「シュンーこっちはあらかた熟練度はあげたけどこれからどうするの?」
「そうだな。まあ散歩でもしながら決めようか」
「地下の部屋で酒を飲みたい。本当に人の不幸で味が変わるのか……」
「あのさ?シンプ。それはつまり酒を飲んだことがあるのいうこと?」
「フッ」
「見なかったことにしよう」
「そこは聞かなかったことにしよう、な」
クオーターポイント(25層)から少し降りて20層のエリアにいる3人。特にやることがなくなったので酒場にでも行こうぜー、みたいな感じになったので早速移動する
「そういえばさー最近ログアウトした人のことはあまり聞かないねー」
「ん、あぁそうだな」
「攻略or引きこもり」
「大半が後者だろうな」
「働けにーと!」
「働けニート!」(便乗)
「いや、乗るな。というかデスゲームなんだから仕方ないだろ。参加しないと死ぬみたいなことはない限りは」
「諦めんなよぉ」
「どうしてそこで諦めてしまうんだ!」
「出来る出来る!」
「辞めろ!この世界にあの人が来たら逃げはなくて全員燃え死ぬぞ!」
「萌え死ぬ?」
「草冠に明るいの方じゃねぇよ!燃やすぞ!」
「萌やす?」
「草冠に明るい(ry」
「無限ループって怖くね?」
「そこはまさに無限ループ!でしょ」
騒がしく街に移動する3人。そんな彼らを見たプレイヤーたちは足早に路地裏に隠れる。が、それを見逃すシンプではないが、これはまた別の話
「酒場に到着ー!」
「酒が飲める酒が飲めるぞ〜!」
「未成年」
「そんな幻想(現実)はぶち殺す!」
「(でき)ないです」
酒場に入ると同時に出る。もう一度言おう
酒場に入ると同時に出る
「ハル……お前何やってんだ?」
「いや、ただ何となくゲッダンを起こしたくなっただけ。起きないかなと繰り返してやってる。いつでもできるようにしとけばいつか役にたつかも……」
「そんなもんは青鬼のドアバグくらいにしか使えないから辞めろ。BANされるぞ」
「その時は死者蘇生を使うから問題ない」
「いやシンプ、それはできないぞ」
「ハァ?」
「いやキレるなよ」
しばらくハルがゲッダンを繰り返しているがバグが起きずに諦めて迷宮区に行く
「諦めたな」
「やーやーそこに居るのはもしかしてキとリとト君かな〜?」
「うげっ……」
「キリトとの遭遇率が高いな。具体的に言えばこの行動が誰かによって創られていてご都合的にキリトと遭遇させて話を書いているような」
やめろ……言ってくれるな……メタ発言はやめろ
「メタ発言をやめろとなぜか受信した」
「僕もー」
「同じく」
こいつら怖い
キリトは20層の迷宮区に居た。何人かのプレイヤーもいる。初対面なので社交辞令として自己紹介をするキチガイ3人
「こんにちわ。僕たちはギルド『ここは俺たちに任せて先に行け!』です。そこのキリト君がギルド名を引いてくれました。ハルでーす」
「ギルドのリーダーのシュンだ。よろしく」
「シンプ。それよりもモンスターが出てこないね」
3人の自己紹介を受けてキリトと一緒にいたプレイヤーが自己紹介する
「貴方達がキチガイ3人ギルドの『ここは俺たちに任せて先に行け!』の人…………まさか出会うことになるとは思いませんでした!俺は『月夜の黒猫団』のギルドリーダーのケイタって言います!よろしくお願いします」
ギルドリーダーのケイタが自己紹介をすると、他のプレイヤーが自己紹介をしていく
「うん。よそしくね。今は迷宮区でレベル上げ?」
「そうです」
「僕たちも武器の熟練度上げだね。一緒に行動しない?」
「俺は問題ないですよ」
「以下同文」
そんなわけで2つのギルドが揃って迷宮区でレベル上げを行う
「そういえばさー、みんなは茅場 晶彦さんはゲームに参加してると思う?」
「いきなりどうしたんだハル。そんなわけないだろ。だってバグとかの削除とかで外にいるんだろう。主にお前を消す意味で」
「え、僕やっぱりBANされるのかな?」
「ゲームを順調に進めるためにはお前を消したほうがいいだろう常考」
「BANされるくらいなら被害を出しておかないと勿体無いね。今のうちにやろうかな」
「おうやれよ」
「いやお前らなんて物騒な会話してんだよ。ここの扉に入るぞ」
「あれれ〜おかしいぞ〜それ扉?」
「扉だ」
「いや、窓だ」
「シンプも乗るな!ハルの相手を疑心暗鬼にさせるのが好きなのは知ってるだろ!」
「私はそちらを優先する」
「本当にクズだな!」
「ありがとう」
「こ れ は ひ ど い」
「お前がやったんだろ!」
迷宮区の通路にてふざけあっている3人+α。中は質素な物で宝箱が1つあるだけだ。キリトの言った扉に入ると、急に部屋中が赤くなり、扉が自動的に閉まり、大量のモンスターが出現する
「な……トラップか!?」
「転移決勝」
「決勝じゃなくて結晶な」
「なんでわかったの?」
「……なんとなく」
転移結晶を全員が使うが、発動しない
「転移できない部屋みたいだね」
「嘘だろう!?」
キチガイ3人以外が頭を抱えるが、3人は––––––
「どうかしたの?」
「ハハハハハハハハ!どうしたぁ!そんなもんじゃないだろうが!やる気出せゴラァ!」
「ふっ他愛のない」
––––––すでにモンスターを倒していた
「え?」
「さ、早く出よう!こんなところにいるといつガメオベラするか分かんないし」
「こんなところにあられるか!俺は部屋にこもる!」
「じゃあの」
キリトの間の抜けた声なんて聞こえていないのかさっさと扉の前に移動し始める3人
大量のモンスターが消えるところを見た『月夜の黒猫団』は呆けていたが、ハルの声で現実に戻ってきた。それから外に出る
キリトはしばらく考えて一言つぶやいた
「もうこいつらだけでよくね?」
それから、『月夜の黒猫団』は第1層でポーションなどのアイテムを作る事に専念した。自分たちが前線に出ても邪魔になるだろう、と言っていたそうな