ソードアート・オンライン (仮)   作:ナウ

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黒の剣舞、新たな装備

 翌朝の9時頃、俺は風呂に入って、その後、バケットサンドを作っていた。そして、バケットサンドを人数分作ったら、約束の時間まで、1時間の余裕があったから、先に行って、ポーションとかをポーション補充し、新しい装備が出来たらしく、74層で渡すと言われてしまい、74層のカームデットに行ったら、キリトが眠そうな表情をしながら、アスナを待っていた。

 

「ん、来ない。んはぁあ」

「おはよ、キリト」

「あぁ、サクラ、おはよ。クライン達は?」

「まだだよ。1時間くらい早めに来たからね。ここでポーションの補充と、多分、このカームデットでうろうろしてる、俺の鍛冶師が居ると思うから、そこで装備を受け取って、クライン達と合流する予定」

「へ~、新しい装備か、気になるな」

「まぁ、攻略を進めて行ったら、何処かでかち合うさ、その時見せるよ」

「おー、楽しみにしとく」

 

 そう言って、俺達は会話を続けていくと、転移門が光って、誰か転移してきたらしい。

 

「きゃー、避けて!!」

「ん?」

「なんだ?」

 

 転移門から転移してきたのはアスナだった。多分、走ってジャンプしたまま、転移門に入ったのだろう。そのままジャンプした状態で出てきたと推測をして、俺は左側にローリングして回避した。キリトは回避に間に合わなかったようで、アスナと衝突して、土煙を上げた。

 

 

「いててて、ん、なんだ、これ?」

「お~い、2人とも大丈夫か?」

「い、いやー!!」

「キリト!?」

 

 2人が衝突した後、安否を確認するために声を掛けたら、キリトがいきなりビンタされて、吹き飛び、近くにあった柱に叩きつけられた。まぁ、圏内だしHPは減らないし、痛みもないが、大丈夫か心配になり、キリトの元に駆け寄った。

 

「大丈夫か!? キリト!!」

「いって、あぁ、サクラ大丈夫だ。ん?」

 

 キリトは先程の人物がアスナであった事に気付いたのか。視線を合わせようとすると、何だか、気が付いた様子で、手を握ったり開けたりを繰り返していた。いったい何をやってるんだ?

 

「や、やあ、おはよう、アスナ」

「き!」

「ひ」

 

 何故か、アスナはキリトを睨んだ。そこで、キリトがアスナに何かしたんだと思った。多分、あの状況だったからと、予想は出来るが、言わぬが花でもあるし、アスナの名誉のために言わないでおこう。そうした後、もう一度転移門が光った。また誰かが来たのだろう。そう考えていると、アスナがキリトと俺の後ろに隠れ込んだ。

 

「あ、なんだ?」

「一体どうしたんだよ。アスナ?」

 

 転移門から出てきたのは、昨日の護衛で、名前はクラディールだったはず。が出てきた。多分、状況的にアスナを追いかけてきたんだろう。

 

「アスナ様、勝手な事をされては困ります。ギルド本部まで戻りましょう」

「嫌よ。大体あんた、なんで朝から家の前で張り込んでるのよ」

「な!?」

「マジで?」

「こんなこともあろうかと、一ヵ月前からずっと、セルムブルグでアスナ様の監視の任務に就いておりました」

「それ、団長の指示じゃないわよね」

「私の任務はアスナ様の護衛です。それには当然ご自宅の監視も」

「含まれないわよ馬鹿!」

 

 俺はクラディールの言葉を聞いて、一言、ストーカーじゃん!! それも任務と言いはれば何でも出来ると思っている質の悪いストーカーだと思った。物凄く、アスナに同情してしまった。

 

「はぁ、聞き分けの悪い事をおっしゃらないで下さい」

「いやいや、聞き分けの悪いって、それはあんたの方だろう」

 

 俺は流石に何も言わずには居られなかった。だって、これ思った事は全部本当だったのだ。

 

「な! 我が承った任務を愚弄する気か!!」

「別に任務に関しては愚弄してないよ。愚弄したのはお前な、馬鹿な事を言っているのに、言い返してなにが悪いんだ?」

「な」

「だって、女性プレイヤーの家を監視って、普通に迷惑行為だぞ、現実ならストーカーとかで警察のお世話になるぞ。任務だからとか関係なく、されて欲しくない事の一つじゃないのか? あんた馬鹿なのか? それ以外にも無理矢理、連れ戻そうとするのは駄目だろ。アスナ、今日はギルドの用事はあったのか?」

「ううん、今日は何も予定はない日だから」

「まぁ、仕事が残った状態で来たんだったらまだ、連れ戻そうとする行為は分かるけど。何も予定が無い日なら、アスナの自由意思を尊重しないと」

「黙れ! アスナ様、行きますよ」

 

 俺は思った事を言ったが、クラディールは取り合わない様子で、アスナの手首を握って、連れて行こうとした。だけど、クラディールの手首を握ったプレイヤーが1人いた。

 

「ん?」

「悪いな。お前さんとこの副団長は今日は俺の貸し切りなんだ。アスナの安全は俺が責任持つよ。別に今日、ボス戦をやろうって訳じゃない。本部にはあんた一人で行ってくれ」

 

 おー、かっこいいですね。キリト。クラディールの表情がもっと険しくなった。俺が言った事に言い返さず、咆えて、黙らしただけの弱い人。キリトと俺はそんなに目障りなんだろうか?

 

「貴様ら、ふざけるな! 貴様らの様な雑魚プレイヤーにアスナ様の護衛が務まるか!! 私は栄光ある血盟騎士団の…」

「あんたよりかは、務まると思うよ」

「そうだね。血盟騎士団に入れるのは栄誉あることだとは思うけど、それを笠にして威張るのは無理だと思うよ。だって実力が違うから」

「そこまでデカい口を叩くからには、それを証明する覚悟があるんだろうな」

 

 そう言って、クラディールはデュエルをキリトに申し込んできた。俺には申し込まないの? 残念。

 

「良いのか?」

「大丈夫、団長には私が報告する」

 

 アスナに確認を入れたら、アスナは自分から報告すると言った。キリトはデュエルの方式を初撃決着モードに設定して、デュエルを受けた。

 

「ご覧ください、アスナ様。私以外に護衛が務まる者など、居ないと証明しますぞ」

 

 デュエルが開始されるまで残り40秒の所で、俺はどこかから、誰かに見られていると思い、周囲を見渡すが、残念ながら、人が多過ぎて、その感覚は勘違いだったのかと思った。

 

「ソロのキリトと血盟騎士団がデュエルだって」

「見ものだな」

 

 なんとまあ、お祭り気分なんだろうな。まあ、キリトが負ける事は無いだろうから、問題ないしな。そして残り時間が10秒を切った。後、3、2、1、デュエルが開始された。キリトとクラディールがソードスキルを使用して、突進した。クラディールは大剣の上段のソードスキル、キリトが片手剣の下段のソードスキル、普通ならキリトが先に攻撃されて終わりだろうけど、キリトがやろうとしている事が俺には分かった。

 

「武器破壊か、まあ妥当だね。あんな武器、壊してくださいって言ってる様なものじゃん」

「え? サクラ君も武器破壊できるの?」

「無理無理、俺には無理、キリトだから出来る事であって、俺なら絶対盾で護り切ってから攻撃するね」

「武器を変えて仕切り直すなら付き合うけど。もういいんじゃないかな?」

 

 アスナが俺も出来るのかと説明を求めてきたが、俺は無理だと即答で言った。だって、俺なら普通に守るから、そんな話をしていたら、キリトから、クラディールにもう終わりにしようと言った。うん、クラディールに勝ち目がないから、仕方がないね。

 残念な事にクラディールは諦めの悪いと言うか、あれは負けを認められない駄目な大人って感じがして、ストレージを開き、今度は大剣と同系統の短剣を持って、キリトに向かって突き付けようとしたが、今度はアスナが出て行き、短剣を細剣で器用に弾き飛ばした。

 

「アスナ様、アイツが小細工を、武器破壊も何か仕掛けがあったはずです」

「武器破壊は、あんたの武器が柄の所が細く次第に太く作られている武器だから、そんなの細い所にソードスキルを当てれば、高確率で壊せるよ」

「クラディール、血盟騎士団副団長として、命じます。本日をもって、護衛役を解任、別名があるまでギルド本部で待機。以上」

「何だと」

「何だとって、当たり前じゃね?」

「この…!」

 

 俺とキリトに視線を向けたクラディールはその視線は悪意のある視線だった。だけど、周りにプレイヤーが居たため、肩を落として、ゆっくり転移門に歩いて行き、転移した。それを見届けた俺とアスナとキリトはアスナが疲れた様子で倒れてきた。それを受け止めたのはもちろん、キリトです。

 

「ごめんなさい、嫌な事に巻き込んじゃって」

「いや、俺は良いけど。そっちの方こそ大丈夫なのか?」

「えぇ」

「アスナ、アスティルの葉を使った紅茶だ。ハーブティー見たいで落ち着くよ」

「サクラ君、ありがとう」

「どういたしましてと言っておこうかな。キリトも言ってたけど、大丈夫か?」

 

 俺はアイテムストレージから、アスティルの葉で作った疑似ハーブティーを取り出して、コップに入れてアスナに手渡した。アスナはそれをゆっくり飲みながら、俺にもお礼を言った。だけど、そのお礼は不要だと思ったが、一応受け入れた。

 

「今のギルドの息苦しさはゲーム攻略だけを最優先して、メンバーに規律を押し付けた私の原因だし」

「それは仕方ないって言うか、逆にアスナみたいな人が居なかったら攻略ももっとずっと遅れてたよ」

「そうだね。アスナだけが、悪い訳じゃないと思う」

「ソロでダラダラやってる俺達に言えた義理じゃないけど。だから、アスナも俺みたいないい加減な奴とパーティー組んで、息抜き位したって。誰にも文句言われる筋合いない、と思う」

「まぁ、ありがとうと言っておくわ。じゃあ、お言葉に甘えて今日は楽させてもらうわね。フォアードよろしく」

 

 俺にアスナはコップを返して、キリトの肩を叩いて、迷宮区の方角に歩いて行った。あぁ、キリト、完全にフォアード確定したな。頑張れ、キリトならできると言う意思を込めて、キリトの肩に手を置いた。

 

「ちょ、ちょっと待て、フォアードは交代だろ!」

 

 そう言いながら、キリトはアスナの後ろを追いかけて行った。俺はその後ろ姿を見ながら、多分、嬉しそうに微笑んでいる事だろう。趣味が悪いとも思ったが、でも良い事なんだと思う。

 

「さ~て、まずは鍛冶師と合流しないとな」

「お~い、サクラ!」

「お、遅かったな」

「悪い悪い、ここの店売りの武器の種類を見てたんだ。何かあったのか?」

「まぁ、ちょっとな。それでベスタ、用意した物はきちんとあるんだろうな?」

「勿論だとも、これがサクラに頼まれていた防具と盾だ」

 

 俺はトレードに、装備の名前が出ていた。この鍛冶師ベスタに頼んだ、俺の新しい装備だった。俺はトレードから、性能を見て、十分だと判断した俺はトレードに必要なコルを移して、OKボタンを押した。

 

「これで、この装備はサクラの物だ。こき使ってやってくれ」

「オッケー、思いっきり酷使してやるからな」

「あぁ、………」

「ん? どうした?」

「あぁ、いや。ちょっとサクラと出会った時のことを想い出してな」

「あぁ、1年くらい前で、鉱石取りに行きたいけど、護衛料が殆ど払えないって言って、門前払いになってたよな~、まぁ、無銘の頃だったから仕方ない茶仕方ないけど。いやー懐かしい」

「あ、あれは仕方なかっただろ。新しい鉱石を買った後だったんだから」

「だから、俺が武器の強化と引き換えに護衛したんだったよな」

「サクラの護衛は安定してたし、絶対に後ろに攻撃は届かせないっていう意思がひしひしと伝わってきたよ。だから、俺はサクラの専属鍛冶師に志願したんだ。その時の条件も厳しかったよな」

「そうか?」

「そうだよ。俺が納得する盾を一回で作れだなんて、無茶も良い所だろ」

 

 俺とベスタは最初に出会った頃のことを思い出しながら、思い出話に花を咲かせる。

 

「だけど、あの時の盾は大体4層分まで使えたんだよな。そこから、今まで使っていた盾にも何度もお世話になってる。ベスタには感謝してるよ。本当にありがとう」

 

 俺はベスタに向けて、頭を下げた。ベスタの防具と盾は俺の命を何度も救ってくれた大切な存在だからだ。だから、俺はその感謝の気持ちを偽らずに言った。ベスタは照れた様子だったけど、満更でもなかった。

 

「うん、こちらこそ、ありがとう。俺を助けてくれて、俺の我儘に付き合ってくれて」

「何で俺ら、お礼言い合ってんだろうな」

「そ、それはサクラが先にお礼言ったかあだろうが! 良くあんな恥ずかしげもなく言えるな。俺はもう行く、依頼が溜まってるからな」

「おう、本当にありがとう」

「また、生きて帰って来いよ」

「勿論だ」

 

 ベスタは俺の横を通り過ぎる時、生きて帰って来いと、嬉しいセリフを言ってくれた。そして、俺はクライン達が来るまでにポーションの補充を行った。そして、クライン達が来るまで、防具と盾を装備する。

 

「へ~、見た目は今までと同じ、布装備で一部プレートを使用して防御力を上げた感じか。それに蒼い色を基準として、所々白色のラインが施されてるな。うん、良い見た目だ」

 

 装備を装着して、メニューウインドウを確認した。メニューウインドウには装備を着た状態のアバター姿が見れる。装備の見た目はフェイタルバレットの男性キャラの初期装備の色合いを変えた様な服装

 

「えーと、装備名はFirmament Series、大空シリーズか、良い名前だな」

 

 俺は装備を纏って、装備名を確認すると、大空と言う良い名前の防具だった。そして盾の握った感触、どっしりとくる重さ、俺が使い易いように考えられたバランス、うん、やっぱりベスタは良い仕事するよ。

 

「おーい、サクラ! 待たせたか?」

「あ、クライン、それに風林火山の皆、別にそんなに待ってないよ」

「お~、そりゃよかったぜ。それにしてもサクラ、防具変えたか?」

「うん、ベスタに作って貰ったよ」

「ベスタか、いい仕事する職人だよな」

「そうだね。それで準備はばっちり?」

「勿論だ。さっさと迷宮区に行こうぜ」

「はいはい、それじゃ、今日はよろしくお願いします」

 

 俺はクラインとその仲間に挨拶してから、パーティーに入れて貰った。もう、クラインとは最初の頃からの付き合いなので、畏まる必要はないが、それでも親しき中にも礼儀ありと言う言葉がある様に、最低限の礼儀は弁えている。

 

「サクラ、2体引き付けといてくれ!」

「オッケー! その代わり、さっさと倒せよ」

「おっし、任せろ!」

 

 迷宮区に入った俺達は昨日のリザードマンを相手取っていた。まぁ、ぶっちゃけ、7人で5体のリザードマンを倒すんだし、クライン達は実力もあるから、3体を相手にしても大丈夫だろ。

 

「へぇ~、クライン達の連携は大丈夫そうだな」

「サクラ、大丈夫か?」

「終わったんだったら、攻撃してくれ」

「おー」

 

 俺達7人はリザードマン、デモニッシュ・サーバントを何体か倒していった。俺は盾や防具の感触も同時に確認していく。両方とも前回と同様に俺のために作られたと分かるくらい、手に馴染んでいく。

 

「そろそろ、安全エリアだから、休憩しようか?」

「そうだな、おーい、休憩すっぞ!」

 

 俺が安全エリアがあり、休憩しようと提案すると、クラインも頷いて、ギルドメンバーに休憩することを伝えるために声を出した。




すみません、14話の青眼の悪魔は、一度削除させてもらいました。出した後、何か違うなと感じまして、書き直させてもらいます。誠にすみませんでした!
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