俺のもう一つの姿は間違っていない。   作:ニコラス・シーバー

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お久しぶりです
文字が多すぎて時間が掛かりました
今回はハンゾーくん擬きが登場しますよ


第4話 勧誘

入学式から1日が経った。

時刻は12時を回り学校は昼放課を迎えていた。

放課なので廊下は生徒らが話し合ったり歩いたりしている。

そんな中弁当を片手に持ちコツコツと廊下を歩くエイトがいた。

周りの生徒がエイトの存在に気付き彼の方を見るや友達同士で小さく耳打ちする。

昨日の出来事が原因だった。

普通科のエイトは魔法を使い魔法科の上級生と同学年の魔法科生徒を気絶させた。

目の前にした周りにいたギャラリーが情報を広め、この状況に当たっている。

エイトのクラスでも話しかけてくれる生徒がいなかった。

その為昼食を教室で食べるのも気が引けるので、どこか人気がない場所を探している最中なのだ。

 

エイト(まさか編入初日に騒動を起こすとは....)

 

昨日の騒動を起こしてしまい少しため息を吐くエイト。

そんな彼に後ろから声をかけられた。

 

結衣「ハッチー」

 

由比ヶ浜の声だった。

後ろを振り向くと由比ヶ浜だけではなく雪ノ下もいた。

 

エイト「どうした2人とも」

 

雪乃「貴方を探してたのよ、一緒にお昼食べようと思って」

 

2人はエイトを誘いに来たのだ。

誘ってくれるのはエイトに取って有難いのだが昨日の騒動であまり公の場で飯を食べたくない。

 

エイト「人気のない所がいんだが...」

 

結衣「場所は大丈夫だよ!それにハッチーに会いたい人達が居るから」

 

まるで見据えてるかのように言う由比ヶ浜。

エイトに取って有り難かった。

 

エイト「俺に会いたい人達?」

 

だがふと由比ヶ浜が言った最後の言葉が気になった。

しかし「それは会ってからのお楽しみに!」と由比ヶ浜ははぐらかしエイトの手を掴んで雪ノ下と共にその場所へ向かった。

 

 

 

 

 

向かった先は別棟の校舎。

表礼のない教室だった。

この学校は魔法科の校舎と普通科の校舎そして教員がいる職員室や特別室がある校舎が存在する。

由比ヶ浜に手を引っ張られたエイト。

その後ろにいる雪ノ下は由比ヶ浜がエイトの手を掴んでいることに少し嫉妬していた。

表礼のない教室の扉の前に立つと由比ヶ浜はエイトの手を放し扉を開けた。

 

結衣「みんな!ハッチー連れて来たよ!」

 

教室の中にいる人達に元気よく伝え彼女は中へ入る。

彼女に続きエイトと雪ノ下は中に入った。

すると

 

戸塚「八幡ッ!」

 

川崎「比企谷!」

 

海老名「比企谷君!」

 

エイト「お前ら....」

 

エイトの目の前に見覚えのある人物等が並んでいた。

戸塚彩加、川崎沙希、海老名姫菜。

八幡と関わりのあった旧2年F組の3人だ。

 

戸塚「はちまーん」

 

涙を流し震えた声でエイトに駆け寄る。

エイトの手を取る戸塚はやっとエイトに会えて嬉しかった。

 

エイト「戸塚久しぶりだな」

 

少し笑顔を見せ久しぶりと声をかけたエイト。

エイトは昔、戸塚の事を「天使」と心の中で思っており彼が女の子だったら彼女にしたいなどと言っていた。

だが今はそうは思っていない。

 

戸塚「うう、心配したんだよ今までどこ行ってたのさぁ」

 

涙目でエイトを見る戸塚の姿は一般生徒から見れば「かわいい女の子が泣いている」様にしか見えない。

昔のエイトなら可愛すぎて即死だろう。

 

川崎「比企谷....」

 

海老名「比企谷君...」

 

川崎も海老名もエイトの所へ寄る。

戸塚から2人の方へ顔を向ける。

 

エイト「色々とすまないな」

 

エイトは川崎と海老名に心配させた事を謝る。

しかし川崎と海老名はそれを否定した。

 

海老名「比企谷君は何も悪くない。悪いのは私なの」

 

川崎「私もアンタが辛い思いをしているのに何も出来なかった」

 

海老名は全て自分の所為だと強く強調し川崎もそれに似て、何もしてやれなかったと後悔している。

 

海老名「本当にごめんなさい!」

 

川崎「すまないッ!」

 

2人はエイトに頭を下げた。

頭を下げる2人に対しエイトは少し動揺した。

すぐさまエイトは2人に言葉を発した。

 

エイト「海老名さんは俺が依頼を受けたのは自分の意思で何も悪くない」

 

海老名の依頼は受けるか受けないかはエイトにあった。

実際エイトは自分の意思で海老名の依頼を受けたのだ。

 

エイト「川崎だって悪くないんだ」

 

川崎「けど、私はアンタに助けられた!なのに、何もしてやれなかった....なのに.....」

 

悔しくて拳を握りしめ視線を下に落とす川崎。

中学2年の始めエイトが奉仕部に入って間もない頃、川崎は就職を希望していた。

高校へ進学したかったが家庭の金銭面の事情で仕方がなく就職の道を選んだのだ。

その事を知った川崎の弟が小町を通して奉仕部へ「姉の就職の考えをなんとかしてほしい」と依頼した。

そこでエイトが川崎に直接会い高校へ進学出来るある方法を教え就職の考えをやめさせた。

川崎にとってエイトは恩人とも言える存在。

恩返しも出来ず彼の苦しみを知らず消えてしまった彼を川崎は悔やんだ。

肩が震えている川崎を見たエイトは戸塚から手を離してもらい、その手を川崎の頭に置き撫でた。

 

エイト「そんな自分を責めるな川崎」

 

その行動に驚いた川崎は震えが止まりエイトを見た。

 

エイト「お前は俺の事を想ってくれたんだ。俺はそれだけで感謝している」

 

彼の手の温もりが優しさを感じる。

その優しさが心を包み込みそして抑えきれない感情が涙へと変わった。

 

川崎「.....バカ....そんなの...卑怯だよぉ...」

 

涙で声が震える川崎は手で溢れ出る涙を拭う。

しかし何度も拭っても涙は止まらない。

エイトは川崎の涙が枯れるまで撫で続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺こと如月エイトは川崎が泣き止んだ後、みんなと飯を食べていた。

真ん中に折りたたみの長机を2つ置きそこで食べている。

弁当は手作り。

昨日エリナの提案でこれから週5回入れ替わりで弁当を作り事になった。

今回の弁当は風香が作ってくれた。

二段弁当箱で米を入れる一段目の箱の中はラップで包まれている二つのおにぎりだった。

普段洋食だったエリナの為だろう。

箸で米を取るのではなくハンバーガーの様に手に取れる方が食べやすい。

二段目の中身はおかず、だし巻き卵、ハンバーグ、ミニトマト、椎茸と蓮根と人参と里芋が入った煮付け、があった。

まさにJapanesefoodだ。

風香の料理はお手の物でいつも上手い。

特に今日の煮付けは里芋がダシがしみて美味しい。

俺は風香に感謝しながら食べた。

 

それはそうと俺は2年間いない間何があったのか知りたかった。

特に昨日の一件、主犯の1人だった葉山とその周りの人間だ。

俺は海老名さんに聞いた。

海老名さん曰く、「如月君が行方不明になってから私はあのグループに関わってない。心配した三浦さんが私のところへ来たの。私は修学旅行の告白の真実を教えたの。そのあと三浦さんが言ったのか分からないけど戸部君以外の人達はみんな葉山君から離れたの」と。

俺が消えた事で葉山グループは崩壊し海老名さんは雪ノ下や由比ヶ浜がいる所へ来た。

葉山は俺を恨んでいると察する。

そうでなければ昨日の一件、アイツは俺を睨んだり殺傷能力がある魔法を撃つ訳がない。

 

 

大体話を理解した俺は箸を動かした。

今度は逆に戸塚、海老名さん、川崎に何故名前を偽っているのかと聞かれた。

名前を偽っていないと口にしたいがみんなに模索されるのが目に見えている。

俺は「事情は言えないが訳あって如月エイトと名乗っている」と答えた。

そして後に「だが俺は『如月エイト』だ。今は『比企谷八幡』ではない。そこの所はよろしく頼む」と後付けた。

戸塚達は首を縦に振った。

 

今更なのだがここの教室を使って本当に良かったのかと思う。

表礼もないし見た限り空きの教室だと思う。

多分無許可で使用していないと思うが一応俺は雪ノ下に聞く事にした。

 

エイト「雪ノ下、この教室使っても良かったのか?」

 

サンドイッチを口にしようとした雪ノ下。

彼女の手が止まり俺の方を向いた。

 

雪乃「ここは私たち奉仕部の教室よ」

 

奉仕部と聞いて俺は驚いた。

つまりここは奉仕部の部室。

 

雪乃「1年の始めに私たちが作ったのよ」

 

あの部活は中等部(総武中)だけの部活だ。

驚いたのはそれだけでは無い雪ノ下は「私たち」と言ったのだ。

 

エイト「もしかしてここに居る全員部員なのか?」

 

雪乃「ええ、そうよ。」

 

由比ヶ浜以外ここに居る戸塚、海老名さん、川崎、が奉仕部の部員だと雪ノ下が言った。

川崎と海老名さんは兎も角、戸塚が部員だとは思わなかった。

何故なら戸塚は中等部ではテニス部で高校でもテニスを続けると思ったからだ。

戸塚本人に入った理由を聞くと、最初はテニス部へ入る予定だったが勧誘会の時に部員全員に追いかけ回されて入部を諦めたそうだ。

だがテニスは諦めてはおらずクラブチームに通っていると言う。

まぁ美少女似の戸塚だから仕方がないと言うべきか分からないが俺は「災難だったな」と戸塚に声を掛けた。

 

結衣「あのさ....ハッチー」

 

歯切れのない口調で俺を呼ぶ由比ヶ浜はどこかそわそわしていた。

 

エイト「どうした?」

 

結衣「もし良ければ...さ、また一緒にやらない?奉仕部」

 

由比ヶ浜が俺を奉仕部の入部を勧誘してきた。

彼女の言葉が周りを静めた。

みんな俺の方を見ている。

2年前俺が奉仕部に入った理由はなく、平塚先生によるほぼ強制入部だった。

だが居心地は良かった。

今回は俺に選択権がある。

俺は「やるべき事」があって戻って来たのだ。

残念ながら俺はその「やるべき事」を第一優先しているから部活をやる暇がない。

だから俺は由比ヶ浜に、みんなに言った。

 

エイト「すまないが遠慮する。部活をする余裕がないんだ」

 

由比ヶ浜は俺の言葉を聞いて「そう..なんだ..」と寂しげな声と表情を見せた。

 

結衣「そうだよね!....仕方がないよね!」

 

そして無理に笑顔を作り見せる。

すまないな由比ヶ浜。

 

雪乃「あら?昔のアナタなら暇なんて沢山あったのに」

 

雪ノ下は奉仕部に戻って来て欲しいと言う意味で言ったのか俺の事をディスる。

そこで俺は「もう俺は如月エイトだ『比企谷八幡』じゃない」と言い返した。

雪ノ下は少し落ち込み「言い過ぎたわ。ごめんなさい」と言って下に視線を落とした。

他のみんなも落ち込んでいる。

別に怒ったわけでもないが俺はやり過ぎたと感じた。

時間があったら遊びに来る、と言いみんなの機嫌を直しながら弁当を食べた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼放課終了10分前

弁当を食べ終えたエイト達は部室を出て普通科の校舎の廊下を歩いていた。

廊下はいつも通り人が多い。

エイトをチラチラと見て来る生徒たちが見えるが由比ヶ浜達と話している本人は全く気にしていなかった。

そんな彼に後ろから声をかける。

エリナだった。

エイトに要件があって来たのだ。

 

エイト「どうしたエリナ?」

 

エリナ「伝えに来たの、七海が授業後魔法科の生徒会室に来るようにって」

 

七海の伝言で授業後に生徒会室に来るようにと言われる。

また取り調べかと思い呆れ少し脱力するエイト。

わかった、と言い首を縦に振った。

話はそれで終わった。

エリナはふとエイトの周りにいる人に目を向けた。

雪ノ下、由比ヶ浜、そして知らない美少女が3人いる。

眉根を寄せ嫉妬するエリナは「なんでまた女の子が増えてるの」と発しようとする。

 

エイト「....?」

 

がしかし、普通科の校舎に魔法科生が来るのは珍しいのか周りの目線がこちらに集まっている。

迷惑掛けていると感じたエリナはエイトを見て少し頬を膨らませ低い声でぶっきらぼうに「じゃ、また後で」と言ってこの場を去った。

 

エイト「なんだ?エリナのやつ.....」

 

何故睨まれ不機嫌になったのか全く理解出来ないエイトは思わず口にした。

その後、エイトは由比ヶ浜達と別れ自分のクラスへと行き授業の準備を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学校のチャイムが鳴り校内中に響き渡る。

全ての授業が終わり生徒たちは帰る時間である。

続々と生徒たちは教室から出て行く。

その中、鞄を手にし歩いているエイトは魔法科の校舎へ向かっている。

連絡通路を渡って魔法科の校舎に入り階段を三階まで上る。

そして少し廊下を歩くとそこに魔法科の生徒会室があった。

魔法科生徒会室と記された表記が扉の上に、そして扉は自動で開くスライド型ドアだ。

その横にスマートフォンの同じサイズのモニターが壁に埋め込まれている。

エイトはモニターを入電させドアを開ける。

プシュッと言う音ともに鉄のドアが右へスライドした。

中に入ると昨日とは違い大勢の魔法科生がいた。

その中にエリナと風香そして風紀委員長の恵もいた。

会長席に七海、その手前にある会議テーブルに各学年の生徒会委員がいた。

その中で人目が立つ人物がいた。

それは会長席に座っている七海の隣に立っている3年の魔法科生の男子。

180以上もある身長、いかにも武道という渋い顔付き。制服の上からでもわかる大きな筋肉、正しく大男。

この男の名は「南 龍牙」

十人の魔法師の1人で南家の次期当主。

十家の中のリーダー格で龍牙自身、自衛隊幹部と関わりがあり訓練など参加している。

その為、格闘技術、エイトと同じく強い魔法を使える。

そして生徒会の中で最も権力がある人間である。

 

七海「待ってたわ、エイト君」

 

座ったまま七海はエイトに発する。

 

エイト「また事情聴取ですか?」

 

七海は首を横に振った。

 

七海「いいえ、別件よ。でもその前に森君達の処遇が決まったわ」

 

七海は昨日の騒ぎを起こした綾と葉山と戸部の処罰が決まった事をエイトに報告した。

まず森 綾は魔法の無断使用で1ヶ月の自宅謹慎、葉山も同じく1ヶ月の自宅謹慎、戸部は魔法を使用していないが2人の側についていた為1週間のトイレ掃除と補修となった。

口数が負けただけで魔法を使う輩には当然の罰だな、とエイトは思った。

輩の話が終わり本題に入った。

 

七海「今回エイト君、エリナちゃん、風香ちゃんを呼んだ理由は

 

 

 

 

 

貴方達を生徒会へスカウトしに呼んだの」

 

 

七海から放った言葉はエイトを魔法科生徒会への勧誘だった。

魔法科の生徒会は一般の生徒会とは違う。

まず生徒会に入る事は出来ない。

生徒会が魔法科生の成績と態度を見て審査し勧誘するのだ。

何故なら生徒会は風紀委員会と同じく学校の秩序を守る組織。

魔法を素早く使える。

周囲の状況を素早く読み取る。

素早く動ける。

どんな脅威でも屈さない心。

これを条件とし生徒会は優れた人材を集める。

 

エイト「....俺たちをスカウトする理由は?」

 

七海「本当はエリナちゃんと風香ちゃんを勧誘するつもりだったの、入学式の前から」

 

エリナと風香は元々生徒会に勧誘するつもりだった。

それは風香とエリナが魔法の実技テストで高得点を取った時からだ。

 

七海「けど普通科の貴方が魔法を使った。」

 

少し間を置いてまた喋り始める。

 

七海「それが原因で教員達が貴方を魔法科へ転属させようと考えているの」

 

彼女が言うように昨日の一件で学校の教員達はエイトを普通科から魔法科へ転属させようと考えている。

 

七海「そこで私達は貴方を魔法科へ行かせないために生徒会へ入ってもらいたいの」

 

魔法科の生徒会は何処にも干渉されない、言わば「国家」みたいなもの。

そして七海と龍牙、つまり西門寺家と南家が後ろ盾がいる。

エイトが生徒会に入れば教員達に仕入れられる事はない。

エイトは疑問を抱いた。

 

エイト「何故そこまで俺を庇いたいのですか?」

 

七海「だからエイト君、魔法が使えるかrー」

 

エイト「たかが普通科が魔法を使っただけで貴方達が動くはずがない。もっと他にあるはずです」

 

七海の話を聞くとおかしな点が見つかる。

普通科生が魔法を使っただけで生徒会へ勧誘する。

簡単にまとめればそうなる。

教員達がエイトを魔法科に入れさせようが生徒会は関係ない話だ。

そんな事で生徒会がそんな簡単に勧誘するはずがないとエイトは思った。

悟れた七海は何も言えなかった。

するとそこで龍牙が口を開く。

 

龍牙「西門寺、あとは俺がやる」

 

そう七海に言い龍牙はエイトの方へ向く。

 

龍牙「如月、さっきの教員達の話は事実だ。だがそれは建前だ」

 

龍牙は教員達がエイトを魔法科へ転属させる話は真実であり建前だと言った。

他に別の理由がある。

少し睨みがちでエイトを見る。

 

龍牙「昨日の一件、お前が魔法を使った所を防犯カメラで見さしてもらった。

 

 

2年の魔法科生の動きを止めたあの魔法は発動難易度が高いトラップ系魔法『キラーネット』プロの魔法師が使う魔法だ」

 

龍牙は防犯カメラの映像でエイトが発動した魔法を一目でわかった。

 

龍牙「魔法を使ったお前は今、お前を倒そうとする輩が校内いる。そして1番恐れているのが外部からの攻撃だ」

 

エイトが上級魔法を使ったおかげで魔法科の生徒一部が「魔法が使える生意気なクローバー(普通科生)をボコボコにしよう」と目論んでいる。

そして生徒会が恐れられているのは外部からの攻撃だ。

魔法を嫌っている者は沢山いる。

魔法の差別問題は社会まで広がっている。

その為、非魔法反対組織が日本でも存在している。

非魔法反対組織とは魔法による差別撤廃を目的とした組織。

だが目的が曖昧な組織も存在しており中に「魔法撲滅」と言う形でテロを起こす組織も存在している。

過去に学校行事で非魔法反対組織が乗り込んできたと言う事例がある。

もしなんらかの形で外に広まり非魔法反対組織に伝わったら何が起きるかわからない。

 

龍牙「そこでお前を勧誘する事にしたのだ」

 

生徒会は対処出来るように上級魔法が使えるエイトを勧誘したのだ。

 

エイト「......」

 

エイトは目を閉じ顎に手を当て考え込むフリをしてエリナと風香にナノマシンによる体内通信を開いた。

 

エイト(エリナ..風香...)

 

2人の名を呼ぶと2人はエイトの名を呼んで応答した。

 

エイト(どう思う...)

 

魔法科の生徒会からの勧誘にエイトは2人の意見を伺った。

 

エリナ(私はいいと思うわよ。昨日の事でドラゴンヘッドの傘下の組織が動くかもしれないし)

 

エリナの言うように非魔法反対組織にはドラゴンヘッドの傘下に入っている組織がいくつかある。

傘下に入っている組織に接触できれば事が進められる。

好都合な話だ。

 

風香(生徒会に入れば多少ハチ兄も動けるし、七海先輩や南先輩の情報網があるからいいと思うよ)

 

西門寺家と南家の情報網は国家並みで反対組織の情報や動きが直ぐに入れる。

2人はエイトが生徒会に入る事に賛成する。

2人の意見を聞いたエイトは体内通信を切って生徒会の勧誘を受ける事にした。

 

エイト「わかりました、勧誘を受けます」

 

それに続きエリナと風香も言った。

 

龍牙「感謝する」

 

龍牙は首を縦に振り頷いた。

黙っていた七海はどこか安心したのか肩を落とし脱力する。

その時だった。

 

???「納得いきません!」

 

会議テーブルに座っていた1人の男子がバンッとテーブルを叩き立ち上がり怒鳴る。

魔法科生徒会副会長の2年、渡部 銀次だった。

 

銀次「金剛とエリナさんはいいとして普通科である以上コイツを魔法科の生徒会に入れるなど馬鹿げてます!自分は反対です!」

 

中にエイトが生徒会へ入るのを反対する者もいる。

それが銀次だ。

普段は落ち着いている頑張り者だが今回のエイトの勧誘を強く反対している。

エイトを小馬鹿にした銀次に腹が立った風香は反論した。

 

風香「普通科だからダメなんですか?差別ですよね?」

 

銀次「差別じゃない『区別』だ。普通科なら普通科の生徒会がある」

 

普通科生には普通科の生徒会がある。

銀次の言っていることは正しい。

 

七海「生徒会が2つに分けた理由は魔法が使えるか使えないかなの。エイト君は魔法を使えるのよ?」

 

だがエイトは魔法が使える。

七海が言うように生徒会が普通科と魔法科に分けられた理由は魔法が使えるか使えないかであり大まかな事はない。

魔法が使えるエイトは生徒会へ入れる資格はある。

 

銀次「確かにそうです。ですが会長は魔法が使えるのに魔法科へ行かなかった捻くれ者を何故魔法科生徒会にー」

 

おい渡部言い過ぎだぞ!と恵の声が飛ぶ。

この発言にエリナは腹を立てた。

 

エリナ「それ立派な差別発言よね?本人が好きで選んだ科目だから別にいいでしょ?おかしいわよ貴方」

 

銀次「人生は一度限り、魔法が使えるのに別の道に進むなんて損をしている。お言葉ですけど、アイツに肩入れするエリナさんと金剛の方がおかしいじゃないのですか?」

 

エリナ「あなたねえッ!」

 

口論がしだいにエスカレートする。

すると釘を刺すかのようにエイト本人が止めた。

 

エイト「これ以上言い合っても無意味だエリナ。」

 

エリナの肩に手を乗せ落ち着かせる。

そして銀次の方へ顔を向けた。

 

エイト「俺が普通科へ行こうが行かないかは俺が決める。それに魔法の実技と学科はお前より上だ」

 

エイトが放った言葉は挑発だった。

銀次は鼻で笑い言い返す。

 

銀次「魔法試験を受けていないヤツが言えるのか?」

 

言える。

何故なら如月エイトはトーマス・シュタインなのだから。

エリナや風香から見れば銀次が行なっている行為は無防備な事。

 

エイト「ああ、なら今から模擬戦してもいいぞ?」

 

表情1つも変えないでごく自然と振る舞うエイト。

それに対し銀次は余裕な笑みから怒りと苛立ちに変わり拳を強く握る。

 

銀次「いいだろう、やってやろうじゃないか」

 

エイトの挑発に乗った。

直ぐに捻り潰す、銀次は心の中で呟いた。

表情1つも変えないエイト。

裏では怒りに満ちていた。

理由はエリナと風香を馬鹿にした事。

家族思いのエイトは2人を馬鹿にした銀次を許せなかった。

だから銀次を挑発させ模擬戦を誘ったのだ。

 

エイト(2人を馬鹿にしたんだ、そのプライドを粉々にしてやる)

 

この後エイトを怒らせた銀次は自分が描いていた結末にならなかった。




川崎と八幡の間設定はオリジナルにしました。
中2で年齢偽ってバイトなんか絶対無理に決まってますw
次回は模擬戦とイチャラブのお話です!
お楽しみに!
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