IS〜インフィニット・ストラトス 迷える天使達と滅びゆく世界   作:ダークエイジ

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ぐわぁぁぁぁ、最近忙しすぎて全然書けなかった。


第六話「戦場」

国家が解体される以前、国家同士の最後の戦争として知られる戦争があった。第三次世界大戦である。アメリカと日本を始めとする連合軍とロシアと中国の同盟軍の戦いである。その時にも傭兵エイリンスは存在し戦場を駆け回っていた。当時は他の世界の調査があまり進んでおらず軍の主力は「ZEAL」と言われる人型兵器だった。そして、戦争は二年続き突然と終決を迎えた。結果は両軍の壊滅。このありえない結果の裏には一人の傭兵の存在があった。その傭兵は連合軍と同盟軍両方から依頼を受け、確実に依頼を遂行していった。結果、彼は二つの軍を壊滅させたのである。当時、彼の機体の白いカラスのエンブレムから戦場ではレイヴンもしくは白い鴉と呼ばれていた。そして、彼は愛機「アレス」と共に終戦まで戦場を駆け回ったそうだ。これが今ではあまり知られていない伝説「白い鴉伝説」である。因みにそれは今から50年前の出来事。

「くそっ!!!」

 キラは相手の余りの強さに舌をまいていた。国家再編成軍の基地にたどり着いたと思ったら企業連に襲撃を受けていたのだ。再編成軍救出の為に出撃したはいいのだが、なんとそこにはキラ達をこの世界に来るハメになった原因の一つである傭兵サイファーの搭乗する「ストレイド・アレス」と早くも出くわしてしまったのだ。両者は激しく激突し火花を散らす。一旦、離れてビームライフルを連射するがその火線は相手の急速の方向転換により回避されてしまう。特に厄介なのは相手の速度だ。恐らくはフリーダムの倍近くの速度が出ているに違いない。もはや音速である。

「なっ、なんでこのスピードでパイロットが無事なんだ!?」

普通ならあの速度ならば人間はGに耐え切れず潰れてしまう筈なのである。しかし、敵機は悠々と超スピードで接近してくるのだ。キラが離れようとした瞬間、ストレイド・アレスの両手から何十発ものビームが迸る。急いで回避行動をとるが青いビームは全てその進路を変えてキラに殺到した。

「くっ!!ホーミング・レーザー!?」

ビームシールドで防いだり、サーベルで切り落としながらキラはアスラン達を見る。やはり、他のエイリンス達も手練のようでアスラン達も苦戦を強いられていた。

「ほう・・・余所見する暇があるのか」

「あっ!!!」

サイファーからいきなりの通信に驚いてしまったキラは彼の接近を許してしまった。接近して来たアレスは脚部からビームブレードを出して強烈な蹴りを繰り出してくる。キラはストライク・フリーダムに無理をさせて回避する。その容赦ないフリーダムに似た白い機体を睨みつけた。

「余所見とは余裕か?まぁ、いいさ」

「くっ・・・」

 一方、アークエンジェルの甲板上にいる一夏達は本物の戦場を見て驚いていた。初めての殺し合いを間近に見たのである。映画などで見る戦争とは違う本当の戦場。基地を焼き尽くす炎の熱風、人間の燃える匂い。何回か実践を経験しているが、それとは全然違う何かを感じ取る。

「これが、戦争か・・・」

「一夏っ!あれっ!」

急にシャルロットが声を張り上げながらある地点を指差した。全員がその地点を注視すると見覚えのあるISが浮いていたのである。まさしく、一夏達に攻撃を仕掛けたISだ。

「あいつ・・・」

「おまえら!!」

こちらは既に全員ISを展開している。ならば、あの時の借りを返すまでだ。千冬の通信からの制止を振り切り、六人全員が甲板から緊急浮上すると全速でその黒い機体に向かっていく。後方からのミネルバとアークエンジェルの攻撃に注意しながら飛行する。戦場ではキラ達がエイリンスの機体五機相手に頑張っている。他のスタークゲルルグと叢雨弐式は企業連の量産型を相手に頑張っていた。

「貴方がたは・・・」

黒いISもこちらに気づいたらしくこちらに通信を送ってきた。その声はやはり女性で鋭い刃を思わせるような冷たい声であった。敵機はその手にビームライフルを呼び出すと正確に連射してくる。なんとか回避して接近し、雪片を振り下ろした。相手もビームブレードを抜き放ち鍔迫り合いになる。

「俺たちを元の世界に戻せっ!!」

「5対1ですか・・・」

敵のバイザーアイが光ったと思ったらこちらを援護しようとしてた箒達にミサイルが降り注いだ。そして、爆炎の中から四機の黒い敵と同型のISが飛来してくる。

「同型機!?」

「ふふ、いいでしょう!貴女たちのお相手、このエミリアの駆るブラックランスとホワイトランスがお相手いたします」

 十機の小さな機体達は戦場で激しく激突した。そして、その隣では巨大な機体達がぶつかり合っていた。ルナマリアは敵のエイリンス機を相手に国家再編成軍の機体をカバーしながら戦っていた。敵は灰色の配色で脚部が逆関節という珍しい機体である。しかし、逆関節が織り成せる立体機動戦闘がルナマリアを惑わせた。

「君たちは一体・・・」

「今は生き残る事に集中して!!!」

混乱する国家再編成軍の部隊長を叱ると再度向き直る。敵機はスナイパーライフル程の射程ではないがではないが長射程ライフルを両手に装備し、背部にミサイルポットを装備している。

「ほう!!女かぁ!このドール様が操るイーグル・アイから逃げられるかな?」

「このぉ!!」

相手のザクやグフとは違った種類のモノアイがキラリと光る。すると、両サイドからジャスティスとデスティニーが吹っ飛んできた。

「くそ!!あいつら・・・強い・・」

「ううっ・・・」

空を見上げると、重量機体と軽量機体が滞空していた。重量機体は右手に大型のエネルギー兵器を所持し、左手にはグレネードランチャーを装備していた。軽量機に至っては腕部自体がブレードになっていた。

「この超出力ハイレーザーライフル、「カラサワ」を甘く見るな!!」

「やっべー!!!この武器腕「ムラクモ」だっけ?超イカスーーー!!!」

「アスラン!シン!ルナマリア!」

三人がピンチなのを見たキラが焦り出す。ムウのアカツキを見るとあちらもタンク型の機体の超弾幕に苦戦していた。キラが焦って助けに行こうとしたがストレイド・アレスがそれを許さない。腰部から大型ビームブレードを抜刀すると突進して来た。

「ほう・・・仲間が心配か?」

「くっ!!!」

二機は鍔迫り合いになる。しかし、フリーダムのビームサーベルの方が出力が大いに負けている。サイファーはフリーダムを弾き飛ばすと、右腕で左腕を掴んだ。その瞬間、ストレイド・アレスの指五本からビームブレードが放出され、フリーダムの左腕の装甲を切り刻んでもぎ取ってしまった。

「このっ!!!」

「そこまでです・・・」

なおも突擊したキラの耳に、いや戦場に綺麗な女性の声が通信越しに響いた。その声が響いた瞬間、敵機たちは一瞬にして戦闘行動を停止した。どうやら敵の司令官なのだろう。

「そこまでです。№1、№15、№20、№8、№11。№5。警告は充分でしょう?」

「そうだな。エミリー。」

「貴女は・・・」

「私のコードネームはエミリー。№1のオペレーターです。」

姿はない。どこか別の場所から通信しているのだろう。彼女が声を掛けた瞬間、敵機の全機が撤退していく。無論、あのIS部隊も。

「我々の実力がお分かりいただけましたか?貴方達では敵わない。ですから、我々の邪魔はしないでください。」

「でも、それじゃあっ!!!」

「気の毒ですが・・・貴方たちは元の世界には戻れません」

「はっはっはっ!相変わらずエミリーは厳しいなぁ。だが、それでは面白くない。チャンスをやろう。俺達と企業連を倒せたら元の世界に戻してやるよ。」

「№1・・・また勝手なことを・・・」

「元はと言えばこちらの手違いで来ちまったんだからな。これくらいはしないとな。」

楽しいそうに笑うサイファーの乗る機体を睨むキラ。しかし、相手はそんなことも意にせず会話を続けてきた。

「しかし、なんだぁ・・・お前の戦う理由はなんだ?世界の平和を守るためか?仲間を護るためか?愛する人を護る為?」

「・・・・?」

「もし、そんな理由なら俺に勝てんぞ。もっと楽しめ。この世界は殺しを破壊を戦争を楽しんだ者が生き残る世界だ。そんなことでは俺にたどり着く前に別の奴に殺されるぞ」

そう言ってサイファーを乗せたストレイド・アレスは戦闘中域を離脱していく。残されたキラの胸の中には大きな不安と言われたことに対する疑問が渦巻いていた。そして、やがて雨が降り出し基地を焼いている業火を鎮めるのだった。




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