あれからどれくらいたったのか。
私が彼の眷属となり、数多の者から略奪をし続け私を恐れた者達によってこの地に封印されてから、どれくらいの年月が経ったのか。
カツカツ
足音か?誰かは知らんがいい時に来たものだ。
声が聞こえる。
「おい!マジこんなとこに地下空洞が有ったのかよ!」
「噂で聞いていたけどマジだったんだなぁ。」
「でもさ、ここ一般人立ち入り禁止の看板があったけど大丈夫かなぁ。」
「何だぁ?お前ヒビってんのかぁ?大丈夫だろ俺達にはコレがあるだろう?」
この波動は
「それに俺らは一般人じゃないだろ!
「にしてもこんなとこに何かあるんですかね?確かにリーダーはかつて三大勢力が恐れた物が封印されたって聞いてますけど。」
カツカツ
更に彼らは此方に近づいてくる。そして、
「何だコレ木乃伊か?」
「他には何もないみたいですね。」
「外れだったか。」
その時を一人が木乃伊が持つものに気づいた。
「ん?なんだこれ、本か?」
彼はその木乃伊が大事に持っているその書物を見て何か状況がわかるかもしれないと思い、その書物に手を伸ばした。
「おい!お前、何をしている!」
その瞬間、予想できなかった異常と混乱が襲いかかった。
『|干キ萎ミ病ミ枯セ。盈チ乾ルガ如、沈ミ臥セ《かわきしぼみやみこやせ。みちひるがごと、しずみこやせ》』
『――急段、顕象――』
遠い昔に朽果てた筈の木乃伊が軋み哭くように声を発した。
「何だコレは!」
「嘘だろ!」
「何か現れるぞ!」
木乃伊を中心に何十何百の穢れが異形となり、彼らに襲いかかった。
彼らはなすすべなく捕まった。すると、
「がァ、ァァァ。グアァァァーーーッ!」
激痛、激痛、激痛。
痛いという概念を超える激痛が彼らに襲いかかった。
「ぐぼぉ、は、は、は、ぐあぁ!」
「がはッ!うっ、ギャァァァァァ!」
彼らはその場にのたうち回り、この痛みに逃れるため自傷行為に走った。
三人とも症状はバラバラ、しかし共通するのはどれもがショック死しそうな危険なもの。
それは体の内部から破壊され続ける強烈なもの。
死ぬと彼らは考えた。
『|生死之縛・玻璃爛宮逆サ磔
《しょうししばく・はりらんきゅうさかさはりつけ》』
その声が響いたと同時に彼らはその存在を消失させた。
誰もいなくなった空間に男が一人。
「くっ、くっ、く!やったぞ!私は今!生きている。ああ、感謝してやろうお前達!お前達は役にたった!」
男はこの場を後に地下空洞より出ていった。