IS学園の男性教員   作:勝間 おとう党

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閑話 カメラ

 ウィーン

 自動ドアをくぐり、ありふれた雑居ビルに入る

 

 政府の監視‐更識の目を掻い潜ったと思うが気を抜いてはいけ無い

 バレたら学園をクビになる。そうなれば物語に介入するのが難しくなり、ある人の手を煩わせる事になる

 それだけはどうにか回避しないと

 

 ………………………………………………………

 うん。追って来て無い

 

 エレベーターでは無く階段を使って上に登り、4階と5階の途中にある関係者専用の扉の鍵を開けて入る

 気分はさながらドラマに出て来る秘密結社……

 

 何て悠長な事は言ってられ無い

 誰だこんな地味に高い階に集合にしたのは

 お陰で動悸が激しい。私はスタミナが無いから階段を登るのは辛いんだ

 

 息を切らしながら扉の先に続く廊下を進む

 そして奥から2番目の仮眠室と書かれた飛びの前で歩みを止めた

 

 ココン。コン。コン。ココン。ココン

 

 リズム良く独特なノックをする

 

『誰だ?』

 

「そちらは?」

 

『オータム』

 

「シグルド」

 

 ガチャン

 

『入れよ』

 

「失礼」

 

 内の人に許可をもらい部屋に入る

 最初に視界に映ったのは明るい茶髪をした女性‐オータムだった

 

「久しぶりですねオータム」

 

「よぉモヤシ」

 

 開口1言目が悪口。流石の私でも傷付く

 

「いつも言っているてしょうが、貴女は女性なんですからその口調は嫁の貰い手を失うと」

 

「うっせーな。誰が誰の貰い手になるって?ふざけたこと抜かしてんじゃねーぞ」

 

 美人なのに残念だ

 しかしオータムにはスコールが居るから、男を必要として無いのか

 

「それはまた置いといて、スコール達は?」

 

「奥の部屋で寝てる。遅くまで仕事してて眠いんだってよ」

 

「それはお疲れ様」

 

 と言う事は、オータムは別の事をやっていた訳か

 昨日共に仕事をした人はさぞ大変だったんだろう。スコールの事しか聞く耳を持た無いからな

 

「そういや飯食ったか?」

 

 何だ。藪から棒に

 

「ちゃんと必要な分のエネルギーは摂取しましたよ」

 

「そういうこと聞いてんじゃねぇよ。朝飯は食ったのかって聞いてんだよ」

 

「はい? だから活動に必要なカロリーとビタミンは取りましたよ」

 

「…………栄養剤か?」

 

「いえ。サプリメントですが」

 

 急にオータムがため息を吐く

 

「あーなんでテメェはそう………。ちょっとそこで待ってろ」

 

 

 

 適当な椅子に指差し、オータムが別の部屋に行く

 

 手持ち無沙汰だったので学園から持って来た書類を広げた。仕事先で別の職場の仕事をやる

 我ながら社畜の鏡

 

 そんな下らない事を考えながら仕事を捌いていると、良い匂いが漂って来た

 

 大体15分程度だろうか。良い匂いの正体である料理を持ったオータムが戻って来た

 

「ほら食えよ」

 

 まだ湯気がたっている炒飯を差し出される

 

「いや、オータム。ちゃんと栄養を摂取したのでm「黙って食え」ふぼっ!」

 

 口にスプーンを突っ込まれる

 

 もぐもぐ………………ごっくん

 うん。美味しい

 

「オータム。先端が尖って無いとはいえ、金属を口に突っ込むのは危険ですよ」

 

「しょっぱなのセリフがそれかよ。普通美味いとかが先だろ。それに素直に食わないお前が悪い」

 

「それは既に済ませたからで」

 

「サプリをだろ。そんなもんばっかでちゃんとしたもの食わねえからテメェはモヤシなんだよ」

 

「いやs…………すみません」

 

「わかっならさっさと食っちまえ」

 

「では、今更ですがいただきます」

 

 もぐもぐ……もぐもぐ……

 

 

 

 がちゃん

 

「あら。いい匂いの正体はこれだったのね」

 

 奥の部屋で寝ていたスコールが現れた

 

「起きたのか」

 

「おふぁおうおはいはす」

 

「食いながらしゃべんな。汚えだろ」

 

「………………んっ。これはすみません。改めましておはようございます」

 

「ふふっ」

 

 急にスコールが笑う

 

「どうした。急に笑いやがって」

 

 ……もぐもぐ……もぐもぐ…………

 

「いやね。貴方たちまるで姉弟みたいだとって思って」

 

「はっ?どこがだよ」

 

 ……もぐもぐ……もぐもぐ…………

 

「さしずめぶっきらぼうながら出来の悪い弟を心配する姉だったわよ」

 

「誰がこんなモヤシ野郎心配しなきゃいけないんだよ」

 

 ……もぐもぐ……もぐもぐ…………

 

「テメェもいつまで食ってんだよ」

 

 ……もぐもぐ……もぐもぐ………ふぅ

 

「ごちそうさまでした……。で、モヤシ呼びはやめてくださいと言ってるでしょう。そしてスコール。私は普通よりかは秀でていると自負してます」

 

「そこかよ。他にもっと言うことがあんだろ」

 

 ………………

 

「特に無いですが」

 

「ないってお前……。ハァ……テメェに聞くだけムダだったな」

 

 なんだその溜息は

 

「一周まわってずれてるわよね」

 

 なんだその言い分は

 

 

 なんだこの空間は。なんだこの雰囲気は

 こんな所に居られるか!私は学園に戻るぞ!

 

 

「まぁ良いです。スコールが起きた事ですし、打ち合わせをしましょう」

 

「まだMが起きてないわよ」

 

「問題ありません。今回の議題はそんなものじゃありませんから」

 

 書類の束を3つ出す

 

「では始めましょう。ホテル買収とその改装についてですが……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんなものでしょうか」

 

「なんかあっけねぇな」

 

「この程度の手間で手に入るなら良いでしょ」

 

 会議も恙無く終った

 

「重ねて言いますが、この計画は我々の資金源の調達と活動拠点確保を兼ねてますから失敗は出来ません」

 

「そうよ。こんな雑居ビルよりホテルの方がごはんも美味しいし良いことずくめよ」

 

 席を立つ

 

「あら。もう帰るの?」

 

「いえ、一度マドカに会ってきます」

 

「あら怖い。襲うつもりかしら」

 

「はい?味方を襲うわけ無いじゃありませんか」

 

 まだ裏切るつもりは無いし、裏切るにしてももっと上手くやる

 少なくとも各個撃破は基本だ

 

「だからそういう意味じゃねーよ」

 

「ホントにアナタってズレてるわね」

 

 なんだこの2人は。言ってる意味がわからん

 まぁ良い。マドカの所に行かせて貰おう

 

 

 

 

 

 コンコン……

 

「起きてるかマドカ」

 

 ………………………………………………『……………ンー…』

 

 寝ぼけてる様だがそろそろ時間だ

 悪いが部屋に入らせて貰おう

 

 ガチャン

 

 部屋を見渡す。置かれているソファーで毛布に包まって寝ているマドカを見つけた。

 成長に悪いからベッドで寝ろとあれ程言っているのに

 

「おい。起きろマドカ」

 

 ゆっさゆっさと体を揺らす

 

「…………ンーン……………………ンダ……」

 

 東北の人か

 

「そろそろ戻ら無いと更識が面倒だから起きろ」

 

 今度はぺちぺち頬を叩く

 

「………………………なんだよスコール……もうすこ……し……」

 

「おはようマドカ」

 

 私の顔を見るなり惚けるマドカに挨拶をする

 

「なっなぜここにいる!スコール!スコールはどうした」

 

「スコールならオータムと別の部屋に居る」

 

 なんだ?スコールに用でもあるのか

 

「………ウ−……………」

 

 何故か知らないが唸ってるがまぁ良いだろう

 

「ちゃんとベッドで寝ろt…うぉっ」

 

 何かが飛んで来た

 何だこれは………毛布か

 

「いきなりなんだ?」

 

「…………なんでもない。ちょっとイラついてるだけだ」

 

 なるほど

 寝不足か低血圧。はたまた月経かもしれない

 

「そうか。じゃあ手短に」

 

 片手で収まらない程度の箱を差し出す

 

「なんだこれは?」

 

「カメラだ」

 

 更識を撒くついでにヨド○シで買った

 

「戦闘なり潜入なり多くの場所に行くだろう。その時気が向いたら使え」

 

 前に「ラ・ビ・キャロット」と言うアニメを勧めたが、食い付きが悪かった

 そこでネットで勧められる趣味を検索した結果、出て来たのがカメラだった

 

 時間を確認する

 もう行かないとマズい

 

「本当に気が向いた時で良いから。私はもう行く」

 

 扉に歩を進める

 

「何かあれば私に連絡しろ。余程の事が無い限りすぐに向かう」

 

 

 そうマドカにそう言い残し、学園に戻った




すこーる「結局どうなの」('・ω・')

おーたむ「どうってなにがだよ」(・・?

すこーる「シグルドのことよ。随分目にかけてるじゃない」( ̄ー ̄)ニヤリ

おーたむ「あんなモヤシ野郎どうも思ってねぇよ」
(# ゚Д゚)

すこーる(どうにかしてシグルドとオータムをくっつけられないかしら?)(一_一)
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