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今後も頑張ります。
〜某酒場〜
つい先日先生と飲んだばかりなのに何故かまたここに来ている。店に入った時に店員と目が合い、『また来たのかこいつ、暇人なんだな』って顔をされてしまった。
俺だって来たくはなかった。ここに来るときは先生の愚痴とお金が無い時と決めていたのに、まさか自分の愚痴を吐く為に訪れるとは…
しかも…
「あはは、ここはいつも賑わってるよな」
ハヤト・ハヤマ
同じ孤児院で育った同期の1人。向こうはどう思ってるかわからんが俺はこいつが嫌いだ。俺とは真逆の立場のこいつ、それなのに俺に何かを求めて来る。魔法の模擬試合も必要以上に絡んできた。本当に面倒くさくて嫌いだ。
じゃぁ何故こいつをわざわざ呼び出し俺の愚痴に付き合わせたのか…
こいつが1番何の気兼ねなくぶちまけることができるからだ。
吐くも良し、喧嘩になって暴れるのも良し。
どんとこいだ!
いや?例えの話だよ?俺自身酔っても暴れないし吐くまで飲まない。
まぁとりあえずこいつには嫌な事を全部ぶつけられる。
だから今日はとことん付き合ってもらうのだ
***
「ぷっははは!君が!フェアリーテイルに……ぷっははは」
「くそっ…」
お酒を二、三杯飲み酔いが少し回ったあたりで今日の愚痴を吐く。『入るギルド探してたらフェアリーテイルのティターニアに因縁つけられて、ボコられ強制的にフェアリーテイルに入らされた』と素直に言ったところハヤマが噴き出した。
ハヤマも酒が少し回っていたのだろう、少しハヤマの柄ではない笑い方だ
「全く君ってやつは、君らしいって言えば君らしいんだけど……ぷっ」
「笑いすぎだ、それ以上笑ったら殺す」
「……昔の決着をつけるか?」
お互い少し殺気を漏らす。机に置いてあるグラスがカタカタなりはじめた。そのせいで賑わっていた酒場も静まりかえった
周りの静けさに気づきお互い我に帰った
「すまん、頭に血が上りすぎた」
「あぁ、俺の方こそごめん」
お互い周りに聞こえるように話す。周りの客もホッとしたのか話だし元の店の雰囲気に戻った。
そこでハヤマの顔つきが変わる
「しっかし、君がそうやって俺に頭を下げるって…これが成長か…」
「やっぱぶっ飛ばす」
ジーンと何故か目頭に涙を溜めるハヤマ。うん、ムカつく。この後もこのようなやり取りを何度か繰り返した。
「しっかし…君がギルドに入ろう思うとはなぁ…まぁ、大方ヒラツカさんだろ?」
これ以外に君が入る理由はあるのかい?とでも思わせるような言い方と顔で言ってきた。殴りたい衝動を抑えつつ肯定をしとく
「院にいた頃の君はずっとヒラツカさんの側にいたよな。そして今でも…、そういやヒラツカさんはどうやって頑固な君の気持ちを変えたんだ?」
「んぁ?あぁ、次私と飲むまでにギルドに所属していなかったら私を貰ってもらうってな、異論反論抗議は一切認められないらしい」
あと俺は頑固じゃないと付け加えとく。
俺がそう言うとハヤマは少し笑った。
「全くあの人らしいな」
俺はその言葉に肯定しておく。
あの人の強引さはもう治らないだろう。
だけどあの人はあれでいい、あの人はあれでこそ色んな人があの人についていく。
そして俺もハヤマもその中の1人だ
先生の話で盛り上がりつつ、お互いお酒のペースが上がっていった。
1時間ぐらい経ったあたりで自分達の限界が見えてきたので解散することにした。
「ヒキガヤ…ギルドで頑張れよ」
ハヤマは店前で俺にそう告げてきた。
「あぁ、あの問題児達に潰されないよういつも通り影薄く隅っこにいるわ」
「君なら大丈夫だよ」
「あ?」
「だって君は強いじゃないか」
そう言うとハヤマは俺から背を向け帰っていった…
けっ、やっぱあいつ嫌いだ。あいつに強いって言われたくない。院にいる時ずっと戦ってきた俺達…
ずっと先生の元で魔法を教えて貰ってきた俺と院の中心的存在だったハヤマ。
俺とアイツは……
50勝50敗
つまり引き分けている。
ったくこれだから何でもできるリア充は嫌だ
次会ったらあいつの服を腐らせて辱めてやる事を誓いながら俺は帰路についた。
***
溜息を吐きながら俺はフェアリーテイルのギルドの中にいる。
そして俺は依頼者が貼られている掲示板を眺めている。
せっかくギルドに入ったんだ。最初だけ仕事して、金を溜め込んだらここにはあまり近づかないようにしよう。
そうすれば巻き込まれることなく暮らせる…
そうと決まればできるだけ楽そうで報酬が良いやつ…
「ほう?入ったばかりで依頼に行こうとは感心だな」
「あぁ?…ひゃっ!」
眺めていると声をかけられた。フェアリーテイルに俺のような奴に話しかけてくる頭のおかしい奴は誰だと思いながら振り返ると、つい先日俺をフルボッコにしてきたティターニアがいた。
「人の顔を見るなり驚くとは失礼だな貴様は」
ギロリとこちらを睨んでくるティターニア様。うん、こないだの事がトラウマになって足が震えてきた…
「初めての仕事だが貴様のあの魔法なら難なくこなせそうだな」
「ど、ども…」
素直に褒められる俺氏…。
普通にしてれば何ってことはないのだがいかんせんトラウマがチラ見えしてチラ見えして…
「し、仕事行きたいんで……じゃ…」
「ふむ、そうだな。頑張ってこい。そうだ初仕事で何かあった時のために私も行ってやろう」
「全力でお断りしまっ…….はっ!」
口が勝手に拒否反応を起こした……。
俺悪くねぇし…
「行くぞ」
その一言で『断ったら潰す』と『さっさと受注してこい』と『学ばない奴だな』といった事が伝わってくる。フェアリーテイルってすごーい!
そんなわけで俺は天下のティターニア様とクエストに行くことになった……
結果?
んなもんティターニア様がめちゃくちゃ活躍してくれましたよ?俺の魔法を知りたいとか言って最初だけ戦わされたけどそれ以外はもうほとんどあの人が無双してました
いやぁこの人には逆らわないようにしようって決心がより強固なものになったわ…
はぁ……まじやめたい
***
あれから1人で何件かクエストに行った。
ティターニアに合わないようにステルスヒッキーを駆使しクエストを受けた。クエスト自体は全て討伐のもので割と良い報酬だった。
そんなわけでだいぶ金銭的には余裕ができた。
ちなみに俺には住んでいるところはない。
先生に山で暮らす方法を教えてもらっているのであまり苦にはなっていない。寧ろ快適と言ってもいい。だがあえて言うなら…
「なんでヒキオ家借りないし!」
時折顔を見せるとお節介を焼いてくるこのオカンに怒られるってことだな。
このオカン、名前をユミコ・ミウラという。
俺の知り合いの1人で同じ院で育った同期である。院の頃はハヤマと同じグループに所属していて、カースト上位に君臨していた。最初はあまり絡みは無かった…が、ハヤマが俺に魔法の試合をしかけてから絡んでくるようになった。
今でも印象に残っている初めての会話
『あんた捻くれすぎ!あとヒキガヤもハチマンもなんか言いにくいし!あんたは今日からヒキオな!』
ヒキガヤはともかくハチマンは言いやすいだろ…。まぁそんなわけで彼女はそこから俺に絡んでくるようになったのだが…彼女は昔から天性のオカン気質を持っていたらしく事あるごとに母ちゃんみたいな事をいってくるのだ。
例を言おう。
『背筋伸ばしてシャキッとしな!あと人と話す時には下を向かない!ちゃんと目を見て話すし!』
『そんな甘いのばっか飲むなし!野菜いっぱい食べな!』
『また部屋散らかして…あーしも手伝ってやるから掃除しな!』
etc....
うんマジオカン…
どうしてそんなに俺を気にするのか一回聞いたことある。
そしたら…
『同じ院で同期なんだから気にすんなし、あーしがやりたくてやってんだから。あとヒキオなんか弟みたいでほっとけないし』
だそうです…
いや割と俺兄気質だよ?義理だけど妹いるし下のやつらからお兄ちゃんみたいって言われたことあるし…
そんなわけで断じて弟ではない。
「何ぼーっとしてんの、あーしの話をちゃんと聞く!」
おっと考え込んでしまってたらしい。
俺は改めて状況を確認する。俺が寝床にしている森の中に何故かミウラが来ていて、寝ていた俺を叩き起こし説教を始めた。
「こんなとこにずっといたら盗賊や魔物とかに襲われたりして危ないし!ハヤトから聞いてるよ!ギルド入ったんだって、ならとっとと稼いで家借りる!」
「いや、借りなくても俺大丈夫だし…」
「真似すんな、大丈夫とかそういう問題じゃない!こういうところに住んでて心配するやつもいるんだから!そいつらのこと考えろ」
いや、俺を心配するやつとかいるか?……トツカか!?
「ユイがヒキオ大丈夫かなって毎日のようにいって心配してんの!」
なんだユイガハマか…あいつが俺の事をねぇ…
ユイガハマは万人に優しい。つまりこの心配も同じ院って事だけで発生してるだけなので勘違いしない。ここで『俺の事を心配してる…まさかユイガハマ!?』とはならない
勘違いをして変な事をしたら俺は殺されてしまう…ユキノシタに
「そんなわけだから今から家借りに行くし!お金なかったらあーしが貸してやるから」
「いや問題ない金ならある。つうか家は借りない」
「か・り・る!!」
「う、うす…」
うん怖い…
こうしてミウラのせいで俺は家を借りることになった。これで家賃とか払うためにまた仕事に行かなくてはならなくなった…
余談だが家を借りた事を真っ先にユイガハマに伝えるようミウラに言われたので報告をしたところ
『ヒッキーのうちいきたいな…』
なんて言われた………
うん
勘違いしそう……
読んでいただきありがとうございます。
無理矢理感がでて少し改善しないとなと思っています。
こうしたらいいというアドバイスをぜひお願いします。
リクエストがあればそちらの方もどうぞ!