評価、感想ありがとうございます。
始めての連載作品なので、素直にうれしいです。
それでは、第4話『吸血鬼』をどうぞ。
僕は彼女にいくつか質問をした。君は一体何なのか、僕の体に何をしたのか、僕と一緒に居るのには何か目的があるのか、多くの事を質問した。
彼女の名前は、“サムカ”。彼女は国外からやってきたという。
彼女は、“悪魔”の系統である”個性”の持ち主だった。
その”個性は”、”悪魔”の中でも最高位であり、最強である”吸血鬼”の”個性”。
彼女の瞳に映る、自分自身の目の色は赤かった。
彼女曰、彼女は僕を食べ、自らの血肉と僕自身の血肉を混ぜ合わせ、僕を”再生”させたらしい。
そうすることにより、彼女の”個性”は僕に譲渡され、僕は晴れて”吸血鬼”の個性を受け継ぎ生まれ変わったのだ。
正直、こんな事信じられる訳がないのだが、これまでに起こった出来事から推測するに、信じるしかないのだろう。
何故、僕が吸血鬼の眷属にされてしまったのかを聞いた。
理由は、つらかったから、寂しかったから。
彼女が言った言葉で、全て納得がいった。
あの”夢”は、まぎれもない彼女がこれまで歩んできた出来事だった。
彼女は誰かに救いを求めた。
救いを求め続け、辿り着いたのが僕というわけだ。
形はどうであれ、彼女は救われた。
僕の”人生”と引き換えに、彼女は救われたのだ。
“無個性”の僕が、一人の女の子を”絶望”から救った。
僕は嬉しかった。
何故なら、”ヒーロー”になれたのだから。
なりたくてもなれないと思っていた”ヒーロー”に、僕はなれたのだから。
僕は彼女に、何故自分を選んだのかを聞いた。
他にも人間は数多くいたはずだ。
わざわざ自分を選ぶのには何か理由があるのではないかと思い、尋ねた。
彼女曰、”吸血鬼”の個性を与えようとしたことはこれまであったらしい。
しかし、個性を与えても、与えられた人間は直ぐに死んでしまったらしい。
僕の推測だが、もしかすると”個性”を持つ人間に自らの”個性”を与えようとすると、その人間の命は途絶えてしまうのかもしれない。
彼女は個性を与えても意味がないという事実を突きつけられ、それ以降誰にも個性を与えようとはしなかったという。
その行為自体が無駄なだけではない。
同じ個性を持った”家族”が直ぐに死んでしまうのは、余りにも悲しかったから…。
そしたらなぜ、僕に個性を与えたのか。
理由は一つ。
“一目惚れ”
僕は溜息をついた。そんな理由で僕の人生は終わったのだから。
けれど、結果として彼女を救えたのだから良しとしよう。
僕は今後どうすればいいのかを彼女に聞いた。
どうやら、彼女には目的があるらしい。
僕はこの時、よく考えてから発言すればよかったのかもしれない。
彼女は、まるで無邪気な子供のような笑みで答えた。
『私と一緒に”復讐”をしましょう』
僕が救った、僕に恋をした目の前の女の子は復讐を望んだ。
全てを奪ったこの世界に、復讐を望んだ。
僕はまだ、彼女の事を本当の意味で救えていなかった。
“絶望”という悲しみから、救えていなかったのだ…。
どうでしたか?
個人的には結構来る展開でした。
次話は、主人公の設定等のお話です。
遅いですよね(笑)
では皆さんまたお会いしましょう。