魔法少女リリカルなのはザ・ウォーカー ~繰り返される物語~ 作:普通の魔法使い
時は少し遡り、計がシグナム達と戦闘していた時
「レーダーに反応!闇の書の守護騎士が戦闘を開始しました!」
大きな、よくあるSF映画に出てきそうな内装の船の中でアラートが鳴っていた。
「中の映像は?」
恐らく、この艦の艦長らしき緑色の髪をした女性が声を放つ。
「駄目です!強力なジャミングがかかっています」
オペレーターがなんとか映像を出そうとするが、全く効果はないようだ。
「そう……では、今すぐ武装隊に連絡を。あの結界を無効化し次第直ぐに突入出来るように準備を」
はっ! と威勢の良い返事が帰ってくる。
「この町にまだ魔力を持った人がいるなんて……しかし、何故今更?」
黒髪の少年が艦長に尋ねる。
「恐らく昨日のなのはさんを襲撃したのがこの世界では初めてだったんじゃないかしら? それに今こちら側の戦力は最低レベル。だから、彼女達も動きやすいんじゃないかしら?」
まぁ、憶測に過ぎないけどね……と呟く艦長。
「それにしても一般人にしては長くないですか?」
「確かにそうね……もしかして魔法関係者なのかもしれないわ」
「艦長、武装隊準備が整いました」
「そう、では出撃してください……クロノ、気を付けてね」
「わかってます。母さん」
時同じくして、日野家
「うむ……計達遅いな」
「確かに遅いですな」
日野は蝶野とチェスをしていた。今日やるべき事は既に終わっており、後は計達が戻ってくるだけだ。
「しかし、厄介事に巻き込まれていなければ良いんだがなぁ……あいつは何時も巻き込まれるし」
「光夜様、
「そうだろうか……」
「まったく……少しはご自分の親友位信じてみてはどうですか……チェックメイト」
ぬぁ!? と叫ぶ日野。全くもって容赦しない執事である。
「……まぁ、あいつは不可能を可能にしてきたからな。今回もそうだろう……よし、今日は豪華な夕飯にするか」
「何時も豪華でしょう……まぁ今日は計様の好きな料理にしましょうか。」
「結界が消えました!」
オペレーターが報告する。
結界が張られてから20分、ようやく結界が消えた。
「武装隊突入!」
その声に武装隊は結界がはってあった場所に向かう。
座標は公園。
そこには二人の少年少女がベンチにもたれかかっていた。
そして、少し先には圧し折れた木々、ボコボコになった地面があった。
(まさかこの子達が!?)
そこにいた武装隊の面々や、モニターから見ていた艦長たちは驚きを隠せなかった。
「うっ……」
少年が目を覚ましたようだ。
さっきの公園な惨状を見た武装隊やクロノは、一斉にデバイスを向ける。
「時空管理局だ!大人しく投降しろ!」
(またか……)
既にこの状況に慣れ始めている自分が少し嫌になってきた。
(体は……動くな。足元に武器は有るし……必要ならもう一戦やるか)
ゆらりと立ち上がる。それにともない、クロノ達も構える。
この時、クロノは油断していた。
ついさっきまで闇の書の守護騎士と戦っていたし、何より魔力が空に近いはず。魔法の前に普通の攻撃が通用するものか、と。
しかしこの数秒後、クロノ達はそんな常識が崩れ去る事を知る。
「攻撃開始!」
クロノの声に、武装隊全20人による一斉攻撃を開始。
非殺傷設定にされているが、衝撃などはそのままだ。
これだけの攻撃を食らえば立っていることは不可能だろう。
そう確信した。
だが、
「甘い!」
その一声と共に、射ちだされた玉や、ビームが全て弾かれる。
その手に持っているのは、先のシグナム戦で使った小太刀では無く、一振りの大太刀。
それを何の補助もなしに振り回す。
「ッ!? 全員飛べ!」
クロノの指示に、即座に反応する。
しかし、此処は近くに木々が生い茂っており、足場にはなる。
だけど相手はまず、飛べないだろう。
そう確信した。
だが、
「なっ!? あいつ本当に人間か!?」
計は近くにある木に走っていくと、その木を駈け上り、武装隊の上に跳ぶ。
驚愕する武装隊。完全に隙だらけとなった体に、一太刀、二太刀といれていく。
「総員退避!」
そして、退避できたのはたったの10人。それ以外は全てあの一瞬で落とされた。
「……まぁ、こんなもんか」
「「「!?」」」
一瞬で10人も落としてこんなもんかと言う計に驚愕する。
その時、計の目の前にモニターが出現した。
うおっ!? と驚く計。
「いきなり襲ってご免なさいね。私は時空管理局所属、リンディ・ハラオウンよ」
「……はっ!? あ、計です」
暫くフリーズしていたが、相手が名乗ったのでこっちも名乗り返す。
名乗った後で、偽名にしておけば良かったと少し後悔。
「それでなんだけど、少しこちらに来てくれるかしら?」
「どうやってですか?」
「それは魔法を使ってだけど……大丈夫?」
「……いえ、大丈夫です」
もうどうにでもなれと、諦める計。
「……ですが、話があるなら今ここでお願いしますか?」
「それはどうしてかしら?」
「得体の知れない人に付いて行っちゃろくな事がありませんから。それに時空管理局なんてもんは知りませんし」
「なっ!? 魔法が使えるのに時空管理局を知らない!?」
時空管理局を知らないと言う事に驚くクロノ。
確かに彼らの常識では時空管理局は知らなければならない事だ。
しかし、計は魔法を今まで知らずに生きてきた。
数ヵ月前にも全く魔法を知らない普通の少女がいたのだが、今の彼らにはその事は頭から抜けていた。
「魔法が使えるのはさっき知りましたし、そもそも此処は魔法なんてモノは存在しなしですし」
そこであぁ、そうだったなと納得するクロノ達。
「……で、その時空管理局がどうしたんですか?」
「……実はね手伝って欲しいものがあるの」
「……さっき襲われた事と関係ありますか?」
今の計の頭の中はシグナムとの戦闘の事しか無かった。
再戦が出来ればそれで良い。
そんな考えが頭の中を駆け巡る。
「えぇ、あるわよ」
「……では協力させてもらいます……ですが、ある程度の独自行動権を与えてくれるのと、あそこにいる彩夏をまた襲わせないようにしてください」
「わかりました。その条件を呑みましょう」
「ありがとうございます」
お辞儀をする。そして彩夏の元に向かおうとしてふと立ち止まる。
「そう言えば連絡はどうやってとるんですか?」
「それは念話と言って、そうね……この世界で言う無線機みたいなモノを使うのよ。使い方は、頭の中で喋るだけよ」
「成る程。では」
今度こそ彩夏の元に向かい今だに目覚めない彼女を背負い、家に帰った。
テスト終了ぅぅぅ!
な訳で、ハイになてっている普通の魔法使いです。
今回は場面が変わりすぎて読みにくかったかな?
一応次回辺りに日野さんの正体が分かればいいなぁ……と思っていたり。
それにしても4000字の壁が越えられん……