エロい葉隠れちゃん    作:kurutoSP

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戦力差

「ふっふふ~ん」

 

 今日の私はとても機嫌がいい。

 

 皆さん今日が何の日か分かるかな?

 

 そう!今日は記念すべき雄英高校初登校日。右を見ても左を見ても女子高生(と男子)だらけだ。

 

 しかもどれだけじっくり、ねっとり視姦しようが透明だから問題ない。

 

「凄い!この世界なら異種間ジャンルも網羅できるとは!」

 

 角が生えてたり、翼が生えてたり、猫耳だったりと私の視線は何処に向ければいいのか迷ってしまう。

 

 はっ!あっあの巨乳は。

 

 そして私は目の前を行く巨乳に目を取られ、前後不注意のまま歩いたため人にぶつかる。

 

「っと、すみません」

 

「あん!何処見てんだ、死にてーのか」

 

「ひっ!ごめんなさい」

 

 こわ!天下の雄英高校なのに何処から不良が入ってきたんだ。そう思った私は顔を声の主に向け、納得した。

 

 ああ、爆豪君か。それはそうだよね。あんなに口悪いのは彼くらいだ。

 

 納得するのと同時に、彼に睨まれて、目を逸らす。

 

 ああ、カツアゲされる中年エロ親父の気持ちってこんなんだろうなと、やましい気持ちがあった分、そして純粋に怖い分そそくさとその場からフェードアウトする。

 

「ちっ!」

 

 私を見失ったのか舌打ちして去る彼を見て、どうやって教室に入ろうか悩んでしまう。

 

 いや、別に彼は本物の不良ではないし、見た目と相反してかなり冷静でせこい判断が出来る男だから、ぶつかったくらいで教室で絡まれないだろうし、そもそも彼にとって私はどう考えてもモブ扱いだろうからこのまま教室に向かっても大丈夫だろう。

 

 ただ、頭で分かっていても気まずいモノは気まずいし、怖いモノは怖いのだ。

 

 せめて誰かと一緒に………………。

 

 私は周囲を見渡し、蛙吹さん、八百万さん、芦戸さん、麗日さん、耳郎さんの誰かが通らないかとジックリと観察に戻るが、誰も通らない。

 

 まあ、セロハンテープやら葡萄頭や電気人間を見たけど男には興味ない。

 

「仕方ない。さっき委員長が校舎に入って行ったし、時間もないし、行こうかな」

 

 初日から遅刻し先生に睨まれるのはスパイとしてまずいので、そろそろ教室に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いや~。大丈夫って思ってたんだけどね。まさかこうなるとは。

 

「おい。お前だろ」

 

 うんうん。私の背後から機嫌が悪そうな声が聞こえる。

 

「朝ぶつかって来た奴。謝罪もねえのかよ」

 

 いや~。まあ、飯田君と爆豪君の委員長vs不良の勝負が終わったと思ったら、彼の視線は私にロックオン!

 

 流石に、爆豪君も自分の目の前の席に透明人間がいたらそりゃあ気になりますよね。それがさらに朝ぶつかって来た奴ならなおさら。

 

 ………………どうしようか。

 

 こんなことになるとは思いもしなかった。

 

 隣は障子君だし、女の子は斜め後ろの耳郎さんくらいだし、その彼女を見て現実逃避しようにも隣はその問題児だし、どうしようか。

 

 私が物凄く困っていると、漸く先生が入ってきてこの地獄の時間から解放してくれた。

 

 ふ~。助かった。

 

「合理性に欠ける」

 

 先生のお決まり文句が決まると、いきなりの個性把握テストの為、体操服に着替えさせることになった。

 

 まあ、原作通り。

 

 さて、私もそろそろ始めるか。

 

 私は爆豪君がさっさと移動したのを確認してから、動き始める。

 

 まず最初にすべきこと、それは………………

 

「ねえ、一緒に行かない?」

 

 女子友を作ることだ!

 

「えっ、うん。一緒に行こうか」

 

 いや~。この1-Aにおいて貴重な貧乳ステータスをお持ちの彼女とはお友達になりたかったのだ。

 

「私は葉隠透。毛糸中学校出身だよ。個性は見ての通り透明。よろしくね」

 

 私の自己紹介を聞いて耳郎さんも自己紹介を返してくれる。

 

「ウチは耳郎響香。辺須瓶中学出身。個性はこの耳かな。此方こそよろしく」

 

 伸びる耳たぶを見せてそう自己紹介する様は可愛らしい。ウチという言葉遣いもグッとだ。

 

 思わず抱き着きたくなる。

 

「あの、葉隠さん?」

 

 彼女の戸惑う声を聞いて初めて自分が性欲の赴くまま抱き着いていたことに気が付いた私だが、ここ数日間ヴィランやら何やらですさんでいた心が女体を欲して止まず、どうしても離れる気が起きない。

 

 こう、控えめながら主張している女性的な柔らかさに、細くしなやかな体は健康的でそのサバサバした性格の一面を表しているが、同時にその内また気味の足など女性らしさを内包しているさまなど萌である。

 

 長く説明したが、言いたいことを一言で要約すると、興奮します。であります。

 

「えい」

 

 誤魔化すように彼女の耳を触る。

 

 耳たぶは柔らかく。それでいてプラグ部分、つまり先の部分はコリコリと骨があるような触感で触り心地がいい。

 

「ん、い、いや」

 

 艶やかな声に一層彼女の耳をいじる手が止められない。

 

 ギャップ萌えである。これは健全な萌を探求する行為である。もはや誰に言い訳しているのか自分でも分からないが、その頬を赤らめ、膝をする様子は中学生という大人と子供の狭間を超え、高校生という大人の仲間入りをしたまだ少女のあえぐ姿は見るものの劣情を掻き立て、その表情をより淫らに書き換えたくなる。

 

 少しSっけが出始めた私はもう一歩の手をフリーにしていた彼女の左耳に持っていこうとして彼女の先端を捕らえることが出来ず空をきる。

 

 どうでもいいけど先端ってなんだかエロい気がする。

 

「いい加減にしろ!」

 

 二人の距離が縮み、肌が触れあうとき、その鼓動は二人の気持ちを伝える何よりの手段となりうる。

 

 早く奏でる心臓の音は彼女の尚早と期待を、ゆっくりの時は彼女の安心感を伝えるそのロマンチックな心音は、彼女の明白な拒絶を私に伝えてくれた。

 

 流石に爆発するように体内に駆け巡る心音という名の衝撃に私は崩れ落ちる。

 

「ふにゃぁ」

 

「たく。もう他の皆は行ったんだから、うち等も行くよ」

 

 頬を赤らめた彼女は少し着崩れた制服を戻すと、地面に倒れ、打ち震える私の制服をつまみ、引きずるようにして更衣室に向かう。

 

「ごめんね。気持ちよかったからつい触っちゃった。私の耳も触る?」

 

 流石にやり過ぎたと思った私は彼女に謝罪をしつつ、彼女との触れ合いを大切にすべきと立ち上がり顔を彼女に近づける。

 

「別に気にしてないよ。良く触られるし。それより早く行こう。それと耳がどこにあるのか分からないんだけど」

 

 結局彼女に触ってもらえないまま更衣室に着いたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 女の花園更衣室。女子だけの空間。何かもう、くらくらする。

 

 右を向いても左を向いても桃ばかり。健康ランドがいかに酷かったのか再認識しながらも私はそれに見惚れ、着替えが皆より遅れてしまう。

 

「あれ?まだ着替えてないの葉隠さん」

 

 その声にようやく現実に戻った私の意識は、皆が既に着替えていることに愕然とし、落ち込む。

 

 なぜ、絶好の機会だったのに、透明になって悪戯をしなかったのか!悔やまれる。

 

 そんなことを考えつつも、二兎追うものは一兎も得ずということわざを思い出し、今は耳郎さんとの仲を深めるべきだという結論に至り、今は彼女に集中する。

 

「ごめんね。朝はちょっとクラスを見る余裕が無かったから、改めていろいろな人がいるんだなと見てたんだ」

 

 彼女は自分の隣の人物を思い出し、納得するしぐさを見せる。

 

「ああ、爆豪か。確かにヒーロー科に似合わない人物ナンバーワンだねあれは」

 

 彼の表情を思い出したのか、揶揄って彼女は彼を言い表す。

 

「うん。そうだね。それよりも私のことは名前でいいよ」

 

 ちょっと唐突かなっと思いつつ、より一層仲を深めるため名前呼びを了承してもらう。

 

「それならウチも響香でいいよ」

 

「ありがとう響香ちゃん。このヒーロー科って倍率高いから友達がいなくて心細かったんだ」

 

 再度抱き着くが、今回はお触りなしだ。

 

 私もこれからいくらでも機会があるのにがっつく真似はしないのだ。

 

 ただ、彼女の控えめな柔らかさを堪能するくらいは良いだろう。

 

「透。ウチでいいならよろしく」

 

 抱き返され百合感がまし、全年齢版だが、これもありだと言えよう。

 

 しかし、幸せな時間も長くは続かなかった。

 

 突然抱擁が彼女の方から解かれたのだ。

 

「意外とデカい」

 

 彼女は自分の慎ましい胸を見て落ち込み、トボトボとグランドに歩き始めた。

 

「別に気にしなくてもいいのに」

 

 私はそう思うが、年頃の娘にとっては重要なことなのだろう。

 

 だが、彼女にこのまま気にされるとこれからの接触が控えめの物にならざるを得ないので、何とかしなくては。

 

 私は急いで着替えを済ませ、グランドに向かう最中、胸の大きさで貴賤が決まるわけではないことをどう伝えればいいのか悩み続けていたが、目下もっと大変な事態が目の前に迫っていたことを忘れていたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「個性把握テスト、葉隠透はいかにして18位だったのだろうか?」

 

 ボール投げのボールがあり得ないほど飛ぶ光景を見て途方に暮れるのだった。

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