神様と僕達   作:さわたり

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ステマ?違います。ネタです。読者層の被り方凄まじいしいいでしょ。短いのは許せ


3話 海原と私

「いでっ!こいつ・・・!」

 

的井玲は今、北海道支所で布と戦っていた。ぬいぐるみをバラして鎧に組み込む。簡単な作業のはずだが白と黒のそいつを玲はばらせずにいた。

 

「くそっ・・・シャチが嫌いになりそうだ!」

 

何を隠そう彼女、裁縫が苦手なのだ。機械はいじるし、プラモは結構作るというのに。

 

「先週作った1/144シャドウクローザーは楽勝だったのに・・・ルーナに変形する難しめのプラモだったのに!!同じ黒だろ!いでっ!」

 

アニメに出てくるロボのプラモ。こういったものはいつも作るので、手先は器用なはずだが。

神格の反応があるとのことで、昨日エージェント篠原が取りに行ったシャチのぬいぐるみ。持ち主たる宮ヶ瀬姫華は微妙な顔をしていたそうだが、同じものをあげてどうにかしたらしい。

 

群青の布をメインとしたAG。いざゲットした依存物がシャチのぬいぐるみだったがために、シャチを縫いついけている。デザインの都合上バラされていったシャチの英雄たちは多い。だから手間も多いのだ。

 

「でも全部使ってあげないと・・・呪われる気がする。いだっ!いだだだだ!血!」

 

「さっきから大声でどうしたんですか」

 

そこに現れたのはゼロワン。玲の手元を背伸びして覗き込む形だ。

 

「む、お前はこの前タイラントとビューティのプラモ作ってたよな?手先は器用か?」

 

「はい。やりましょうか?この紙にある通りやればいいんですね?アザラシじゃないのが残念ですが」

 

玲から受け取った針と糸を器用に動かし、美しいまでの見事さで手縫いを終わらせた。

 

「まじか。お前本当に私のクローンか?」

 

「経験じゃないですかね」

 

ゼロワンは生み出す際に人間の細胞が使われている。可愛い子になるだろうからという不純極まりない理由に頭脳の関係という仮面をかぶせて上が推薦した。玲も断る理由も無かったので受けた。

 

だが思った以上に愛着が湧いた。初めは仕事感のある付き合いだったが、妙に母性に響いたらしい。今は養子だ。

 

「ふふふ。いいお嫁さんになるぞ」

 

「今時主婦に求められるスキルなんですかね」

 

「多分ノーだな」

 

そう言って背を伸ばすと、スーツを広げた。

 

「出来た!ありがとうゼロワン。・・・(ハジメ)。感謝するぞ!」

 

嬉しそうにスーツをたたむと、東京のスーツ保管庫へと向かうため札幌駅へとバイクを走らせた。

 

「的井 一・・・ですか。随分単純な・・・」

 

呆れ声ながら、その顔は分かり易すぎる笑みを浮かべていた。

 

 

 

「君の今回のキャンバスは・・・学校か」

 

「ああ、いい匂いだよな。火薬って」

 

「そうだね。ぶちかますといい。どでかい花火をね」

 

グレーと白のスーツの男。テロリスト黒崎 十夜とアッシュだ。その目的はただただ爆破。積み上げた火薬のスイッチに今まさに指を載せようとしていた。

 

「今回は・・・サンメリーやゴッズメカニカルの奴らもぶっ飛ばしたいねえ!」

 

「いいじゃないか。俺も手伝うよ」

 

爆炎。鳴り響く警報とともに校舎は叫び声に包まれた。校門や裏門も瓦礫に潰れ、生徒は出られない。

 

「なんのつもりですかテロリスト!!」

 

そこに駆けつけたのはゼロワン。目撃情報に反応して先回りしていた。両腕に腕輪を装着。右の腕輪のスイッチを入れた。

 

『connect1…準備完了』

 

「ほほう。俺はドロンと行くか。黒崎。君が相手をしろ」

 

そう残し、アッシュは影へと姿を消す。

 

『connect2…準備完了』

 

次はベルトに依存物たる拳銃を挿しこむ。

 

『connect3…準備完了』

 

最後にバイザーを下ろし、神格接続器へと手を伸ばす。

 

「装着!」

 

「なるほどねえ・・・じゃあ俺はこうだ!」

 

装着用の銃、ゴーストガンナーを取り出し、レバーオン。装着を開始した。

 

『1!2!3!4!準備完了…擬似神格起動…確認…装着開始!his name is…DEUS・EX・MACHINA!』

 

『KYUBI…wake up!』

 

盛り上がった土が鎧とスーツを形成。似せ物の鎧たるマキナ。そして煙が鎧を形成。キツネ型妖装甲『狐焔』が向き合う。

 

「おらああああ!」

 

鉄扇、狐爆扇を取り出し、打撃。あまりダメージとはならず、至近距離アサルトライフルをくらい、怯む。体に刺さってはいないが、ダメージとなる。

 

が、それで戦いの手が休まるほど狐焔は弱くない。火薬を生み出し空中へ放つと、狐爆扇で発火。粉塵爆発で巨大な火柱が浮き上がる!

 

「あづっ!」

 

思わず顔を覆う。予備の神格接続器を落としてしまうが、拾いあげる余裕はない。相手の行動を奪いたいが、必殺技を使えばこちらも戦闘不能。彼女のとった選択は

 

 

「グレネードッ!」

 

 

攻撃。銃を向けられ、防御する狐焔だが、狙いはそこではない。神格接続器を生徒に投げ飛ばすと、グレネード弾で正門の瓦礫を吹っ飛ばす。

 

「逃げてください!!」

 

「させるかっ!」

 

行かせまいと狐焔が向かう。

とっさに一人の女子生徒が接続器を拾い上げ、腕につける。金髪のウェーブロングが特徴的な美少女だ。

 

「装着・・・ダメですか・・・!」

 

だがレバーが動かない。狐焔に警戒を与え、他の生徒を逃すことには成功したが。

 

「俺をからかったのか?ちょうどいい!ムカついてたんだ・・・アンタを灰にしてやるぜ!」

 

「させないっ!・・・ん?あの子、ぬいぐるみの持ち主の・・・?」

 

マキナが飛びついて拘束。逃げる隙を作る・・・が、そこに追い討ちが。

 

「逃す気は毛頭ないさ」

 

アッシュだ。腰が抜けた彼女へにじり寄る。だが、ゼロワンは神格接続器の()()()()()()()()を見逃していなかった。

 

「立って!!海辺に・・・海辺まで走ってください!早く!急いで!!」

 

必死に、出せる限りの声で。彼女が装着できなかったのは適合がないからではない。エレメントが足りないのだ。あいにくこの学校にはビオトープもプールもない。近くで探すしかないのだ。

 

「はい!」

 

女子生徒、宮ヶ瀬姫華はすぐさま立ち上がり、近くの海岸へと走り出した。

 

「待てっ!」

 

「行かせない!」

 

追おうとする狐焔に密着状態でグレネード発射。マキナも狐焔も、狐焔の爆薬に呼応して巨大化した爆炎に巻き込まれる。

 

同じダメージ。だが、ひとつだけマキナにウェイトがある。

 

「グランド・・・機械仕掛けの神(DEUS・EX・MACHINA)!」

 

爆発するように粒子が舞う。そこに立つのは、ただの青年黒崎と、ただの少女ゼロワン。戦闘力を失い、お互い疲弊しているため、もはや追わず、帰るべき場所へと向かった。

 

 

 

「水場・・・ついちゃったねえ。俺としてはデータが欲しいからちょうどいいんだけどね」

 

『FUNAYUREI…wake up!』

 

黒い鎧を着る臨海。一歩一歩姫華へと近づく。ストレスで猛烈な腹痛を感じながらも、姫華はスイッチを操作する。

 

『1!』

 

ひとつ。

 

「あなたがどんな人かは知りませんけど・・・間違っていることだけは分かります!」

 

『2!』

 

ふたつ。

 

「言うじゃあないか。君にこのキュビズム的歪みを正せるのかな?」

 

『3!』

 

みっつ。

 

「正してみせますよ・・・あなたを倒して!!装着!」

 

『4!Ready go!』

 

よっつ。不自然に水が盛り上がり始め、渦を作り出す。

 

『armor the god!his name is…REPUNKAMUY!』

 

そしてアーマーを形作る。東京から粒子として送られたスーツに、水の鎧が重なる。

 

群青。レプンカムイを憑依神とする『荒波の鎧』たる『ワダツミ』が見参した。

 

「貴様のようなオソマに・・・倒される妾ではない!」

 

水が矢を形作り、ワダツミの手を振る合図で臨海へと飛ぶ。

 

「人をうんこ呼ばわりとは・・・いい度胸だ!」

 

ゴーストガンナーで矢を攻撃。過重を食らい、地に落ちる・・・事はなく、再び上昇して臨海の胸を狙う。

 

「うおっ!結構痛いぜこれ・・・」

 

「大丈夫ですか!」

 

さらにゼロワンの拳銃による射撃。うっとおしい程度だが、戦闘中において気が散るのは大問題だ。

 

潰せる方から潰さんと臨海はゴーストガンナーをゼロワンに向ける。

 

「下がれ。妾に任せろ!」

 

ゼロワンの前に立つと、海水を固め、海の矛アトゥイラスパニを生成。銃弾を跳ね返した。

 

「・・・あれ?どちら様ですか?」

 

「・・・?あ、逃がしてくれた事、感謝しておるぞ」

 

「・・・え?あの、宮ヶ瀬さんですか?」

 

「そうだが?ほら、逃げるのだ。妾が引き受けた!」

 

明らかに人柄が違うが、たしかにさっきの「はい」と同じ声だ。よくわからない顔でゼロワンは下がった。

 

「はっ!」

 

臨海へ近づき、突く。さらに蹴りを叩き込むと、水で平手を作り、叩きつける。

 

「ううっ!」

 

「ふはははは!おい、トドメをさせたりしないのか!」

 

「え?ああっと・・・スイッチを全てオフに!」

 

「あいわかった。食らえ・・・!」

 

言われた通りに操作。力を溜める。

 

『Crash!aqua element!』

 

「アクア!龍渦旋乱(アクアヴォルテクス)!!」

 

飛び上がり、槍を投げる。アトゥイラスパニは巨大な渦へと変わり、臨海を飲み込んだ。

 

水が晴れると、そこに臨海は居なかった。逃げたのだ。

 

神格接続器が外れ、彼女の装着が解ける。

 

「・・・疲れました」

 

「あ、戻った。何だったんですかさっきの」

 

「さあ?神様の影響を受けてるんじゃないんでしょうか」

 

よくわからないまま疑問を口にした。

 

 

 

「それは違うぞ」

 

疑問の答えは東京で聞く事となった。玲が言うには、「性格が影響を受けないはず」つまりは・・・

 

「あれはお前の性格の一部だ」

 

「えっ?あれって・・・見たことあるみたいな言い方・・・」

 

「私が撮りました」

 

「・・・そう言われるとなんか・・・恥ずかしい・・・」

 

衝撃の事実に顔をうっすら赤める。ゼロワンと玲は少し笑うと、真面目な顔に戻った。

 

「結局・・・こっちに住むんだな?それに・・・」

 

「はい。こっちでお友達を作ります!・・・エージェントとしても頑張ります!」

 

「うむ、君の意思なら尊重しよう」

 

アーマーの適性と、人当たりの良さ、戦いの才能。それらが買われ、彼女はエージェントとしてスカウトされた。

 

戦い運命に、また一人身を投じた。




「俺のスーツイメージ暗すぎやしませんかね」
鎧は復讐。心は普通。
次回、「復讐と俺」

みなさんこんばんは。土曜の夜、いかがお過ごしでしょうか。バインさんの企画に参加したかったけどサッカーとイナイレを全く知らないのでそれを悔やむしかできないサードニクスです。
さらっと天地優介さんのオメガワールドネタを入れました。アニメ絶賛放送中です。ダメなら言ってくだい。ガンプラに差し替えます。タイラントとビューティ・アンジュなのは今回の主役たる姫華を生み出した覇王龍さんのキャラだからです。楽しいキャラありがとうございます。次回は姫華と、製作者の割に闇が無いあの子です。タイトルでモロバレル。
ハジメちゃんです。ゼロワンに設定を盛りすぎた気がする。親子って書きやすいのよ。
前回、ベルト完成した直後になぜかゼロワンが持ってましたが、玲→政治家→ゼロワンの順に渡っています。描写不足。
というわけであとがきだけで原稿用紙を埋める男、サードニクスでした。乞うご期待〜

あ、これはステマですが、ご存知でしょうかSCP財団。あれの記事を書いてる間は更新遅れそうです。
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