GAMERA-ガメラ-/シンフォギアの守護者~EXTRA~:番外編&コラボ外伝集   作:フォレス・ノースウッド

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まだ無印の話の段階なのに、何でいきなりGからのFIS組を出してんだ、特に最後辺り中の人ネタのオンパレードじゃねえのっかって暴挙な特別篇です。

だってかわいいマリアさんを書きたかったんだもん(オイ

なお今回の話は、ほぼG原作通りに進んだIFなので、実際本編も同じように進むかどうかは未定(コラ

ちなみにT○O-M○Xの曲も入っているのは、朱音のイメージCVの小林沙苗さんとマリアCVのひよっちが永野さんのソロプロジェクトにボーカルユニットとして参加した繋がり。


番外編&絶唱しないガメフォギア集
G特別篇 - マリアの懺悔?


年末特別編 - マリアの懺悔?

 

その1(リディアン高等科チャイム~♪)

 

 私は草凪朱音。

 かつて前世では古代文明のバイオテクロジーと地球の生命エネルギー――マナによって生み出された生体兵器であり〝最後の希望〟と言う異名を付けらえた怪獣――ガメラであり、その力を宿したシンフォギア――ガメラを纏う戦士として〝災いの影〟と戦う傍ら、私立リディアン学院高等科に通う現役高校生である。

 たとえ自他ともに高校生離れした容姿だとしても、断固として私は高校生である!

 お間違えのないように。

 

 さて、私は今、日本首都圏内のとある収容施設の面会室にいる。

〝面会室〟と言っても、日本のドラマや映画に出てくるような仕切りはなく、部屋の中央にテーブル、それを挟む形でソファーが敷かれており、良くも悪くも収容施設内の雰囲気は薄い。窓はないけど。

 

 リディアンの制服姿な私はソファーの片側に座し、向かいの席では面会相手である拘束着姿の女性が腰かけていた。

 

「はい差し入れのクッキー、調と切歌の分もあるから、三人で食べてくれ」

「面会の度にいつもすまないわね………こんな手の込んだものを」

「気にしないでくれ、ムショ暮らしだからって美味しいものを食べてはいけない法律があるわけでもないだろう?」

「それはそう………なんだけど………」

 

 淡いピンクな髪色、水色で細長い花びらな花の形をした髪留めを付け、長いウェーブと猫の耳と思わす独特の髪型。

 同じく猫を思わす輪郭な目と、春の空の色合いな瞳の色。

 私より一センチ高い百七十な背丈。

 拘束着と言うお洒落とは完全に真逆の領域にある格好でも隠せぬスタイル。

 

 この女性の名は――マリア・カデンツァヴナ・イヴ。

 

 今年の八月にデビューしてからたったの二か月で熾烈かつ実力主義な競争が繰り広げられる全米チャートのトップに立ち、世界規模で大多数のファンを獲得した〝歌姫〟であったのだが………今は〝フロンティア事変〟なんて名が付けられた一連の騒動の渦中にいた一人として、この日本でムショ暮らしをしている二一歳のアメリカ人女性であり、私たちと同じシンフォギアの担い手たる〝装者〟である。

 最初は立場上相争うこととなったが、紆余曲折あって最終的には世界を滅亡から救うべく共闘し、こうして交流を重ねている仲だ。

 

「で、マリア、今日はどうしてまた私一人呼びつけたのだ?」

 

 いつもなら、響たちと一緒に面会に来ているのだが、マリア本人の希望で今日は私一人彼女と顔を合わせている。

 

「その………朱音に相談したいことがあって……」

 

 我ながら人目を引く容姿持ちな自分が言うのも何だが、マリアはその類まれな美貌を〝悩ましく〟表情を象らせてせていた。

 見たところ………自由に外を出歩けないなどの制限があることを除けば、特に今の生活環境に不備は見当たらなさそうなのだが?

 

「何だ?」

「…………」

 

 ほんの何秒か沈黙が続いた後、マリアは―――

 

「刑務所の食事が………」

「うん」

「美味しいの……」

 

 ―――重い口を開いた。

 

「はぁ?」

 

 私は己の耳を一瞬疑い、聞き間違えたのかと勘ぐってしまう。

 

「えーと………不味いんじゃなくて、美味しい……のだな?」

「うん……」

 

 どうやら間違いないらしい。

 

「すまないマリア、なぜ貴方がそんなことでそこまで悩んでいるのか私には―――」

「そんなこととは何よッ! 重要なことよ! 私にとっては死活問題なんだから――」

「あーー分かった分かったッ! 貴方が真剣に悩んでいることは分かったから落ち着いてほしい………中の人的な意味で素が出てるぞ(冷や汗」

 

 私の今のメタ発言は気にせずスルーしてもらいたい。

 

 その2(リディアン高等科チャイム~♪)

 

「ごめんなさい、取り乱しちゃって……」

 

 さて、特に不備も不満も出ない待遇でムショ暮らしをしているマリアが、どうしてここまで苦悩しているのかと言うと、彼女から直々に明かしてくれた。

 

「作戦行動中はもう………健康とは程遠い食生活だったわ………貴方たちと最初に戦って直ぐの頃は冷蔵庫の余り物でシチューを作れるくらいの余裕はあったのだけれど………アジトを放棄してからはどんどん金銭事情が切迫して………二九八円のインスタントラーメンがご馳走になるくらい調と切歌、そして義母(マム)にはひもじい想いをさせたわ……ドルにして三ドルちょっとよ………その頃に比べたら今の食生活はほんと恵まれていて」

 

 何だか………ここは懺悔室の中にいるような感覚が押し寄せてきた。

 マリアの態度が、悩みの中身と裏腹に、教会の懺悔室に訪問してきた信者の様相を呈しているからかもしれない。

 

「調と切歌はすっかり満喫しちゃっているけど、私はとても二人のようにはなれない………だって私……いくら地球(せかい)を救う為とは言え、その為にファンになってくれた人たちを欺いて……たくさんの人を傷つけて………犠牲にしてきた………貴方が助けてくれなかったら、あの三人の男の子はノイズの犠牲になって、私はその子たちを見殺しにするところだった…………なのに私………ここの豪華な食事をありつきたいが余り、自供も捜査協力も拒否してズルズル先延ばししようなんて悪魔染みたことを考えてしまって………ほんと最低よ……これでお正月に二段重ねのおせちなんて出たら………」

「マリア……」

 

 罪悪感に苛まれる余り、とうとう両手を顔に当て、体を震わせて泣き始めてしまったマリア。

 私はもう彼女の悩みを〝そんなこと〟などと言う気はなれなくなっていた。

 

「もういい……これ以上自分の優しさで、自分を傷つけないでくれ、貴方自身の為にも、貴方を慕う人たちの為にも」

 

 かつて世界の命運と言う重すぎるものを背負わされた優しすぎる彼女の背中を、そっとさすって上げる。

 もうしばらく、イエスキリストの聖母と同じ名を持つこの女性の涙を受け止めてあげることにした。

 

――――

 

 この時の場の空気は、哀愁溢れる某太○にほえろの愛のテーマが流れ出しそうな雰囲気に包まれていた。

 

――――

 

その3(リディアン高等科チャイム~♪)

 

 しかし、このマリアと言う女性、アメリカ人なのにどうしてこう感性が日本人的庶民感に溢れているのだろうか?

 確かに調と切歌は日本人だが、境遇上四分の一アメリカ人な私以上に海外暮らしが長かったのでむしろ日系アメリカ人と言った方がいいし、彼女の義母も日本人ではない。

 なのに日本の新年はおせち料理を食べるなんて知識があるだけでなく、その二段重ねがどれだけ豪勢かと言う〝価値〟も理解している。

 しかもアーティストやっててよかった瞬間は、ケータリングに充実している現場に巡り合えた時らしい………例の世界に対する宣戦布告をしたライブの時のケータリングの際は、バレぬよう周囲に警戒しながら、「まるで自分がみんなのお母さんみたいじゃないの!」とボヤキつつ、みんなの健康の為にと一心不乱に料理を箸で器用にかき集めていたと言う。

 某ロボットアニメで言うところの強化人間にも等しい境遇を送っていながら、一体どこでその庶民感覚を覚えたのか………謎だ?

 日本語だって、外国人特有の癖がなく、声だけでは完全にネイティブな日本人の日本語にしか聞こえない。

 

 しかし、確かなことがある。

 

「ごめんなさい………はしたないこと見せちゃって」

 

 真っ赤に腫れた目にはまだ涙を溜めて、ぐすっと鼻から息を吸うこの人―――とんでもなくカワイイ。

 

 アーティストとしての彼女と、敵対していた時の彼女は、自信に満ち溢れた尊大かつ威圧的な物腰であったのだが、素の彼女は気弱かつ引っ込み思案で親しみやすさに溢れた〝面倒見〟のいいお姉さんな上、庇護欲も掻き立てられると言うギャップ持ち、実際調と切歌の二人によれば、一時期泣いているか落ち込んでいるか強がっているかの三択だったらしい。

 級友でアニオタな弓美風に言うなら彼女………〝萌え要素〟の塊なのだ。

 想像してほしい。

 あれほど自信満々に大勢の観客を前に歌っていた裏で、実は緊張でガチガチと言う彼女の姿を―――カワイイ以外に何と言うべきか!

 あ………失礼した。

 何だか、危うくとんでもない領域に踏み入れそうになっていた気がするが………まあいいか。

 

「これを機会に、溜め込んでいるものを歌で洗いざらい流してしまおう」

「え?」

 

 幸い、残りの面会時間にはまだ全然余裕がある、そしてここま防音も完備だ。

 私は折り畳みスマホを展開してテーブルに置き、あるアプリを起動させると、宙にタッチパネル機能も付いた立体モニターが現れる。

 

「せっかくだからマリア、二人も呼んで歌おう」

 

 このアプリは、月一定額の有料ながら、いつでもどこでもカラオケができる優れものである。

 

「ありがとう……朱音」

 

 曇り空だったマリアの顔が、ようやく笑顔と言う晴れ模様となっていった。

 

 ―――――

 

その4(リディアン高等科チャイム~♪)

 

 ちなみに、彼女らが歌った曲は多数あるのだが、一部を抜粋すると――

 

 朱音の場合、B○tter-fly、青○になる、R○volution、Justi○'s、ウ○トラマンガ○ア! G○t o○er、nowh○re、ETE○NAL BL○ZE、fly m○ to the s○y、神話、もう一○教えてほしい。

 

 マリアの場合、自前のも入れつつ、ムーンラ○ト伝説、セー○ースター○ング、残○な天使のテーゼ、f○y me to the moon、文○少女、No,t○ank you!、ふ○ふ○時間、美○き残○な世界、J○st com○unication。

 

 二人がデュエットしたのもあり、ツヴァイウイングの逆光のフリューゲルにORBITAL BEAT、W○ITE R○FLECTION、T○RILL V○NGUARD等々。

 

「最初から二人組のアーティストだったと思うくらい息ピッタリデス」

「うんうん、私も切ちゃんと同感……」

 

 二人のコンビネーション抜群なデュエットっ振りにはマリアと付き合いの長い二人も驚嘆させられるのであった。

 

終わり。


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