IS学園の男性教員   作:勝間 おとう党

10 / 16
今回は2000字と少ない
しかしクリスマスに閑話を出す為には必要だったんだ

そして思う
プロローグと比べて石見のキャラブレが酷いなと
見切り発車の処女作だからしゃーなし


第7話 下準備

 転校生の鳳が千冬さんに頭を叩かれたり

 

 一夏達が放課後の練習でアリーナの壁に損傷を与え、それの復旧作業に負われたり

 

 一夏の部屋の扉が壊れたから修理したり

 

 クラス対抗戦の為にアリーナの整備したり

 

 更識の次女が整備室のIS整備用の端末を毎日のように独占してたり

 

 その姉が毎日のように妹にストーカー紛いの事を繰り広げていたり

 

 

 IS学園は今日も平和で仕事が多い

 ほいほい仕事を受け入れる社畜の鏡

 

 そんな冗談は置いといて

 いや、社畜さながらの仕事をしていたのは事実だが

 

 遂に明日はクラス対抗戦

 クラス代表が優勝すれば半年間スイーツ無料券だか半額券だかが配られる為、クラス総出で盛り上がる最初の催し

 裏ではどのクラスが優勝するかの賭け事が行われたりする(ついでに1番人気は2組。次点で1組)

 

 しかし、ここで問題が発生するのだ

 

 

 所属不明なISの介入

 

 

 前は頭に血が昇って冷静な判断が出来無かったが、唐突にISが出現するのはおかしい

 仮にもISに関して1番技術がある学園に単騎で現れ、更に学園の防衛システムをハッキング出来る人間だって限られている

 

 疑いたくは無かった

 

 誰よりもISを愛し、宇宙に夢を馳せている人がISを武力行使に使うわけ無いと信じていた

 

 だから前は亡国企業とか男性適合者目当ての組織の仕業だと思っていた

 だが学園に勤めてから数年

 学園のセキュリティシステムは私の想像以上に高く、学園祭の様な不特定多数の人間が出入りする状況では無い限り難しい

 

 

 確かめ無いと

 

 

 ぷるぷる……ぷるぷる…………がちゃ

 

『この電話番号は現在使われておりません。番号をお確かめください』

 

 つー。つー。つー…………

 

 

 問題は無い

 スマホを片手にそのまま待機する

 

 ……………………………………………………………………………

 ……………………………………………………………………………

 ……………………………………………………………………………

 

 スマホ《ホーリーベイベッ!ノ-リノリベイビッ!》

 

 ぴっ

 

『もすもす~?ひねもす?』

 

「お久しぶりです。篠ノ之博士」

 

 私が電話を掛けた相手。ISの製作者である篠ノ之 束博士(学士号不所持)が出た

 

『なんだキミか。発信元がそこ(IS学園)だったから箒ちゃんかちーちゃんかと思ったよ』

 

 落胆される

 でもしょうが無い。今の私なんて千冬さんと箒以下なのはわかっている

 それでも傷付くものはあるけど

 

『まぁキミでもいいや。最近どーなの?ちーちゃんは元気?箒ちゃんといっくんは上手くいってる?』

 

「3人とも相違ありませんよ。特に病気に罹る事も無く、健康そのものです」

 

『そっかそっか。それはよかったよ。んー?でもなー?箒ちゃんといっくんにあんまり進展はないかぁ』

 

 声のトーンが変わる

 

『まだ少ししか経ってないし、むしろ数週間であの頃の関係に戻れたことを喜ぶべきかな?でも……』

 

 思考の海に航海しに行ってしまった

 あまり邪魔をしたくないが、先に明日の事を訊かなければ

 

「博士。篠ノ之博士。話しを戻しますよ」

 

『なに?こっちは今次にどうするか考えてんの。邪魔しないで』

 

冷淡な声が返ってくる

 …………胸が痛い

 

「すみません。けど、明日の事で訊きたい事があるんです」

 

『……………………………………………』

 

 黙った。これは合ってる?

 

「明日学園に横槍を入れるつもりはありますか?」

 

『……さぁ知らない。たとえ知ってたとしてもキミに教える義理もないし』

 

 ……………………………………

 

『じゃあそういうことだk「待って!」……なんだよ』

 

 思わず叫んでしまった

 

 駄目だ。冷静になれ

 こういう人なのはわかってるだろう

 こういう対応をされる事はわかっていただろ

 

「……明日学園に所属不明のISの強襲があります。これは確定です」

 

 煙草を取り出し、火を点ける

 

「もし仮にそのISが博士のだったら何かしらの理由があるんでしょう。余程の事が無い限り傍観に徹します」

 

「しかし送り込んだのが博士以外の組織だった場合、私の全力を持って排除します。学園の敷地に侵入する前に撃ち落とします」

 

「だから教えてください。博士の邪魔をしたくありませんし、博士も無駄な事は避けたいでしょ?」

 

 ……………………………………………………

 

『……………………………………………………』

 

 返事を。応えて欲しい

 手を煩わせたく無いし、対立したく無い

 

 ……………………………………………………

 

『………………うん。そうだよ。明日いっくんが戦ってるときに送り込むつもり』

 

 あぁ。やっぱりか

 

「わかりました。では明日は手出しはしません」

 

『そう。じゃあもういい?』

 

「最後に1つだけ。送り込むのはあの娘ですか」

 

 あの娘‐博士が唯一行動を共にする娘‐か訊く

 

『あの娘ってくーちゃんのこと?へー、なんだ。ISのことまでは知らないんだ』

 

 何?どういう事だ

 

「あの娘以外にも増えたんですか」

 

『さぁどうだろうね。そこまでキミに教える必要なんてないし』

 

 少し引っかかるものがあるが、明日の事を訊き出せただけマシか

 

「わかりました。では、お手数をお掛けして申し訳無いありませんでした」

 

『はいはい。精々邪魔しないでね』

 

 ぷつん

 つー。つー。つー……

 

 

 さて。これはどうしよう

 介入が起きたら確実に私の方にも連絡が来るだろうし

 

 

 煙草を吸い、明日どう立ち回るかを考えた


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。