「はああああああああ!!」
ぶつかる赤い剣と剣。緋色と茶色のウェーブの戦いは続いていた。
「何故理解してくれない・・・!」
「文化が愚かでもなんでも破壊っつー手段はは許されないんだよ・・・焚書は人類史の一番の間違いだ!」
押し抜くようにカラーリングブレードをぶつけ、さらに蹴り込む。
「くっ・・・」
蹴りで砂を巻き上げ、ブラウンウェーブは姿を消した。
同刻。一人の男がファミレスにいた。エージェント飛蛇。飛蛇翔太である。
「激務の中に差し込む休暇。パフェ。この上ない休息の時だぜ」
ボソッと呟き、メニューに向けるその右目は変色している。白目は真っ黒に、そしてトカゲのような黄色い縦長の目。職務の中でのダメージの一つだ。
「お待たせしました」
店員によって机の上に置かれたパフェ。やっとだとスプーンをそいつへ突っ込んだその瞬間、グラスが弾け飛ぶ。
よもや俺の怪力か。そう思いつつグラスを見ると、丸い穴からヒビが伸びていた。
「命が惜しけりゃ動くんじゃねえ!金を出せ!」
強盗だ。適当に発砲したものがパフェに当たったらしい。翔太はのっそりと立ち上がると、持ち歩く木刀へ手を伸ばした。
「なんだてめ「週一のパフェぶっ飛ばしてんじゃねえぞ!」
相手の言葉を無視し、手に木刀を叩きつける。落とした拳銃からカートリッジを外すと、適当に投げ捨てた。
「に、逃げるぞ!」
どうやら銃を持っているのは一人だったらしい。慌てた様子で三人逃げ始めた。
「逃がすかよ!」
逃げる強盗へ拳銃を投げつけ、気絶。腰が抜けた二人にも木刀を叩き込んだ。
「ったく・・・むかつくぜ」
適当に代金を置くと、イライラとした様子で帰っていった。
「はあ・・・めんどくせぇことに巻き込みやがって」
「やめてくださいっ!」
「黙れ!」
だが、さらにめんどくさそうなことが目の前で起きる。女子高生が車に押し込まれようとしているのだ。結構パワフルなのか、二人に押し込まれている割に持ちこたえているが、そうも言っていられない。
翔太はすぐさま駆け付け、木刀で男達の頭にどでかいのを叩き込んだ。
「おい大丈夫か嬢ちゃん」
「あ・・・はい!ありがとうございます!・・・・・・ん?」
「・・・どうした?」
「・・・なんか、見覚えが」
不思議な顔で金髪の少女は翔太を指差すが、よくわからない顔で帰って行った。
「世の中荒んでんなあ・・・」
呆れた溜息ととともに別の店を探し始めた。
「見つけた!」
そこに、ごつい銃を持った青年が現れる。翔太も見覚えのあるゴーストガンナーだ。
「ったく・・・強盗誘拐テロリスト!鬱憤溜まってんのか!?ああ!?」
「その人たちはともかく・・・ボクは目的があって来たからね!」
「要注意人物の顔くらい覚えてるっつーの。残念だがプレゼントは断る」
「人の好意は・・・受け取るものだよ?装着!」
『GASYADOKURO…wake up!』
青年、霊園寺愁は『無墓』を装着。可変武器のホンネボーネを剣型に組み立て、斬りかかった。
彼の目的は、幸福をばら撒くこと。死。それが彼にとっての幸福である。
「あぶねえな!」
ホンネボーネの攻撃を同時に木刀で抑え込む。しかし防ぎきれるわけもなく、木刀は虚しく空中に打ち上げられる。折れないのが不思議なくらいだ。
がら空きの腹に蹴りが叩き込まれる。そして今、幸せをくれてやらんと銃型に変えたホンネボーネを向けた。
「くそっ」
「待てっ・・・!」
『her name is…NEMESIS!』
そこにベンジェンスが突撃。ブラックブレイドでホンネボーネを打ち上げ、撃ってくるゴーストガンナーの銃弾をファントムアブソーションで受け止める。そして。
『フレイムッ!報復権限・・・!!』
斬りあげ。ゴーストガンナーを真っ二つに破壊され、装着が解除される。
「まずいな・・・先にボクだけ幸せになるのも良くないからね。ボクは失礼するよ」
一言を残し、姿を消した。
「・・・エージェントの癖に、俺は何も出来なかった・・・悪りぃ・・・」
「あんまり思い悩むべきじゃないと思うけどね」
俯く翔太へ軽く声をかけると基地へと足を進めた。
「俺にも・・・戦うだけの力があればな・・・」
「どうした。お前らしくもないな」
日は変わって研究所の休憩室。そこにぼうっと座る翔太に話しかけたのは神術士、
「いや・・・お前は強いよな。神術士として活動して・・・戦いもできてよ」
「・・・お前も強いと思うがな。足りてないのは剣だな、杉田」
「誰が杉田だ。声は似てると言われるが。剣ねえ・・・」
「どうやらその剣も足りてるみたいだがな・・・」
そう言って彼の手の木刀に目を向ける。
「これで戦えなかったから迷ってんだろ。お前さてはバカだな」
「・・・神術士をあまり舐めてくれるな。これ、ベンジェンスマーク9の計画書だ。神格によっては浄化も必要だって話でな。こいつとその木刀を持っていけ。俺の言葉の意味が分かるはずだ」
そう残し、休憩を終えて任務へと向かった。
「再びプレゼントへ参りました!」
無墓らテロリストによる基地への襲撃。予想外ではあるがよくある事態で、常駐するエージェントがその対応を急いだ。
直接無墓の対応へ向かったのは真斗。ベンジェンスとして敵へと向かった。
「切り刻んであげる・・・」
『KAMAITACHI…wake up!』
そこにさらにテロリストが現れる。妖装甲鎌切をまとう彼女は常闇 死亜。ベンジェンスを囲む形で接近した。
「面倒だな・・・」
挟まれてはファントムアブソーションでもどうにもならない。
ただ避けるだけの防戦が始まってしまった。
「今度こそ・・・!」
そこに翔太が飛び出る。木刀を構え、鎌切へと向かった。
「おい!君は装甲との戦闘には・・・!」
「これを見てからアドバイスは頼むぜ!」
そう言って右腕を見せる。茶色くランプが光る神格接続器だ。
「さあ・・・キバって行くぜケッちゃん!」
『1!2!3!4!Ready go!armor the god!his name is…QUETZALCOATL!』
誰に聞こえる訳でもなく、気合いを入れるべく叫び。スイッチを入れて装着した。
「キバットのモノマネ・・・?やっぱり杉田じゃないか」
ベンジェンスのツッコミの中、風が吹き荒れる。砂嵐が翔太を包み込む。
豊穣の鎧、マーク9。それが現れた鎧の名。鳥のようなメットと蛇のようなボディが特徴だ。
木刀に土が集まり、巨大な斧、ケツァラトルを成す。
「斧って・・・ベンジェンスマーク9かな?」
「そうらしいぜ。おらあああ!」
適当に答えると、斧を鎌切へ振り下ろす。キックで受け止めようとするが、抑えきれず弾き飛ばされる。
「このっ!」
カマイタチノオオガマを構え、振り下ろす。だが、素直にくらうマーク9ではない。斧と鎌がぶつかり、お互いひるむ。
「早く・・・悲鳴を聞かせて・・・!」
一歩先に鎌切が動く。後ろに跳び退きながらブーメランを投げ、マーク9へ軽くダメージを与える。
「ったく・・・めんどくさいことしてくれちゃってよ」
今度はケツァコアトルの能力で土を操る。隆起がぶつかり、鎌切を追い込む。
「まだまだ!」
怯む鎌切へ追撃。斧での横殴りでぶっ飛ばされた。
「撤退・・・今度こそバラバラにしてあげる・・・」
建物の陰に姿を消し、残る敵は無墓。ベンジェンスと戦うそいつの元へ、斧をズルズルと引きずって移動した。
一体相手ならとベンジェンスはファントムアブソーションを発動した。
「くっ!」
ゴーストガンナーでの射撃を、ベンジェンスもマーク9も受け止める。
「足掻くだけ無駄だぜ」
「いくよ・・・!」
『『Crash!ground/flame element!』』
「フレイム!」「グランド!」
「報復権限!!」
「
刀での一閃。シールド型のホンネボーネを真っ二つにした。
そして、がら空きの体にマーク9からの一撃。
斧での切り上げ。土が巻き上がって巨大な蛇をなす。
受け止められず、跳ね飛ばされる。坂から落ちたのち、川へと叩き落とされた。
「・・・GMの所長さんが何用で?」
刑務所内でのグレーとの面会。席に座る男は
「言わなくてもわかるだろう。アレの話だ」
「はぁ・・・」
「君が隠した、『トリックスターのペンダント』。居場所を教えろ」
新しいなにかが、闇の中で動いていた。
「土手でコーヒーって・・・青春ドラマかなんかか?」
「最終回はジャンプだね」
エージェント二人は戦いを終え、基地横の土手で缶コーヒー片手に休んでいた。
「と言うか名前はどうするんだ?ベンジェンスマーク9は嫌だろ?」
「・・・ククルカン」
「ケツァカトルの別名か。単純だね」
「否定はできん」
「お疲れー」
そこに近づく上森。コーヒーの差し入れに来たようだ。二人が既に飲んでいるのを見ると、そっと横に置いた。
「そーいやあんた、宮ヶ瀬とバディって?」
「バディ?」
「だとよ。人事のやつに聞いただけだが。あいつがお前と組みたいと言ったって話だな。新人教育頑張りな」
そう言って、渡す写真に写るのは先日の少女。誘拐から助けた子だ。
「運命ってやつ・・・かね?」
ヘラヘラと笑う翔太をどうしたんだという目で二人は見ていた。
「時間は僕に味方してるんだ♩」
鳴り響く、時のカンパネラ。次回、「時間と僕」
みなさんお待たせしました。最近スターゲイザーとガンキャノンのミキシングでカナコガンダムを生み出そうとしているサードニクスです。神奈子様大好きです。建御名方も大好きです。神奈子様の素晴らしさ美しさについて語るとなると三千字行くのでやめます。ちなみに紫は四千行きます。太田順也についてなら一万でも足りません。
どうでもいいですが9月に神奈川でSPC財団のオンリーイベントやるそうです。それだけ。ダイマ♡
あ、桜二は私のキャラです。活躍にご期待ください。
そんなこんなで5話でした。では次回も
あ、そう言えば今回玲が出ませんでした。やっとだぜ。