狼娘のヒーローアカデミア   作:三元新

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…………………………ノゲノラゼロやら東方やら、けもフレやらハイスクールDxDやら、DOG DAYSやらゼロから始めるやら見てたら、今期の僕ヒロ見ててふと思いついたんだ……。

『あれ? これ、"個性"としていけるんじゃね?』

……と。

更に言うと、それこそハーメルンでの僕ヒロではちょくちょく東方キャラいるし、それ以外にもいろいろとチートじみたキャラやクロスオーバー、挙句の果てにはMUGENシリーズなどの存在そのものがザ・チート能力持ちのキャラだって出ているしまつ。

……なら、獣系統のキャラだけを集め、そのキャラの姿をした獣耳一族を作っちゃってもいいよね! なぁんて、頭の中で一瞬で思いついちゃったんで投稿しちゃいました。……ほかにも小説あんのに何してんだろぅ…0(:3 _ )~

でも後悔していない!


……と、言うことでゆっくりしていってね!


1話

この世界の物語の始まりは中国、軽慶市。

 

“発光する赤児”が生まれたというニュースだった。

 

以降各地で「超常」が発見され、原因も判然としないまま時は流れる。

 

そして現在は世界総人口の約8割が何らかの“特異体質”である超人社会になったのである。

 

そして、その特異体質の事を人々は後に"個性"と呼ぶようになり、その個性を持って犯罪を侵す者のことを"敵(ヴィラン)"と……。そして、その敵(ヴィラン)を取り締まり平和を守る物を"ヒーロー"と呼ぶようになった。

 

いまや、"ヒーロー"は昔の様な限られた"英雄(ヒーロー)"ではなく、誰でもなろうと頑張ればなれてしまうヒーローと言う名の"職業"と化していた。

 

そんなヒーローと呼ばれる者達が数多く存在する今の世の中で、代々"獣"に関する個性を持った子が産まれる家がある。その家は昔から……それも、今のように世間一般で個性が日の出に出るようになるさらに昔から日本を支えてきた古き家であり、現在もヒーローとして"表世界"でも"裏世界"でも活躍している家が五つあった。

 

そんな家のひとつ。寝殿造りと武家屋敷を合わせたような巨大な和風の屋敷にすんでいる1人の女の子が目を覚まそうとしていた……

 

ピピピピ、ピピピピ――

 

「……ぅん…」

 

少女の部屋は純和風と言うべき部屋だろう。そんな部屋の敷布団の中でもぞもぞと動くものがあった。

その敷布団からは、布団からはみ出すように白いフワフワしたものがはみ出ていた。

 

ピピピ、ピピ――ガチャン

 

「…………朝、かぁ…」

 

アラームを止めようとしていた手は、何度か空ぶるが何とか止めて、ムクリと身体を起こした。

 

身体を起こしたたさい、布団に隠れていた少女の頭からピョコッと耳が出てきた。そう、耳――それも獣耳である。

 

「ぅぅ〜ぅ――ん……くぁぁ………今日もよく寝れたなぁ。

さて、今日は大事な日だ。早く起きて準備しないと」

 

少女は背を伸ばしながら布団から出て敷布団を畳もうとしていた。

 

「姉様、朝だぞ。さっさと起きやがれ、です」

 

すると、そこへ『タタタタ…』と床を走る音が聞こえたかと思うと、障子がスターンッ!と勢いよく開き、そこには紫色の髪色のした獣耳幼女がいた。

 

「うん。起きてるよ、いずな。それとおはよう」

 

布団をテキパキと畳んでいた白色少女は紫幼女に、にこやかに微笑みながら近づいて頭を撫でていた。

 

「おはよう、です。それよりもっと撫でやがれ、です!」

 

獣耳幼女はとても気持ちよさそうに目を細めながらおねだりをする。その証拠に尻尾はブンブンと風を切りながら振られており、おねだりをされている側の少女はとても幸せで満足そうな笑顔を浮かべながら、内心ではあまりにもの萌さに悶え、鼻から愛が溢れているのだった。

 

「うんうん。今日も一段と可愛いね、いずな」

 

「えんりょーはいらねぇ、です。その調子で、もっと撫でやがれ、です」

 

ズキューン!……と効果音がついたかのような反応をする少女だが、彼女にとって今日はとても大事な……それも彼女の今後の人生には必要不可欠とも言っても過言ではない程の大事な日なので、心を鬼にして耐える少女。

 

「ごめんね? 本当はもっと撫でてあげたいけれど今日は高校の入試試験日だから、続きはまた帰ってきてから、ね?」

 

そう言いながらも、ものすごく名残惜しい顔をしながら頭から手をのける少女。

 

「…………もう、止めるの、です?」

 

しかし、獣耳幼女は彼女の撫でテクがよかったのか悲しそうな名残惜しそうな顔で彼女の服のはしを掴み潤んだ瞳で彼女を見上げる。

 

対する少女――つまり彼女自身にとっては可愛い妹であり、獣耳の幼女が悲しそうな目付きでこちらを上目遣いで見てくるという状態になってしまっており、早速心の良心が悲鳴をあげていまにも崩壊しそうであった。

 

「…………お主ら、いったい朝から何をしているのでござるか?」

 

そこへ古風な口調の女性が通りかかる。その女性の瞳には『なにをしているんだ?』という、疑問ありふれたの目をしており、不思議そうな者を見ている様子だ。

その女性には、白色狼の獣耳少女や紫狐の獣耳耳幼女とは違う、茶色の狼耳と尻尾を生やした長身の古風な口調の女性だった。

 

その声にいち早く反応したのは、もう少しで心の良心が崩壊しかけていた少女であり、その女性を見る顔はまさに、自身が死にかけた時に颯爽と現れたヒーローを見ているかのような顔をしていた。

 

「………あぁ、なるほどなるほど」

 

すると、その少女の顔を見て、すぐそばで少女を見上げている幼女――いずなを見て全てを察した。

 

「ほれ、いずな。こっちにきなさい。お前の姉上は、忙しい。なんたって今日は大事な試験日なのだからな。邪魔をしたらいかんよ」

 

女性は少女の服を掴んでいる手を優しく剥がしながらいずなを抱き上げる。

 

「ほら、椛もそこでボーッと立っておらんと、朝食を食べておいで。早く試験会場へいかねばならぬのだろ?」

 

椛と呼ばれた少女はとても明るい笑顔で女性といずなを見る。

 

「あ、そうだった! ありがとう、お祖母様! 先に朝ご飯食べてくるね!」

 

タタタタッと廊下を走る椛。そんな慌ただしい後ろ姿を見ながら嘆息する女性。どうやらこの女性は少女―椛のお祖母さんのようだ。だが、お祖母さんと呼ばれるのにはかなり若々しい肌と見た目をしており、お母さんと言っても違和感のないほどの若々しさをしている。

 

「まったく。あの娘はいつも騒がしいものだな。……いずな。お前はもっと落ち着きのある娘に育つのじゃぞ?」

 

「……? うん、わかった、です。」

 

おばあさんに抱えられてる いずなは何かわかっていないながら大きく頷いたのだった。

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

時は過ぎ……現在、私、幻獣椛は試験会場にいます。どこの試験会場だって? そんなの一つだけに決まっているじゃないですか。雄英高校ですよ! それもヒーロー科です!!

 

 

「おっと、こんな所で油を売ってる暇ではありませんでした。早く会場へ行かなくては」

 

そそくさと会場へと足を運ぶ私。途中、緑色のボサボサ頭の男の子が転けかけて女の子に個性かな? そのまま支えられていたのを目かけたんだけど、私はそれをスルーして会場に入った。

 

 

「(ずいぶんと視線が来ているけれども、私の顔に何かついているのかな?)」

 

 

私は周りの視線が少し気になっているものの、悪意ある視線はないし無視することにした。

 

 

 

 

――ちなみにだが、椛は自身が美少女という自覚がない。故に自分に向けられた視線は全て人の性と言うものであり、誰もが見ても美少女な椛の頭には髪と同じ色の白い狼の様な獣耳が生え、腰からも同じ色の尻尾が生えていた。その尻尾は見るだけでも凄くふわふわしていそうな尻尾の為か、一部の者はその尻尾を触りたくてた仕方が無い様な表情をしている者さえいた。

姿勢も正しい為かただ歩くだけの姿さえも美しく綺麗なため、自然と人の視線は釘つけになってしまうのだ。

そしてなにより、その大きくたわわに実った二つの山は歩く度にタプタプと揺れ、男女問わずみんなの視線を釘付けにしていた。

 

 

 

 

 

「――くしゅんッ(……誰か私の噂でもしているのかしら?……まぁ、いいわ。そんな事よりも今を頑張らなきゃ!)」

 

それから私はいつも以上に気合いが入った状態で筆記試験に挑んだ。

肝心の筆記試験に冠しては大きな手応えを感じつつ、終わったらすぐに移動し実技試験の説明に入る。

 

実技試験の説明にはプロヒーローであるプレゼント・マイクがその任を預かっていたのだ。確か、妹の白音が毎週マイクのラジオを聞いているのを覚えてる。…………試験終わってもし会えば、サインもらおうかな。

 

 

 

『今日は俺のライブへようこそ!エヴィバディセイヘイ!』

 

 

 

プレゼント・マイクの叫び声に、しかし試験前ともあり応えるものはいない。

 

このような場所でなければ生徒達は素直に叫んでいたんだろうけれど、それくらいの自制心はあると思うなぁ私は。なんでこんな試験会場であんなにも楽しそうなんだろう? 私たち受験生の緊張をほぐす為なのかな?それともわざと? 

 

『こいつぁシヴィ―――!!! 受験生のリスナー! 実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!! アーユーレディ!?』

 

 

たまに妹と一緒にラジオ聴いてるけど、本当に元気な人ね。個性の影響でうるさいとは言え、この人はたとえ個性がなくてもうるさい気がするのは気のせいかしら?

 

 

『入試要項通り! リスナーにはこの後! 10分間の"模擬市街地演"を行ってもらうぜ! 持ち込みは自由! プレゼン後は各自指定の演習会場に向かってくれよな!』

 

私の個性は異形型のため常時発動しているせいなのと、狼は耳がいいので周りの同じ受験生達の声がよく聞こえてくる。……どうやら同じ学校同士の者は会場を別々になっているらしい。恐らくはずるをしないためなのでしょう。

 

 

『演習場には仮想敵を"三種"、多数配置してありそれぞれ【攻略難易度】に応じてポイントを設けてある! 各々なりの“個性”で“仮想敵”を行動不能にし、ポイントを稼ぐのが君達リスナーの目的だ! もちろん、他人への攻撃等アンチヒーローな行為はご法度だぜ!?』

 

 

 

なるほど、プリントと見比べてシルエットで大体のポイントを覚えろと言うことかな? 何体のロボットが会場にいるかわからないし強さもわからないけど、とりあえずどれだけ効率よく最短ルートで最高点数を叩き正せるかが鍵だろうね。

 

 

…………でも、このプリントには"4体"シルエットがある。この残りの一体はなんだろう?

 

 

 

プレゼント・マイクの説明に、しかし横槍を入れる眼鏡の青年が立ち上がった。

 

 

 

「質問よろしいでしょうか? プリントには"四種"の敵が記載されています! 誤載であれば日本最高峰の恥ずべき痴態です! 我々受験者は規範となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです!」

 

 

何度も見直しをしているが、やはりプリントには"四種"と書かれているのが見て取れる。それはつまり説明されていない、あと一体が存在しているということだ。

 

だけどプリントを見ていたら、眼鏡の少年が後ろを向き「ついでにそこの!」と声を荒げて、緑髪のもじゃもじゃ頭の少年に指を指した。

 

 

「説明中にさっきからブツブツとうるさいぞ! 物見遊山で来たのならすぐにここから帰りたまえ!」

 

 

怒られたモジャモジャ君は、すごすごと小さくなった。

 

 

『受験番号7111くん。ナイスなお便りサンキューな! 四種目の敵は0P! そいつはいわばお邪魔虫だ! 各会場に一体! 所狭しと大暴れするよう『ギミック』よ! 戦わず逃げることをお勧めするぜ!」

 

「ありがとうございました!失礼いたしました!」

 

 

 

それで着席する眼鏡の少年。

 

 

 

『俺からは以上だ!最後にリスナーへ我が校『校訓』をプレゼントしよう。かの英雄ナポレオン・ボナパルトは言った!

「真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者」と!“Plus Ultra”!それでは皆、良い受難を!』

 

 

そうして私達はそれぞれの受験会場に出向くのだった。

 

 試験会場に到着して私は身体をある程度解しながら周りを確認すると皆思い思いにストレッチなどで体を温めている。準備は万全にしてきたようで誰もが自前のコスチュームを着て今か今かと試験が始まるのを待っていた。私が今着ている服はいつもの学生服だ。だって、これが1番着慣れているし、試験なのだから制服が一番だとおもったからね。

 

 

『ハイ、スタートー!』

 

 

 

 それを聞いた瞬間、私は体に力をいれ前に蹴り出す。

 

 

 

 

―――ドゥッ!

 

 

 

「にゃぁぁっ!」

 

 

 

「うわっ」

 

 

 

「えっ、なになに?! 何が起きたの!?」

 

 

 

 飛び出した衝撃でズンッと地面が一瞬揺れたようで、隣にいた私と同じ髪色の猫耳の女の子が軽く仰け反るのを見ながらも、他の受験生もみんな固まっていた。

 

 

 

『おらお前ら、もう試験は始まってんぞー!』

 

 

 後ろの声を聞きながら私は広い道路を高速で駆け抜けていくと、さっそく1P敵ヴィランが視界に入ってきた。

 

 

『標的発見ブッコr――』

 

 

ドグシャッ!!

 

 

「まずは1ポイント」

 

私は敵が攻撃に動き出す前に自身の強靭な爪を使い切り裂いた。ロボットは綺麗に裂けバチバチと音をだして爆発する。

 

「よし、これならいける。この調子でいこう!」

 

 

私は順調にポイントを稼いでいた。道中、他の受験生の個性に巻き込まれたのか瓦礫に足をはさんだりして怪我をしたりした人がいたので、私はよく怪我をする双子の姉用にと常に持ち歩いている消毒液と包帯を使い、瓦礫を撤去したあとそのサイドテールの女子を軽く治療した。本格的な治療は恐らくこの学校の保険医の先生がしてくれるだろう。

 

そんなこんなでポイントを稼ぎつつ困っている人がいたら助けたり軽く手伝ったりしていると、強い地震と轟音が響いてきた。何事かと思って音のするほうへ急ぐと、なんと巨大な機械が建物を押しのけながら移動しているのが見えた。

 

 

 

「…………これは、流石に予想外だったかな」

 

 

 

私は思わずそう吐いてしまうほど、そのロボットは桁違いの大きさを持っていた。

他の受験生達が逃げ惑っている中、私は物陰に隠れ状況を把握するために観察をしていると、どうやらこれが例の四体目、0P敵ヴィランであることがわかった。

 

 

他の受験生は逃げ惑っている中でもしっかりと、ポイントを稼いでいた。私はとりあえず面倒ごとは嫌いなのでスルーしようと後ろを向くと……

 

 

 

 

 

「きゃあああああ」

 

 

 

 短い悲鳴がどこからともなく聞こえてくる。私は自慢のこの頭の上にある自身の獣耳をフルに使い悲鳴が聞こえた方へ全力で走り出した。自分とは迎え側の0P敵(ヴィラン)に近い場所にいた少女に崩れた建物の瓦礫が降ってくる。咄嗟に瓦礫を密で引き寄せ助けられたが、腰が抜けてしまったのか少女は座り込んだまま動けず0P敵(ヴィラン)もすぐそこまで迫っていた。

 

 

0P敵(ヴィラン)の振り上げた腕は側のビル上部を倒壊させる。倒壊した瓦礫が座り込んだ少女の頭上に降ってきた。

 

 

「――っ! 危ないっ?!」

 

 

 私はとっさに少女に飛びつき、少女を抱えながらゴロゴロと遠くへ転がった。少女のいた場所には大きな瓦礫が多数積み重なっており、あと一歩おそければ危うく瓦礫の下敷きになる所だった。

 

よくみると、この少女は開始時私のスタートの時に衝撃で軽く尻もちをついた猫耳の女の子だった。

 

 

「君っ!大丈夫かい?」

 

「……う、うん。ありがとう」

 

少女はすぐに反応して返した。どうやら軽く見た感じかすり傷と捻挫で済んでいた。恐らくこの敵(ヴィラン)に驚いて尻もちをついた際、足下の瓦礫につまづき捻挫をしたものだろう。

 

 

「立てるかい?」

 

 

私は手を差し伸べながらいう

 

「ん……ごめん、たてないや」

 

どうやら痛みが激しいらしく立てないようだ。捻挫した足の見た目はそうでも無いが、もしかしたら骨にひびが入っているかもしれない。

 

 

このままおぶっていくにももう目の前にいる0P敵(ヴィラン)。おそらくこの大きさの歩幅ならすぐに追いつくだろう。それに、どうやらこちらに気がついているのか向かって来ているしね。

 

 

「……しかたがないね。だって後ろに守るべき人がいるんだもの。ここで逃げたらヒーロー失格よね」

 

最初は面倒ごとは嫌いだといい逃げようとした私だが、いま後ろには怪我をした同級生でおなじ受験生のライバルがいる。どんな理由にせよ、動けない怪我人を放っておいて自分可愛さに敵(ヴィラン)から逃げるようではヒーローと名乗れなくなる。

 

 

―――だったらやる事は、ただひとつよね

 

 

「いいじゃない。いっちょ、やってやりますよ!!」

 

 

そう私は叫び目の前の巨大敵(ヴィラン)に向けて指を指した。

 

 

「あなたをぶっ飛ばす!」

 

 

私は叫び終わると同時に走り出した。全力疾走をしながら次々と距離を一気に詰めて、敵(ヴィラン)から10mほど離れた所で高々とジャンプする。

 

 

『標的、ブッころ――』

 

 

「砕け散れ! このデカブツが!!」

 

 

 カッと目を見開いて弓を引くように力いっぱいに溜めた拳を0P敵(ヴィラン)の顔面めがけて振り抜いた。

 

 雷が落ちたような轟音とともに0P敵ヴィランの顔面が潰れ、首の機械部分が衝撃に耐えきれずブチブチと配線が切れる音がしたと同時に頭部が吹き飛んでいった。頭を無くした0P敵ヴィランは行動不能になったようでしばらくフラフラするとズズーンと大きな音を立てながら、膝立ちの状態で固まって動かなくなっしまう。

 

 

 

『終了~!』

 

 

 

 それと同時にプレゼント・マイクの声が会場に取り付けられた拡声器から響く。まだ動き回っていた他のロボットもそれにあわせて機能を停止したようで、緊張が一気に途切れたのか他の受験生たちも座りこんだり壁に背を預けたりと思い思いに休憩していた。

 

 

「よっと…………ふぅ」

 

 

 私も地面に難なく着地し、先ほどから足を痛め座り込んでいる少女のもとまで近づいていく。

 

 

「どう?足は大丈夫?」

 

「…あ、うん。 大丈夫だよ!平気へい――~〜ッッ?!」

 

 

 未だに座り込んでいた少女は私が声をかけると、痛みはないアピールをしようとしたのか捻挫している方の足でたとうとしたが、想像以上の激痛がきたのか足を抑えてうずくまってしまった。現に目頭には涙が溜まっている。

私はそんな彼女に呆れ嘆息しながらも、立てないようなので、背負って連れて行こうと思いおんぶする。私自身鍛えていることもあり軽々と彼女を持ち安全な場所まで運んだ。

 

その広場では、この学校の保険医……プロヒーロー"リカバリーガール"が治癒の個性を使い治療していた。ついでにハリボーという煎餅もわたしている。

 

 

「それじゃ、あとはリカバリーガールに見てもらいなよ。特にその足、もしかしたらヒビがはいってるかもしれないからね」

 

私はおぶる前に軽く治療し包帯を巻いた足を撫でていた。

 

「うん。あっ、そうだ! 助けてくれて、ありがとう」

 

 

すると、突然彼女は私に向かい笑顔でありがとうと言ってきた。

 気持ちが込められた感謝の言葉。それはとても心地よく私の心に響いた。

 

 

「ふふ、どういたしまして」

 

 

 私は微笑み返したあと、その場を去った。去ったあと合否通知の説明を軽く説明されたあと、実技試験は終了したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(やだ…かっこいい///)」トゥンク♡

 

 

一方その頃、椛に助け出された1人の少女が目をハートにさせながら椛の後ろ姿を熱く見ているのだった。

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