後、ヒッキーは正直にゆきのんの誕生日プレゼントを買いに来た事を伝え、ゆきのんにプレゼントをこの場で渡す。あたしも一緒に。

ゆきのんはすごく喜んでくれた。

 

そこに陽乃さんが現れた。

陽乃さんはいつものようにヒッキーにちょっかいを出す。

いつ見ても、嫌な光景。

 

その陽乃さんがゆきのんと陽乃さんのお母さんがいる前で……ヒッキーの事を将来の旦那さんと言った。

ヒッキーは直ぐに否定したけど……

それって、陽乃さんがヒッキーの事を好きだって事なのかな。

 

 

 

新学期が始まって、優美子の依頼とか、平塚先生の生霊事件とかあったけど、ヒッキーが難なく解決?ちょっと違うかな、生霊事件は横島さんが解決かな?平塚先生も横島さんのどこがいいのかな?ヒッキーは横島さんは普段はあんなだけど、いい人だと言ってたけど。その普段が嫌だな。

 

そんな中、ヒッキーの優しさに気が付き始めてる子が何人か……

サキサキと……あと、いろはちゃんも。クリスマスの時だったけど折本さんも多分。

 

今迄、ライバルはゆきのんだけだったけど、これ以上増えたら困る。

もし、ゆきのんとヒッキーだったらあたしも……でもそれ以外の子は嫌かな。

 

あたしは覚悟を決めて、元々考えていた事を早める事にした。

バレンタインデーにヒッキーに告白するの。

出来れば、ゆきのんと一緒に。

 

 

 

 

 

今、ゆきのんと一緒に布団の中で、ヒッキーとの事を思い浮かべる。

 

「それってゆきのん。ヒッキーと結婚の事まで考えてない?」

 

「え?違うのかしら?お付き合いすると言う事は結婚が前提ではないのかしら」

 

「……ゆきのんはあたしより天然だと思うな~」

 

「由比ヶ浜さんは違うの?」

 

「私はそこまで考えてないよ~。ただ、ずっとヒッキーと一緒に居たいだけ」

 

「それは、同じ意味ではないかしら?」

 

「そうかな?」

 

「………」

 

「ゆきのん、明日の事、ヒッキーに告白する事を考えたら緊張する?」

 

「ええ、でもあなたが一緒だと、少し気が楽になるわ」

 

「あたしも!……ゆきのん!明日晴れたらいいね!」

 

 

 

 

 




遂に次は正面対決か!?

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