ハイスクールD×D〜目覚める龍〜   作:トイレの紙様

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もう一人の/another 後編

 

 

人ではないモノ達が住む世界、冥界。

そこには上級悪魔でも入れば無事に帰ってこれる者はいないとされ誰も近づかない森がある。

そこに生息しているもの達のあまりに強大な魔力によって、そこら一帯の空間は歪められ、冥界の紫色の空もより禍々しく感じられる。

森は直径約10キロの円であり、なぜか中心部の直径1キロは木が生えていない草原が広がっているので、上空からはドーナツ状に見えるかもしれない。

その不気味なほど何もない中心部のさらに中心に一つの小屋がある。そこはある男の住処。

外見はただの人間。しかし、なぜかこの男が住む草原には強力な魔物たちも近寄らない。

椅子に座って目を閉じていた男は何かを感じたのか、いきなり立ち上がると

 

「…来たか。」

 

と呟き、足元に魔法陣を展開させ、光の中に消えていった。

 

 

 

 

○ * ○

 

今日は日曜日。俺はこの日、ついにバイクを手に入れることができるんだ!

まぁ、結局免許をとるのに12日かかっちゃったけど、ちょうど10日目が金曜日だったから部活を余計に休まなくてすんだんだ。

なんか俺は筋が良かったみたいで、ロードレースの選手にならないか?とか言ってくれた人もいたな。

そういえば部活のみんなはどうしたんだろう。

金曜日に旧校舎に行った時は同級生のキャスター君?以外誰とも会わなかったけど、あの後ゲームをやったのかなぁ。

ま、とりあえずバイクを買ってからみんなの様子を見に行けば___ッ!

これは…来る!

 

「Syaaaaa!」

 

その時、横の茂みから怪人が飛び出してきた。

 

 

○ * ○

 

コブラのような怪人(スネークロード_アングィス・マスクルス)の襲撃をなんとか躱した翔一は、腰にベルト<オルタリング>を発生させると、

 

「変身!」

 

と叫びアギトに変身した。

 

マスクルスはすでに杖を装備しており、リーチを生かしてアギトをなかなか近づけさせない。

そこでアギトは左腰のボタンを押し、ストームハルバードを取り出しストームフォームにフォームチェンジ。打ち合いを始めた。

しかし元々の戦闘力はアギトの方が上なため、同じ得物で戦えば、アギトはマスクルスを圧倒できる。

 

「ハッ!テヤッ!ハァッ!」

 

「Fsyuu!Syaaa!」

 

アギトの連撃をなんとか受けていたマスクルスであったが、とうとう杖を叩き割られ、ストームハルバードで吹き飛ばされた。

 

「Syuuu…」

 

このままでは勝てないと悟ったマスクルスは、前回の戦闘で小猫を吹き飛ばした時と同様に天使の輪を展開し、強烈な風を発生させる。

 

「ぐっ…」

 

アギトは突風に体勢を崩すが、ある対抗策を思いつく。

ストームフォームの能力である風を操ることに集中し、マスクルスの起こした突風にぶつける。

アギトが操る風は拮抗することなく、突風をも巻き込んでマスクルスに直撃。

 

「ハァァァ…タァッ!」

 

「Gusyaaaa…」

 

風圧で身動きが取れないところにハルバードスピンが炸裂し、マスクルスは爆散した。

 

○ * ○

 

いやー、やっぱり戦闘は疲れるなぁ。

さて、じゃあ気を取り直してバイクを買いに行くか!

 

___するといきなり突風に吹き飛ばされ、

 

「うおっ!?」

 

おれはいつのまにか後ろに発生していた次元断層(ゆがみ)に吸い込まれ、紫色の空に投げ出された。

 

 

 

 

○ * ○

 

俺が部長を後ろに乗せてグリフォンで空を飛んでいると、横を

 

「ぅぉぉおおおおおおぉぉぉぉ…」

 

という叫び声を発する青色の何かが通り過ぎた。

それはもうドップラー効果が発生するくらいなものすごいスピードだった。

 

「なんだったんだ…?」

 

下にはさっきまで俺たちがいた会場があるけど、まあ大丈夫だろ。

あそこにいる人、あ、悪魔か。悪魔の皆さんは全員俺より強いし。

 

○ * ○

 

イッセー先輩たちがいなくなり、会場も人が少なくなってきた。

私もそろそろ先輩たちと帰る頃かな、と思っていると、突然上から青い人影が落ちてきた。

 

「!?」

 

会場にいた人々が驚く中、その青い人影___というかアギトは、

 

「いてて…ん?ここどこだろう?」

 

そう言いながら変身を解除した。

…って、え?アギト?

 

「な、なんで新庄くんがここにいるんですか!?」

 

「あ、小猫ちゃん!いや実はさ、いつもの怪人と戦ってたら罠にはまって空に転移させられちゃったんだよね。」

 

罠にはまったって…。

そんな会話をしていると、後ろから

 

「その怪人を我々はアンノウンと呼んでいる。君はアギトだね?」

 

という言葉とともにザーゼクス様が現れた。

 

○ * ○

 

んー、誰だろう?

 

「あ、はい。俺がアギトです。」

 

「小猫君と会話しているということは、君は悪魔と関わりが…?」

 

「えーと、そうですね。俺はオカルト研究部に入ってますから。」

 

「そうか!私はリアスの兄で、魔王をやっているザーゼクスというものだ。君は?」

 

「俺の名前は新庄 翔一、駒王学園1年生です!」

 

「なるほど。翔一君、本当ならもっとゆっくり話したいんだが、なにぶん私も時間がなくってね。また近いうちに会う機会もあると思うがこれだけは言っておきたい。」

 

ザーゼクスさんはそこで言葉を一度切り、こう続けた。

 

「守りたいものがあるなら、強くなりなさい。後悔をしないように。それじゃあ!」

 

○ * ○

 

ザーゼクスさんが帰った後は、明日が学校ということもあり、割とすぐ日本に帰ってきた(魔法陣で)。

こうして俺の初冥界は終了となった。

 

あ、バイク買ってないや…。

 

 

 

 

○ * ○

 

アギトを転移させ、すっかり勝った気になっていたメデューサのような怪人(スネークロード_アングィス・フェミネウス)の背後に突然魔法陣が現れ、そこから男がでてきた。

 

「変身!」

 

男はそう叫ぶと体を変化させる。

その声に気づいたフェミネウスだったが、男の姿を見た瞬間、その表情が驚きに染まる。

 

「A,Agito…?」

 

フェミネウスの反応は正しい。

その姿はアギトであってアギトではない。

全体的にアンノウンに近いと言えるかも知れない。

そのアナザー(もう一人の)アギトは足元にアギトの紋章状のエネルギーを発生させると、

 

「ハアァァァァ!」

 

フェミネウスが自身の武器である鞭を取り出すより早く必殺技の「アサルトキック」を決める。

アナザーアギトが残心の構えをとると、フェミネウスは

 

「Gyaaaa…」

 

と断末魔をあげ倒れた。

 

「まだこんなもんか。」

 

男はそれだけ言うと足元に魔法陣を発生させ、自分の家へと帰っていった。

 

 




はい。まだライダーになれませんでしたね。
今回はアナザーアギトちょい見せ回。そして翔一くんが堕天使総督に続き魔王ともコンタクトをとりましたね。うん、戦闘短い。

アドバイス、感想評価その他、お待ちしております。

では、次回もお楽しみに!
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