今日も俺は半殺しにされる   作:荒北龍

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初めての恋とかいて初恋

 

 

僕には兄がいた

 

なぜか世間は兄の事を弟と言う

 

兄は何時も一人だった

 

兄は父と母から捨てられた

 

僕は兄を探した

 

兄はハンターになっていた

 

兄の両手には何時も武器とモンスターの亡骸を掴んで離さない。

 

僕がハンターになって強くなっても兄は僕を見てくれない。

 

兄の視線は何時も次のモンスターしか見ていない。

 

僕が【モンスターハンター】と呼ばれるようになっても兄は僕に興味を持ってくれない。

 

僕がどれだけ手を伸ばしても、兄だけを見ても、貴方は何時も僕を見てくれない。

 

貴方が見るのはモンスターか、“あの女”ばかり。

 

 

 

 

 

§

 

 

 

 

 

 

簡単なことだった!!

 

貴方は僕だけを見ている!!

 

貴方は僕だけを掴んでいる!!

 

貴方を振り向かせるなんて簡単だった!!

 

貴方が僕を掴んでくれないなら!!

 

貴方が僕を見てくれないなら!!

 

 

 

 

 

 

 

僕が貴方のハンター(モンスター)になればいい!!

 

 

 

 

 

 

 

§

 

 

 

 

 

 

 

 

「アアアァァアァァアアア!?!?」

 

ここはベルナ村の少し離れたボロボロのマイハウス。

そこでは、昨日狩に出ようとした龍夜を引き止め、ライラは龍夜に新人ハンターの面倒を見ることを依頼した。

その新人ハンターが来るまで、龍夜は自分のマイハウスで待機するよう命令され、龍夜は新人ハンターが来るまでマイハウスで待っていたが、いつまでたっても新人ハンターが来ることはなかった。

仕方なく、夜になったので、龍夜は一度眠りについた。

そして普通なら見ないはずの、夢を、しかも最悪かつ悪趣味な悪夢を見た龍夜は、全力疾走しかのように、体全体からは汗が流れ、息も荒くなっている。

その悪夢は、まるで自分の犯した罪を決して忘れるな、っと言わんばかりに悪夢として見せてきたのだ。

 

「ハァハァ…………クソッ!」

 

龍夜は歯を食い縛り、自分の膝を殴った。

龍夜は心の中で渦巻くドス黒い感情、それは自分の弱さと馬鹿さ、そして何より悔しさの怒りだった。

 

「…………久しぶりに近くの川で水浴びするか」

 

俺は体中が汗でベトベトで気持ち悪かったので、近くの川で水浴びをしに向かったを。

 

 

 

 

 

§

 

 

 

 

 

「久しぶりだなぁ水浴びなんて」

 

昔はよく水浴びをしていた、モンスターの血で防具が錆はいようにするためと体についた自分の大量の血をとるために。

今は滅多に来ない為、あまり来なかったが、こんな汗でベトベトな状態で新人ハンターに会うのは少し失礼?だと思うから、少しだけ浴びることにした。

あと少し臭いし。

 

 

「さてと、インナーも脱いだし、包帯も取って新しいのを用意したことだし、入りますか」

 

すると、俺は草むらに血で汚れた包帯と、汗で汚い服を置いて水浴び場にいった。

そして、包帯を取り、俺の体の、夥しい程の傷が露になり、髪は寝癖であちこちはねていてボサボサで滅多に切らないから、腰のところまで伸びていた。

 

(今度切るか)

 

そう思いながら水浴び場についた。

しかし、そこには先客がいた。

 

「ん?…………ッ!?お前は……いや、貴女は……【銀終】!?!?」

 

「…………?」

 

それは、G級4位、ヒト、その銀色に輝く瞳と長いロングの銀髪が特徴的な女性ハンター。しかし、身長はネコ嬢より少し高いレベルだというのにもかかわらず、最大級の超大型モンスター、ダレン・モーランG級と、ジエン・モーランG級を同時に討伐する程の腕お持ち、モンスター最長とまで言われる、ダマ・アマデュラ亜種G級を一人で討伐。

彼女と戦えばどんなに大きくとも、長くとも、強くとも、理不尽的モンスターだろうとも、必ず終わりと言う名の死が訪れる、そして、ギルドはこのヒトさんに、二つ名を【銀終(ぎんつい)】となずけた。

しかし、育ち、年齢、体重、全てがなぞだらけの女の子でもある。

そして、龍夜が知ってる限りでは、ヒトは自分のことがとてもとてもとても嫌いだと認識している。

と言うか今も自分に殺気をぶつけている。

 

「申し訳ございません!!!」

 

「…………っ……て」

 

「?」

 

小さな声で何を言ってるか分からない、と思い、龍夜は耳を済ます。

 

「ボクの前から消えてくれ…………!」

 

「………………」⬅この世の終わりを告げたような顔

 

龍夜は、また会えたらあわよくば仲良くなろうと(下心なし)思っていたが、この言葉でそんな希望は打ち砕かれた。

ヒトは涙目になりながら自分を今も睨んでいる。

このさいヒトが何でここにいるかとか、なぜここで水浴びをしているかなんてどうでもいい。ただでさえG級ハンターから嫌われていると言うのに、G級ハンターの妹的存在を泣かせた、必ずや自分を殺しに来るだろうと、恐怖と絶望でいっぱいになりながら急いでマイハウスに帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

§

 

 

 

 

 

 

「………………見られた……」

 

龍夜が帰ったあと、水浴びをやめて体を拭き、プライベートなのか、防具ではなく、カティがよく着ている青いドレス?似にたような服を着て、その場で体育座りして顔を自分の太ももにうずくめた。

 

(龍夜に、よりにもよって龍夜…………)

 

ヒトは物凄く不機嫌になっている。しかし、ヒトが忌々しく思い、不機嫌になっている理由は龍夜ではない。

それに、龍夜に会えたこと自体は物凄く嬉しい。なぜなら、いつも会議では恥ずかしくて照れ隠しに殺気を飛ばしてしまい、龍夜自身は自分に嫌われているのだと思い込んでしまっている。

だから今回この村に来たのは、龍夜が居ると聞いて、はるばる休暇を取り、龍夜と話したくて来たのだが、まさか、左目を見られるとは思って居なかった。

よりにもよって、龍夜に…………見られたくなかった。

龍夜にだけは。

ヒトの左目には、なにかで斬られたような傷跡が、モンスターにやられたのか、大きいとまでは言わないが、残っていた。

いつもは眼帯と髪の毛で隠していたが…………ヒトはもしかしたら気持ち悪いと思われたのではないか?と不安で不安で仕方がなかった。

そして、とうとうビー玉サイズの涙をボロボロと流し始めた。

 

「うわあああぁぁぁ!」

 

初めての恋、ヒトは昔から自分を助けてくれる、言わば【王子様】のような存在に恋いこがれていた。

しかし、自分は強く、誰かに守られるどころか、守っていた。

自分は強いから守らなきゃ、自分は強いから助けなきゃ。

そんな風に自分に言い聞かせていた。

本当は自分は守ってもらいたかった、助けてほしかった。

ヒトは小さき頃に親を殺され、家族も知人も居ないなか、一人で生きてきた。泣いている自分を慰めてくれる人すら居なかった。

守ってくれる人も、助けてくれる人も、自分に語りかけてくれる人も居ない。

皆は自分を愛している(・・・・・)と言う。

しかし、それは好きとは違う。それは自分が愛するものの為に戦った勇者か王子様(・・・・・・・・・・・・・・・・・)になりたいから言っているだけの【自己満足】に過ぎない。

そんな中、初めてだった。

…………たしかG級のネルギカンテ?の歴戦が新大陸ではなく、この地域に現れた一大事の時だったか?ネルギカンテと戦ってる途中、上位のハンターが裏切って、貴族にボクを売ろうとしたときだったか、初めてだった。

龍夜が自分を助けてくれたんだ。

麻痺弾で動けなくなった体をお姫様だっこで、モンスターを倒すことより、ボクを助ける事(・・・・・・・)を優先してくれた。

ボクの身を案じて、先にボクの治療を優先してくれたのだ。

とても嬉しかった。

その後にあのハンター達はネルギカンテに惨たらしく喰い殺された。

ボク達は一度村に帰った。村に帰る途中、ボクは龍夜に「ボクのこと、君はどう思う?」ッと、小さな声で聞いてみた。

彼は

 

大好き(・・・)

 

即答した。

あぁ、ボクの一番欲しかった言葉だ。

自然とボクは泣き出してしまった。親が殺された悲しい気持ちとか、今までモンスターの攻撃を我慢してきた痛みとか、初めて「大好き」と言われた嬉しい気持ちとか、もう訳がわからなくなるくらいいろんな我慢してきた感情が涙になって出てきて、泣きじゃくって、兎も角嬉しくって嬉しくって、泣いて泣いて、そんなボクを見て、龍夜は最初は慌ててたけど、きっとボクを気遣ってくれたのか、上半身の防具だけ脱いで、ボクを抱き締めてくれた。

その時の龍夜は我らの団に入っていたらしく、クエストで飛竜の卵の支給の途中だったらしい。

その後龍夜は我らの団のと一緒にどこかへ行ってしまった。

ボクは、まだ体が本調子で、安静にしてるように言われて、龍夜のもとへ行けなかった。

少し悲しいけど、きっとどこかで会えると、そんな気がした。

だけど、その後出会った龍夜はまるで別人だった。

ギルドに連れてこられた龍夜は手足に枷をはめられ、身体中を鎖で縛られていた。

何より驚いたのが、その目はまるで、この世のすべてを恨むような、憎悪とドス黒いなにかが混じっていた。

聞いた話では、龍夜の家族、いや、それ以上の存在であるG級1位の師匠が先代国王に殺されたと聞いた。

初めてだった、胸の中からグツグツと沸騰しそうな程の熱いなにかが、込み上げてくる。

それはG級ハンター全員がおんなじだった。

それだけじゃない、他にも現国王の一人娘、その子を守るために龍夜は瀕死の重症で帰ってきた。

あのG級13位【半裸の英雄】が、素でキレていた。

いや、ボクも殺気を隠せなかった、彼は後どれだけ、どれだけ

 

 

 

 

傷つけば幸せになれるんだ?

 

誰か、教えてくれ…………!

 

 

 

 

G級ハンターの全員がそう心の中で叫んでいた。

 

 

 





G級15位【殺戮者】ラセツ=ハルバントン

G級14位【???】???=???

G級13位【半裸の英雄】???=???

G級12位【???】???=???

G級11位【番犬】ジェラル=チャルネ

G級10位【美妖】ハスナ=フェルミーラ

G級9位【侍】無事藁 雪娜

G級8位【千世】のシライ=ルドライン

G級7位【黒鬼】靱

G級6位【狂騎士】ジェイド=フランケスト

G級5位【忍】アーム

G級4位【銀終】ヒト
 
G級3位【紅き破壊の流星】レオン=ニルナード

G級2位【雷神王】???=???

G級1位【白き滅びの姫】ナシェエルカ=ファミエルナ




こっちの作品も見てくれ!!
オリジナル何で、

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