2月14日、それはバレンタインとか言う風習。
好きな相手にチョコレイトと言う甘い砂糖菓子を渡す行事、俺も昔師匠にチョコレイト渡したっけ?…………食べてくれなかったけど。
今じゃ知らない奴は絶対に居ないと言うくらい有名になり、村の奴らもチョコレイトを作ったり、他にもハンター同士でチョコレイトを渡すこともある。
それにより産まれるカップル。いわゆるリア充、あーこの時期はウジ虫が増えて害虫駆除が大変なんだよ。
いゃ~
「リア充はどこじゃ~!?!?チョコレイトを渡しているリア充はどこじゃ~!?!?」
「あの、ここには誰もいませんよ?」
今、俺とちとせは買い出しに行っていた、と言うのも、回復薬が無いので、仕方なく、少し遠いギルドに向かっていた。
村の回復薬が無くなると言うことはよくあることだ。
しかし、ギルドの近くにも関わらず、誰もいないと言うのは少し可笑しくないか?今日はバレンタインだぞ?害虫(リア充)が無駄に増える時期だぞ?
「どうにも、カティさんがチョコを配ると聞いて皆それを狙って…………」
「あぁだから…………」
カティちゃんは本当に優しいから、チョコレイトをなん十個、なん百個と、たくさん作ってハンターたちに配る、そのため、カティの手作りチョコを求めて、遠くからはるばる来るハンターも居る。
他にもライラさんのチョコ狙いで来る人も居るらしい。
風の噂では、ライラさんもチョコレイトを作っていたらしく、それがもしかしたら自分かも知れないと思った馬鹿どもがそれを狙って来たのだ。
しかし、噂では、日頃頑張っているハンターへのご褒美らしい。それはそれでも物凄く嬉しいらしい。
俺も少しだけ、『ぁ、もしかして俺への日頃のご褒美?』と思ってねだったら
『は?んなわけないじゃないですか、馬鹿なんですか?死ぬんですか?てかキモいですよ?いや、本当に。なに自惚れてるんですか?何で私が強姦した相手にチョコ何て渡さなきゃならないんですか?頭可笑しいんじゃないですか?て言うか私の視界から消えてください』ハイライトオフ
その時、隣にハンターの行列あり、そのハンターたちにはチョコを普通に渡していました。
しかも他人なのに、他人なのに⬅二度言う。
つまり、俺は他人以下。
マジ泣きした、行列作ってたハンター何て俺を見てニヤニヤしてやがった。
一応カティちゃんにねだったら、物凄い速さで逃げられた。そんときも回りの奴らに笑われた。
俺ってやっぱ嫌われてるなぁ、ライラさんの言う通り俺ってこの頃調子のってんのかなぁ、…………て言うか、さっきッから何か大怪我した人がたくさんギルドに運ばれてくんだけど、なにこれ?
「クソ、俺は、俺は、まだ死ねない…………!カティちゃんのチョコをもらうまで!」
「チョコもらうために死にかけてんなら相当イカれてんな、主に頭が」
「あれ?知らないんですか?バレンタインは毎年大勢のハンターがやめてしまうんですよ」
………………。
龍夜はなぜなのか、少しだけ分かるような…………いや、物凄く分かるような…………。
そして、ちとせはたんたんと理由を答えた。
「バレンタインはカティちゃんのチョコを食べて他界する人や、食べられなくて自殺する人が多いんですよ」
「それでハンター不足になくなってんなら本当に馬鹿としか言えねぇな!?!?それならバレンタイン何てやめちまえ!悪いこと言わねぇからやめちまえ!!!」
「…………龍夜さんはチョコ嫌いなんですか?」
「いや、嫌いと言う訳じゃねぇんだ、むしろ好きな方だ」
「そ、そうですか…………あの!」
「あん?」
すると、ちとせはほんのり頬を赤らめて居る。
龍夜は、急に大声をだすちとせの方を向く。
「えっと…………私、用事思い出したので!!」
そう言って走り去ってしまった。
「…………ぇ~……」
龍夜は、結局一人で回復薬の買い出しにいくことになった。
※このあと一人寂しく大量のチョコを買ってリア充に笑われながらもチョコを泣きながら食べ続けた。
※その時の甘いはずのチョコの味は、コーヒーよりとてもとても苦かった。
§
「あぁ、いろんな奴らが俺を見て笑いやがる」
そう、ライラさんやカティちゃんにチョコをねだってもらえなかったのは俺だけ、他の奴らは皆もらってる。しかも、物凄く美味しかったらしく、とても人気だった。
俺の目の前で、見せつけるようにチョコを食べている奴らを見ると、目から血流しそうなほどの怒りを覚えた。
そう、だから嫌なんだ、バレンタインは…………そう言えばけっきょくちとせからもチョコをもらえなかった。少し期待していた俺って馬鹿みたい。
イモウトォ、お前は俺にチョコ…………いや、たぶんくれないだろうなぁ。
そうして俺は、回復薬を依頼した奴に、渡し、報酬をもらって、ボロボロのマイハウスに戻った。
「ただいまぁー」
誰も居ない部屋、誰も居ない、そう、一人の部屋。もちろん返事も帰ってくるはずが「お、おかえりなさい…………」ん?
「なんだ、ちとせ来てたぁーーーーん"ん"ん"ん"???」
「ば、バレンタインのちょ、チョコは、私、です」
それは、チョコを体にかけて、裸でベットに寝転がるちとせ。
細く、綺麗かつ、柔らかい裸が、熱いチョコがトロリと滴り、その豊胸にもチョコがかかっており、谷間には溶けたチョコが溜まっている。そして整った顔にもその凛々しくも、可愛らしさが残る、いや、可愛らしい顔にかかったチョコがここまで性欲をそそるものとは、そして、その柔らかそうな太股も露になっている。
龍夜は、一瞬、吹き飛びかけた理性を保つために、人指し指を一本へし折った。
「オイ、ソノカッコウハ…………ドウイウツモリダ」
一瞬言語すら忘れかけていた。
その殺気にすら等しい恐ろしさに、ちとせは小さくだが震えている。
「りゅ、龍夜さんの本に………こ、こう言うのがのってたので……好きなのかと思って…………」
ん?俺の本にそんな本あったか?そもそも俺本なんて…………………………………………。
「その本て全体的にピンクの表紙だった?」
「?はい」
「その本に裸の男女がいなかった?」
「?はい」
あぁ、終わった。
俺のコレクションを、よりにもよって、こんな純粋無知な娘に…………ん?待てよ。
「お前はその本に描かれてた男女がヤってた意味わかるか?」
「?いいえ」
やっぱり純粋だった。
「どういう意味なんですか?」
「知らんでいい。いや、知らないで」
「?はい」
ちとせは、首をかしげながら、はいと返事をした。
そして、龍夜は、すぐに近くに、自作で創った風呂に湯を沸かして、ちとせをお姫様だっこで風呂に放り投げた。
「きゃ!」
ちとせは小さく悲鳴をあげるが、そのまま、放り投げた勢いで、顔までお湯に浸かり、声はそこでかき消された。
そして、ブクブクと音をたてた後に、ちとせが、ぷはぁ、ちとせが顔を出した。
「いいか、しっかりと体を洗ってから出てこいよ。チョコが防具につくと、そっから錆びるからな?そじゃ俺は用事があるから」
そう言ってスタスタとはや歩きで立ち去ってしまった。
ぽんつんと一人残されたちとせは、口をお湯に浸けて、体育座りになり、ブクブクと空気の泡をたてる。
「…………意味なんてわかるに決まってるじゃないですか。……………………龍夜さんのヘタレ、バカ、アホ」
その時のちとせの顔をは、お湯が熱かったからか、耳まで顔が赤くて染まっていた。
一方その頃
「…………」
龍夜はとぼとぼと、物凄いネガティブオーラを出しながら歩いていた。
なぜかと言うと、ギルドに居るからだ。ギルドでは、ハンターたちが、ライラや、カティからチョコをもらい、幸せそうに食べていたからだ。
それを見るなり影でコソコソコソコソと言っている。次いでに俺を見るなりニヤニヤしてるやつも居る。
その時の怒りを押さえながら、俺は回復薬を買って、折った人差し指を直した。
次いでに、チョコを再び買った。
買ったとき「あっれぇ~?龍夜さんチョコ誰かに渡すんですかぁ~?」とか「あ~、誰からももらえなくて一人寂しく食べるんですねぇ~?」とか言ってくる奴が居るが、無視だ無視。気にしたら負け。
………………帰ってもう一度一人寂しく食べるか。
そうして歩き出そうとすると、
「龍夜さん」
ここでアンケート。
この次のチョコを龍夜に渡す相手、誰が良いですか?
▷ライラ=カナリエル
▷ネコ嬢
▷ヒト
▷イモウト
アンケート待ってます
https://ncode.syosetu.com/n0991fg/
次いでにこっちでもバレンタイン編をやろうと思ってます。