トトトトトト……
ユーリ「ねぇ、へいわってなんだろね」
チト「……」
ユーリ「……聞いてる? チーちゃん」
チト「聞いてない」
ユーリ「聞いてるじゃん」
チト「はいはい。聞いてる聞いてる……」
ユーリ「…………」ポカーン
チト「……」
ユーリ「…………あっ、『へいわ』だよ、チーちゃん。へいわってなんなの?」
チト「ちっ……そのまま忘れてくれてたらよかったのに」
ユーリ「むっ、ひどい。さっさと教えろ~」グリグリグリグリ
チト「あぁあぁ~……今、運転中だろうが、鳥頭」
ユーリ「トリアタマ……? 何それ?」
チト「鳥の頭だよ。つまりユーは馬鹿ってこと」
ユーリ「トリって頭悪いの?」
チト「……さあ。私もおじいさんのところの図鑑でしか見たことないし」
ユーリ「え~知らないの~」プクク「チーちゃんもトリアタマじゃん」
チト「少なくともお前よりかましな鳥だよ」
チト「はあ……ユー、おまえな。少しは考えるということはしないの?」
ユーリ「考えるなんて生きる邪魔だぜ」
チト「お前にとって、邪魔なものありすぎだろ」
ユーリ「はっはー。ちーちゃんは邪魔なものを背負いすぎなんだよ」
キキッ
チト「ユー降りて」
ユーリ「え? わかった」
トントンボスッ
ユーリ「うわーちべて。雪が深いねちーちゃん……って」
トトトトトト……
ユーリ「まって! まって! ちーちゃん置いてかないで!」
キキッ
チト「はぁー」
ボスッボスッボスッ
ユーリ「はぁはぁはぁ……もうひどいよ、ちーちゃん」
チト「だって背負いすぎって言われたから」
ユーリ「私はそんな重くないよ」
チト「1、2、3、4……」
ユーリ「なに数えてんの」
チト「ユーに色々とやられたこと」
ユーリ「え? そんなにしてないよ?」
チト「ご飯食べられた。本を焼かれた。びっくりさせられた。ご飯食べられた。火を消した。ケガした。ご飯食べられた……」
ユーリ「……あーそんなこともあったねー」
チト「ユー、今考えてるじゃん」
ユーリ「はっ! 今のは考えてない! 今のは考えてない!」
チト「もう遅いよ。はぁ。ほら、早く行くよ。早く乗って」
ユーリ「はーい」
……
…………
………………
トトトトトト……
ユーリ「ねぇねぇちーちゃん」
チト「ん?」
ユーリ「一面真っ白だね。」
チト「……ヘルメットの上に雪だるま作るなよ。あれ重たかったんだからな」
ユーリ「げ、ばれた。ちーちゃんに心読まれた!」
チト「ユーが単純すぎなの」
ユーリ「……」
チト「……」
ユーリ「……一面真っ白で凄いキレイだけどさ、下にはあのへんな灰色とか黒っぽいキカイが一杯あるんだよね」
チト「そうだな。もし雪が積もってなかったら、下の階みたいにグルグルおんなじような処を回ってたかもね」
ユーリ「それはそれで楽しそう」
チト「それはユーだけ」
トトトトトト……
ユーリ「……あ、わかった」
チト「なにが?」
ユーリ「ほら! あれはキカイの上の雪なんだよ!」
チト「あれって何? どういうこと?」
ユーリ「あれだよ!あれ! わかんないの? えー……じゃあ、絶対に教えなーい」
チト「おい、気になるだろ」
ユーリ「ふふふ、トリアタマなちーちゃんには『とーだいぐらし』とだけいっておこう……」
チト「トリアタマとはなんだ。はぁ……まあいいや」(……たぶん『灯台もと暗し』が言いたいんだろうなぁ)
トトトトトト……