その力が目覚めたことに気づいた者は、ごく僅かだった___
_冥界・四大魔王会議
「みんなも感じたと思うが、ついに光の力が目覚めた。」
「これほどハッキリ感じたのは三百年振りか?」
「ああ。今回の奴は完全に目覚めたんだろうな。」
「うん、その証拠に三百年間ほとんど動きがなかったアンノウン達が活動を始めてるもん。」
「そう。今回みんなに集まってもらったのは他でもない、アギト及びアンノウンへの対策についてだ。」
_グレゴリ本拠地
「ッ!アザゼル、これは…」
「お、シェムハザも感じたか。どうやら目覚めたらしいな。」
「どうするんだ?アンノウンも活動を始めているのだろう?」
「そこら辺は悪魔だったりアースガルズだったりに任せときゃいい。俺は対アンノウン用人工神器の開発を急ぐ。」
_天界
「………神よ」
○ * ○
ここは冥界の中でも辺境の地。
辺りにはボロボロの小屋がある以外、見渡す限り何もない。
その小屋に住んでいるであろう男が独り、紫色の空を見上げながら佇んでいた。
「また一人、目覚めたのか…」
彼の呟きは、誰にも届くことはなかった___
○ * ○
色々あって濃かった一日から一夜明け、今は昼休み。
昨日の夜アリス先輩?から
「色々話したいことがあるから、小猫と一緒に明日の昼、旧校舎に来て頂戴。」
と言われたから、言われた通り小猫ちゃんと旧校舎に向かっているんだ。
まぁ今日は小猫ちゃんに味見してもらおうと思ってたから丁度良かった。
あ、せっかくだから先輩達にも味見してもらおうかな。
○ * ○
今、私は新庄くんと一緒にオカルト研究部にむかっている。
私は彼のことがよく分からない。
昨日の夜にあんな激しい戦闘をしたのに全くその疲労を感じさせない。
魔法陣で私を間違って召喚した時も全く動じず、それどころかご飯を振舞ってくれた。
…本当に人間なのだろうか?
そんなことを考えていたら、いつの間にかオカルト研究部の前についていた。
私は気を取り直して、部室のドアを開けた。
○ * ○
小猫が彼を連れて来た。
さぁ、上手くやるのよ私!
「ようこそ、オカルト研究部へ。歓迎するわ。」
よし、掴みはOKなはず…
「あ、こんにちは。あのですね、今日はみなさんに味見してもらおうと思って料理を作ってきたんですよ!さ、どうぞどうぞ!」
な、なんかマイペースな子ね…。
「美味しいわ」
「美味しいですわ」
「美味しいよ」
うん、普通に美味しいわ。
朱乃も祐斗もそう思ったみたい。
ただ、小猫は濃い目な味が好きみたいで
「もう少し濃い方がいいです。」
と言った。すると彼は
「小猫ちゃん、君はあくまで美味しいって言わないつもりだね?悪魔だけに。
ぶふっ…くっくっくっ…」
…。いけない!このまま彼のペースに巻き込まれたら昼休みが終わっちゃう!
「んんっ!今日私があなたを呼んだのは他でもない、昨日のことについてよ。聞かせて頂戴、昨日の怪物はなに?それに貴方が変身したあの戦士は?」
「分かりません!」
ものすごくいい笑顔で言われたわ…。
そんなにさっきのダジャレが良かったのかしら…?
じゃなくて!
「わ、分からないの⁉︎」
「はい!でも、なんか俺、戦わなくちゃいけないんです。」
彼はなぜ納得できるのだろうか…
「そう…。分かったわ。それじゃあこの話はもうお終い!ところで貴方、悪魔になる気はない?」
そう!今回彼を呼んだのはあの戦士のことを聞くためでもあるけれど、本命はこっち。
戦士について詳しく分からなかったのは残念だったけど、彼が私の眷属になれば私達の大幅な戦力アップ間違いなしだもの!
「え?悪魔ってそんなに簡単になれるもんなんですか?」
「ええ、この
そう言って私は懐から
そして、裏の世界の事情を説明した。
三すくみの関係、先の大戦で減った悪魔を補うための転生悪魔制度。そして悪魔の仕事などについて。
「へぇー、悪魔になるのも面白そうだなぁ。でもたぶん俺、その駒じゃ悪魔になれないと思いますよ。」
「えっ?」
言われて試してみるが、確かにどれも反応しない。
「ホントにダメだわ…。」
「やっぱりそうですか。なんかそんな感じがしたんで。」
そんな感じって…
「はぁ、しょうがないわね。あなたを悪魔にするのは諦めるわ。でも、オカルト研究部には入ってくれるわよね?」
「はい!丁度部活を探していたんで。」
「なら、改めて。私達オカルト研究部はあなたを歓迎するわ。よろしくね、翔一。」
こうして彼と私達は仲間になった。
はい。戦闘なしですね。次回はありますごめんなさい。
今回は露骨な伏線回。それぞれの勢力の対応は、近々明らかになります。なんか最近、後々とか近々とか使い過ぎな気が…。
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