魔法少女リリカルなのはザ・ウォーカー ~繰り返される物語~ 作:普通の魔法使い
公園での出来事から数分たった頃、計は彩夏を背負い家に帰っていった。
公園から家までは20分位の距離だ。
途中で翠屋と言う店に寄ろうとしたが、彩夏が背中で寝ているため諦めた。
『やっとパスが繋げました』
「!?」
心臓が止まりかけた。
今日は心臓に悪過ぎると思いながら、さっきリンディに教えてもらった通りに念話をしてみる。
『あー、あー……聞こえてるか?』
『えぇ、ちゃんと聞こえます』
『そう言えばお前ってどこにいるの?』
『あなたの首に架かっています』
『えっ?』
そんなはずが無い。
そう思って首のところを触ってみると、確かにネックレスがあった。
今まで気付かなかった事に若干傷付いた。
そして、ネックレスを見てみる。
それは、黒い∞の型のネックレスだった。
『これがお前?』
『はい、そうです』
ふーんと、首に掛け直しながら言う。
『それにしても厄介な所に目を付けられましたね』
『そうなの?』
はい、と肯定するメビウス。
管理局は、確かに平和の為に働いてはいるが、一部上層部の奴等が腐っていて、違法な事に手を染めているとの事。
汚職等は地球でもけして珍しい事ではないのだが、なんと三権分立が無いらしい。
流石にそれには驚いた。
そんなんでは上層部が違法な事をしても簡単に揉み消す事が出来てしまう。
そして、万年人手不足と言いながらも管理する世界を増やし、自分達と同じぐらいの少年少女が戦場に出ている事が衝撃的だった。
しかも彼らはそれが異常という事に全く気が付いてない。
そんなところと協力してしまったのかと若干後悔する。
もうすぐで家に着くと言うところで彩夏が起きた。
彩夏は自分が計に背負われていると知ると、慌てて降りた。
その時、彩夏の顔が若干赤くなっていたが、計は気が付かなかった。
「ただいま〜」
「……ただいま」
「お帰りなさいませ。さぁ、早く手洗いうがいを済ませて下さい。食事の用意が出来ています」
光爵が出迎えに来た。
別に計は普通の口調でも良いのだが、本人曰く「この口調が普通なのですよ」だそうだ。
やりにくい。
その後、言われた通りに手洗いなどし、食堂に向かう。
今この家には日野、光爵、計、彩夏の四人しか居ないのだが、広い。とにかく広すぎる。
今は使われていない部屋を含めると20部屋は軽くある。
何が言いたいかと言うと、洗面所から食堂までの道程が遠いのだ。
やっとの事で食堂についたら、計は目を見張った。
そこには計の好物である肉がずっしりとあった。
「おぉ、帰ってきたか。さあさあ、早く食べよう」
「ごちそうさまでした」
約30分後、夕飯を食べ終わった計達は、各々食後の休憩をしていた。
「計」
「はい」
日野に呼ばれ、返事をする計。
「今日、寝る前に私の部屋に来なさい」
「わかりました」
何かやったっけ? と疑問になりながらも頷く。
それから計は、彩夏と共に宿題をやり、既に日課となっている綺麗な石磨きをする。
最近石が段々と黒くなってきたが、汚い黒ではなく綺麗な黒だったからほっておいている。
大事な時とかはお守りとして持っていったりする。
その時、良い事が必ず起こったりする。
特に黒くなり初めてからだ。
……これ、何かのマジックアイテムなのかな? と真面目に考えていたりする。
「失礼します」
寝る前、言われた通りに日野の部屋に来た計。
「あぁ、待っていたよ」
日野は椅子に座りながら応える。
そして目の前の椅子を指差し、座りなさいと言う。
計はその言葉に従う。
「さて、先ずは何を話そうか……」
そう言うのは先に決めておいて下さいよ……と密かに溜め息をつく。
「うーん……そうだ、何か厄介事に巻き込まれたりしてないよな?」
へ? と一瞬惚ける。
それを見た日野は思っていた事が本当だと知り、呆れるとともに懐かしい気持ちになった。
「やっぱりか……お前は前からそう言う事に巻き込まれやすいからな」
はっはっはと笑う日野。
計はその日野の言葉に疑問を感じた。
確かに厄介事に巻き込まれやすいが、日野といた時間は三年。
それに対しての言葉ならまだ分かるが、日野は更に昔の事のように言っていた。
。
「!?」
そして、計の中で何かが噛み合った。
もしそれが正しければ、日野は……
「日野さん、一つ聞いて良いですか?」
「ん? 良いぞ」
「まさか日野さんは《
もしそうなら、この世界には《
「《
「はい」
そして《
「ふむ……それなら私はその《
予想通り。これでこの世界に《
「まぁ、計が来るまで単なる夢だと思っていたんだけどね」
どうやら昔から夢で何度か見ていたらしいが、どれもリアリティーがある夢として考えていたらしい。
その夢のなかに計が何回も出てきていたらしく、最初に会ったときは単なる偶然と思っていたが、この三年で確信したらしい。
「因みに蝶野も知っているよ」
「えっ? 蝶野さんも?」
「あぁ。この事を言ったとき蝶野は「これは運命ですかね」と言っていたよ」
(蝶野さん……いや、あの人の事だから何時も通りか)
「それじゃあ、僕をこの家に向かい入れてくれたのは?」
「うーん、そうだねー……懐かしいし、運命だと思ったりしたのもある。けど一番は彩夏の友達になって欲しかったからだな。あの子は僕の娘ではないけど、娘同然に思ってるし、何より幸せになってほしいからね」
日野らしい答えに思わず笑ってしまう。
それに釣られ日野も笑う。
そうして一夜が過ぎていった。
更新遅れてごめんなさい……
リアルで色々あったんですよ……主に進級について……
それに若干スランプ気味なんです……
さて、今回も説明回。戦闘までまだまだです。
一体いつになったら戦闘するのか……
日野の事は初めから決めていたはずなのに今になってこれで良かったのかと悩み出してしまってます……