GAMERA-ガメラ-/シンフォギアの守護者~EXTRA~:番外編&コラボ外伝集 作:フォレス・ノースウッド
今回は、それにちなんだ特別篇です。
ぶっちゃけ勢いで書いた一発ネタ番外編なので、コラボ本編から変えまくってます(汗
本来はクリスちゃん主役回なのに(苦笑
今回、ギャラルホルンが次元の扉(ゲート)を開いて繋げた先は……超古代文明のバイオテクロノジーが生んだ〝災いの影――ギャオス〟と、現代の人類との長年の激戦より、文明社会が実質崩壊した世界だった。
しかもゲートが開いた場所は、よりにもよって……生き残った人類が種の存続の為奴らと戦い続けている組織――《人類戦線》からは〝ジズ〟と呼称される大型ギャオスの巣(テリトリー)――かつての東京都庁がそびえ立っていた旧新宿区の《ポイントZ》の間近であった。
「この羽音……これまでと比較にならない」
「なんだよ……あのデカブツ!?」
先んじてこの世界に来ていたクリス、翼、未来、セレナの四人はギャオスの群れと交戦中だった《人類戦線》の部隊と、彼らと同じ迷彩服を着こみ〝勾玉〟を首に掛けていた少女と遭遇し、援護に入ったものの。
「やっぱり来たか――奴が!」
「もしかして、あれがその〝親玉〟?」
「そう……あいつがこのギャオスの巣の主……〝ジズ〟だよ」
ポイントZのギャオスたちを牛耳るジズに見つかってしまった。
「くそ!本当に効いてのんかよッ!?」
「気圧されるでないぞ!攻撃を続けて奴に付け入る隙を与えるな!」
「分かってます!」
パワーだけでなく、その巨体と裏腹に小型のギャオスたちも凌駕するスピードを有すジズから隊員たちと、なぜか大人たちも恐怖で震えあがる状況下でも涼しい表情(かお)のまま少女を守るべく応戦するクリスたちだったが………シンフォギアの〝アキレス腱〟が枷となっていた。
元よりシンフォギアは、対ノイズ殲滅戦に特化している仕様であるゆえに、ジズの様な強大な質量を有する大型の敵との相性が悪いのだ。
「こうなったら全弾――何!?」
「雪音!」
今この世界にいる装者(メンバー)の中で最も火力が高いイチイバルの担い手たるクリスは、大技で一気に決着(ケリ)をつけようとするも、ジズはそうはさせまいとばかり翼竜に酷似した翼長一〇〇メートルを軽く越える翼を盛大に羽ばたかせて風圧を起こし、受けたクリスは態勢を崩してしまう。
「しまっ―――!?」
すかさずジズは超高速でクリスに肉薄し。
「リアム! よせぇぇぇーーー!」
隊員の一人が隊長の制止を振り切り……クリスを庇おうとした直前―――逆にジズが何らかの衝撃を受けて後方で突き飛ばされた。
「何……UFO?」
セレナが、間一髪クリスと隊員をジズの猛威から救った、ジェット噴射で高速回転し、鋸状の刃でジズの表皮を抉って押し出す円盤状の物体を見て、呟く。
装者たちと人類戦線の隊員たちからジズを引き離した円盤は、彼女たちから反対方向の上空へと飛び。
「歌……だと?」
その方角から、言語が不明な詩を、躍動する大地の如き重厚さを持った伴奏で以て奏でられる……水の如く澄んでいながら力強い歌声が、禍々しい紅に染まった空に広がり渡る。
ジズは口を開き、常人では立つこともままならなくなる超音波をかき鳴らして、その音楽が響く方角めがけ――《超音波メス》の光刃を放った。
《旋光防陣――フォトンスパイラルシールド》
だが、奴の攻撃を先読みしていたらしい歌声の主は、手にしていたかの盾の表面に電磁波を帯びさせ、再び回転させつつ構える。
橙色の稲妻が迸る盾は超音波メスを受け止めるだけでなく。
「跳ね返した!?」
二射に分散させて反射し、ジズは自分の放った光刃で片翼と片足が切り裂かれ、悲鳴の咆哮を上げる。
この光景を前に言葉を失う面々をよそに、盾の持ち主はジェット噴射で空に白煙(くも)を描いて急降下。
右手から炎を放出、火は獣状の頭部に形作られ、雄叫びを上げた。
「が……ガメラ!?」
一同の中で最も冷静に事態の推移を眺めていた少女は、驚愕と歓喜の表情を浮かべた中。
「バニシングソードォォォォォーーーー~~♪」
《爆熱豪砕牙――バニシングソードファンガー》
「ファンガ―ァァァァァーーーーーー!!~~♪」
速度をさらに上げ、伴奏をバックに歌声(シャウト)を轟かせて、少女から〝ガメラ〟と呼ばれた炎はジズの顔面に撃ち込んだ次の瞬間、大爆発が起こった。
クリスたちは幸い、爆心地から離れた地点にいたため、微かな爆風を受ける程度に止まる。
「ジズの……断末魔だ」
廃墟のビル街に舞い上がった爆炎が黒煙に変わると同時に、ジズの超音波メスの光が上空へと立ち昇る様を見た隊員がそう呟くと、一同の前に……ギャオスの親玉を撃破した張本人が悠然と降り立ってきた。
「お前は……一体」
正体は、彼女たちが纏うのと似たスーツと紅緋色のアーマーを纏い、けれど胸部には〝勾玉〟が装着されたシンフォギアらしき装束姿をした、葡萄色がかった黒髪に、マリアや奏とも見劣りしない肢体と美貌……そして翡翠色に煌めく瞳を双眸に携えた少女だった。
「通りすがりのシンフォギア装者さ、風鳴翼先輩」
「なっ!? なぜ私の名を……」
どうやら自分たちのことを知ってるらしい、見知らぬ謎の装者(しょうじょ)の物腰に戸惑う装者たちと、事態を呑み込み切れていない隊員たちをよそに。
「真琴!?」
部隊の隊長から〝真琴〟と呼ばれた少女は、その装者の下へと駆け寄り、抱きついた。
「き、君は……」
紅緋色のギアを纏う装者も、真琴の行動に戸惑いを見せる一方で、真琴は――。
「やっと……やっと会えた………〝ガメラ〟」
真琴は、瞳を潤わせ、喜びに震え満ちた様子で、装者をそう呼んだ。
「ガメラだと?」
驚愕する隊員らに対して、その名を聞いた装者は納得したらしい面持ちを経て。
「そうか………でも私は、君が待ってたガメラだった一部でしかない……喩えるなら、蝉の抜け殻みたいな〝元怪獣〟で、今は……草凪朱音って言うんだよ」
「でも、分かるんだ……それでも貴方が……ガメラだって………会いたかったよ」
「ごめんね……」
装者は自嘲混じりに詫びを入れつつも、まだ暫く抱き着いたまま離れてくれそうにない真琴に対し。
「長いこと、待たせてしまったね……マコト」
「ううん………だって、本当に……来てくれたんだもん」
真琴から〝ガメラ〟と呼ばれた少女――草凪朱音は、慈愛に満ちた微笑みを浮かべて彼女の小さな身体を抱き返し、相手の溢れる喜びの気持ちを、そっと受け止め、それに呼応する形で両者の勾玉が共鳴し合い、温かな光を発する。
最後の希望――ガメラ。
ギャオスと言う名の絶望に覆われつつある世界に、こうして帰還――〝帰ってきた〟のであった。
――――。
まだ何編分か、続くかも(?)