狼娘のヒーローアカデミア   作:三元新

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てなわけで本日2話デース。1話目は先に投稿しているのでまずは前の10話から見てくださいデース!


何故だろうか……本来はここまでの肉弾戦特化の子じゃなくて、原作同様の剣と盾持った、どちらかと言えばモンハンの片手剣使いのようなイメージの戦闘予定だったのに、好きなアニメのひとつの『戦姫絶唱シンフォギア』や、最近妹と従姉妹に強制されて全話見る事になった『ひろがるスカイ!プリキュア』。それとなのはシリーズのひとつである『vivio』と『Vivio Strike』。更に押し入れの中にしまっていた本棚タンスの中から出てきた『史上最強の弟子ケンイチ』と『らんま½』をついつい全巻読破にアニメ全話視聴。それに同じ引き出しの中から出てきた東方格闘ゲームの『東方非想天則』と『東方憑依華』。

更に言うと最近アニメ化して放送してて前から全巻持っていた『魔法少女にあこがれて』と『夜桜さんちの大作戦』『転生したら第七王子だったので魔術ry』等など……そんな漫画やアニメゲームをこのひと月以上見続けてしまったせいで、近接特化の女の子キャラが頭に離れないのですぅ。しかも、女性の近接特化キャラって大概みなあほみたいに強い強キャラが多いのでついついうちの椛も釣られてしまいました(;´・ω・)



11話

私は千里眼でモモちゃんたちの危機が見えていたのでトップスピードで走る。

 

途中モモちゃん達にクラスメイトの女子グループと話してた時、私が仲間に助けに行ってる時の合図を教えた時があったのでそれを伝える為に私は叫んだ。

私のこの叫びは特定の音波を出しているためどんな爆音や高音の中でも相手に聞こえるように特訓している。全体的にする方法と個人にする方法と2種類あり今回は個人にする方法を選んだ。因みに個人は特定音波を縮めて圧縮し1本の束のようにするイメージで声を出しており、全体的に出すよりもより遠くの相手に聞こえるようにしている。

 

上鳴くんは兎も角、響香ちゃんに聞こえてるかはわからないけど、小さい時から何度も練習相手になってくれてたモモちゃんなら聞こえているだろうと思いながら私はただひたすら走った。

 

 

そして到着した時には中心にいた電気を手に纏って上鳴くんを持った男と、怒りと欲望とでごちゃ混ぜになったおかしな表情をした敵(ヴィラン)達に囲まれていたのを見て私は思わず怒りに任せて奥義を打ってしまった

 

 

 

「モモちゃんっ!! みんなっ!! 大丈夫っ!?」

 

 

 

私は中心にいた男に蹴りを入れたと同時にひったくった上鳴くんを持ちながらモモちゃん達に言う。

 

 

 

幻獣流奥義 月華蹴嵐(ゲッカシュウラン)。

 

さっき出した飛び蹴りとは違い、ポーズというか体勢は同じなのだが、この技はそこから更に体を横に回転させドリルの様に相手に蹴りをぶちかます技だ。

 

普通ならここまでの威力はないがそこは幻獣一家。獣の力を持つ獣神一族の中でも特に脚力の強い四足歩行の獣が多い私達幻獣一家は文字通りの馬鹿みたいな身体能力を持っている。特に手足の筋肉は常人の人間の比ではなく、女児でもその気になればリンゴを片手で握り潰せる。なんならすりおろしリンゴも作れる。そんな脚力で回転技を放てば小さな竜巻ぐらいは容易く起こせるのです。

 

 

流石に人質がいましたしすぐ近くにモモちゃん達がいた為、怒りに飲まれかけていた理性を戻しとっさに手加減したとはいえそれでも敵を吹き飛ばすぐらいはできました。モモちゃんと響香ちゃんも踏ん張ってくれたおかげで被害を出さずにすんで良かったです。

 

 

 

「モモちゃん!響香ちゃん!大丈夫でしたか?コレらに何もされていませんでしたか? とても欲望に満ちた目で見ていた者共がいたので本当に何もされていませんか?」

 

 

「ふ、ふふふふ。だ、大丈夫ですわ椛ちゃん。だ、だから一旦落ち着いてくださいまし!それで離れてください!」

 

 

「だ、大丈夫!大丈夫だから椛!く、くすぐっt――あっ…すっごいもふもふ」

 

 

 

私が慌ててぺたぺたと身体中を触っているとくすぐったかったのか少し笑いながら大丈夫だと言った。本当に大丈夫だったのでしょうか?肉体的な損傷は戦闘時に負ったであろう傷ばかりでしたが精神的な部分はどうもこうも出来ません。いざとなったら私を使ってアニマルセラピーをしましょう!そうしましょう!

 

 

「ありがとうございますは椛ちゃん。助かりましたわ」

 

「本当にありがとう椛。助かったよ」

 

 

そうお礼を言ってくる二人。上鳴くんは私の足元でウェイウェイ言っている。………それ以上その寝転んだ体勢で近ずいて来ないでください。スカートの中見えてしまいます。

 

 

私がスカートを抑える仕草に気がついたのか響香ちゃんが上鳴くんを回収してくてた。ありがとうございます。

 

 

 

「……私達はもう大丈夫ですわ。だからどうか他の方の所へ行ってくださいまし」

 

 

 

しばらくしてモモちゃんの個性で作ったロープや手錠等で倒れていた敵(ヴィラン)達を拘束し終わったあとモモちゃんが私に向かってそう言った。

 

 

なので私は心配しつつも頷き立ち去ろうと思い立ち上がる。

 

 

 

「わかりました。モモちゃん達がそう言うのであれば他のところへ向かいます。……無理はしないでくださいね?」

 

 

 

私がそう言うと苦笑した顔で2人に『そっち(そちら)こそ』と言われてしまった。私な心配な気持ちがありつつも、意識を切り替え千里眼を使う。すると他のエリアの敵は倒されており中央へと集中していた。するとそこには謎の奇妙な黒い生物に組み付きバックドロップを極めているオールマイトと、倒れふしている相澤先生を見てしまった。

 

 

 

故に私は一言残しその場を去るのだった。

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

そして私はまたトップスピードを維持したまま次の場所へとたどり着く。ここは中央エリア……つまり飛ばされる前にいたエリアなので一番早く到着できた。

 

 

 

そして、私が辿り着いた時にはオールマイトの傷口に指を突っ込む大男だった。大男の胴体にはモヤが渦巻いておりゲートの様に出して、オールマイトの下から攻撃できたのだろう。

 

 

――故に私は咄嗟に

 

 

 

「そこはダメでしょうが!!」

 

 

 

私は走るスピードをそのままにオールマイトのお腹をかするように大男の指をへし折る。

 

 

私達姉妹は特訓のひとつに敵の攻撃をスレスレに避けて反撃する特訓をしている。私達はそれを『グレイズ』っと呼んでいるのだが、これの押領で相手の身体スレスレに技を当てる技術も学んでいる。これは主に相手の手元に捕まっている人質を助けたり、相手の所持している武器を無効化するのに役立つ技術だ。

 

 

 

私の攻撃で手が離れ余裕ができたのかオールマイトも距離を置いた。

 

 

 

「助かったよ椛くん。ありがとう、そして離れていたまえっ!」

 

 

 

オールマイトはそう言いながら私の隣に飛び込んでたっていた。しかしオールマイトの掴まれた傷跡からはおびただしいしい血痕が流れていたためダメージは相当。思いっきり縫ったばかりの傷口に指をッ込まれればそれもそうなってしまいます。

 

 

 

「いやです。万全なあなたであれば下がりましたがいまのあなたは万全とはいきません。傷口がさっきのアレのせいで開いているでは無いですか! そんな状態のあなたをほっとける程私は非常では無いです!」

 

 

私がそう叫ぶがオールマイトは困った顔をしながらも真剣に言う

 

 

「だが君を巻き込むわけにはいかない。君達や君達のお爺様には私は大変お世話になっているからこそ君に怪我をさせる訳にはいかないのだよ。それに私はオールマイトだ。守るべき者に守られてちゃNo.1のヒーローが泣いてしまうぜ」

 

 

ニカッと笑うヒーロー。しかしだからこそ……だ。

 

 

 

「いえ、だからこそ一緒に戦います。あなたを守るとは言いませんし言えません。そこまでの実力はまだありませんから。ですが敵を翻弄する事はできます」

 

 

 

私はそう言い強い意志を持ってオールマイトに言う。

 

 

「――私、足には自信があるのですよ?」

 

 

ニヤッと笑う私にオールマイトは諦めたのか首を横に振りため息をつく。

 

 

「…………全く君って奴は…お姉さん達に似て頑固にも程があるよ」

 

 

「むしろ褒め言葉です!」

 

 

オールマイトに呆れられたが私は問題ない。足に自信があるのは本当だしね。

 

 

 

「無理無茶はしない事。君達姉妹に何があった時まっさきに怒られるのはワタシなのだから。絶対に前に出すぎないことそれを守れるのならいいよ」

 

 

「はい!わかりました」

 

 

オールマイトが提案してきたので頷いた。

 

 

「ちなみに怪我をしたらご両親達に先生たちと一緒に伝えるからね」

 

 

「…………………………………………はい」

 

 

 

オールマイトのその死刑宣告の様な言葉により気を引き締めることとなった………これは咄嗟の無理ができなくなってしまった。流石に無理無茶をして怒られないわけが無い。もしもここで怪我をしてきようものなら――――

 

 

いえ、考えるのはよそう。今は目の前のことに集中すべきですね。

 

 

 

「あれの個性は『ショック吸収』それに『再生』と『怪力』だ。まだ確信は無いけれど恐らくそれらだと思う。少なくてもショック吸収と再生はあそこの連中がそう言っていたから間違いないだろう」

 

 

 

そう構えながら言うオールマイト。なんて面倒な組み合わせの個性なのでしょうか……

 

 

 

「『再生』に『怪力』それに『ショック吸収』ですか……厄介ですね。しかも怪力持ちならばその馬鹿げた力で無理やりスピード出してます?」

 

 

 

私がそう質問するとオールマイトはよくわかったねと言った。……本当に面倒な相手と戦う事になってしまいましたね。

 

 

ですがこれで理解しました。コイツがオールマイトを殺す切り札なのだと。

 

 

 

「では参ります!」

 

 

「いくぞ!!」

 

 

 

私達が動き出すと

 

 

 

「脳無っ!! オールマイトを奴らを殺せっ!!」

 

 

手の男がそう指示を出すと同時に脳無と呼ばれた大男がオールマイトと取っ組み合う。

 

 

オールマイトと大男……脳無がぶつかり合う中、私は自慢の動体視力と身体能力をフルに使いオールマイトの隙を紡いで相手に蹴りやパンチを入れる。常人よりも強靭な肉体を持つ私とはいえ、オールマイトと互角の体格を持っている脳無にはダメージが入っていないのか無反応だ。感覚としてはちゃんと手応えは感じているのだがこれといった反応はない。

 

 

ダメージが入っていないのかそれとも……

 

 

「―――痛覚が存在しないのか」

 

 

私の独り言にオールマイトが反応して戦いのさなか聞いてくる。

 

 

「痛覚がないだって?!」

 

 

「はい…先程からオールマイトの隙を狙って人体の急所を狙って攻撃しているのですが痛がる様子がなく、更に男の急所にも思いっきり蹴りを入れてみたのですが確かな感覚はしたのですが無反応でした。いくらショック吸収の個性だとは言え、痛みまで無くなるわけではないと思ったのですが反応無し。これはダメージがないと言うよりは痛覚がないのかと」

 

 

私が戦いながらそう言うとオールマイトは少し考え。

 

 

「なるほどだからか……」

 

 

何か思い当たる節があるのか殴り合いながらそう呟いた。

 

 

オールマイトと脳無の戦いが更に過激化して言った所で

 

 

突然ちゅうに黒モヤが現れそこから脳無の手が出てきた。

 

 

「しまっ――!?」

 

 

「貴女は鬱陶しいので先に始末させていただきます」

 

 

そう黒モヤから聞こえたと同時に……

 

 

――私は脳無に殴り飛ばされた。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

 

「………っ!?――いってててて」

 

 

咄嗟にガードが間に合ったとはいえ随分と殴り飛ばされてしまった。……ここは中央エリアから土砂エリアに最も近い、小さな岩山にぶつかったようだ。

 

 

頑丈な体で良かった。感覚的には腕にひびが入っているだろうが折れていない。ヒビもそこまで酷くはないだろう。全身もぶつかった箇所は痛いが咄嗟に出たガードとぶつかる瞬間に無意識にした受け身のおかげでダメージは殆どない。せいぜい打撲とひび割れた岩肌による切り傷くらいだ。戦闘には特に問題ない……が

 

 

 

「この気配……影狼が帰ってきたわね」

 

 

どうやら影狼は予定通り根津校長先生と共にヒーロー科の先生達も読んできてくれたようだ。ついでに飯田くんも一緒にいた。何時からかは知らないが飯田くんも知らせに行ってくれていたのだろう。

 

 

私はそっと一息つき安心するのだった。

 

 

 

 

 

先生達が到着したあの後、残りの敵(ヴィラン)達もすぐさま一掃された。そして脳無の方もオールマイトがショック吸収でも吸収しきれない程の打撃を打ち込めばいいと言う脳筋戦法で脳無を殴り飛ばしオールマイトの勝利を掴んだ。唯一残っていた手の男とモヤの男はすぐさま黒霧の中に退散し逃げ出したのだった。……逃げ足の早いやつらめ

 

 

 

――そしてそんな私はと言うと…

 

 

 

「ヴェアアアアアアアア。モミジヂャンンンンン――ブジデヨガッダァァァァアアアアアア」

 

 

 

 

影狼にガチ泣きされていた。

 

 

 

どうやら影狼は飯田くんと先生達より先にきていたらしく理由は私が心配だったからだそうだ。

 

ただ影狼が来たタイミングがちょうど私が脳無に殴り飛ばされた瞬間だったらしくそのせいで影狼はしばしフリーズしていた様だ(近くにいたお茶子ちゃん曰く)。

 

それ見てガチギレした影狼が脳無の方へと行こうとしたため広場の残っていたクラスメイト達と背中がブラックホールで吸われて重傷を追っていた13号先生が止めていたそうだ。……うちの子がすみません先生。

 

 

そのタイミングで私が影狼に気がつき、更に同時に先生達も到着したってわけです。

 

全ての敵を一掃した後は一直線に地面に降り立っていた私に抱きつき今に至るってわけです。……………何気にこの飛びつき行為が一番のダメージなのは言わないでおこう

 

 

 

「ほら影狼…私はこのとおり大丈夫だから…ね?ほら、どこも怪我ないよ?」

 

 

私はグズる影狼の頭を優しく撫でながら言う

 

 

「うそつき〜……ぐすっ…うで、ひびいってるくせにー……ひっく」

 

 

 

――ギクリっ

 

 

 

「(なんでこういう事はすぐ気がつくかなぁ。普段は鈍臭いくせにぃ)」

 

 

 

私はため息をつきつつも何処か嬉しい気持ちがあって変な感じだった。

 

 

「……さぁ、みんなの所に行こ?私が言うのもなんだけどみんなが心配してこっちみてるから…ね?」

 

 

「………………うん」

 

 

ちょっと幼児退行してる影狼の手を引きながら私達はクラスメイト達の待つ場所へと行くのだった。

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

―影狼 side―

 

「……16、17、18、19、20……二名除いて、他の生徒たちは無事か」

 

 

 

 ベージュのコートと帽子を身に付けた、いかにも刑事らしい見た目の刑事――塚内直正さんは、施設の入り口前に集められた私達生徒たちの人数を数えそう呟いた。

 

 

ちなみにこの塚内さんは、ほとんどの人間が知らない、オールマイトの事情を知っている数少ない人だ。

 オールマイトからは警察としても、あるいは個人としても信用されている数少ない人でとても人格者の1人。オールマイトが数少ない友人と読んでいる人物だ。……因みにこの数少ない友人と言っていた際に、母様が可哀想な子を見る目をオールマイトに向けていたのは内緒だ。

 

 

 ただ、今回の襲撃で主犯格と思しき二人の人物――それぞれ死柄木、黒霧と呼ばれていた敵(ヴィラン)たちの逃亡を許してしまったのだ。いくら弱体化しているとはいえあのオールマイトが逃してしまった所を見るに、ただの愉快犯では無いのは確かだ。只者では無いのは今回の襲撃の有様を見てもよく分かる……と言っていました。

 

今回の襲撃とそもそも敷地内への敵侵入を許してしまったことと共に、マスコミからは非難の的になりそうな点ではあると見てます。ましてや先日ではマスコミに紛れていたのですからマスコミがその事を調べていないわけが無いです。黒霧と呼ばれていた敵がかなり自由なワープを可能とする強力な個性の持ち主であると目されていることも、マスコミ相手には言い訳としか受け取ってもらえないだろうと根津校長先生は呟いていました。

 

 

 

………でも、あの時マスコミが騒ぐだけに飽き足らず敷地内に無断で侵入していたのも事実。あれがなければアラームが鳴り響かなったかもしれませんし、そのせいで全先生が駆り出される事もありませんでした。侵入した挙句騒いだマスコミのせいで先生達が足止めをくらい容易く侵入されたのも事実。それが無ければこうして今回襲撃を起こされることもありませんでしたでしょう。入り口には監視カメラがありますし、幸いにもあの二人が壁を壊す所もバッチリ写っていました。その後一斉に侵入するマスコミ達も……もしも今回の件を含め前回の件で騒ぎ立てるのでしたらそれらを全ての局に送り付けて脅しをかけましょう。今回の逃がした件はどうしようもないのですが、前回の件はマスコミが侵入しなければどうにかできた可能性はありますから徹底的に交戦してやる。

 

 

 

「刑事さん、相澤先生は……」

 

 

 

 そんな事を考えていると梅雨ちゃんが塚内さんの所へ行き相澤先生の容態を尋ねていた。

 

 塚内さんは彼女の表情、そして他の生徒たちの暗い表情を見て、すぐに察する。

 

 

 

「……怪我人たちの、容態かい?」

 

 

 

 生徒たちの大半がやはり頷いたので、塚内はひとまず自身が把握している限りを話す。

 

 

塚内さんはスマホを取り出し病院と連絡を取るとスピーカーをオンにし、私達に聞こえるように向けた。

 

 

 

『両腕粉砕骨折、顔面骨折…幸い脳系の損傷は見受けられません。ただ…、眼窩底骨が粉々になってしまいまして…、目に何かしらの後遺症が残る可能性があります』

 

 

 

「だそうだ」

 

 

 

「ケロ…」

 

 

 

その言葉を聞いた峰田くんと梅雨ちゃんが心配そうな顔になる。

 

 

それを見た私は塚内さんに目配せしてそれに気がついた塚内さんは反応する。

 

 

 

「大丈夫。それは普通の病院では…さ。知り合いに腕のいい医者がいてね。そのお医者様は『死者すら蘇る』と言われている程の腕でね?後遺症が残る可能性があるって程度であれば完璧に直してくれるさ」

 

 

そういうとクラスメイト達はホッと一息をつく。本当かどうかは半信半疑なようだがそれでも無事ならそれでいいとおもっているのだろう

 

 

 

「13号の方は、背中から上腕にかけての裂傷が酷いが命に別状は無しとのことだ」

 

 

 

「あの、デクくんは無事なんですか!?」

 

 

 

お茶子ちゃんがそう聞くと

 

 

「オールマイトの近くで倒れていた少年は、保健室で対応可能な範囲だそうだ。今頃はリカバリーガールの下で安静にしているだろうから、心配しなくていい」

 

「デクくん……よかった」

 

 

うん、結構ボロボロだったけれど見た目に反してその程度ですんだのは本当に良かった。

 

 

「……あの、椛ちゃんは」

 

 

モモちゃんがおずおずと手を挙げながら不安そうな声で聞く

 

 

……あっ。しまった。先に椛ちゃんを保健室に連れていこうとしててその後バタバタしてて無事だとモモちゃんに伝えるの忘れていた

 

 

 

「ああ彼女かい?彼女なら無事だよ。事情聴取ではかなりぶっ飛ばされて大岩に激突したそうだけど、本人曰く腕に軽いヒビが入った程度。実際は、腕に軽度のヒビに全身の擦り傷と軽度の打撲程度だったそうだよ。そんな彼女も現在は保健室で寝てるよ。彼女は元気だと言っていたそうだけど保健室の先生が無理やり寝かしたみたいだね」

 

 

そう言った彼の話にモモちゃんは安心しきったのか少し体から力が抜けて一瞬落ちかけた。そばにいた響香ちゃんが咄嗟に支えたが、モモちゃんは一言謝って大丈夫だといい立ち上がった。……ご、ごめんねモモちゃん。

 

 

恐らく今回の保健室を嫌がった理由はオールマイトから怪我をしたら母様達に報告するって話だったから治癒し終わったあとはすぐさま帰るつもりだったのだろう。

 

 

その後少し話したが、塚内さん曰く今日中に事情聴取をするのは無理だろう。また後日、事情聴取することにするとと言い仕事に戻って行くのだった。

 

 

――ちなみに椛ちゃんの報告は確定だ。存分に怒られるといい。

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

―椛 side―

 

時が過ぎ自宅にて…………家族会議が開かれてしまった

 

 

 

 

 

「………………わふぅ」

 

 

 

以前、影狼が説教をされていた大広間にて、いつものように上座に現当主の我らが父・神狼(シント)が、その隣に母・紅月狐(アキコ)が、その1段下の正面から見て左に祖父・篁(タカムラ)とその隣に祖母・狼奈(ロウナ)が、反対側には母親に近い順で藍姉様、雪風姉様、黒歌姉様の3人が。

 

 

 

そしてその家族達に挟まれるように真ん中に正座させられているのが影狼……ではなく私。

 

前と違うのは妹達が寝静まった夜に説教が行われていると言う事だ………

 

 

 

今回は結局あの後オールマイトだけでなく根津校長先生や他の先生達、挙句に塚内さんや影狼からも報告があったそうでこうして家族会議をする羽目になった。

 

 

――――ちなみにリカバリーガールに影狼、そしてオールマイトからは私が怪我しているのに誤魔化そうとした事も報告されている。

 

 

 

「―――さて椛よ。なぜこうして家族会議をしているかわかるな?」

 

 

 

いつものように口を閉じ沈黙し、更に目も閉じ腕を組む父様を横目に見つつ、私の方へ目線を向けた母様が険しい顔をしながら開いた扇で口元を隠しつつそう問いた。……なんか前にも同じセリフを言った気がするデジャブだろうか。

 

 

「…………お主。いま何を余計な事を考えておる」

 

 

 

「―――ご、ごめんなさい!?」

 

 

私がおバカなことを考えていたせいで母様の睨みつける攻撃が更に深くなった。……余計な事は考えないでおこう

 

 

「……それで、返答は?」

 

 

 

母様の威圧が増してしまった。私は内心ではおバカな私をしばきながら母様の質問に答えようと口を開く

 

 

 

「は、はい…負傷しているオールマイトに愚かにも手助けをしようとしたためです」

 

 

「……はぁ。何故そのような事を?」

 

 

 

母様は呆れたかのように一つため息を吐きまた問いただす。父様はいつものように相変わらずで、お祖母様は今回は少し怒りを隠しているかの様に見ていて、お爺様もお父様以上に沈黙したような顔で目を閉じて腕を組んでいる。藍姉様は怒ったように、雪風姉様も怒ったように、黒歌姉様は心底呆れた顔をしてそれぞれ影狼を見ていた。…………やっぱり怪我をしたせいで先日影狼が怒られていた時よりも怒ってるよぉ

 

 

「オールマイトが以前手術した所を直撃でくらい、おびただしい量の血が流れ落ちていて、顔が青くなっていたのと、更に今日既に活動限界まで活動していた中での変身だったため、長くは持たないと確信しできるだけ短期決戦に決め込むためにオールマイトのサポートにと想い行動に移しました」

 

 

「――ふむ、それで?」

 

 

「はい。私の目と身体能力であるならば敵の攻撃を避けつつ普段のオールマイトの行動を見切り慣れている私ならいけると確信し、条件付きでサポートに入ったしだいです」

 

 

「……なるほどのう。―――で?結果は?」

 

 

その言葉と共に母様の重圧が更に重くなる。……私は震える体にムチを打って母様の質問に答えるべく口を開く。

 

 

「―――私は敵の行動を見誤り、回避ができず直撃。幸いにもガードが間に合った故に腕に軽いヒビですんだものの、一歩間違えていたら死んでいました」

 

 

そう言うとお母様の重圧が軽くなった。……無くなった訳では無いが先程よりは息がしやすい。

 

 

「………何故じゃ…何故そのような無茶をした。あれほど――あれ程口うるさく無理、無茶をするなと言ったであろうが!?」

 

 

お母様が立ち上がりながら私の胸ぐらを掴む。………私はお母様の怒りの中に悲しみが入った目を見てしまい罪悪感と申し訳なさで胸がいっぱいになりごめんなさいと言う言葉しか出てこなかった。

 

 

 

「………頼む。頼むから死に急ぐような事はしないでおくれ――親より早く子の死に姿など見とうないぞ――我らの愛し子よ」

 

 

 

そう言ったお母様は胸ぐらを掴んでいた手を離して痛い程に力強く私を抱きしめてきた。泣きながら切実に言われたその言葉はただ怒られて説教をされるよりも心に直撃するように響き、涙が溢れ出て止まらなかった。

 

 

「おかあさまぁ…ごめんなさいぃ…ごめんなさぃぃ」

 

 

「よしよし」

 

 

私が泣き崩れるとお母様は先程までとは打って変わった優しい声色で私の頭を優しく撫でてくる。……あぁ、やっぱり私はお母様が大好きです。

 

 

 

「……椛よ頼む。ヒーローを目指す以上、いくら無理や無茶をするなと言ってもしなければならない時はある。故にもう口うるさくは言わぬ……でものぉ、今回の様な死に急ぐような無理や無茶はしないでおくれ――約束、できるかえ?」

 

 

抱きしめていた私を離したお母様は私の顔を両手で壊れ物を扱うように包み私と目をあわせる。

 

そんなお母様に対して私は

 

 

「わかりました。これからは二度と死に急ぐような無理無茶だけはしないと誓います」

 

 

そう真剣に答えた。

 

 

「……わかった。その言葉しかと聞き届けた故に決して破る事は許さぬからな」

 

 

泣き腫らした目をしながらも真剣な表情で言う母様に私は強く頷いた。

 

 

 

「――よし。ならば今日から1週間、罰として自宅待機じゃ。そして1日8時間は反省室にて勉学じゃ。その時間内は決して誰とも会わぬようにな。これは決定事項じゃ。誰にも覆される。良いな神狼よ」

 

 

お母様がそう言いお父様に顔を向けると

 

 

「ああ、それでいい。文句はない」

 

 

お父様がそう言いきった。そして立ち上がったお父様は私に近づくと

 

 

「……もうこの様な事はするな。だが無事で良かった」

 

 

そう優しげな顔をされながら頭を撫でてくれた。………ごめんなさいお父様。もうしません

 

 

その後は解散となりお爺様やお祖母様達にも小言を言われながらも『無事で良かった』等と言われ抱きしめられたり撫でられたりしていた。

 

 

「あれ程心配されるなといつも言っているのに何故こんなことになったのだ!椛!」

 

「そうでござるよ!1年A組が敵に襲撃されたと聞いた挙句、妹が怪我をして運ばれた等と聞いてしまった私達がどれ程心配したかわかっているでござるか!?もう二度とこんな事はしないでほしいでござる!!」

 

 

「もう本当に仕方の無い子だにゃ。普段は双子の姉である影狼と違ってしっかりしているくせに、こういう事は妹のあんたの方が無茶するんだからもう。本当に心配させるんじゃにゃいよ?……でも無事でよかったにゃん」

 

 

「うぇぇええぇん!もみじぃぃぃ!あ“あ“あ“あ“あ”あ”あ”あ”」

 

 

 

私の姉たちに4方向から抱きしめられてもみくちゃにされている。でもみんなそれ程までに心の底から心配されていたのを見てしまったので、これからは今回のような事は二度としないように強く反省するのだった……




さて皆様、次回はなるべく今月中には完成される予定なのでどうかこれからも応援よろしくお願いいたします。



(`・ω・´)『おめーいつも予定は未定じゃねぇかよ』

(´・ω・`)「…すみません」
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