未来を変える青き光 絶望との分岐点   作:パライソオタマ

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2章 6話

 

 「はぁぁぁあああ!!!」バギッドゴッズガッ

 

 「りゃぁぁあああ!!!」ドォズパッゴキッズァ

 

 大量のメタルクウラを前に正面から挑むベジータとピッコロ、その拳でベジータは一撃でメタルクウラを次々にスクラップにしていき、辺りにメタルクウラの残骸が散らばる。ピッコロも一撃では倒せないものの難なくメタルクウラを処理していく。

 

 1番危険な相手はサイヤ人、そう判断したメタルクウラ達はベジータに多めに自分達を突撃させ、遠巻きで包囲しているメタルクウラが一斉にベジータに向けてビームを乱射し、攻撃する。

 

 しかしベジータはビームを避けようとせず、ビームを被弾しながらも確実に向かって来るメタルクウラ達を淡々とスクラップにしていく。またピッコロは自分へのマークが減ったため、より確実に1体づつメタルクウラを倒す事に集中する。

 

 (結構な数を倒しているはずなのだが…なかなか減らんな。今は平気そうにしているが長期戦になるとピッコロがもたなくなるだろう、少しペースを上げるか。)

 

 そうしてベジータは気を増幅させ戦闘力を上昇させる。動きはより洗礼され、攻撃力、素早さ、防御力も一気に上がるが当然燃費も悪くなる。がグズグズしているとピッコロがメタルクウラ相手についていけなくなるだろう。

 

 (メタルクウラ共は戦いの内にどんどん俺たちの行動パターンを分析し、戦闘力は変わらないものの攻撃でできるスキや弱点を的確に狙う嫌らしい攻撃が増えてきてやがる。)

 

 (ビッグ・バン・アタックを使って一掃するか?しかし下手をするとナメック星ごと吹っ飛ばしかねん、ギャリック砲やファイナルフラッシュだとナメック星へのダメージを避けやすいが消耗する気と倒せるクウラどもの数が割に合わん。)

 

 (クウラ達も動きは良くなっていっているが技の速度、威力そのものが上昇している訳でもない。なら上空の敵には気弾で、地上の敵は拳でより早く撃破していくだけだ!)

 

 「はあぁぁぁぁッ!!!」ババババズゴズゴグシャバゴッ!!!

 

 ベジータの気弾、打撃でチリヂリとメタルクウラの破片が降り落ち、辺り一面に残骸が降り積もっていく…。

 

 

 ーSide 悟飯 天津飯sー

 

 「かれこれ1時間位、戦いの気を感じるな。」

 

 「ベジータ、ピッコロ。大丈夫かな。」

 

 「……。」

 

 ベジータ、ピッコロの激しい戦いの気は悟飯達が待機しているデンデ達の村にまで届いていた。

 

 「これ程までの戦闘の気を放ち続けるとは…、相当の強敵と戦っておるのだろう。体力の方は大丈夫じゃろうか……。」

 

 「ムーリ最長老様!私はこの村唯一の戦闘タイプの戦士です。どうかあの者達の加勢に向かわせて下さい!ナメック星の危機を他の星の者だけに背負わせる訳には…!」

 

 「ならボクも行きます、最長老様!ボクの回復能力ならきっとピッコロさん達の助けになるはずです!」

 

 ピッコロ、ベジータの様子が気になり加勢に志願するナメック星人の若者にデンデ、それに対しムーリは悔しそうに答える。

 

 「悔しいがワシらの誰が行ってもあの者達の邪魔になるだけじゃ。ナメック星の強者の戦士達はあのロボットになすすべなく捕まっていってしまった、彼らが戦っておる相手はそのロボットたちより遥かに強い存在であろう。」

 

 「ワシらにできるのは残念じゃが彼らの無事を祈るだけじゃ…。」

 

 「クソっ!もっと力があれば…。」

 

 ナメック星人達は自分達の無力さにただただ嘆いていた。そんな中、悟飯が声を上げる。

 

 「なら、僕にピッコロさん達の所へむかわせて下さい!村がピンチになったらすぐに戻ってきます!」

 

 「…わが村の事は気にしなくてよい、彼らのために力をふるってやってはくれんか。」

 

 「悟飯、力及ばずながらこの村には俺とチャオズがいる。仮に誰が来ようと命を削ってでもこの村を守り抜く、だからピッコロ達を頼んだぞ!」

 

 「ありがとうございます、それでは天津飯さん、チャオズさん、この村をたのみます!」バジューゥ

 

 「悟飯さん…どうかお気をつけて…!!」

 

 こうして悟飯はベジータ達の元へ飛び立っていった。


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